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弁護士湯原伸一の日記 https://note.com/ys_law

法律情報をメインに、ときどきコラムを書きます

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2025/08/11

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  • 【コラム】二段階認証は「面倒」だが、避けて通れない

    最近、さまざまなサービスで二段階認証の導入を求められる場面が増えています。私自身も、ログインのたびにスマートフォンを取り出したり、認証コードの入力を求められたりします。二段階目の認証がうまくいかず、イラついたり、仕事が止まってしまうこともありました。 正直なところ、「なぜここまで手間をかけなければならないのか」と思います。特に、急いで確認したい情報があるときや、仕事の途中でログインを求められたときには、利便性が大きく損なわれていることは明らかでしょう。 しかし、セキュリティの観点から見ると、二段階認証は必須であることも理解できます。今の時代パスワードだけに依存しているだけではリスクが

  • ランサムウェアで受発注システムが止まった場合、会社はどこまで責任を負うのか

    ランサムウェアやサイバー攻撃によって、企業のシステムが停止する事例が増えています。 この場合、会社は外部攻撃を受けた「被害者」です。 しかし、受発注システムが停止し、商品を納入できない、仕入先から商品を受領できない、配送を実施できないといった事態が生じると、取引先や顧客との関係では損害賠償責任が問題になることがあります。 また、システム障害に伴って個人情報が漏えいした場合には、個人情報保護法に基づく報告や本人通知が必要になる場合もあります。 今回、私が運営するWebサイトで、次のテーマの記事を公開しました。 ランサムウェアで受発注システムが停止した場合、会社はどこまで責任を

  • ホームページ制作でよく起こる法的トラブルと、事前に確認しておきたいポイント

    「ホームページを作るだけだから、契約書は簡単なものでよい」 「画像や文章は、ネット上で公開されているものだから参考にしても問題ない」 「修正対応は、できる範囲で柔軟に対応すればよい」 Web制作の現場では、このような感覚で進められているケースもあります。 しかし、実際には、ホームページ・Web制作ではトラブルが少なくありません。 業務範囲、修正回数、追加費用、納品物、保守対応、著作権、肖像権、個人情報の取扱いなど、後から問題になりやすいポイントが複数あります。 特に、制作開始時点で取り決めがあいまいな場合、後になって「どこまでが契約に含まれていたのか」「追加費用を請求できるのか」

  • 【宣伝】生成AIに関するセミナー講師を務めます!

    生成AIは、社内文書の作成、広告案の検討、顧客対応メールの下書き、情報整理など、すでに多くの中小企業で業務の効率化に役立てられています。人手不足への対応や業務スピードの向上という点で、今後ますます活用の場面は広がっていくはずです。もっとも、便利だからこそ注意しなければならないのが、法務面の整理です。 たとえば、生成AIに入力した情報の中に個人情報や営業上の機密が含まれていないか、AIが作成した文章や画像をそのまま対外的に使って問題がないか、既存の著作物との関係をどう考えるかといった点は、経営判断とも直結します。現場任せのまま利用が進むと、後から思わぬトラブルにつながるおそれがあります

  • 【生成AIの落とし穴】「制作費を払ったから、成果物の権利も自社のもの」は本当か? AIの回答をそのまま信じる前に確認したいこと

    Webサイト、ロゴ、バナー画像、動画、営業資料などを外部に制作してもらう場面で、よくある誤解があります。 それは、 「制作費を払ったのだから、成果物の著作権も当然こちらに移っている」 という考え方です。 感覚としては分かりやすいのですが、法律上は注意が必要です。 制作費を支払ったことと、著作権が発注者に移ることは同じではありません。 AIに聞いた場合の例 たとえば、AIに次のように質問したとします。 外部の制作会社にWebページとバナー画像を作成してもらいました。制作費は支払済みです。契約書には著作権や利用範囲について詳しい記載がありません。この場合、当社は成果物を自由に修

  • 生成AIの社内ルール、まず何を決めるべきか~簡易版の運用基準を整理しました

    生成AIを業務で利用することが一般化する一方で、 「各従業員が独自に使い始めている」 「便利だが、正確性や情報管理に不安がある」 「社内ルールを作りたいが、細かすぎるものは運用されにくい」 といった悩みを抱える企業も増えています。 このような場合、最初から詳細な規程を作り込むよりも、まずは最低限押さえるべきポイントを整理することが現実的です。 そこで今回、ホームページに掲載した記事では、生成AIの社内運用基準について、まず定めておきたい事項を簡潔に整理しました。 網羅的な規程案ではなく、簡易版として、最低限どこを押さえるべきかという観点からまとめています。 記事では、生成AIの利

  • 【生成AIの落とし穴】「フリーアドレス席での会話録音は常に適法」というAI回答は危ない

    プロンプト例 当社はフリーアドレス制のオフィスです。 社員同士や社員と取引先の会話を、トラブル防止のために録音したいです。 フリーアドレス席での会話録音は適法ですか。 AIの誤回答例 フリーアドレス席は共有スペースなので、会話録音は常に適法です。 業務上の必要があれば、相手に知らせなくても問題ありません。 何が問題なのか 問題は、「常に適法」と言い切っていることです。 録音が許されるかどうかは、 何のために録音するのか 誰の会話を録音するのか どの場面で録音するのか 録音データを誰が使うのか どのくらい保存するのか といった事情に

  • 【生成AIの落とし穴】「自社口コミの自作自演は景表法の対象外」とAIが答えたら、いったん立ち止まった方がよい理由

    生成AIに業務の相談をすると、とても自然で、それらしい答えが返ってきます。 広告や口コミの運用についても、AIに相談してから考える場面は増えていると思います。 ただ、ここで注意したいことがあります。 それは、AIの答えは自然な文章で返ってくるため、間違っていても気づきにくいということです。 今回は、その典型例として、 「自社口コミの自作自演は景表法の対象外」 というテーマを取り上げます。 このような答えをそのまま信じてしまうと、会社の口コミ施策や広告運用が、危ない方向に進んでしまうおそれがあります。 よくありそうなプロンプト たとえば、社内で次のようにAIへ質問する場面があり

  • アプリ事業者必見!スマホソフトウェア競争促進法で変わるスマホ市場の競争環境

    スマホアプリを展開している事業者にとって、今後の事業設計に影響しうる法律として、スマホソフトウェア競争促進法が注目されています。 この法律は、Apple社やGoogle社がスマホ市場で強い影響力を持つことを前提に、アプリ配信や課金、アプリ外誘導、データ利用などに関する競争環境を見直そうとするものです。元の記事では、法律の基本構造だけでなく、アプリ事業者にとって何が変わり得るのかという観点から、実務上のポイントを整理しています。 たとえば、 アプリストアの競争が進むことで、手数料水準に変化が生じる可能性はあるのか アプリ内課金や外部サイトへの誘導は、今後どこまで柔軟になる

  • 【コラム】国際法違反と叫んでも虚しい?

