12月21日から26日の日記

12月21日（月）M子の日記を読んですごす。わたしたちはマテリアルガールだ。エターナルサンシャインみたいなサービスがあればいいのにと言っていて、ちょっと前にわたしがさんざん考えていたこととおなじだなと思った。記憶を消すこと。わすれること。あ

何もわかっていなかったわたしに

恋をうしなうということは、そのひとをすきだった自分がしぬということだ。安らかであるはずがない。血がながれないはずがない。愛の火は消えないわといくら自分を奮い立たせてみても、それは結局ゆうれいみたいなものだ。実体がないのでさわれないし、どんな

12月16日から20日の日記

12月16日（水）まきちゃんとごはん。わたしのこの数週間におきたじごくラッシュに関して、はじめてちゃんと説明した。まきちゃんにはなんにも隠す必要がないので、ほんとうに、全部のことを話した。「ゆーちゃんこんなつらいことがあったの・・・？」と言

12月11日から15日の日記

12月11日（金）婚活パーティーで知り合ったひとと渋谷でもんじゃ焼きを食べる。もとは芸妓さんの置屋だったという店内はインテリアがやたらにレトロで、サブカル教科書男は選ぶ店までおしゃれの押し売りだな、と思った。「スタバで待ち合わせ」を指定され

12月7日から10日の日記

12月7日（月）たすけてって言ったら友だちが時間を作ってくれて、上野でハンバーグを食べた。公園をさんぽする。神社でおみくじをひいたら、彼は大吉、わたしは小吉だった。鳥の写真を撮ったり、東京藝大をのぞいたりした。彼と一緒にいると、わたしはずっ

12月4日から6日の日記

12月4日（金）すきなひとと会う。新宿で待ち合わせをして、六本木に向かった。村上隆の五百羅漢図をみるためだ。会場は一面、木工用ボンドが鋭くなったようなにおいがして、わたしたちはときどき手をつなぎながら、基本的には好き勝手に音声ガイドをきいて

11月28日から12月3日の日記

11月28日（土）22才の男の子とデートをする。見た目と声がわりとすきで、年下だけど学校の先輩だ。私服を見たのははじめてだったのだけど、折り返しの部分がチェックになっているチノパンを履いていた。オウマイゴッドネス、とわたしは思った。HUBで

11月21日から27日の日記

11月21日（土）まきちゃんのお誕生日祝いで浦和のチーズ料理専門店に行き、チーズフォンデュを食べた。おいしかった。プレゼントにチェキをあげると喜んでくれて、一緒に使っていたらあまりにもたのしかったので、じぶん用に色違いを買う。まきちゃんはし

11月9日から20日の日記

11月9日（月）いちばん起こってほしくないものごとは、案外簡単に起こる。れんあいの最中においてあれだけ横暴でむちゃくちゃだったひとが、わたしをしかることはもうない。電話口で、ひたすら泣きそうな声でごめんとくり返すなつかしい声をききながら、こ

11月1日から8日の日記

11月1日（日）こんなにひとりで寒いのは久しぶりだ。11月になってしまった。去年の今ごろ、わたしはお父さんに軽トラを借りてもらい、あの家を引きはらった。逃げたかったからだ。このひとをもう、あきらめようと思ったから。それは、失敗ばかりのわたし