「天気の子」から見えるこれからの生き方
祈るだけで一部の場所を晴れにすることができる陽菜(ひな)は人々の望みを受けて祈りますが、その代償により自らの身体を透明にしていくことになります。そして陽菜が人柱となって消えたトキ、東京に晴れがもたらされます。降り続く雨は天の気の乱れの証。そしてそれをもたらしたのは、人々の気の乱れです。「我よし、力よしの世」が天の気を乱しているのです。そんな人々の望みを叶え、そして人柱となって消えて東京に晴れをもたらしたのが陽菜の行為です。それは人々の罪を見えなくする行為、闇へと向かう時代の行為と言えます。主人公の帆高はそんな陽菜を救いに行き、天(そら)から連れ戻します。その結果、東京に雨が降り続くことになり、水没していくのです。それは人々の心に相応しい姿であり、その行為は人々の姿を光に晒す大切な行為と言えます。
2020/07/28 00:20