旅が好き。海外旅行添乗員、イギリス永住権取得、そして今は港区の高層階から次の目的地を夢見る日々。添乗員として世界を飛び回った思い出、東京での都会暮らしを、等身大で綴っていきます。
先週末、久しぶりにお友達と銀座ランチに出かけました。訪れたのは「Suzu Cafe」というお店。 おしゃれな雰囲気で人気もあるようだったので、楽しみにしていたのですが……少し残念な気持ちになってしまった体験がありました。 まず最初に気になったのは、座席の状態でした。椅子にはシミがいくつか見られ、荷物カゴには前に使った方のティッシュがそのまま。スタッフの方に伝えると、手でさっと拾ってくださったのですが、特に謝罪などもなく、ちょっと戸惑ってしまいました。 オーダーはQRコードを読み込んでスマートフォンから行う形式でしたが、頼んだお水がなかなか来ず、店員さんに二度ほど声をかけたのですが、その後も届か…
香港ディズニーランド20周年:特別なアフタヌーンティーで過ごす魔法のひととき
私は香港ディズニーランドの年間パスポートを持っていて、時間があるときにふらりと遊びに行っています。 ディズニーの魔法に包まれて過ごす時間は、何度訪れても特別で、いつも新たな発見があるのが魅力です。 そして、今回は特別な20周年の記念イヤーということで、パーク内はまさにお祭りムード。色とりどりの飾りや、賑やかな音楽が響き渡り、まるでお祝いの気分が全身に伝わってくるようでした。 その中で、今回は特別に「Coner Cafe(コーナーカフェ)」で、20周年記念のアフタヌーンティーを楽しんできました! このアフタヌーンティーは、香港ディズニーランドならではの魅力的なメニューで、ディズニーキャラクターを…
【体験談】20年前の7月7日――ロンドンでテロに遭いかけた日
今日は七夕ですね。 日本では、ロマンチックな織姫と彦星の物語に思いを馳せる日ですが、私にとって七夕は、ある出来事をどうしても思い出さずにはいられない日です。 20年前の今日―― ロンドン市内で同時多発テロが起きました。 通勤時間帯の地下鉄とバスを狙った自爆テロで、52名が亡くなり、700人以上が負傷。 ロンドンの地下鉄は世界最古のため、非常口や排煙設備が整っておらず、被害はさらに拡大しました。 そして今まさに、聖ポール大聖堂では、静かに追悼ミサが行われています。 20年前に狙われたのは、King's Cross、Liverpool Street、Edgware Road といった、郊外からの列…
昨日ご紹介した、南仏・エクス=アン=プロヴァンスの名物お菓子「カリソン」。 カリソンは、アーモンドとフルーツのペーストを糖衣でコーティングした、南フランスの伝統菓子。エクスでは、クリスマスが近づくと、旧市街の通りにこのカリソン型のイルミネーションがずらりと並ぶのです。 atelier-lotus.hatenablog.com 今日は、そのカリソンにちなんだ街のイルミネーションについて、もう少しご紹介します。 こちらが、昼間のイルミネーションの様子。 こちらが、実際にお店で売っていたカリソン。 ふんわりした優しい甘さと、アーモンドの香り。どこか懐かしさも感じる、素朴で上品なお菓子です。 イルミネ…
カリソンをもらって思い出した、エクス・アン・プロヴァンスの街
今日、同僚から「カリソン」というお菓子をもらいました。 みなさん、カリソンってご存じでしょうか? 南フランス、プロヴァンス地方の伝統菓子で、アーモンドと砂糖、オレンジのコンフィなどを練り合わせて作られる、いわゆるマジパンの一種です。 表面には白いアイシングがかかっていて、ひと口サイズのひし形が特徴。 ふわっと広がるオレンジとアーモンドの香りに、思わず「懐かしい…」と呟いてしまいました。 というのも、エクス・アン・プロヴァンスという街を私はよく訪れていて、この街はまさにカリソンの本場なのです。 ▼そのときのお話はこちら atelier-lotus.hatenablog.com この街では、カリソ…
一目ぼれスイーツ!ロブションの限定クマさんシューを買いに行ってきました
今日は、仕事帰りに虎ノ門ヒルズの **Joel Robuchon(ジョエル・ロブション)**へ立ち寄ってきました。 お目当ては、夏限定の「クマさんシュークリーム」です! www.robuchon.jp ロブションの公式サイトで見た瞬間、「これは絶対欲しい……!」と一目ぼれ。 気づいたら、すぐにお店に電話して取り置きをお願いしていました(笑)。 仕事を終えて一度帰宅し、自転車にまたがっていざ虎ノ門ヒルズへ! 無事に受け取ったクマさんたちは、思っていた以上に可愛くて、箱を開けた瞬間、つい「わぁ〜」と声が出てしまいました。 シュークリームは全部で3種類。 それぞれ微妙に表情が違っていて、見ているだけ…
印象派が苦手だった私が好きになった理由:筆触分割の面白さと南仏の光
