千葉雅也 二村ヒトシ 柴田英里『欲望会議 性とポリコレの哲学』

千葉雅也 二村ヒトシ 柴田英里『欲望会議 性とポリコレの哲学』

二村 なぜ、境界線を引いて敵と味方をはっきりと分けたいんだろう。 千葉 それは、柴田さん的に言えば、気持ちいいからでしょう。 柴田 はい。「敵」の存在は、コミュニティの結束を高めますからね。そこには共感の快楽があります。 (p.104-105) 名著、と呼ばれるものは、いつの時代だって「いま」読まれるべき書物である。逆に言えば、そういう、時を超えてアクチュアルな何かを帯びている作品が、名著ということになる。つまり本書『欲望会議 性とポリコレの哲学』もまた、名著ということである。 なぜなら、この本には、2017年から2021年にかけて行われた鼎談が収録されているのだけれども、2023年のいま読ん…

2023/12/07 23:43