花と竜と中村哲さん

花と竜と中村哲さん

2019年12月6日以下の文は大学時代のメール仲間二人に送ったものだ。ずいぶん昔、「花と竜」という小説を読んだ。多分両兄とも、ご存知だろうが、あえてリフレイン。これは、太平洋戦争前後、気の荒い北九州の波止場で、沖仲仕の若い頭となった玉井金五郎が仲仕達の生活向上のために、子頭連合組合を結成しようと運動し、今でも名が通っている大親分・吉田磯吉の一派、そしてどてらばあさんと云われた親分を敵に回して、自身瀕死の重傷をなんどか負いながら立ち向かっていった長編物語だ。その男を助けた妻がマン。“竜”は金五郎が自戒の念を忘れないために彫った刺青”と言われ、“花”はマンのことだろうと私は思う。これは火野葦平が実の両親について書いた、ほぼ現実に近いものだと云われる。迫力があって面白かった。映画も見た。私の見た映画の金五郎は石原裕次...花と竜と中村哲さん