今日は、同僚からルノワールのパッケージに入ったクッキーをいただきました。 パッケージの中身は、こちらの可愛いクッキー。 どうやら、三菱一号館美術館で開催中の「ルノワールとセザンヌ」展に行ってきたそうです。 ▶︎ 展覧会公式サイトはこちら 私はセザンヌよりも、ルノワールのやわらかな色づかいの方が好みなのですが…… 実は、もともと印象派の絵って少し苦手だったんです。 というのも、近くで見ると色の点々がびっしり描かれていて、まるでアリの大群のように見えて、なんだかぞわぞわしてしまって。 ――でもそれが、水彩画を習い始めてから、ガラリと印象が変わりました。 「補色」や「筆触分割」という手法のことを学ん…
今日は、久しぶりにイギリスでよく作っていたお気に入りのお菓子を作ってみました。 ……と言っても、「作った」というより「組み立てた」と言った方がしっくりくるくらい、ものすごく簡単。 でも、見た目はちょっとゴージャスに仕上がるのが魅力です。 それが、こちら! 市販のフィナンシェを、包丁を軽く濡らしてからそっと半分にカット。 そこに、いちごジャムとホイップした生クリームを挟みます。さらに上からも生クリームを全体に広げて、いちごやブルーベリーをぽんぽんと飾ればできあがり。 実はこれ、以前イギリスで仲良くしていた近所のお友達の家で出してもらったのが最初でした。 「レシピなんてないのよ〜、なんとなく見よう…
今、ヨーロッパでは熱波が続いているようで、南の地域では気温が40度を超えているところもあるそうです。 イギリスをはじめ、多くのヨーロッパの家にはエアコンが設置されていないので、きっと皆さん本当に大変だろうな…と思います。 でも、不思議なことに、あの鮮やかな青空や、太陽の光をたっぷり浴びた緑や花々の風景を思い出すと、たとえ暑くても、寝苦しい夜が続いても、やっぱりイギリスに戻りたくなるのです。 こちらは、3年ほど前にイギリスで撮った写真です。 古いiPhoneで撮影したものですが、光のまぶしさや色の鮮やかさがしっかり写っていて、見るたびに当時の空気や温度まで思い出します。 私はお散歩が大好きで、時…
イギリスに暮らしていたころ、近所の公共ガーデンをふたつ、週末ごとに手入れしていました。 イギリスでは、日本よりもずっと身近にボランティア活動があります。 2023年の統計によると、人口の約3割が何らかの形でボランティアに参加しているそうです。 私自身も、毎週3つのボランティアに関わっていました。 そう聞くと、とても熱心なボランティア精神の持ち主のように思われるかもしれませんが……私の場合はどちらかというと、趣味に近かった気がします。 参加していたのは、ガーデニングが2つ、あとは歴史的な建物でのガイド活動でした。 ガーデンでは、バラの世話を担当していて、剪定ばさみを片手に草花と向き合う時間が、私…
私は絵を見るのが好きで、イギリスに住んでいた頃は、美術館に足繁く通っていました。自分でも水彩画を習っており、今でも画集を眺めるのがとても好きです。 イギリスの風景画といえばターナーが有名ですが、私は、同じ時代に活躍していたコンスタブルの方に、なぜか親しみを感じています。 もちろん、ターナーの絵も素晴らしくて・・・ 彼の名前(ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 1775–1851)は美術の教科書にもよく出てきますよね。 印象派の先駆けとも言われるような、大胆な色使いや、嵐の海を描いた作品がとても印象的です。 ただ、私がコンスタブルの方に惹かれるのは――単純に、彼のゆかりの地が「近所」だった…
今日、こんな素敵な花束をいただきました。 実はこのカサブランカ、もともとは社長室に飾られていたものなのです。 社長は、ふくよかな香りの百合がとてもお好きで、毎週 日比谷花壇からアレンジメントを届けてもらっているのだそう。 今週届いた百合がまだ元気だったので……と、社長秘書さんが声をかけてくださり、私の手元にやってきました。 職場と家が近いこともあって、元気なうちに…とこうして包んでくださることが、ときどきあります。 ありがたいなぁと思いつつ、「他の方の方がよかったのでは?」とちょっぴり恐縮する気持ちも。 でも、満員電車でこのサイズの花束を運ぶのもなかなか大変そうだし……と自分に言い聞かせながら…
今日、会社の同僚から、とびきり可愛いお菓子をいただきました。 それは、お花の形をしたラングドシャのお菓子。 花びら部分は、薄くてサクッと軽やかなラングドシャ生地。 そして中央には、バタークリームとドライフルーツがちょこんとのっていて、まるで本物の「おしべとめしべ」みたい。 お菓子なのに、まるで一輪の花がそこに咲いているようで──ひと目見た瞬間、「わぁ、かわいい!」と、思わず声が出てしまいました。 こういう“目で見て楽しめるお菓子”って、本当に心を癒してくれますよね。しかも今日はちょっと面倒な作業に取りかかっていたところだったので、なおさら心に染みました。 「気に入ってくれると思って♪」と微笑む…
