Rewrite 雨粒の先
【Rewrite:雨粒の先】孝治が彼女を初めて見たのは、雨が降りしきる夜だった。「うわ、これは確実に濡れるな」思わずそう零すほど、雨が降っていた。どうやら、明日台風が東京近辺に最接近するらしい。嵩張るのも面倒だったが、濡れるのもごめんだと鞄にいれておいた折り畳み傘が役に立った。少々小ぶりの傘だが、差さないよりはましだろう。考治は濃紺の傘を取り出しながら、タクシーでも拾う経済的余裕があればいいのに、と考え...
2019/04/02 23:05
2019年4月 (1件〜100件)
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