    アメリカによるイランへの攻撃をめぐっては、国際法違反に当たるのではないかとの議論が生じています。ただ、この種の問題でしばしば見落とされるのは、仮に違法であったとして、具体的にどのような法的効果が生じるのかという点です。 国際法上、ある国の行為が違法と評価される場合、まず問題となるのは国家責任です。すなわち、違法行為の停止、再発防止、損害が生じていれば賠償といった法的効果が観念されます。 したがって、国際法違反は単なる政治的非難にとどまらず、本来は一定の法的義務を発生させるものです。 もっとも、ここで国内法との大きな違いがあります。 国内法であれば、違法行為に対しては裁判所や行政機関

  • 「代表者の名前があり、会社印もある。だから会社保証でよい」というAI回答は危険です

    今回は、次のような場面を取り上げます。 保証人欄には会社代表者の個人名が記載されている。 その近くには会社印も押されている。 この場合、会社保証として扱ってよいのか。 この問いに対して、AIが 「会社印がある以上、会社保証として扱ってよい」 と答えることがあります。 しかし、この回答をそのまま使うのは危険です。 こういう質問をAIにした場合… たとえば、次のような質問です。 契約書の保証人欄に、取引先会社の代表者個人の氏名が記載されています。 その近くには会社印も押されています。 この場合、代表者個人の保証ではなく、会社保証として扱ってよいのでしょうか。 これに対し、

  • 社内不倫相手から妊娠を告げられた場合の法的対応と注意点

    不倫関係にある相手から妊娠を告げられた場合、当事者としては強い動揺を覚えることが多いと思います。 しかし、このような場面では、感情的に動くほど、かえって法的な不利益や紛争の拡大を招きやすくなります。 特に、「産んでほしくない」と考えたとしても、中絶を求めることは法的権利として行使できるものではなく、あくまでお願いベースの交渉にとどまります。強い態度に出れば、自己決定権の侵害や不法行為の問題に発展する可能性もあります。 また、出産となった場合には、認知、養育費、場合によっては慰謝料といった問題が現実化します。父子関係は当然に発生するわけではないため、認知をめぐる交渉や、必要に応じてDN

  • 【生成AIの落とし穴】AIに「メーカーは責任を負わなくてよい」と言われたら要注意…リセラー契約で見落としやすい落とし穴

    AIが作った契約条項を、そのまま使っていませんか 生成AIに契約書の相談をすると、もっともらしい答えが返ってくることがあります。 しかも、文章としてはよくできているため、「これで足りるのではないか」と思ってしまいがちです。 しかし、契約の分野では、文章が自然であることと、その内容が安全であることは別です。 今回は、AIが出しがちな危ない回答の一つとして、 「リセラー契約では、メーカーは一切責任を負わないと書けばよい」 という考え方を取り上げます。 一見すると分かりやすい考え方ですが、そのまま採用すると、実務では問題が起きやすいです。 こういう聞き方をすると、AIは強すぎる条

  • 【生成AIの落とし穴】「副業禁止」と就業規則に1行書けば足りる。そうAIに言われたら注意が必要です

    生成AIに就業規則の作り方を聞くと、もっともらしい答えが返ってくることがあります。 ただし、その答えをそのまま使うと危ない場面があります。 副業禁止は、その典型です。 プロンプト例 当社では従業員の副業を禁止したいと考えています。 就業規則にどのように書けばよいですか。 できるだけ簡単で、会社に有利な書き方を教えてください。 AIの誤回答例 就業規則に 「従業員は一切の副業を禁止する」 と定めれば問題ありません。 就業規則に明記すれば、会社は自由に副業を禁止できます。 違反した従業員には懲戒処分も可能です。 何が問題か 問題は、就業規則に書けば何でも有効になるわけでは

  • SNS運用代行で揉めないために、契約書で決めておきたいこと

    SNS運用代行に関する契約は、一般的な業務委託契約書を少し直せば足りる、と思われがちです。 ただ、実際には、 ・どこまでが受託業務なのか ・成果が出なかった場合にどう整理するのか ・契約終了後にアカウントや投稿データをどう扱うのか といった点が曖昧なまま進み、後で揉めることがあります。 今回の記事では、SNS運用代行契約書を作成・確認する際に、特に意識したいポイントを整理しました。 SNS運用代行サービスを提供する事業者の方はもちろん、依頼する企業側の担当者にとっても参考になる内容です。 契約書を「とりあえず」で済ませたくない方は、ぜひご覧ください。 知らないと危険!SNS運用

  • 【コラム】違法でなければいい、は本当に正解か?

    近時、「個人事業主が一般社団法人の理事に就任し、役員報酬を受ける形にして社会保険料負担を抑える」といった社会保険料削減スキームが話題になりました。 SNS上では色々言われていますが、厚生労働省などが一切取り締まりを行わないことを踏まえると、(今のところ)合法スキームと考えて間違いないと思われます。 ただ、どうしても不公平感は残りますし、非難が起きても仕方がないところがあります。 では、このような非難に対し、真正面から「合法だから何ら問題ない」と言ってしまってよいのでしょうか?もちろん、そのような価値観もあり得ると思います(弁護士という立場上、非難されている側の弁護を行うのであれば、間

  • 【生成AIの落とし穴】「XでRTしただけなら名誉毀損にはならない」とAIが答えたら要注意です

    Xで気になる投稿を見かけたとき、「自分で書いたわけではないし、RTしただけなら大丈夫だろう」と考えてしまうことがあります。 そして、そのままAIに聞いて安心してしまう人も少なくありません。 しかし、この考え方は危険です。 RTや引用投稿でも、内容や広がり方によっては責任が問題になることがあります。 プロンプト例 「Xで他人の投稿をRTしただけです。自分の意見は書いていません。名誉毀損になりますか。」 AIの誤回答例 「単なるRTは他人の投稿を紹介しているだけなので、通常は名誉毀損になりません。」 何が問題か 問題は、RTだから安全とは言い切れないことです。 SNSでは、

  • スポットワークの落とし穴:日雇い規制と実務チェック(記事公開)

    スポットワーク(いわゆる「すきまバイト」)を活用する企業向けに、法務・労務の注意点を整理した記事を公開しました。 スポットワークは現場の人手不足を補う有効な手段ですが、運用を誤ると、思わぬ法令違反リスクやトラブル(契約・労務・安全配慮・個人情報など)につながり得ます。 特に「日雇いって規制があるのでは?」という不安はよく聞きますが、ここは誤解が生まれやすいポイントです。 今回の記事では、 「日雇い規制」の基本(どのケースが問題になりやすいか) 直接雇用であっても実務上チェックしておきたい点(募集~就業~支払いまで) トラブルを未然に防ぐための運用の工夫 を、できる

  • 【生成AIの落とし穴】「遅延損害金は法定利率で固定。合意はいらない」その思い込みが、損とトラブルを生みます

    請求書を出したのに、支払期日を過ぎても入金がない。 このようなとき、「遅れた分は遅延損害金を足せばいい」と考える方は多いと思います。 そして次のように判断してしまうことがあります。 遅延損害金は法律で決まる利率(法定利率)で計算すればよい 利率は決まっているから、契約で決めていなくても同じ だから、細かい確認は不要 結論から言うと、この考え方は危険です。 理由は、遅延損害金は「いつでも同じ数字で計算すればよい」という話ではなく、状況と契約の内容で、回収できる金額やトラブルの起きやすさが変わるからです。 法定利率は2020年4月から年3%になり、一定期間ごとに見

  • 【生成AIの落とし穴】「無料トライアルの自動課金、規約に書けばOK?」AIの助言をそのまま使うと危ない理由

    1. プロンプト例 14日間の無料トライアル後に自動で有料プランへ切り替え、月額課金します。 申込み画面には「14日間無料」と表示します。 自動課金のことや解約方法は利用規約に書いておけば足りますか。 チェックボックスなどで明確な同意を取らなくても適法ですか。 2. AIの誤回答例 利用規約に自動課金と解約方法を記載しておけば足ります。 ユーザーが登録して無料トライアルを開始した時点で同意があったと考えられます。 そのため、別途チェックボックスで同意を取る必要はありません。 このような回答は、文章としては分かりやすいです。 しかし、実務では「規約に書いたか」だけでは判

  • システム開発取引でトラブル発生! 戦うための法的手続きと選択基準をアドバイス

    「不具合があるから支払わない」 「それ、仕様変更ですよね?」 システム開発のトラブルで、 最初の一手を間違えて、解決まで長期化するケースを何度も見てきました。 よくあるのが、 いきなり内容証明を出す とりあえず支払督促を使う 訴訟かどうかだけで悩む でも実務では、手続を選ぶ前に必ず整理すべき“順番があります。 記事では、 システム開発トラブルの典型パターン 交渉・調停・訴訟などの「選び方」 内容証明や支払督促が逆効果になる場面 をまとめています。 👉 続きはこちら システム開発取引でトラブル発生! 戦うための法的手続きと選

