風の斬撃 4話

風の斬撃 4話

「余君!恵ちゃん!」「あ、くよんちゃんも浴衣だ!」「すごく似合ってるよ」「ありがとう!」哲学堂公園の近くにやってきた水月たちは、先に来ていた竜堂家と天風家の姿が見えて手を振った。駆け寄ってきたくよんは淡い黄色の浴衣を着ており、彼女の後ろをついていく泳奈は静やかな青を羽織っている。「かっ薫さん、そっその、似合ってますよ、浴衣っ!」「ありがとうございます。スバルさんは着てないんですね」「俺は、海外に行くことが多いので、浴衣とか持ち合わせがなくてっ」薫のところに近づいたスバルは、頬を赤く染めながらおどおどとして感想を述べている。終は普段とは違う服装を着ている凍華の姿に、言葉がでなくまじまじと見つめていた。「……何?」「いや、お前でも、そういうの着るんだな」「悪い?」「赤色って凍華に合ってて、結構似合ってるって!」「…...風の斬撃4話