フリーライター 第二回

フリーライター 第二回

午後6時。乗り換え電車の多い駅は、帰宅ラッシュでいつも以上に人が多い。それによりにもよって今日は金曜日。駅のあちこちで、待ち合わせをしているであろう老若男女が道行く人の視線を合わせずに立っている。半年ぶりの駅は、ほぼ外に出ない筑紫にとってこれほどの人間を見るのも久しぶりでそれだけで疲れがでそうだった。仕事を回してくれる工藤が奢ってくれるというので、ほいほいついてきたのが悪かったのだろうか。「待ち合...