メインカテゴリーを選択しなおす
月夜の猫-BL小説です 幻月49 bl小説 「俺らもだけど、谷川さんとか、工藤とか、おっさんら、もろ心臓にくるから、これきりにして」 ちょっと柔らかい言葉で良太は直子を窘める。 「はい!」 元気よく直子は返事をする。 「なんか、千雪さんのお友達って、すごいタフそうな人ばっかだね」 「だよね~。今回俺なんか出て
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!27 bl小説 最近は若者のテレビ離れが進んでいるという。 メディア関連の仕事をしていれば、へえ、そうなんだ、では見過ごせない。 先見の目を以って動かねばならない広告業界にあっては、戦々恐々と日々動向を見極めねばならないのだ。 それでも、そんな中「へえ、そうなんや」との
月夜の猫-BL小説です Tea Time3 bl小説 「そりゃ会うだろ、お前、あいつら高校のクラスメイトなんだし。七ちゃんて勝っちゃんの一番仲いいダチだろ? 生徒会長と副会長で。ほら、学祭でさ、うちの研究会が『ワンニャンと遊ぼうわーるど』って茶店出したら、結構賑わってさ、ガキにワンコに触らせたり、ジュースやコーラ
月夜の猫-BL小説です 幻月48 bl小説 「別に、何もしてませんよ、俺は。千雪さんにもここにいろって言われたし」 良太は波多野を少し睨み付けて反論した。 「まあ、どうやら実行犯は皆さんが捕まえてくださったようだし、証拠も見つかったらしいから、やつらがあらいざらい吐いてくれれば、工藤さんは出てこられるでしょう。
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!26 bl小説 思い当たるというか、もうずっと頭から離れないというのが正しいのだが、トモのこと以外では考えられない。 「週末、箱根に行きませんか?」 昨日の朝、東京に戻る車の中でトモが言った。 「今度はホテルじゃなくて山荘ですから、あまり人の目も気にしなくて済みます
月夜の猫-BL小説です Tea Time2 bl小説 立ち居振る舞いにせよ服装にせよ大人びていた幸也だが、いくら高校生離れしていたとはいえ、秀さんが果たして彼らを大人と思っていたか否かは怪しいと幸也は思っている。 幸也らが高校生とわかれば、下手をすると店の営業も危なくなるはずだが、半分中国人の秀さんは、ただ
月夜の猫-BL小説です 霞に月の82 bl小説 一方、秋山は工藤が東京に戻る前に、気になって十二時を少し回った頃、車を飛ばして会社の七階にある良太の部屋を訪ねている。 だが全く応答はないので、仕方なく階下に降りてきた。 警備員は十二時に交代しているので、良太のことはわからないだろう。 良太がいつも使っているジ
月夜の猫-BL小説です 幻月47 bl小説 やがて、将太が向こう側で大きな物音をたてた。 出水が立ち上がってそっちの方へ向かった。 直子も立ち上がったが、どうやら良太からの電話に気づいたらしい。 谷川は直子がスカートをまくり上げて携帯を取り出した時は、思わず目を覆いたくなったが、彼女は冷静だった。 「窓から逃
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!25 bl小説 青山プロダクションでは藤堂も合流した。 プロダクション所属の中川アスカ、南澤奈々との打ち合わせのあと、ちょうど社長の工藤がオフィスに立ち寄ったので、佐々木は挨拶に立った。 「いよいよ、佐々木さん、動き出すってところですか。これまで以上に期待していますよ」
月夜の猫-BL小説です 霞に月の81 bl小説 すかさず森村が背後から腕をねじ上げて銃を取り上げ、男を床に蹴り倒して銃をその頭に突き付けた。 「女性はどこだ?」 「てめぇ、何もんだ!」 「吐かないと撃つ」 男の耳元でセイフティレバーが外れる音がした。 「や、やめろ! 俺は知らねぇ! 中国の船がどうとか聞いただけ
月夜の猫-BL小説です 幻月46 bl小説 『あんたのとこにも変な脅しがきたんだ? もうちょっとヤバイんじゃない? 今夜なんかヒロと木戸がまたうちの女の子連れて、奥多摩行ったのよ。もうあいつら、何しでかすかわかんないし! あたしはあんたたちのトバッチリを食うのなんかごめんだから! 何言ってんのよ! 田口! ママ
