氷の王子は花の微笑みに弱い 終章02
サディアスがベッド端に腰掛けたので、アリアはその隣に並んで座った。 「博愛主義を貫かねば、と思っていたが」 唐突にサディアスが話しだす。 「口うるさくそう言う者たちはもう、いなくなっていた。幼少期の刷り込みにこだわっていた己が馬鹿らしい」 サディアスは自身の膝に片肘をついてうなだれ、手のひらで顔の半分を覆ってちらりとアリアを見やる。 「そのことに気がついていれば、きみともっと早…
2019/07/27 06:00
2019年7月 (1件〜100件)
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