文章7(百科事典と真夜中の電話)

文章7(百科事典と真夜中の電話)

「文章7(百科事典と真夜中の電話)」 ありきたりの文句で始める。真夜中にかかってくる電話にロクなものはない。携帯電話が日付のかわろうとするころに鳴る。見慣れない電話番号。少し躊躇してから4度目のコールで出る。実家の母親だった。伯父が死んだらしい。家を一度出てから彼女はやたらと新機種の電話を求めたり、買い換える車で真剣に悩んだり、旅行雑誌を大量に買い込んだり、そんな小さな、しかしそれ以前の彼女には不...