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!24 bl小説 「それからイベントのひとつとして考えているのが、お茶を点てて振舞うというものです。ここでもメンズ着物に注目していただくために、男性の師範の方にお願いする予定です。そしてもうひとつは、体験着物です。これには着付けのプロをお願いしなくてはなりませんが、会場で希
月夜の猫-BL小説です 幻月45 bl小説 藤堂にしてみれば、あり得ない失策だった。 直子に盗聴器をつけさせたことも、それより店に潜り込ませたこと自体、自分をぶん殴りたいくらい憤懣やるかたない思いが渦を巻く。 藤堂はアクセルを踏んでスピードを上げると、前を走っていた車を三台ほど追い抜いた。 ミラーの中の車が小さ
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!23 bl小説 十一月にしては比較的温かい朝である。 大和屋の自社ビルの一室では、社長を始め大和屋の主要な関係者が顔を揃え、年明け早々の展示会について、佐々木と浩輔のプレゼンが始まろうとしていた。 日本橋で二百年も前から暖簾を守ってきた老舗の呉服屋「大和屋」も、昨今着物離
月夜の猫-BL小説です 幻月44 bl小説 「腕に自信があるやつならな」 黙って運転していた京助が付け加えた。 良太はクソ、と思う。 確かに、京助と辻は腕に自信がありそうだ。 千雪もそれこそ竹刀でなくても傘とかでもあれば有段者だというし。 俺なんか沢村と取っ組み合ったっつっても、せいぜいガキの頃だしな。 とにか
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!22 bl小説 「俺が怖い?」 「…え……」 声が掠れて出てこない佐々木の唇の傍で、トモが小さく笑う。 ドクドクと大きく脈打つ心臓の音に佐々木は身体中が支配されるような気がした。 「怖くないって。あなたを傷つけるようなことはしないし。ちょっとストーカーっぽいと思ってる
月夜の猫-BL小説です 霞に月の(工藤×良太)79までアップしました bl小説 霞に月の(工藤×良太)79、恋ってウソだろ?!21、幻月(工藤×良太)43、までアップしました。 月で逢おうよ(幸也×勝浩)43 ラストまでお付き合い頂きありがとうございました。
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!21 bl小説 その時、ふっと同じような情景が断片的に佐々木の脳裏に舞い戻った。 あれ、確か夕べも、赤ワイン赤ワインって俺、騒いでたような…… 髪まで濡れてしまったので、シャンプーしてざっとドライヤーをかけたのだが、生乾きなのが気になって、佐々木は落ちてくる髪をうるさそ
月夜の猫-BL小説です 月で逢おうよ42 bl小説 「……ずるい………ゆき……っ!」 中で暴れ狂うのが幸也なのだと思うと、愛しさが込み上げて、広い背中に指がきつく食い込んでしまう。 もう嘘でも何でもいい、もうどうなってもいい……! まるで身体の細胞の全てが幸也で満たされ、甘く変貌していく。 「………あ………あっ…
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!20 bl小説 客室へのエレベーターを上がり、トモがカードキーで部屋のドアを開けると想像を覆さないスイートルームだった。 このヤロウ、財布の中のカードの名前を確かめてやろうか。 佐々木はそんなことを思ってみるが、人様の財布を手に取るようなことは、よほどじゃないとできそ
月夜の猫-BL小説です 月で逢おうよ41 bl小説 飲み会で久しぶりに勝浩を見て、すぐにも抱きしめたくて、どんなに勝浩に飢えているか思い知らされた。 だから何とかもっと勝浩に近づきたくて、検見崎が仕事で施設訪問会に行けなくなりそうだと聞いた時、居ても立っても居られずに自分が代わりに行くと言い出して、お前、いった
月夜の猫-BL小説です 幻月41 bl小説 「……何か俺、怖くなってきた。大丈夫なんだろうな? 山に埋めた女とか、まさか一緒に埋めた赤いドレスじゃねぇだろうな? その女の!」 「ばーか、ありゃ、血だらけで使いもんになりゃしねぇだろうが!」 いつの間にか直子は男たちの方へ近づいて、その会話をはっきり聞いてしまった
