緘黙の檻の中で(TMS治療のその後)

緘黙の檻の中で(TMS治療のその後)

ある日の朝、僕の人格は、昨日までとはまるで違っていた なんだかやたらよく喋るし、冗談なんかを効果的に飛ばす。相手の言葉には大袈裟な、しかし心のこもったリアクションで返す、やたら行動的になる。 とにかく、これまでの僕の、根暗で気弱な脆性材料みたいな気質は、風に飛ばされて何処かに行ってしまったみたいだ。 そして更に、双極性障害のために生じていた、あれほど辛い、苦しい、耐えられないと思っていた過眠と疲労感が、 まるで厄介な粗大ゴミと一緒に業者に回収され、二度と姿を見せないかのように、僕の体から取り去られ、消え失せていた。 TMS治療、というのを、皆さんはご存知だろうか。 簡単に説明すると、これは最近…