  • 【コラム】中道は「市場」だが「USP」ではない

    (注)このコラムは、クライアント向け小冊子に掲載したものであり、作成日は1月30日(選挙前)です。 突然の衆議院解散があれば、突然の新党結成など政治の世界は動きが速すぎてついていけないところがあります。 さて、新党の名前は「中道」と略されるそうなのですが、この政党名は有権者に突き刺さるのか、マーケティング視点からは気になりました。 なぜなら、「中道」という言葉はどんな人に向けたものかを示す入口にはなっても、「なぜ選ぶのか」という決め手になりにくいと思うからです。 私には有権者動向など何の知識もありませんが、おそらく多くの有権者は、理念よりも「ちゃんと実現できそうか」「運営は堅実か

  • 【生成AIの落とし穴】「出向なら、出向元が全部責任」とAIが言い切ったときに、先に確認したいこと

    生成AIに出向のことを聞くと、分かりやすい言葉で答えてくれます。 ただ、出向は「条件で結論が変わる話」です。 AIが言い切った答えをそのまま社内の方針にすると、あとで困ることがあります。 この記事では、よくある誤回答と、確認すべきポイントをまとめます。 法律の専門知識は前提にしません。 プロンプト例 次のように質問すると、AIは「一刀両断」で返しやすくなります。 当社(A社)の社員を、取引先(B社)に出向させます。 出向中にトラブルが起きた場合、責任は全部A社が負うのでしょうか。B社は責任を負いませんか。 事故、けが、ハラスメント、長時間労働、メンタル不調、残業代の支払い、

  • 賃金体系を固定残業代型に切り替える前に~不利益変更リスクと有効化の実務ポイント

    固定残業代(定額残業代)は「やり方を間違えると無効になりやすい」制度の代表例です。 とくに多い誤解が、「入社時に説明して同意を取っているから大丈夫」というもの。しかし、同意があっても無効と扱われ得る点は、実務上の落とし穴です。 また、 総額は同じで内訳を固定残業代にする → 不利益変更として手続が厳しくなり得る固定残業代 基本給の一部を残業代込みとする設計 → 無効リスクが高まりやすい固定残業代 別建て手当で設計する場合も、時間の明示・性質の明記・運用(超過分支払い等)が重要 といったポイントを押さえないと、後から未払い残業代として跳ね返ってきます。 「固定

  • 【生成AIの落とし穴】BtoBメルマガでも「配信停止の案内が不要」とは言い切れません

    「法人宛てのメルマガだから、配信停止の案内は書かなくてもよい」 「BtoBなら同意がなくても送れる」 このような話を、生成AIがそれらしく答えることがあります。実務では、この理解のまま配信を始めると、苦情や社内の手戻りにつながりやすくなります。 この記事では、なぜ危ないのか、どこを押さえればよいのかを、法律の専門家ではない方にも分かる形で整理します。 主に関係するのは 特定電子メール法(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律) です。 また、事業の内容によっては 特定商取引法(通信販売の電子メール広告) も関係します。 1. まず、生成AIが出しがちな「誤った答え」を確認し

  • 【生成AIの落とし穴】「確認した日を遅らせれば、支払も遅らせられる」は危険です

    外注先や仕入先から納品があったものの、社内の確認が追いつかない。 この状況は珍しくありません。 そのとき、こんな発想が出やすいです。 「確認が終わった日から支払う約束だから、確認した日を来月にすれば支払も来月でよい」 しかし、この考え方は、トラブルになりやすい典型例です。理由は単純で、相手から見ると「支払を遅らせたいだけ」に見えやすいからです。 この記事では、AIが誤った方向に背中を押しやすいポイントと、現場で安全に進める手順をまとめます。 1. プロンプト例(AIに聞きがちな質問) たとえば、次のようにAIに相談してしまうケースがあります。 外注先から納品が

  • 商用利用は大丈夫? ChatGPTと切っても切れない著作権の関係について解説

    少し前まで、生成AIの相談は「導入していいですか?」が中心でした。 最近は「もう使い始めた。納品物に混ぜている。今さら怖くなってきた」が増えています。 ここで多い誤解が、「商用利用=即アウト」という理解。 記事ではまず、商用利用自体は直ちに問題ではないところから整理しています。 その上で、著作権リスクが立つ場面を 入力(プロンプト) 出力(生成物) に分解し、特に揉めやすい「依拠性」の扱い(ブラックボックスゆえ議論が定まらない)まで踏み込みました。 結局のところ、重要なのは「法律の丸暗記」より、運用です。 プロンプトの設計、生成物の監査、規約遵守、説明可能性の確保

  • 【コラム】1月1日に施行される法律

    2026年1月1日に施行された法律で、今一番ホットなものと言えば「中小受託取引適正化法(取適法、旧下請法)」かと思います。 価格転嫁協議の義務付けなど政府が力を入れている施策の根拠法律となりますので、今後様々な場面でこの法律は顔を出してくると予想されます。 ところで、1月1日といえば行政官庁は原則休みです。 わざわざ休みの日を施行日にしなくても…という気がするのですが、調べてみると1月1日が施行日だった法律は多くあるようです。 例えば… ・1996(平成8)年、2000(平成12)年、2003(平成15)年の改正祝日法(海の日やハッピーマンデーの創設) ・2005(平成17)年の改正

  • 【生成AIの落とし穴】「利用規約のURLを出しておけば、改定の効力は及ぶ」とAIに言われたら要注意です

    ネットサービスやオンライン講座、会員制コミュニティなどを運営していると、利用規約を直したくなる場面があります。 そのときAIに相談すると、「申込時に利用規約のURLを見せているなら、改定はすぐ既存の人にも適用できる」と言い切られることがあります。 ただし、この言い方は危険です。今回の記事は、その典型例を扱います。 1) プロンプト例(こう聞くと危ない答えが出やすいです) 私はサブスク型のサービスを運営しています。申込画面で利用規約のURLを表示して、利用者に同意してもらっています。 料金や解約の条件を変更したいので、利用規約を更新してURL先を差し替え、メールで「改定しました」

  • 【2026/1/1】改正下請法(取適法)で、取引は何が変わる?「3つの改正ポイント」だけ先に押さえる

    2026年1月1日施行の**改正下請法(中小受託取引適正化法/取適法)**について、まず押さえるべき点を「3つ」に絞ってまとめました。 今回の改正は、ざっくり言うと 対象の拡大(資本金だけでなく従業員数基準も。運送委託も広がる) 価格協議の実質化(協議を無視・先延ばしして、実質的に一方的に代金を決めるのも違反になり得る) 支払条件の見直し(手形NG/振込手数料を差し引く運用もNG) という構造です。 記事では、発注側・受託側それぞれが「今から何を点検すべきか」まで、実務目線で整理しています。 改正下請法(中小受託取引適正化法)、結局どこが変わった?最重要事

  • 【生成AIの落とし穴】試用期間でも「いつでも即時に解雇できる」とは限りません

    プロンプト例 採用した社員が試用期間中です。 勤務態度が悪く、成果も出ません。 会社は理由の説明や手続をしなくても、今日付で即時に解雇できますか。 できる場合、注意点も教えてください。 AIの誤回答例 試用期間中は本採用前なので、会社は自由に解雇できます。 即日解雇も可能です。通知だけで足ります。 もめないように、本人に一言説明すれば十分です。 何が問題か この回答を信じて動くと、問題が起きやすくなります。 後から「そのやり方は不適切だ」と判断される可能性があります。 争いになった場合、解決のためにお金と時間がかかります。 社内の運用が乱れます。