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!19 bl小説 「やから、そんなことはどうでも、俺は……」 「だから………、あなたが俺のことを知りたければ、知ることができるってこと。名前なんて、呼べたらいいじゃないですか。トモちゃんでもトモでも何でも」 知りたければ………そうや、この男のことを知って、どうしろいうんや
月夜の猫-BL小説です 月で逢おうよ40 bl小説 「ひかりは関係ねーって! 一体どうしたら、信じてくれるんだよ? しろってんなら、土下座でもなんでもするさ」 「やめてください。いい男が台無しですよ。眠った方がいい。朝になったらくだらないことは忘れてるかもしれないし」 幸也の話をさらりと流して、ベッドにもぐりこも
月夜の猫-BL小説です 霞に月の77 BL小説 おそらく組絡みに違いない、工藤と一緒にいる香坂を見たのだろう、と良太は判断した。 千雪にも同じメッセージを送った。 これだけの情報で千雪ならすぐに工藤絡みだと察してくれるだろう。 Copy. take care、と森村から返信が来てすぐ千雪からもラインが入った。
月夜の猫-BL小説です 霞に月の(工藤×良太)76までアップしました BL小説 霞に月の(工藤×良太)76、幻月(工藤×良太)40、月で逢おうよ(幸也×勝浩)39、恋ってウソだろ?!18 までアップしました
月夜の猫-BL小説です 幻月40 BL小説 藤堂がこういう店に慣れているのは、散々同僚の河崎に付き合わされたからだが、無論、上質なオーダーメイドのスーツが板についているところといい、一流のホステスならその雰囲気からも藤堂が富裕層に属していることは嗅ぎつけるだろう。 しばらく女の子には常に慕われ慣れているオー
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!18 BL小説 「母親が茶道師範でガキの頃からみっちりしこまれましたよって」 佐々木は精一杯の笑顔で対抗してみせる。 しかしこれだけの男にそんなこと言われたら、瞬く間に落ちるな。 ただし、それは女なら、や。 男がきれいとか言われて喜ぶと思うてるのか。 いや、こんな男がゲイ
月夜の猫-BL小説です 月で逢おうよ39 BL小説 「過去の行状は別としても、今回、俺はお前をだまそうなんて気はこれっぽっちもない!」 「わざわざ部屋割りに小細工したくせに?」 勝浩はきっと幸也を見据えた。 「だから、それは、お前と一緒の部屋になりたかったからだって」 「へえ、それで今夜何を決めるつもりだったん
月夜の猫-BL小説です 霞に月の76 BL小説 「俺にできることがお前にできないことがないって人だから。いや、俺、辛うじて喋ってますけど日本語、読み書きは未知に近いんで。アプリのインストールだとか日本語じゃないですか」 森村が苦笑する。 「預かってもよければ設定しとくけど」 「ああ、お願いします。当分古い携帯使
月夜の猫-BL小説です 幻月39 BL小説 グラスに酒を注いだり、氷を入れたりというような仕事も、卒なくこなし、言葉遣いも控えめで丁寧な上、色々なお稽古事を子供の頃からこなしている直子は姿勢もよくきれいな仕草が一層エレガントに見せている。 だが、その紳士の手が身体に伸びた時、内心直子はぞっとした。 そして藤堂が
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!17 BL小説 「この際、新調しちゃったら? 天才クリエイターですってやつ」 「新調なぁ」 他愛ないおしゃべりをして、直子が企画書のデータをPCに打ち込み終わる頃には六時を過ぎていた。 「今日はこれで上がってもいいかなぁ?」 カップや皿を片付けてキッチンから出てきた直
月夜の猫-BL小説です 月で逢おうよ38 BL小説 優しさをまともに受け取る方がバカなんだと言い聞かせながらも、ユウの後から現れた幸也の顔を見た時、ひどく嬉しいと思ってしまった自分を、勝浩は嗤った。 「勝っちゃん!」 山荘の前で待っていた検見崎は、幸也の後ろにユウを従えて戻ってきた勝浩を見ると駆け寄ってぎゅっと
彩葉の目を覗きこみ、清音が感じ入ったように言う。「菅原がちゃんと感じてくれて、すごく気持ちよさそうでよかった」「……気持ちよすぎて頭がへんになるかと思った……。いろいろ見苦しくてごめんね……」 さっきまでの交わりの名残はもう、身体の奥に残るあまい感覚と、シーツを汚しているもろもろの体液にしか残っておらず、彩葉はかすれた声で言うと咳きこんだ。その拍子に後孔からくぷりと清音の放ったものがあふれ、シーツに伝...
