母、身罷る <後編>
(前編からの続き) 受話器の向こうの妹の声が遠くなっていく。 母危篤の報せも、にわかに信じがたいというのに。亡くなった?亡くなったって……本当に?? 「……もしもし?聞こえてる?」 妹の呼びかけに我に返った。うまく返答できない、言葉に詰まってしまう。 「ご、ごめん、急なことでちょっとその……、すぐには帰れないかもしれない」 混乱していた。そう伝えるのが精一杯だった。 「無理しないで。葬儀とか手配しなくち...
2023/03/27 00:38
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