精神障害者地域生活支援の国際比較

精神障害者地域生活支援の国際比較

アメリカ合衆 ■ 要約 アメリカの精神保健福祉システムは、1950年代半ば以降、脱施設化をもって施設中心から地域を基盤とする支援へ と移行していく。しかしながら、脱施設化にいたる当初の動機は、精神障がい当事者のリカバリーを支えるといった ものではなく、増加の一途をたどる入院患者を病院や施設で抱え込むことの限界と、政府の財政的責任の縮小に帰す るところが大きい。このようなことから、地域での支援体制も未整備なまま、必要な生活支援を利用できずに路頭に 迷う当事者を多く生み出すこととなる。しかし、これらの課題に対する当事者の声と社会的認知の高まりに後押しさ れながら、地域支援体…