前のブログで、「エクス=アン=プロヴァンスのご紹介をしますね」と言ったのですが…… atelier-lotus.hatenablog.com いざ、数年前の6月に訪れたときの写真を見返してみたら、出てきたのは――見事に、食べ物ばかり! 街並みの写真や観光地の記録を期待してくださった方、ごめんなさい。 他の機会に行ったときには色々と風景の写真も撮ってますので、そのときに観光地の紹介をさせてください。 でもせっかくなので、今回は「エクスの食の記憶」を少しだけおすそわけさせてください。 まずは、フランスに行くと毎回頼んでしまう「タルタル・ド・ブフ(牛肉のタタキ)」。 黒板に小さく手書きされたメニュー…
このページでは、ブログ内でご紹介した美術・建築様式・文化にまつわるキーワードをアイウエオ順にまとめています。 「あれ、あの様式の名前、なんだったっけ?」そんなときに、そっとページを開いていただけたら嬉しいです。 各用語の詳細については、リンク先の記事でご紹介していますので、どうぞごゆっくりお楽しみください。 タ行 ドローイングルーム(Drawing Room) 来客をもてなすための上流階級の応接室で、18〜19世紀の英国邸宅に多く見られます。格式ある装飾や家具が置かれ、社交や談笑の場として使われていました。 → 詳しくはこちらの記事へ ナ行 ネオクラシカル様式(Neoclassical Sty…
旅情あふれるプロヴァンス:心が誘われるエクス・アン・プロヴァンスの記憶
熱にうかされ、体調が辛くて、寝たり起きたりを繰り返していると、ふと夢の中で過去の風景が浮かび上がることがありました。 その中でも、特に心に残るのは、ロンドン時代のこと。 毎月、ヨーロッパ各地を訪れ、現地の友達とおしゃべりしたり、美味しいものを食べたり、時には出会う美しい景色に心奪われたりしていました。 体調がすぐれないとき、無性にその頃の風景が恋しくなり、ふとした瞬間に、「ああ、またあの場所に行きたいな」と強く感じることがあります。 数年前の6月23日、私はフランスのエクス・アン・プロヴァンスにいました。 今日はそのプロヴァンスでの思い出を改めて振り返り、ここでお話ししようと思います。 当時の…
風邪をひいてしまい、昨晩から寝込んでいます。 具合が悪くなると、どうしてもイギリスに帰りたくなります。 イギリスでは風邪をひいてもすぐに病院に行けるわけではありません。 予約制で、朝一番に電話をかけても「今日は予約が開いていません。1週間後のXX時なら予約が取れます」と言われることが多いんです。 具合が悪くて救急でない限り、風邪程度では「家で紅茶でも飲んで、大人しくしていてください」と言われてしまうのが現実です。 日本の薬局は遅くまで開いていますし、病院もたくさんあって、すぐに行けるので安心感があります。 でも、実際に求めているのはそういう安心感ではなくて・・・やはりなじみの場所、心地よい空間…
契約更新のその先に──“産休を控えた彼女”が抱える小さな葛藤
昨日は、同僚とお昼にお蕎麦屋さんへ。 そこでふと話題にのぼったのが、以前少し名前が出た、ある契約社員の女性のことでした。 彼女は最近契約を更新したばかり。 もともと妊娠が分かっていたのですが、それを告げると契約を更新してもらえないと考え、契約更新をした翌日に妊娠を伝えて産休の申請をしました。 詳しくは、こちらに書いています ↓ atelier-lotus.hatenablog.com 今は産休に入る前のタイミングで、人事といろいろ相談しているとのこと。 どうにか出産後も働き続けられたら──そんな気持ちが伝わってくるようでした。 契約社員の「産休」って、思ったよりも複雑 正社員であれば、出産後に…
今日、隣の課の無口な課長さんが、お団子をくださいました。 日本の季節の行事にあまり詳しくない私は、思わず「今日は何かの日なんですか?」と尋ねてしまいました。 (たとえば、おはぎを食べるお盆とか…?) すると、少し照れたように笑いながら—— 「いや、別に。今日は金曜日だから」とだけ。 なんということのない一言だったのですが、その少しはにかんだ笑顔と、「Happy Friday」を分けようとしてくれた気持ちに、なんだか心がふんわりとあたたまりました。 ほんの小さなやりとりだったけれど、こういう優しさって、ふとしたときにすごく沁みるものですね。
気候変動を「自分ごと」に。Climate Freskワークショップで感じたこと
今日は、気候変動を学ぶワークショップ「Climate Fresk(クライメイト・フレスク)」のファシリテーターを担当しました。 このワークショップは、スイスの大学で教鞭をとっていたセドリック・リンゲンバッハさんが、学生たちにもっと楽しく、そして本質的に「気候変動の原因と結果」を理解してもらいたいと考えて作ったカードゲーム型の教材です。 誕生してから数年のうちに世界中で広まり、現在では160か国以上、累計200万人以上が参加しているそうです。 私の勤務先でも、気候変動などの社会課題に取り組む一環として、このワークショップを社内で定期的に開催しています。 単にeラーニングを受けるだけでなく、より実…
