将軍山古墳の馬冑を考える【埼玉県行田市】
埼玉古墳群にある将軍山古墳の馬冑です。全長90mのこの前方後円墳は6世紀後半に築かれました。ここから出土した馬冑は何を物語るのでしょうか。そもそも馬冑は、福岡の船山古墳、和歌山の大谷古墳、埼玉の将軍山古墳の3例しか出土していません。そもそも埼玉古墳群は、9基の巨大古墳が集中しています。しかも、埼玉古墳群は6世紀末から7世紀初めのわずか100年から100数十年の間に次々に築かれたと考えられています。ここからは稲荷山古墳から鉄剣、将軍山古墳から馬冑と貴重な出土物が多数出ていますが、いずれも畿内との繋がりを持つ有力豪族であったことは間違いなさそうです。今回取り上げる馬冑というのは、朝鮮半島で多数出土しています。とりわけ鉄の産地であった加耶からの出土が目立ちます。ちなみに馬冑はこのように装着していたそうです。(咸安博物...将軍山古墳の馬冑を考える【埼玉県行田市】
2018/10/30 19:29