心臓

きらわれもの

言葉を覚えたの ずっと話したかったからでもね、それは空想の中で十分だったよ 初めて「死ね」と言われたの笑う振りさえ困難になって 痛くなったよ また明日も…

2018/03/20 18:21

蟻の幸福論

ホチキス 耳に挟んだのは 悲しくなったからじゃない苦しむあなたの笑い声が この耳をもぎ取りそうであなたの姿を見るたびに 私の体が取れていく終いには…

2018/03/20 13:10

ピアニストはひとり

電柱っていいよね どこまでも繋がっていてここからは見えない路地の奥まで手を取っていて そう言ってたけど実際は電柱が羨ましいだけかもね マンホールの下には …

2018/03/20 12:28

サイコパス

時にあなたよ なぜそんなにも脅えているのだ時になぜ その手のナイフはあなたを睨んでいるのだ その刃に映るあなたの目悴む指がより震えて今にも砕けそうな氷の塊…

2018/03/19 23:37

untiltonight

朝日は笑っていたけど夕日は悲しそうに泣いた 平和とやらはどこへ消えた幸福の文字は何か違った 足し算のみをただ解いてその根本は探さなかった 君が君である以上その…

2018/03/19 23:05

赤い花

逸らした目 塞いだ手 隠したのは小さな画面濡らした襟 折れた裾 零したのは可笑しな嘘明日には戻れるかな 明日こそ人間に私も出来るかな 私に心臓をくださいあなた…

2018/03/19 20:29

幽霊タクシー

にほんブログ村黒いアスファルトの上 渋滞で少しイラついた赤信号にまた切り替わった腕時計の秒針が ひたすら回っているこの体はこの街で ただ回っている 何も出来な…

2018/03/18 21:57

蜃気楼と迷子

にほんブログ村「嵐が来たから、家に帰りなさい。」 先生は公園にいた私に言う「わかりました、先生。でも帰る家はどこにあるの？」 風邪を引いたのは昨日から 惚気た…

2018/03/18 21:55

空虚ら

にほんブログ村涙を拭って濡れた手の甲 上着の袖で拭いた隣のアパートで首を吊った家族の 今日は葬式私には関係ないがあの家の子供がよくクレヨンの絵をくれたもの…

2018/03/18 21:30

Blossom

もういらないなんて言わないで私を見ておくれ醜い、 汚い姿だけど見捨てたりはしないで 平行線上に心臓を乗せて遠くまで飛ばそうだなんてことを考えた欲深き青年の目に…

2018/03/16 17:17