先日、石垣島へ行ってきたのですが… (その時の旅のお話はこちらです ↓) atelier-lotus.hatenablog.com その帰り道に、マンションの受付の方々と、セキュリティスタッフの皆さんへ小さなお土産を買って帰りました。 いつも自転車の貸し出しや、施設の予約など、日々のちょっとしたことを気持ちよくサポートしてくださるので、「ありがとうございます」の気持ちを込めて。 渡したときも笑顔で受け取ってくださって、嬉しかったのですが、数日後——ポストに、思いがけないものが入っていました。 それは、手書きのお礼状です。 今の時代、手書きの文字を見ること自体が減ってきていますが、だからこそ、そ…
ご褒美みたいな仕出し弁当|Grain(グラン)の贅沢イタリアン
今日も社内イベントがありまして——つまりは、仕出し弁当の日! こういう日は、忙しい中でもちょっとした楽しみがあります。 お弁当を開ける瞬間のワクワク感って、なんだか子どもの頃のお弁当時間を思い出させてくれますよね。 さて、今日のお弁当はイタリア料理の「Grain(グラン)」さんのものでした。 手配してくれたのは、同僚の秘書さん。 いろいろと気の利く方で、今回は《くるめし弁当》というデリバリーサイトから注文してくださったそうです。 📦 くるめし弁当|Grain(グラン) お品書きは、ホタテご飯に、白身のヒラメ、ジューシーな牛ステーキ。 「贅沢すぎる理想のイタリアン幕の内弁当」といううたい文句の通…
先日、「日本で一番予約が取れないヘッドマッサージのお店」として有名な《悟空のきもち・銀座店》に行ってきました。 「絶頂睡眠」を掲げ、誰もがスッと眠りに落ちてしまう──そんな触れ込みの人気店。 予約は2か月先までいっぱいで、キャンセル枠を狙ってようやく取れたという方も多いそうです。 私も今回、たまたまキャンセルが出たところにすべり込みで予約することができました。 場所は自宅から歩ける距離。でも、当日思わぬ残業があり、急いで向かうことに。ちょっと焦ってしまい、つい自転車を使ってしまったのですが…… これは大きな誤算でした。 真夏の湿気まじりの暑さの中、自転車をこいだのはほんの5分程度だったのに、着…
雲に隠れたスカイツリー──朝のジムで見た、ちょっと静かな風景
私が毎朝通っているジムは、ビルの高層階にあります。 空に近い場所で走るのは気持ちがいいもので、通い始めてからもうずいぶん経ちました。 今朝もいつものようにランニングマシンの上で走っていたら、大きな窓の向こうに、スカイツリーが見えました。 いつもはシャープにそびえる塔の先端まで、くっきり見えるのに──今日は、上のほうがふんわりと雲に隠れていました。 空はどんより。 けれど、雨というほどでもなく、傘をさすかどうか迷うような、そんな霧雨まじりの朝。 スカイツリーの姿が途中で切れているのを眺めながら、「雲って、案外低いところを流れているんだなぁ……」なんて思って、しばらく足を動かしていました。 都会の…
ドローイングルームってどんな部屋? 社交とくつろぎの英国文化
🍸ドローイングルームとは 食後の会話とくつろぎのための、やさしい社交空間。 **「Drawing Room(ドローイングルーム)」**という名前は、もともと “Withdrawing Room(引き下がる部屋)” に由来しています。 食後に女性たちがダイニングルームを離れて、静かにおしゃべりや手仕事を楽しむための空間として使われていた部屋です。 17~18世紀のイギリスでは、男女が一緒に過ごす時間と、別々に過ごす時間がはっきりしていました。夕食後、男性はワインや葉巻を楽しむためにそのままテーブルに残り、女性たちはこのドローイングルームへと移動したのだそうです。 やがて男性たちも合流し、夜の会話…
今日、社長秘書にとってもかわいいマカロンを頂きました。 銀座シックスでランチを食べた帰りに、Macapressoの前を通って、可愛いマカロンをみたときに、「これは、まりこさんが喜びそう!」と思って、買ってきてくださったのです。 「特に、ピンクがまりこさんらしいと思うの」と笑顔で渡してくれたとき、マカロン自体ももちろんうれしいのですが、これを見た時に、ふと私を思い出してくれたこと、その気持ちがとても嬉しかったです。 そして、箱のふたには、こんな文字が・・・ あなたの1日が星より輝きますように ええ、輝きました!! マカロン自体の美しさ、それはもうアートの領域ですらあると思いましたが、こういった、…
ANAタイムセールで札幌へ!片道9,000円でお得に夏旅計画
