平成30年
もうすぐ暑い夏が始まるというころ、父が入院した。年齢のせいか、ちょっとしたことでも1週間くらい入院になってしまうことが数回あったから、父本人も家族も私も「また入院しちゃったんだー」くらいにしか思っていなかった。はじめは1週間程度の入院と言われていたものが、何度か退院が延期になり、そしてある時を境に、坂道を転げ落ちるように悪くなっていき、あっという間に旅立ってしまった。今思えば、最初の発熱の原因は誤嚥性肺炎であり、父の体が終ろうとしていた合図だったのだと思う。あの時もっと知識があったのなら、年老いた母任せにしていなかったら、適切な判断をしていたなら、何かが変わっていたのだろうか……父が亡くなって3か月、何をしていても、どこにいても、心のどこかが疲れているような気がする。来年は穏やかな年になるといいな。平成30年
2018/12/31 17:24