【終遠のヴィルシュ -ErroR:salvation-】総評:限りなく絶望に埋もれた希望の物語
限りなく絶望に埋もれた希望の物語 *1 西ヨーロッパの小国・アルペシェール。 四方を海と黒き災いの花――リコリス・ノワージュに囲まれたこの国の人間は 23歳までに死に至る《死の呪い》を抱いて生まれてくる。 万人に等しく死が降り注ぐアルペシェールは、いつしかこう呼ばれるようになった。 ――死神に魅入られた国、と。 国民は短命である自分たちの運命を嘆き、抗う。 そして長年にわたる研究の末、あるシステムを創り出した。 23歳までに死を迎える肉体を捨て、記憶だけを生き永らえさせる――“記憶のダウンロード”。 “記憶のダウンロード”によって永続的に生き続ける人々は“リライバー”と呼ばれ、 短命に抗い続け…
2021/10/18 10:13