ちょうど今、ANAが国内線のタイムセールを開催しています。 私もさっそく、8月の札幌行きフライトを片道およそ9,000円で予約しました! 国内旅行のときは、いつもこのセールを活用しています。 JALさんのように不定期ではなく、ほぼ毎月開催されているのも嬉しいポイントです。 昨年、はじめて北海道の小樽を訪れました。 道端でふと目に入ったのは、イギリスで見かけたことのある草花(雑草なのですが…)。 異国での記憶と日本の風景が重なって、なんとも言えず嬉しかったのを覚えています。 夜の運河沿いの遊歩道は、水面に光が反射してキラキラと幻想的。 観光客で賑わっていて、特に中国から来た若い方々が少し騒がしか…
">今日は、前に書いたこちらのブログで紹介した建築様式についての紹介です。 "> atelier-lotus.hatenablog.com ネオクラシカル様式(新古典主義様式)について ネオクラシカル様式(新古典主義様式)は、18世紀後半から19世紀前半にかけてヨーロッパで流行した建築様式です。 古代ギリシャやローマの建築をお手本とし、バロックやロココに見られる華やかで装飾過多なスタイルとは一線を画した、シンプルで洗練された美しさが特徴です。 この様式はフランスを発祥とすると言われています。当時は、華美なロココ様式が主流でしたが、その反動として、より理知的で落ち着いた美しさをもつ建築様式が求め…
先日、イギリスから出張で来日した旧友に会いました。 かつて一緒に働いた、気心の知れた友人。久しぶりの再会を心から楽しみにしていました。 せっかく日本に来てくれたのだからと、一緒にランチをした際にご馳走しようと決めていました。一応「払うよ」とは言ってくれたものの、私が「ここはいいから」と伝えると、何のためらいもなく受け入れて、そのまま会計が終わりました。 ・・・・お礼の言葉は、最後までありませんでした。 小さなことかもしれません。 けれど、心にふっと冷たい風が吹いたような、そんな気持ちになりました。 その瞬間、いくつかの記憶がよみがえりました。 たとえば、昨年イギリスに行ったときのこと。 ある駄…
良かれと思ったのに…? 海外生活で学んだ“ありがた迷惑”の境界線
前にも少し書きましたが、私はホテル併設のジムに通っています。 atelier-lotus.hatenablog.com このホテルは外国人宿泊客も多く、ときどき更衣室で、フレンドリーな方とおしゃべりすることもあります。 そしてときどき、「モデルさんかしら?」と思うような美しくて気品のある女性を見かけることも。 今朝も、まさにそんな女性をお見かけしました。 室内なのにおしゃれに帽子をかぶり、背中がイエローの総レースになったトップスにジャケット。 背中のラインが本当に美しくて、つい見とれてしまいました。 日本に来てから体重が増えてしまった私にとって、こういう出会いは小さな刺激になります(笑) さて…
今日のおやつは、フランス産のカヌレ。 Picard(ピカール)というフランスの冷凍食品専門店で買った、冷凍のカヌレです。 なんと、9個入りで1,000円ちょっと。 でもそのお味は…まるでフランスで食べたカヌレみたい! 日本でもいろんなお店でカヌレを見かけるようになりましたが── お酒の香りが強すぎたり、表面がガリガリすぎたり、もっちり感が足りなかったりで、「これだ!」と思えるカヌレにはなかなか出会えませんでした。 最初は、「いくらフランス直輸入でも冷凍だし…」と半信半疑だったのですが、会社のイベントで試食するために取り寄せてみたら、びっくりするほど美味しくて。 外はカリッと香ばしく、中はもちっ…
昨日、嬉しい差し入れをいただきました。 ゴディバのフィナンシェです! そう、あのベルギーの高級チョコレートブランド・ゴディバ。 チョコレートのイメージが強いですが、こんな焼き菓子も出していたんですね。パッケージも上品で、ちょっとした贈り物にもぴったり。 中身はプレーンとショコラ、2種類のフィナンシェ。 どちらも、手に取った瞬間からバターの豊かな香りがふわりと漂って、思わず一息つきたくなるやさしい雰囲気。 まずはプレーンから。 ひと口かじると、外はほんのりカリッ、中はしっとり。 焦がしバターの風味がしっかり効いていて、上品な甘さがじんわり広がります。 まるで、焼きたてのフィナンシェをそのまま閉じ…
日本に来て3年になりますが、いまだに「ああ、やっぱり私はよそ者なんだな」と思う瞬間があります。 それは、言葉の問題でも、食べ物の違いでもなくて、「常識」とされるラインが、どこに引かれているのか分からなくなるときです。 今日も、そんな出来事がありました。 同僚の香港出身の女性が妊娠したのです。 明るくて、はっきりものを言う彼女は、入社してちょうど1年。契約社員として働いています。 実は、彼女が妊娠していることは、仲の良い一部の人にしか知られていませんでした。 というのも、もうすぐ契約更新の時期で、「妊娠していることが知られたら更新してもらえないかもしれない」と心配していたのだそうです。 彼女の上…