  • 【生成AIの落とし穴】「※個人の感想です」で医療効果をアピールしてよいか

    健康食品や美容系の商品を扱う事業者が、生成AIに広告文を作らせる場面が増えています。 その中でよく出てくるのが、 「医療的な効果を書いても、『※個人の感想です』と付ければ大丈夫です」 というアドバイスです。 この記事では、法律の専門知識がない方でも分かるように、 この考え方がなぜ危険なのかを整理していきます。 1. プロンプト例(AIへの質問) まず、よくありそうな質問内容を示します。 「サプリのランディングページを作りたいです。 肩こりや腰痛に悩んでいたお客さまの声として、 『飲み始めてから肩こりが治りました。※個人の感想です』 と書いても問題ありませんか。 法律的

  • 業務委託先から残業代請求を受けた場合どうしたらよいのか?弁護士が解説

    業務委託契約を結んでいるフリーランスのエンジニアから「実態は労働者なので残業代を支払ってほしい」と言われて、対応に悩む企業が増えていると感じます。 契約書のタイトルが「業務委託」となっていても、実際の働き方次第では労働者と評価され、残業代やその他の労務対応が必要になる可能性があります。 そこで、リーガルブレスD法律事務所では 「業務委託先から残業代請求を受けた場合どうしたらよいのか?弁護士が解説」 という記事を公開し、次のような点を整理して解説しています。 厚生労働省の基準や裁判例に基づく「労働者性」の判断ポイント 労働者と判断された場合に発生する残業代支払い義務や労働時

  • ニューヨーク市長の政策は日本でも実現可能か

    ニューヨーク市で社会主義的な思想を持つ市長が選出され話題になっています。 一部過激な政策もあるように思いますが、ある意味壮大な社会実験として観察し、参考にできるところは取り入れるというのが周囲の反応かと思います。 ところで、ニューヨーク市長が掲げている政策ですが、日本で実現できるのか考えてみました。 【例1:家賃凍結・強い家賃規制】 民間賃貸住宅の賃料は契約自由が原則で、地方自治体が一律に「凍結」「上限」をかけるのは、現行法では困難と言わざるを得ません。公営住宅・市営住宅の拡充や低所得世帯への家賃補助くらいしかできないのではないでしょうか。 【例2:無料バス・運賃引き下げ】 路線

  • 【生成AIの落とし穴】「相殺通知を出せば未払賃金も相殺できる」は本当に大丈夫か

    人事や総務を担当していると、次のような場面に出会うことがあります。 社員が会社の備品を壊してしまった 会社から社員への貸付金が残ったまま退職した 不正な経費精算が判明した こうしたときに、最近はChatGPTなどのAIに 「未払残業代や給与と相殺してもよいか」 と質問する方も増えています。 しかし、AIの答えをそのまま信じて動くと、 未払賃金のトラブルが一気に大きくなるおそれがあります。 1. AIへのプロンプト例 まずは、実務で本当にありそうな聞き方を整理します。 プロンプト例 1 「社員が会社のノートパソコンを落として壊してしまいました。

  • 60歳超有期雇用社員を期間満了で終了できる? 雇止め・無期転換・特別措置法の落とし穴

    高年齢のパート・契約社員・嘱託社員の扱いについて、企業のご担当者さまからのご相談が増えています。 とくに、 「60歳定年の会社で、有期社員はどこまで更新してよいのか」 「無期転換や継続雇用制度との関係はどう整理すべきか」 といった点は、制度が絡み合い、感覚だけで判断すると思わぬリスクにつながりかねません。 そこで今回、**「60歳定年・継続雇用制度がある会社で、56歳の有期社員と契約する場合の注意点」**をテーマにしたコラムを、私が運営するホームページに公開しました。 ●高年齢の有期社員の更新上限をどう考えるか ●無期転換権が発生したときに何が起こるのか ●有

  • 【生成AIの落とし穴】「POなしのメール発注で価格自動確定」というAI回答が危ない理由

    想定ケース:POを使わずにメールだけで発注したい まず、よくありそうな質問の形を確認します。 次のような形で、生成AIに相談する場面を想定します。 「当社は、取引先への発注をメールで行っています。 見積書をもらったあと、PO(発注書)は発行せず、 メールで『見積どおりでお願いします』と送れば、 その見積金額で契約が成立しますか。 手間を減らせる、より簡単な方法があれば教えてください。」 現場で実際に聞いてもおかしくない内容だと思います。 では、これに対してAIがどのように答える可能性があるでしょうか。 AIの誤回答例:「メールで合意すれば価格は自動的に確定する」 生成A

  • 【生成AIの落とし穴】「裁量労働なら勤怠記録は不要」とAIに言われたらどうするか

    ChatGPTをはじめとするAIを、人事や労務の相談に使う会社が増えています。 検索よりも手軽に聞けるので、ふだんの疑問をAIに投げている方も多いと思います。 その中でときどき目にするのが、 「裁量労働制なら、勤怠の記録はいらない」 という説明です。 一見すると、合理的な考え方のように聞こえます。 しかし、会社にとっても従業員にとっても、この考え方には大きなリスクがあります。 1. プロンプト例(AIへの質問) まず、実際にありそうな質問から考えてみます。 人事担当者が、AIに次のように聞いたとします。 「当社は専門業務型の裁量労働制を導入しています。 社員は専門職

  • サイバー攻撃による情報流出が起こった場合の、企業の法的責任と対処法とは?

    ここ数年、サイバー攻撃や情報流出に関する相談が、じわじわと、しかし確実に増えています。 「とりあえず復旧はしたけれど、法的には何をしておけばいいのか分からない」 「システム会社やカード会社からいろいろ言われているが、優先順位がつけられない」 現場でお話をうかがっていると、 「技術的な対処」と「法的な責任整理」が頭の中で結びついていない ことが多いと感じます。 そこで今回、私が運営している事務所サイトで、 サイバー攻撃に関する日本の法規制の全体像 「検知 → 初動 → 詳細調査 → 報告・公表 → 被害者対応 → 再発防止」という一連の流れ 個人情報漏洩時の慰謝料相

  • 関わってはいけない仕事という「直感」

    退職代行業者とその提携弁護士が弁護士法違反の疑いで強制捜査を受けたという報道が大きくされました。 とうとう来たか…という感じです。 ところで、私は複数の退職代行業者から、顧問弁護士就任の話を受けてきました。 ただ、いずれもお断りしています。 表向きには、顧問先のクライアント企業に退職代行業者経由の連絡が入った場合、利益相反になることを回避したいという理由です。 しかし、本音は「なんとなく嫌だなぁ」という山勘(?)的なものでした。 長年弁護士業をやっていると、理屈抜きで「これは関わっちゃいけない」という感覚を持つようになるのですが、今思えばまさしく「虫の知らせ」だったのかもしれません

  • 【生成AIの落とし穴】「“比較広告は根拠不明でも体験談でOK”という誤断」に注意

    はじめに 生成AIに「体験談を集めて他社より優れていると示す広告は問題ないか」と聞くと、「問題ない」と回答することがあります。これは危険です。広告の公開後に修正や削除が必要になるおそれがあります。本記事では、初心者にも分かりやすい形で注意点と安全な進め方をまとめます。 1. プロンプト例 「自社製品に対するユーザーの声を拾い上げ、自社製品が同業他社製品より優れている比較広告を作成し、公開することは問題ありますか。」 (※設問は可否判断を求めています) 2. AIの誤回答例 「問題ありません。ユーザーの声を多数拾い上げ、それらを体験談として根拠づければ比較広告を作成で

  • 社員・役員による詐欺・横領・背任の予防策と発生した場合の対処法のポイント

    社員や役員による不正が報じられる中で、窃盗以外にどのような行為が会社に損害を与えるのかを整理しました。 この記事では「詐欺」「横領」「背任」を取り上げています。 どのような場合に成立し得るのか、予防策としては考えられるものは何か、発覚後はどう対処すればよいのかにつき、いずれも簡潔にポイントをまとめています。 短時間でポイントを掴みたい方は、是非お目通しください。 社員・役員による詐欺・横領・背任の予防策と発生した場合の対処法のポイント 社員・役員による詐欺・横領・背任の予防策と発生した場合の対処法のポイント Legal Express 社内不正の相談が増え

