~神アカシ篇~【ページ21】

~神アカシ篇~【ページ21】

何処からともなく聞こえてきたその音は、~~♪ギッ……~~♪ギコッ~~♪……ギッ~~。……とても下手くそだった。だが、かろうじてヴァイオリンだろうということが音から解った。しばらくの沈黙の間、ナイトは泣き止んでいた。ため息と微笑み混じりに、指で涙を拭った。「何なのデスか? この耳の痛くなる音色は」メアリが辺りを見渡す。「中庭の方から聞こえるな」言われた方へ歩いていくと、そこには三人の男性がいた。牢の中にいた...