話題のCOTA SARAを使ってみた感想。良いシャンプーだけど、私にはちょっと…
今朝、職場で同僚に「最近、髪の毛がふわふわしてるね」と声をかけられました。 …言われた瞬間、「やっぱりそうか」と思ってしまいました(苦笑) 実は2週間ほど前に、行きつけの美容室でおすすめされたシャンプーを使い始めたところだったんです。 その名も COTA SARA(コタ サラ)。 担当の美容師さんが「僕が知っている中で、一番頭皮ケアに向いている」と教えてくれて、最近白髪や頭皮の硬さが気になっていた私は、思い切って購入。 シャンプーとコンディショナーのセットを毎日使っていたのですが…… どうも、髪がまとまらない。 ふわふわと浮いてしまうような感じで、短い毛がピョンピョン飛び出してきて、雨の日の“…
前回は、石垣島で泊まったホテルの朝ごはんをご紹介しましたが、今回はお部屋のことなどを少し書いてみようと思います。 atelier-lotus.hatenablog.com 泊まったのは「 Breakfast Hotel Porto」。 全体的に、なんだか小さなアパートのようなつくりでした。 玄関を入ってすぐ右側に洗濯機。 左側には電気コンロとシンク。 そして冷蔵庫と電子レンジもあって、ちょっとしたミニキッチン付き。 これなら、しばらく暮らすような滞在でも大丈夫そうです。 室内は、コンクリートの壁に白いフローリング、ダブルベッドがひとつ。 小さなデスクもあって、全体的にシンプルだけど使いやすい印…
朝ごはんが主役のホテル!石垣島・Breakfast Hotel Porto宿泊記
石垣島に行くと決めたとき、島に詳しい友人が「フサキリゾートかアートホテルがいいよ」と教えてくれました。 最初はその言葉に従ってアートホテルを予約したのですが、ある日、フランス語のレッスン中に先生から「石垣島なら絶対に Breakfast Hotel Porto!」と熱烈におすすめされたのです。 理由はただ一つ——朝食がとびきり美味しいから! 食べることが大好きな私は、早速ホテルの公式サイトをチェック。 そこには、石垣島の食材をふんだんに使ったビュッフェ料理の数々。 中でも目を引いたのが、朝から贅沢に魚の切り身が盛り放題の海鮮丼バイキング! それを見た瞬間、「これはもう行くしかない…!」と、すぐ…
今回の石垣島旅行は、久しぶりに友人に会うことが目的でした。 とはいえ、到着してみると空はどんより曇り空。少しは紺碧の海が見られるかも……と期待していた私は、正直ちょっぴり残念でした。 どうやら今年は梅雨が長引いているそうで、島にはまだ雨の気配が残っていました。 でも、旅の終わりにほんの少しだけ、雲の切れ間から青空が顔をのぞかせてくれました。そこで、飛行機に乗る前に港のほうへ足を伸ばしてみることに。 わずかな時間でしたが、南国らしい海の色を見ることができて、うれしい気持ちになりました。 ちょうどその港では、朝から地元のお祭りが開かれていました。 「ハーリー(海神祭)」という行事で、沖縄の漁師さん…
「じんべい」での食事を楽しみながら、久しぶりに会う友人と、近況をゆっくり話しました。 実は彼女、つい先日までバリ島に滞在していて、スパの資格を取るために勉強していたのだそうです。 そんな中、偶然にもニュージーランドのマネージャーがバリ島を訪れていて、現地で面接を受けることができたというのです。 「偶然」と言えばそれまでですが、私はいつも「人生に起きることには、すべて意味がある」と思っています。 その場所に、その時にいたこと。 それは彼女の長年の努力が引き寄せた、必然だったのではないかと。 彼女の話を聞きながら、私はひとつの包みを取り出しました。 以前、こちらの記事で紹介した桜のボールペン。 a…
川平湾で見つけた、地元の味。分厚いマグロ丼と初めての海ぶどう
朝から何も食べていなかったこともあり、お腹はぺこぺこ。 雨で足取りはゆっくりだったけれど、それでもどこか嬉しくて、旅先で迎える最初のごはんに、そわそわした気持ちも混じります。 今回は、川平湾近くで出会った小さな食堂での、心がほっとするひとときをお届けします。 今回の石垣島旅行は、直前まで仕事が立て込んでいたこともあり、現地でのことは友人にお任せしていました。 この日、彼女が「行ってみたかったの」と連れて行ってくれたのが、ご夫婦ふたりで切り盛りされている「じんべい」というお店。 観光地の中にあるとは思えないほど、素朴で落ち着いた佇まいです。 ランチのおすすめ定食「マグロ丼」は、小鉢付きで1,10…
昨日の朝、早起きして空港へ。 早朝の空を眺めながら、石垣島へ向けて出発しました。 飛行機での所要時間は約3時間20分。 私は飛行機に乗るとすぐに眠ってしまうタイプなので、浅い眠りを何度か繰り返しているうちに、いつの間にか着陸態勢に。 今回の旅の目的は、友人に会うこと。 なので、実は観光の下調べも水着の用意もなし(笑)。 それもまた、気楽でいいのですけどね。 到着した石垣島は、あいにくの曇り空。 ときおり小雨もぱらついていて、青い空と海をイメージしていただけに、ちょっと肩透かし。 それでも新石垣空港に降り立つと、方言の「お〜りと〜り(ようこそ)」や熱帯魚が泳ぐ水槽などが目に入り、南国の空気を感じ…
