第三章 生成という幻想 1. 生の形式的定義と、一なるものとしての経験

第三章 生成という幻想 1. 生の形式的定義と、一なるものとしての経験

経験が有限個な実在からなる複雑性だとすれば(なぜなら、無限個の実在、ということが既に経験を超えているからである、従って)、生とは無限個数の実在から構成される複雑性である。無限個数とは、文字通りの意味で取られるべきであって、数的な多である。ドゥルーズの潜在的な2つのタイプの多様体の区別、あるいはバディウの実体的多様体と非実体的多様体の区別とは異なる。生をこう定義することで、まず生命の無限の複雑性と神...