『シュヴァル 夢の宮殿をたてた郵便配達夫』
子供の頃の裏読書、といえばチープな図鑑・事典類。世界の不思議、怪奇、妖怪、UFOとうさんくささ丸出しの見出し、荒い粒子の写真と挿絵、大げさな文章。でも、ページを開くたびにわくわく感は高まり、「ほんの少しはみ出すこと」の快感に酔いしれたものです。 そんな読書で出会ったのがシュヴァルの宮殿。フランスの文化遺産であるとは知る由もなく、謎めいた建物と、それをたった独りで建てたというガイジンのおっちゃんのつぶれたようなモノクロの写真は思いっきりあやしげで、イエティやらツタンカーメンの呪いといっしょに、頭の中の“Belileve It or Not”の箱にしまいこまれてしまったのでした。 ..
2023/10/01 20:17