あなたの大事な人を奪ったから、殺されてもしょうがない
フィクションです。刑務所から出所した。10年間というかなり長い期間だったけどまさか出られるとは思わなかった。両親は面談の回数を重ねるごとに衰弱しているのがわかった。被害者の示談金、慰謝料を返すのに精神をすり減らしてしまって働いたお金もほとんどもっていかれて生活するのにギリギリだ。自分のせいで。父は働き過ぎで死んだ。幸い生命保険に入っていたおかげでほとんどの支払いは返すことができたらしい。バイトが決まって働き始めてなんとか普通の生活ができてきた。明日は休みなのでコンビニで発泡酒を買い、飲みながら帰っていた。家に入ろうとドアを開けた時。声も出せないくらいのえぐられる痛みと熱さが右の腹から溢れる。立…
2016/05/09 08:56