■ - 旅と秘書と港区と
今週末、石垣島へ行くことになりました。 以前こちらでも少し触れた、頑張っている友人に会いに行くのです。 atelier-lotus.hatenablog.com しばらく日本を離れる予定でもあるので、何か心に残るプレゼントを贈りたいなと思って、ここしばらくあれこれと探していました。 彼女は、英語のレッスン中も真剣にメモを取っていたのが印象的で、そんな姿が今も心に残っています。 だから、ペンやノートのような文房具がいいかなと。使いやすくて、しかも日本らしさのあるものを…と考えていました。 最初は、日本製のCROSSのボールペンに名前と「2025」という年号を刻印してもらおうと思っていたのですが、…
お昼休みに自宅へ向かう途中、ビルの花壇の片隅に、こんなものを見つけました。 小さな犬のぬいぐるみのキーホルダー。 誰かの落とし物でしょうか。 花壇の中で、ちょこんと座っているように見える姿に、思わず足を止めてしまいました。 この道は、観光で訪れる外国人の方もよく通ります。 もしも旅の途中で落としてしまったのだとしたら、持ち主の元へ戻るのは少し難しいかもしれません。 でも、けなげに誰かを待っているようなその姿が、なんだか「忠犬ハチ公」のようにも思えて……。 どうか、またご主人様に会えますように。
カスタードプリンがアイスに! ハーゲンダッツの限定フレーバー
最近、蒸し暑い日が続きますね。 うちのオフィスは「エコ」を意識していて、エアコンをなるべく控えめにしているんです。 汗かきの私は、気づけば扇子片手にカタカタ仕事… なんて日もしばしば。 そんな中、仲良しの総務部長さんが、ふらっと差し入れを持ってきてくれました。 ハーゲンダッツの期間限定「カスタードプリン」! 思わず「わぁ!」と声が出ちゃいました。 そのとき、ちょうど面倒なエクセルと格闘中で、脳が甘いものを欲していたところだったのです(笑)。 早速、デスクでひと口。 …え、これ、ほんとにアイス!?って思うほど、濃厚なプリン感。 なめらかで、ちょっとリッチなカスタードの風味。 カラメルの感じもしっ…
チョコレート600円分に、クール便!?——日本のサービス精神にびっくり
うちの上司は、毎日朝から晩まで会議づくし。 まさに分刻みのスケジュールで動いています。 ときどき会議が長引いてしまって、次のお客様にお待ちいただくこともあるのですが、そんな時のために、応接のソファのそばに小さなテーブルセットを置いています。 その上には、小さなバスケット。中には、明治のアーモンドチョコをそっと入れています。 お見えになるのは、たいてい部長クラスの方々。 お忙しい中でのご訪問だと思うと、少しでもホッとしていただけたら…という気持ちから始めました。 バスケットには、ちょっとした手書きのメッセージも添えて。 この小さなお菓子の習慣、実はもう3年ほど続いていて、最初はクッキーだったり、…
ここ数日、毎日のようにマンション内の小さなガーデンに足を運んでいます。 ちょうど今、バラたちが一年でいちばん美しく咲き誇る季節なのです。 ▼以前の記事でも少しご紹介していました: atelier-lotus.hatenablog.com かつて暮らしていたイギリスでは、自分の手でたくさんのバラを育てていました。 Davit Austin、Harkness、Beales……英国には長い歴史を持つバラの生産者が多く、国内で流通するバラの多くが「イングリッシュ・ローズ」でした。 でもその頃、私は逆に、日本やフランスで育種されたバラに強く惹かれていて——なかでも「ピエール・ドゥ・ロンサール」はずっと憧…
ここ数日、毎日のようにマンション内の小さなガーデンに足を運んでいます。 ちょうど今、バラたちが一年でいちばん美しく咲き誇る季節なのです。 ▼以前の記事でも少しご紹介していました: atelier-lotus.hatenablog.com かつて暮らしていたイギリスでは、自分の手でたくさんのバラを育てていました。 Davit Austin、Harkness、Beales……英国には長い歴史を持つバラの生産者が多く、国内で流通するバラの多くが「イングリッシュ・ローズ」でした。 でもその頃、私は逆に、日本やフランスで育種されたバラに強く惹かれていて——なかでも「ピエール・ドゥ・ロンサール」はずっと憧…
「今日も行けたね」で、自分をちょっと好きになれる——週末ジムとレプロナイザーの話
