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『俺たちに明日はない』(67)(1974.1.13.日曜洋画劇場)(2009.9.18.)1930年代、大恐慌時代のテキサス。刑務所から出所したクライド・バロウ(ウォーレン・ビーティ)は、ウエイトレスをしていたボニー・パーカー(フェイ・ダナウェイ)と知り合う。平凡な毎日に退屈していたボニーは、クライドと共に銀行強盗を繰り返すが…。実在の銀行強盗ボニーとクライドの青春を、スローモーションをはじめ、鮮烈な映像で描き、アメリカン・ニューシネマの嚆矢となった。まず、この映画の邦題は珍しくいい。そして『イージー・ライダー』(69)とは違って、こちらは少しも風化を感じさせない。こういうのを紛れもない名作と言うのだろう。ノスタルジックだがモダンな描写、風景、音楽、そして登場人物がみんな切なく悲しいから悪党に感情移入して...「BSシネマ」『俺たちに明日はない』
『ディック・トレイシー』(90)(1992.7.13.)スパッズ・スパルドーニ役チェスター・グールドの人気コミックを実写映画化。1930年代のアメリカのとある犯罪都市で、日夜悪と戦う神出鬼没の刑事ディック・トレイシーの活躍を描く。これまた『バグジー』(91)同様に、ウォーレン・ビーティの一人舞台映画だが、どちらかといえば、こちらの方に好感が持てた。何だか大の大人が寄り集まって、自分たちが子どもの頃から親しんできた漫画のキャラクターに成り切って遊んでいるような、無邪気さが感じられたからである。しかも、ビットリオ・ストラーロによる、いかにも人工的な、それでいて魅力的な、わざと原色をちりばめた絵柄もなかなか面白かった。『ロジャー・ラビット』(88)という先駆はあるものの、映画でなければ表現できない夢の世界を目の...ジェームズ・カーンの映画その6『ディック・トレイシー』