月夜の猫-BL小説です 霞に月の75 BL小説 「ああ、工藤の同級生とかって言ってたな。T大の香坂准教授」 「そうだ、インテリ軍団の」 「そういえば、モリー、彼女とどうなんだよ」 良太は香坂と工藤のことをあれこれ森村が詮索する前に話題をずらした。 「ソフィ? あれから一回会った。休みがなかなか合わないからな。で
2023-10-08更新3連休の中日に開催された秋のJ庭。 今年ももちろん参加してまいりました! 日差しがあると少し暑いものの 空気は涼しくて過ごしやすい日でした(*´ω`*) 秋も来たぞビッグサイトーーーーーー! とりあえず今回の戦利品です。 内訳は以下(敬称略 1)明治カナ子 ・(もしかして)そっち(新刊 2)野原滋 ・そらと旦那さま 小品集(新刊 3)ばせう ・赤きは酒の咎(新刊 4)暮田マキネ ・The day before(新刊 5)村上キャンプ ・はじめてくんの恋は冒険(新刊 6)麻生ミツ晃 ・夏は、嫌い(新刊 7)殻似コモル ・無言ファンサの言無くん(既刊 ・妬いてるの?言無くん(既刊 ・チューして!言無くん!(新刊 8)岩井勇気 ・岩井勇気のBLコントCD 白井悠介・伊藤..
月夜の猫-BL小説です 幻月38 BL小説 「おお、名探偵コナン氏とその仲間たちか」 中のメンツを見回すと、今一つ張りのない声で藤堂は言った。 「すみません、お呼びたてして。店に戻られるのならこれをお願いしたいんですが」 良太は加藤から渡された小さな盗聴器二つを何も言わずに手に取った。 「テープはがせばくっつきます
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!16 BL小説 今までの佐々木周平は誰かに必要とされたから、それに応えてきただけだ。 春日の庇護の下だからこそ、いかにもデキるクリエイターですというような顔をしていられた。 俺は河崎さんらと違ごて、デキる男なんかやない。 仕事に対する自信すらここにきてグラついた。 そ
月夜の猫-BL小説です 月で逢おうよ37 BL小説 ユウの声が聞こえた気がして、ふっと勝浩は顔を上げた。 闇に目が慣れてくるとどちらを向いても木立しかない。 夜の林の中は何か言い知れぬ澱みを含んでいる。 ぐんと冷えてきたし、Tシャツに長袖のシャツをはおっているが、じっとしていたから余計に寒くなってきた。 立ち上
「ん、ああんっ、……あぁっ、いい、気持ちい……っ、あ、あっ、……いく、いっちゃう」 清音の歯が乳首をかすめた瞬間、目を閉じ、浮かせた腰をふるわせてさらさらと流れるような射精をする。存分に出したはずなのに強烈な快感は引かず、高止まりのままの性感に彩葉はもうどうしたらいいのかわからない。ただ、身体がそうしたいと思うがままにあられもなく乱れた。荒い息のあいだから、自分を抱く腕に訴える。「あぁぁ……ん、清音、まだ...