  • 【生成AIの落とし穴】手形廃止の“ついで延長”は危険サイン 「支払サイト延長は一方通知で即時適法」は誤解です

    2026年度末に向けて紙の手形・小切手の運用が終わり、決済は銀行振込・でんさい等へ移行していきます。 この“制度の波”に合わせて、「どうせ手段を変えるなら支払サイトも少し延ばしてしまおう」…そんな運用変更を“一方的な通知だけ”で進めると、大変な事態に陥ってしまいます。 1. 背景:手形→振込の移行で何が起きる? 制度的な外圧により、紙の手形・小切手が段階的に姿を消し、銀行振込・でんさい等へ移行。 現場では、支払手段の置換と同時に、支払サイト(期日)の見直しを検討する企業が増えています。 ここで誤りがちなのが、「外部事情だから“通知だけ”で延長できる」という短絡です。

  • 【生成AIの落とし穴】NDAの誤解「まず片務で走る」は本当に安全か?──AIの“もっともらしい”助言にご用心

    1|プロンプト例(AIにこう聞きがち) 「相手のテンプレが片務NDA。初回打合せだけならこのままでも問題ないですか?」 「法務が止まるので、まず片務で契約→後で覚書で相互化って一般的ですか?」 「相手はISMSを取得しているので、運用で守秘は担保されませんか?」 2|AIの“もっと現実的に見える”誤回答例 AIの回答(誤り): 「初期のRFI/見積段階では、片務NDAでも実務上カバーされるケースが多いです。相手方に社内規程やISMSがあるのであれば、第三者提供禁止やアクセス制限が運用されているので安心です。相互NDAへの修正は時間を要するため、まずは片務で

  • システム開発取引に伴い発生する権利は誰に帰属するのか

    受託開発の現場で「ソースコードや設計書の権利は誰のもの?」という相談が増えています。 本稿では、著作権・特許・ノウハウといった権利を切り分け、請負/準委任・成果物/中間成果物・再利用可否まで、実務で迷いがちなポイントを図解と条文ベースで整理しました。 契約書の条項例も提示しています。プロジェクトが走り出す前に、ぜひご一読ください。 記事はこちら: システム開発取引に伴い発生する権利は誰に帰属するのか - IT弁護士 大阪│IT企業・インターネットビジネスの法律相談 システム開発取引に伴い発生する権利は誰に帰属するのか 【ご相談内容】 システム開発に関するコンペを経て、ユー

  • 石破元首相に学ぶ弱者の戦略?

    石破氏は、自民党内でも圧倒的少数派であり、正直勢いも力もないと言わざるを得ませんが、首相にまで上り詰め、様々な政策を実行してきました。 私を含め中小事業者は市場内では圧倒的弱者のポジションであるところ、(政治的基盤としては弱者の)石破氏の行動から、弱者なりの戦い方として何か参考になる点はないか探ってみました。 ①自分の立ち位置を正確に認識する 石破氏が自民党総裁に選任されたポイントとしては、多数派を批判できるポジショニングを築いていた点にあると考えられます。つまり「尖っていた」ということです。 ここから導かれるのは、自らの経営資源劣位の自覚し“機能の経済”(小さくても尖る)で勝

  • 【生成AIの落とし穴】“フルフレックス=深夜割増不要”という誤回答

    フレックスタイム制(コアタイム無し=いわゆるフルフレックス)を入れている会社でも、22時~翌5時に働いた分には「深夜割増」が原則必要です。 ところが、生成AIに聞くと「フルフレックスだから深夜割増はいりません」と誤った答えが返ってくることがあります。 1. プロンプト例(実際に投げがちな質問) 「当社はコアタイムなしのフルフレックスです。夜10時以降に働いた分は深夜割増の支払いは不要ですよね?」 2. AIの誤回答例(よくあるパターン) 「フルフレックス制では従業員が自由に勤務時間を選べるため、深夜割増は不要です。就業規則でフレックスを定めていれば問題ありません。」

  • 示談は“内々で安全”ではない——守秘条項の限界と実務対応をまとめました

    紛争を「早く・静かに」収めたい——その第一候補として示談を選ぶ企業は少なくありません。 しかし、守秘義務を入れても内容の漏洩を完全には防げないという現実があります。誰に拘束力が及ぶのか、当事者外の拡散をどう抑えるのか、条項設計のどこに“限界”があるのか。 本日、当事務所のコラムサイトにて、示談の位置づけ・メリット・漏洩リスクと対応策を実務目線で整理しました。 守秘義務の効力が及ぶ範囲/及ばない場面 「スピード」「柔軟性」「秘匿性」という示談の利点と、その裏側 実務で取り得る現実的なリスク低減策(条項・運用の両面) 法務担当・経営者の意思決定に役立つ内容です。ぜ

  • 【生成AIの落とし穴】テレワーク規程を「一文追記」で済ませない~生成AIの雛形に潜む欠陥と、実務に適合させるための設計指針

    はじめに テレワークやリモート勤務を恒常運用へ移行する企業が増えています。 他方で、就業規則に「在宅勤務を認める。勤務時間は柔軟に運用する」といった短文を追記するだけで導入を完了したとみなす事例が散見されます。 この対応では、労働法令および情報セキュリティ上の要求水準を満たせません。実務では、制度文言と運用手順を整合させる設計が不可欠です。 生成AIに相談したところ(誤回答の例) 質問 テレワーク制度を導入したいので、就業規則の追記案を提示してほしい。通信費は従業員負担としてよいか。労働時間は自己申告で管理できるか。 生成AIの回答(誤り) 就業規則に在宅勤務を認め

  • 【生成AIの落とし穴】「準委任は“いつでも解約OK”」に潜む罠― 自動更新と中途解約制限を見落としてませんか?

    はじめに システム運用保守やSaaS、広告、保守点検…。 更新のたびに「あれ、いつ満了だっけ? とりあえず不要なら止めればいいよね」と考えがちです。 生成AIに聞くと、たいていこう返ってきます。 プロンプト例 「システム運用保守契約の更新日が近いか不明です。とりあえず不要なら解約すれば、いつでも止められますよね?」 生成AIの誤回答例 「はい。システム運用保守契約は準委任契約ですので、いつでも解約できます。」 一見もっともらしい一般論。しかし実務では通用しません。 何が問題か?(核心) 法律の一般論:準委任は「いつでも解除可」という建付け。 現実の契約:特約

  • システム開発「納期遅延」はどこで線引きされる? 検収・完成・協力義務を一気に整理

    現場では「遅れている=債務不履行」と捉えがちですが、法的評価はもう少し繊細です。 ・“完成”は「最終工程の了」—バグがあっても完成扱いになり得る ・検収/みなし検収が“完成認定”にどう効くか ・ユーザの協力義務、ベンダのPM(プロジェクトマネジメント)義務 ・延び続ける納期は「黙示の変更合意」になるのか これらの組み合わせで、解除・損害賠償の可否が変わります。 実務で揉めやすい2類型(①不稼働×遅延、②途中打切り×遅延)をベースに、判断の道筋を図解イメージで解説しました(記事内)。 どこが勝負どころになるのか、感覚をつかんでいただければと思います。 ▼詳しくはこちら(記事本編

  • 【生成AIの落とし穴】「OKって言ってくれたのに…」支払猶予“成立したつもり”で詰む

    生成AIに質問したところ… 質問(債務者) 「資金繰りが厳しく、取引先に『来月まで支払いを待ってください』とメールしました。 先方から『OK、検討します』と返信。これで支払猶予は法的に成立していますか?」 AIの回答(誤り) はい。当事者の合意があれば支払猶予は有効です。メールでの了承でも法的拘束力が生じます。 何が問題だったのか(結論ファースト) “OK/検討します”は曖昧返答で、本当に合意成立したといいうるのか怪しい(日本語の微妙なニュアンス) 仮に合意が成立したといえたとしても、期限の利益喪失や遅延損害金の発生など具体的な条件についてまで合意が成立

