俺というカミサマのできるまで<16>最終章
11、そして—— 「お疲れ様。ようやくね」 建物を後にした俺に、声を掛けてくる人影。 「ミネルバか。 ……見てたのか?」 俺は苦い顔で、ミネルバに向き直る。 「当たり前よ。 こんな一大イベント、見逃す方がどうかしてるわ。 でしょ? ダイアナ」 あいかわらずの妖艶色気を香らせて、後ろを振り向く。 そこには、やっぱりあいかわらず昼間の太陽のような空気を身に纏ったダイアナが微笑んでいる。 「そうね。 わたしはフォーチュン・チャーターって肩書きもあるし、やっぱり歴史的瞬間っていうのは見とかないとね♪」 「……そんな大層なことか?」 「あら? 少なくとも、あなたにとってはその..
2007/03/31 13:07