孤独とは経験から生じた反省である。ショーペンハウアー
我々人間は生まれながらに独りではなく、両親と兄妹、共同体の中にいて孤独は人間にとって自然のものではない。孤独を愛する気持ちは本質的には存在するはずはなく、経験と熟慮の結果として後から生ずるものである。しかもそれは自己の精神的能力の発達に応じて生じ、同時に年齢の上昇に伴い生ずる。それに伴い社交本能は年齢と反比例する。幼児はものの数分で独りを怖がる。青年はとかく相寄り集りたがる。人として一日を独りで暮らすのは苦しいのだが、壮年者にはそうすることは容易である。年を重ねるごとにそれは容易になってくる。人生の享楽を追い求めなくなった白髪の老人には、孤独こそが得意の天地である。孤独とは人間のいろいろな欲望により直接に引き起こされた純粋に自然なものではなく、むしろ自分の経てきた経験とその経験から生じた反省とから生じた結果にす...孤独とは経験から生じた反省である。ショーペンハウアー
2019/11/21 20:01