てのひら ひかり

てのひら ひかり

カーテンの隙間から差してくる陽の眩しさで目が覚めてみると、私は居間の隅っこ――窓際で敷布団どころか座布団すら敷かず寝ていた。しかも服装はスーツ。首をかしげつつ昨日の事を思い出そうとするが、頭は未だ寝たままなのかどうもハッキリしない。 自分で掛けたのかすらも思い出せない紺色のブランケットをどかさないまま起き上がると、頭がひどく重かった。しかも眼窩の奥には鈍い痛みまで感じ、私は起こし掛けた身体を再び固...