死を看取る中学二年生

死を看取る中学二年生

末の娘がこの夏、猫を看取った。 生まれて数ヶ月の野良猫が3匹幼稚園の物置のひさしにちょこんと現れた。娘たちが見てかわいさに声をあげ、ちょっと弱ってるので医者に連れて行きたがったが、祝日だったのでできなかった。その翌日1匹だけがぐしゃりとした姿でその場に残っていた。寺の盆ちょうちん付けで慌ただしい最中、娘が泣いて来た。前日の思いがあるので悔しさもあって号泣している。たかが出会って二日ほどの関係でもそこまでの悲しみを覚えるのだ。死んでいると思って見ているとまだ微かな息がある。娘が膝に抱える。時折びくんと体が動く。時折かーっと息が漏れる。死ぬのには時間がかかるのだ。すみやかに、でもゆっくりゆっくり死…