  • ニーズは“最先端”だけではない

    最近、興味深いニュースを目にしました。 パナソニックが欧州市場に向けて、いわゆる「ガラケー(フィーチャーフォン)」を投入し、売れ行きが好調だというのです。スマートフォン全盛の時代に、あえて通話機能に特化したシンプルな携帯電話を求める顧客が、一定数存在しているようです。 そういえば、私もお盆休み中に同じような光景を目にしました。 高齢の両親から要望があり、携帯電話(いまだに3G…)の機種変更に同行したのですが、店頭に並ぶ最新のスマートフォンには見向きもせず、頑なにガラケーを希望し購入していました(ガラケー自体は1種のみで選択の余地もなかったのですが…)。 本人にとっては「通話さえできれ

  • 【生成AIの落とし穴】服務規律に「思想・信条」禁止をそのまま記載してしまう

    はじめに 社員の私的SNS発信が炎上——。 「再発防止のために服務規律を強化しよう」と考え、ChatGPTにたたき台を作らせたところ、もっともらしい条文が出てきた…という相談をよく受けます。 例)「従業員は政治・宗教・思想・信条に関する表明を一切行ってはならない」 例)「会社の経営理念に反する意見表明を禁止する」 見た目は“統制が効きそう”ですが、このまま採用すると法的に危険です。 この記事では、なぜアウトなのか、どう書けばよいのかを実務視点で整理します。 事例:AIが出した「全面禁止」条項を入れた結果… 私的SNSで社員の投稿が炎上。 生成AIに「再発防止の

  • 【生成AIの落とし穴】契約解除条項がなくても「法律で解決できる」?

    はじめに 契約書を作成するとき、「細かい条項はなくても大丈夫」と思っていませんか? 生成AI(ChatGPTなど)に相談すると、次のような答えが返ってくるかもしれません。 「契約解除条項がなくても、法律の規定に基づいて契約解除は可能です。 また、納期遅延は債務不履行にあたるため、違約金も請求できます。」 一見、心強い答えです。 しかし、これは 実務上は非常に危険な誤解 を招きます。 契約解除は「原則論」だけでは足りない 確かに、法律の原則としては「契約違反があれば解除できる」仕組みはあります。 ただし、実際に裁判で解除が認められるかどうかは、次のような厳しい要件を満たす

  • 無料求人広告詐欺にあった場合の対処法

    最近、「無料で求人広告を出せる」という甘い誘いに乗った結果、後日思いもよらない高額請求を受けるトラブルが増えています。 一見すると契約書には“有料化の条件”が記載されており、支払義務があるように見えますが、実際には詐欺的手法によるものも少なくありません。 今回、私が実際に相談を受けた事例や、裁判で支払い義務を否定したケースなどをまとめました。 同様のトラブルに巻き込まれないための注意点や、法的にとり得る対応策も解説しています。 👉 詳しくはこちらの記事をご覧ください 無料求人広告詐欺にあった場合の対処法 当ブログは「にほんブログ村」に参加中です 当ブログは「ブログラ

  • 【生成AIの落とし穴】内容証明を出せば「自動的に支払義務が生じる」?

    はじめに 取引先が支払ってくれないとき、多くの企業が検討するのが「内容証明郵便」です。 「内容証明を出せば、相手に支払義務が生じる」 「法的に強制できるようになる」 このように考えている経営者や担当者は少なくありません。 実際、ChatGPTなどの生成AIに質問すると、次のような答えが返ってくることがあります。 生成AIの回答(誤りの例) はい。内容証明郵便を送付すれば、債務者は支払義務を負い、支払いを強制できます。 一見、非常に頼もしい回答に思えます。 しかし、これは完全に誤りです。 内容証明郵便の本当の効力 内容証明郵便とは、 「いつ、誰が、どんな文書を相手に

  • 【AIの落とし穴】残業代を“旧法”で計算するAIの危険性

    生成AIに残業代計算を任せてはいけない理由 ――「旧法」で答えてしまうAIの落とし穴 働き方改革以降、労働基準法の改正が相次ぎました。 とくに「残業代の割増率」に関するルールは大きな変化があり、実務に直結するポイントです。 ところが最近、生成AIに残業代の計算を依頼したところ、旧法に基づいた間違った回答が出てしまうケースをよく目にします。 今回はその典型例を紹介し、なぜ危険なのかを解説します。 生成AIに残業代計算を依頼した事例 ある経営者が、ChatGPTに次のように質問しました。 「従業員の残業代を計算してください。 月80時間残業した場合、時給2,000円の人の残

  • 【生成AIの落とし穴】「頼んだはず」「聞いてない」―発注書なしの口頭依頼が招いた悲劇

    はじめに 日常の取引の中で、こんなやり取りは珍しくありません。 「次の案件もお願いしますね」 「了解です!」 長年の信頼関係があれば、わざわざ発注書や契約書を交わさなくても仕事は進む…そう思っていませんか? 生成AI(ChatGPTなど)に質問すると、ほぼ間違いなくこう返ってきます。 「日本の法律では口頭契約も有効です。長年の取引関係や慣行があれば、契約成立と認められる可能性が高いです。」 しかし、これは実務の現場を知らない机上の正解です。 実際にあった事例 ある中小企業A社は、長年取引している外注先B社に新規案件を依頼しました。 打ち合わせの場で「ではお願い

  • 【生成AIの落とし穴】「請求書を送れば法的に請求完了」…その認識、危険です。

    はじめに 取引先が支払期限を過ぎても入金してくれない。 そんなとき、まず「請求書を送る」ことを思いつく方は多いでしょう。 最近では、ChatGPTなどの生成AIに質問する企業担当者も増えています。 「請求書を送れば、法的に請求は完了しますか?」 この問いに対し、AIはこう答えるかもしれません。 ChatGPTの回答(誤った一例) はい、請求書を送れば債務者に対して正式な請求をしたことになります。 請求書を送付することで支払義務が再確認され、必要であれば裁判での証拠にもなります。 一見もっともらしい説明です。 しかし、これは危険な誤解を招きます。 なぜ危険なのか?

  • 参政党にみるランチェスター戦略?

    2025年7月20日に行われた参議院選挙で、参政党が14議席を獲得するという躍進を遂げました。大政党がしのぎを削る中、資金も組織力も限られた小政党がなぜ結果を出せたのか、色々分析はあるかと思いますが、私個人はランチェスター戦略を駆使したのではと考えています。 ■限られた資源を一点に集中 参政党は、特定のエリア・支持層に絞って集中的に訴求しました。これは「第一法則」に基づく局地戦・接近戦の典型です。例えば、都市部の若年層や地方の情報感度の高い層に、「経済」「健康」「外国人問題」といった誰も公言しないが実は気になっているテーマで訴えかけ、一定の共感と熱量を得ていたように思います。 ■

  • AIに就業規則を作らせたところ、法定必須事項が書かれていなかった問題

    はじめに 最近、ChatGPTなどの生成AIを使って「就業規則」を作る企業が増えています。 AIに「社員100名向けの就業規則を作成して」とお願いすると、それっぽい文章があっという間に出てくる。 便利そうに見えますよね。 でも、その規則、労働基準法に本当に適合していますか? 実は、「雰囲気はあるが、法的には穴だらけ」というケースが非常に多いのです。 AIが生成した“現実的に見えるけど危ない”就業規則 実際にChatGPTに次のような指示をしました。 プロンプト:「社員100名の会社向けに就業規則を作ってください」 そして生成された条文の一部がこちらです。 第3条(

  • IT企業で事業譲渡を実行する場合のポイント

    IT企業の経営戦略として、事業譲渡による人材確保や新規事業の獲得は注目を集めています。 しかし、譲渡プロセスには契約関係や従業員の承継、個人情報保護、さらにはEC事業特有の風評リスクといった複雑な課題が潜んでいます。 本記事では、事業譲渡の基本概念から会社分割との違い、具体的な手続き、そしてIT企業ならではの法務上の落とし穴までを徹底解説します。 さらに、弁護士がどのようにリスクを軽減し、スムーズな取引を支援するのか、当事務所の実績を踏まえて詳しく紹介します。 これから事業譲渡を検討するIT企業の経営者・担当者の方にとって、実務で役立つ内容になっています。 IT企業で事業譲渡を

