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声聞戒に於ける比丘戒を受ける場合には、「遮難」といって、その資格を厳しく尋問することが定められているが、菩薩戒の場合には広く授戒させることを理念としていることもあって、この辺の資格への疑問は、かなり曖昧である。そこで、授戒時に尋問される内容は、「七遮」となっている。例えば、以下のような作法が知られている。第六問遮即ち能く発心し、行相を建立すべし。行相、自行化他を出づ。自行なるが故に上求なり、利他なるが故に下化なり。汝等、既に発心の相を知りて、堪能し四弘を成就満足す。此れ但だ現在身心の発趣なり。若し遮難有れば、戒品発せず。故に梵網経に云く、若し七遮有れば、受戒と為すに応ぜず。今、汝に問う。当に実の如く答うべし。若し実をもって答えざれば、徒らに自他を苦しむ。〈中略〉汝等、曾て仏身より血を出さざるや、不や。応に...菩薩戒の「七遮」への雑感