あしたがいい日でありますように #45
そのままの姿勢で空を仰いでいると、智伸がそっと声をかけてきた。いたわるような声音だった。「優羽、そろそろ行ったほうがよくないか。新幹線の時間もあるし」「……だな」 そっと空から視線を戻して、優羽は智伸を見遣った。世界のだれよりいとおしい笑顔の、いちばんそばにいられる時間の終わりが刻々と迫っている。手に取って、眺められるんじゃないかと思うほど克明に。 神社をあとにしながら、優羽は智伸の手を取った。驚...
2023/05/09 00:51
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