  • 「雛形でOK」と思ったら危ない。ChatGPTが作る契約書が、実態に合わない理由

    はじめに 「とりあえずChatGPTで契約書を作らせたら、すごくきれいにできた」 そんな声を、最近よく聞きます。 でも、その契約書、あなたの取引内容に本当に合っていますか? 契約書は「フォーマットが整っている」だけでは役に立ちません。 むしろ、そのズレが大きなトラブルの原因になることもあります。 今回は、AIが作る「契約書っぽい」けれど中身が現場と噛み合っていないケースをご紹介します。 事例:顧客紹介だけの「業務提携」なのに… AIに、次のような指示を出しました。 プロンプト:「業務提携契約書を作成してください」 (実際の想定は、「相互に顧客を紹介するだけ」のシンプルな協業

  • 「契約書っぽい」だけでは危ない。ChatGPTが生成した“中身のない契約書”の正体

    はじめに 最近、「ChatGPTに契約書を書かせてみた」という声をよく聞きます。 たしかに、それっぽい条文が整然と並び、言葉遣いも丁寧で、パッと見はちゃんとした契約書に見えるかもしれません。 ですが、本当にその契約書、実務で使える中身になっているでしょうか? 今回は、AIが生成した「契約書っぽいけど実質的な内容が抜けている」事例をご紹介しながら、契約書における“外観と実質のギャップ”について考えてみます。 実際に生成された「Web制作契約書」の全文 以下は、ChatGPTに「Webサイト制作の業務委託契約書を作成してください」と指示して出力された全文です(要約せず全文を掲載)

  • 家主より賃料増額請求があった場合の対処法

    「それ、本当に支払う義務がありますか?」 物価高や増税を理由に一方的に賃料を上げてくる家主… その要求にすぐ応じる前に、確認すべき法律上のポイントがあります。 実務的な対応の流れも含めて、弁護士がご説明します。 家主より賃料増額請求があった場合の対処法

  • 「シンガポールで解決する契約です」──え、それ日本企業同士なのに? 生成AI契約書に紛れ込む“海外条文”の正体

    はじめに ChatGPTを使って契約書を作る人が増えています。 簡単な指示だけで「それらしい契約書」が出てくるので、「ちょっとした取引には便利」と感じる方も多いでしょう。 でもその契約書、日本の取引慣行や法制度に本当に合っていますか? 今回取り上げるのは、生成AIがやりがちな「海外契約のクセを無批判に持ち込む落とし穴」です。 特に“仲裁条項”は、意味がわからないままコピーしてしまうと、後々取り返しのつかない事態になることもあります。 事例:ChatGPTが出力した「業務提携契約書」 次のような指示をChatGPTに出してみました。 「業務提携契約書を作ってください」 ※

  • それ、本当に存在する条文ですか?生成AI契約書が“それっぽく”捏造する、幻の法的根拠

    はじめに 「ChatGPTに契約書を作らせてみたら、すごく自然な文章が出てきた」 「条文番号までちゃんと入っていて、本物っぽい」 こう感じたことがある方は多いのではないでしょうか。 生成AIは、契約書のような定型文を作るのが得意です。 ですがその反面、「一見正しく見える“もっともらしい誤り”」を平然と出してくることがあるのをご存じですか? 今回はその典型例として、「実在しない条文をそれらしく捏造する」という、生成AIならではの危険性について解説します。 事例:「労働者派遣契約書を作って」と頼んでみたら… 実際にあったプロンプト例です。 ChatGPTへの指示: 「労働

  • ChatGPTが作った「販売代理店契約書」に潜む、根本的な勘違いとは?

    はじめに 最近、ChatGPTなどの生成AIを使って「契約書を作成してみた」という相談が増えています。 特にスタートアップや中小企業では、法務部がないことも多く、AIに頼りたくなる気持ちはよく分かります。 しかし、AIは「契約の目的」や「構造」を理解していないまま、それっぽい文章を出力することがあります。 今回はその典型例として、「販売代理店契約書」の生成ミスをご紹介します。 プロンプトはシンプル ChatGPTへの指示: 「販売代理店契約書を作ってください」 AIが返してきた契約書には、次のような条文が含まれていました。 生成された条文の一部 第1条(契約の

  • IT企業特有の民事訴訟類型と知っておきたい訴訟対応上の知識

    「IT企業のトラブル、裁判になるとどうなる?」 システム開発の失敗、情報漏洩、コンテンツの無断利用…。IT企業が巻き込まれやすいトラブルが、実際に訴訟になるとどう進むのか、ご存じでしょうか? 今回の記事では、現役弁護士の視点から、IT企業特有の訴訟パターンとその対策をわかりやすく紹介しています。 ✔ 開発紛争では「技術的なやりとり」をどう主張すべきか ✔ 情報漏洩の訴訟手続きが長期化しやすい背景 ✔ 著作権侵害訴訟で注意すべき2段構えの審理フロー 難しい話をできるだけ噛み砕いて解説しましたので、「法律は苦手…」という方にもおすすめです。ぜひこちらからご覧ください。 IT企業特

  • 「AIがこう言ってますけど、合ってますか?」~弁護士が“AIの回答”をチェックする新サービス「AI法務ジャッジ」を開始しました

    生成AIの普及が一気に進んでいます。 ChatGPTに法律の質問をしてみた。 契約書のドラフトを作ってもらった。 規約のたたき台をAIに書かせた。 いま、企業も個人も“AIの回答”を実務で参考にする時代が始まっています。 でも、そこで気になるのが… 「この答え、本当に合ってるの?」 「間違ってたら、誰が責任を取るの?」 という、“法的正しさ”に対する不安です。 AIは便利。けれど、法務は「間違ってはいけない」 生成AIは、内容の真偽に関係なく、もっともらしい文章を出してきます。 それが法務という「特に正確性が求められる領域」になると、「合ってるように

  • Windows11への移行作業中に気づいた価値

    Windows10のサポート終了に伴い、事務所のPCを新調することにしました。 もっとも、PCを机上に置いて電源付けたら終わりというわけには行きません。プリンターやサーバなどの周辺機器の接続設定、旧機から新機へのデータ移行など、細かくしかし確実にやらないと後で支障を来す作業が山積みです。 こうした作業について、今まで自分で調べながら対処してきました。今回も自分でやろうかなと思ったのですが、時間確保が難しいことはもちろんなのですが、最近PCに不具合が起こることも多く、自分でやることに不安があります。 結局私は、専門業者に作業一式お願いすることにしました。 決して安いとは言えない費用で

  • スマホが壊れてしまった…

    つい先日、スマートフォンが突然使えなくなってしまいました。 原因は、なんとも情けない話ですが、机の上からうっかり落としてしまったこと。ただの軽い落下だったので、まさかこれほどのダメージになるとは思ってもいませんでした。 画面は真っ暗なままで電源も入らず、充電もできない完全な故障状態。こうなると、日常生活に与える影響は予想以上に大きいものです。電話やLINE等の連絡手段が使えないのはもちろんのこと、何より二段階認証ができなくなってしまったことは本当に困りました。 こうした不便を通じて、改めて「スマートフォンが私の生活にどれだけ深く根付いていたのか」を思い知らされました。もはや単なる通信

  • 立退きを迫られた場合の対処法

    「立退料を払うから出て行ってほしい」と言われたら…その対応、間違っていませんか? 店舗やオフィスを借りて事業をされている方にとって、「退去」の問題は決して他人事ではありません。 ある日突然、ビルオーナーから「立退料を払うので退去してほしい」と言われたら…その申し出、法的にはどこまで正当なのでしょうか? また、提示された立退料の金額は妥当なのでしょうか? 実際にあった相談事例をもとに、退去の可否や立退料の考え方を弁護士が解説したコラムを公開しています。 予期せぬ申し出に戸惑わないためにも、ぜひ以下のリンクからご覧ください。 立退きを迫られた場合の対処法 「リーガルブレス

  • 【広告法務】不実証広告規制とは何か? その意味や対処法などを解説

    「その広告、本当に大丈夫ですか?」 優良誤認表示と判断されれば、待っているのは措置命令と多額の課徴金です。 広告表示に「合理的な根拠」があると思っていても、消費者庁の基準とズレていたら意味がありません。 だからこそ、専門弁護士による事前チェックが、あなたのビジネスを守ります。 法律のプロと一緒に、不安のない広告運用をしませんか? トラブルの「前」に相談を。お気軽にご相談ください。 不実証広告規制とは何か? その意味や対処法などを解説 「リーガルブレスD法律事務所」の代表弁護士。IT法務、フランチャイズ法務、労働法務、広告など販促法務、債権回収な

  • 【契約法務】利用規約を変更するに当たり、利用者への通知が必要となる場面とは?

