悲しき熱帯 下/中西部マト・グロッソ編/ボロロ族
教授は、ブラジル滞在中の4年の間(1935~1939)中部高原を1500km横断して、しばしば中西部マト・グロッソ州とアマゾン側で調査をおこなった。教授が指摘したことだが、多くの旅行者がMATOGROSSOを「巨大な森」と誤訳していた。私も既述の南部高原MATAATLÂNTICA(マタ・アトランティカ)と同じ肥沃なジャングルだと誤解してきた。どんぴしゃりの訳がみあたらないので「広大な藪」としておく。地球温暖化と関連して、後章でどんでん返しの異称を紹介する。これまた驚きだが、教授は東海岸から中西部まで、トラック、汽車、蒸気船、ときにはチャータ機を乗り継いで移動していた。なぜ文明の利器を、馬車、カヌーと併せて利用できたのか。原因は、中部高原の土地の風土=気候・地味・地勢などの有様にある。気候は乾季と雨季、乾燥...悲しき熱帯下/中西部マト・グロッソ編/ボロロ族
2023/09/22 15:27