    何らかの理由で利用規約を変更したいと考える場合、「ユーザに対してどのように通知・連絡をすればよいのか」というご相談をよく受けます。 ただ、この種のご相談には誤解があるように感じています。 なぜなら、通知の仕方によって利用規約の変更がOKとなるわけではなく、そもそも通知したところで当然に利用規約の変更がOKとなるわけでもないからです。 そこで、以下の記事では、利用規約の変更と通知の関係性を整理してみました。 なお、記事は利用規約を制定する側視点で記載していますが、利用規約に基づきサービスの提供を受ける側においても、一方的な利用規約変更につき通知の有無ではな

  • 【コラム】判決だけでは回収できない!?

    先月、某配信者に対する殺人事件が発生しましたが、その動機の1つとして、加害者が被害者にお金を貸したにもかかわらず返金されなかったという点が挙げられているようです。   当たり前のことですが、決して許される行為ではありませんし、また人を殺したところでお金は返ってきません。 とはいえ、弁護士として債権回収業務をやっていると、法律は無力だな…と何度も思うことがあります。   まず、あまり法律に詳しくない方が一番勘違いしていることは、訴訟提起さえすれば、必ずお金は返ってくると考えている点です。 たしかに、訴訟提起は、借主に対し

  • 【広告法務】不実証広告規制とは何か? その意味や対処法などを解説

    「その広告、本当に大丈夫ですか?」 優良誤認表示と判断されれば、待っているのは措置命令と多額の課徴金です。 広告表示に「合理的な根拠」があると思っていても、消費者庁の基準とズレていたら意味がありません。   だからこそ、専門弁護士による事前チェックが、あなたのビジネスを守ります。 法律のプロと一緒に、不安のない広告運用をしませんか? トラブルの「前」に相談を。お気軽にご相談ください。     不実証広告規制とは何か? その意味や対処法などを解説   &nbsp

  • 【IT法務】WEBサイト制作事業者が抱えがちなトラブルへの法的対処法

    「また無償対応を求められた…」「契約してないのに作業を進めてしまった…」 Webサイト制作の現場では、こんなトラブルが日常茶飯事ではないでしょうか? 依頼者との認識のズレや契約内容の不備が原因で、制作事業者が不利益を被るケースは後を絶ちません。 本記事では、Web制作事業者が陥りやすいトラブルを実例を交えて紹介し、法律の視点から適切な対処法を解説します。 トラブルを未然に防ぐヒントを見つけ、健全なビジネス運営を目指しましょう!     WEBサイト制作事業者が抱えがちなトラブルへの法的対処法 &nbsp

  • 【契約法務】海外事業者と特約店契約を締結する場合の注意点

    海外への販路開拓を行う中小企業が多くなってきました。 ただ、海外で直接事業活動を行うことは難しいことから、現地事業者に商品を卸して売ってもらうことが通常です。 この取引に際して締結する特約店契約書(代理店契約書)につき、海外事業者という特殊性を考慮した注意点を次の記事でまとめました。 ご参照ください。     海外事業者と特約店契約を締結する場合の注意点                     &n

  • 【コラム】ネット(SNS)の声にどこまで反応するべきか

    事業者がSNSを用いてプロモーション活動を行うことは当たり前になってきました。 しかし、一方で、大小を問わないのであれば、ほぼ毎日何かしらの事業者の投稿内容につき炎上騒ぎが勃発しています。   従前までは、炎上騒ぎが発生すると、とりあえず事業者は謝罪するというのがレピュテーション対策だとされてきました。 しかし、果たして謝罪する必要があるのか疑問の残る事例も少なくありません。 そして、下手に謝罪することでかえって事業者の評価を落としてしまったという事例さえあるところです。   こういった反省を踏まえて、最近では

  • 【契約法務】海外取引の落とし穴!適用される法律のチェックポイント

    国外取引では、どの国の法律が適用されるか(準拠法)を理解することが重要です。 なぜなら、日本国以外の法律が適用されるとなった場合、事実上、日本国内で法的な救済を求めることが困難となるからです。 どの国の法律が適用されるのか、その判断をするための検討ポイントについて、具体例を挙げなかが以下の記事で解説しています。     海外取引の落とし穴!適用される法律のチェックポイント                   &nbs

  • 【契約法務】SES契約を検討する上でのポイントをSES事業者の視点で解説

    SES契約とは、委託者に対し、システムの開発・運用・保守などの業務に必要な人員(エンジニア)を提供する契約のことをいいます。 いわゆる準委任契約に該当することが通常ですが、人員を現場に提供することが多い契約類型であるため、偽装請負リスクが常に付きまといます。 偽装請負は、委託者と受託者の双方にペナルティが課されることから、十分気を付けたいところです。 上記以外にも、様々な契約上の留意点がありますので、次の記事をご参照の上、リスクヘッジを講じて頂ければと思います。 なお、次の記事は、SES事業者(受託者)視点での記載となりますが、契約上の留意点は委託者にと

  • 【コンプラ】無断駐輪に対して罰金等を支払う必要があるのか

    健康や環境問題への関心があるのか、ビジネスの場面でも自転車を利用する人が増加しています。 これに伴って、無断駐輪で土地や建物所有者とトラブルになったというご相談も多くなってっきました。 そこで、無断駐輪をした側の観点で、法的にはどのような責任を負うのかにつき、次の記事でまとめてみました。     無断駐輪に対して罰金等を支払う必要があるのか                        

  • 【IT法務】シェアリングエコノミーを展開する上で押さえておきたい法律のポイント

    シェアリングエコノミーとは、個人等が保有する活用可能な資産(スキルや時間等の無形のものを含む)を、インターネット上のマッチングプラットフォームを介して他の個人等も利用可能とする経済活性化活動のことをいいます(※内閣官房が公表している資料の定義を参照しています)。   シェアリングエコノミーそれ自体を直接的に規制する法律は存在しません。 しかし、直接的な法律が存在しないが故に、サービス内容に応じて各種業法の適用範囲を考えたりする必要があります。 この結果、法令の存在について見落としが起こりやすく、潜在的なリーガルリスクを常に抱えていると言っても過

  • 【コラム】質問を上手く行うコツ!?

    先月下旬に行われた某テレビ局の会見について、色々と話題になっています。 その中でも、記者からの質問があまりにも低レベル…という意見が多く出ているようです。  ただ、低レベルか否かの評価については、「会見で何を獲得するのか」その目的によって変わってきます。例えば、会見の様子を見守っていた人が、某テレビ局の幹部の頭を何度も下げさせたいという目的を設定していたのであれば、一部記者による威圧的な質問であっても“大満足”という評価につながるからです。もっとも、多くの人は、報道されている内容が真実なのか、まだ報道されていない新事実はないか、が関心事であり目的であったと思わ

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