特別な予定がないかぎり、私は毎朝ジムに行っています。 といっても、平日は仕事前の短時間。 軽く20分走って、10分くらいストレッチしておしまい。 本格的に鍛えている人に比べたら、全然ゆるいルーティンです。 でも、私にとっては「効果」より「約束」が大事。 「やるって決めたことを守る」——それが自分との小さな約束なんです。 些細なことでも、やらなかった日は、なんとなくモヤモヤしてしまう性格で。 それが小さなストレスとなって、自分がちょっと嫌いになってしまうことも。 だからこそ、「ジムに行く」という自分との約束は、今日もクリア。 ストイックになりすぎず、でも淡々と続けることで、ほんの少し自信が持てる…
今日もイベントでした。 お昼は、麹町フレンチというレストランから届いたステーキ弁当。 私はお肉が好きなので、ついついこういう選択に……(苦笑)。 とんかつ弁当なども気になるのですが、出席者には非日本人の方も多く、純和風のお弁当だと、フォークを別に用意しないといけなかったり、「どう食べたらいいの?」と遠慮されてしまったりすることもあって、どうしても和洋折衷のスタイルが多くなります。 ちなみにこのとき ↓ にお願いしたパッチョコーネよりも、今日のお弁当のほうがスタッフには好評でした。 atelier-lotus.hatenablog.com やっぱり、厚切りのお肉って満足感がありますよね。 食べ応…
ここ数日、毎日のようにマンション内の小さなガーデンに足を運んでいます。 ちょうど今、バラたちが一年でいちばん美しく咲き誇る季節なのです。 ▼以前の記事でも少しご紹介していました: atelier-lotus.hatenablog.com かつて暮らしていたイギリスでは、自分の手でたくさんのバラを育てていました。 Davit Austin、Harkness、Beales……英国には長い歴史を持つバラの生産者が多く、国内で流通するバラの多くが「イングリッシュ・ローズ」でした。 でもその頃、私は逆に、日本やフランスで育種されたバラに強く惹かれていて——なかでも「ピエール・ドゥ・ロンサール」はずっと憧…
今日のランチは、ヘルシーにマクロビにしました。 ご存じの方も多いと思いますが、マクロビ(「マクロビオティック」の略です)は、玄米や野菜、豆類や海藻などを中心とした健康志向の食事です。 日本の伝統的な食事を中心として、調理法も煮る・焼くなどといったものに限定し、健康と長寿を意識した食事です。 かなり前ですが、かの有名なマドンナも美と健康のためにマクロビに傾倒していた時期があり、マクロビ料理のために日本人女性の専属コックを雇っていたこともあるそうです。 そういった事情もあって、イギリスでもかなり前から流行していて、マクロビ料理教室とか、マクロビを意識した食材などが普通にスーパーで売っていました。 …
今日は、先日ご紹介した Osterley Park の続きです。 atelier-lotus.hatenablog.com お屋敷を出て一歩外に出ると、まぶしい太陽と青く澄んだ空が広がっていました。 芝生の向こうからは、風にそよぐ木々の音がふわりと届きます。 ここは「チャイルド夫人の庭」と呼ばれる、色とりどりの花が咲き誇るエリア。 この場所は、チャイルド夫人の寝室からよく見える位置にあり、夫人は時折自らも鋏を手に取り、庭仕事を楽しんだそうです。 まさに、自室からの眺めも含めてデザインされたプライベート・ガーデンです。 こうした幾何学模様の花壇は「パルテール」と呼ばれ、フランス語で「花壇」を意味…
18世紀の美意識に触れる部屋巡り|オスタリーハウス訪問記 ②
先日の記事では、オスタリー・ハウスのグレート・ホールをご紹介しましたが、今日はその続きを。 (前の記事 ↓) atelier-lotus.hatenablog.com グレート・ホールを抜けると、**ロング・ギャラリー(Long Gallery)**に出ます。 足を踏み入れた瞬間、空気がすっと変わるのを感じました。長く伸びる廊下の先には、静かで落ち着いた時間がゆっくりと流れているような空間が広がっていました。 ロング・ギャラリーは、16〜17世紀のイギリス貴族の邸宅に見られる建築様式のひとつで、屋敷の端から端までを貫くように設けられた、細長い部屋です。 もともとは読書や音楽、会話などを楽しむ多…
シンガポール出張から戻ってきた同僚が、こんなものをくださいました。 TWGの紅茶。 しかもひと箱まるごと、私にと持ってきてくれたのです。 気軽にいただくにはちょっと気後れするような贈り物でしたが、彼の気持ちが嬉しくて、ありがたく頂戴しました。 実は彼が出張に行く前、旅費のことで少し相談を受けていたのです。 彼はシンガポール出身。 なのに会社の旅費規定では、出張後に現地で休暇を取ることが認められておらず、ご両親に会うことは諦めていたようでした。 でも、規定を守りつつ、個人負担も最小限におさえられる方法をいくつか提案したところ、無事に滞在を2日延ばすことができたそうで、ご両親ともゆっくり過ごせたと…
ロンドンから電車で30分、別世界へ|オスタリーパーク訪問記 ①
ロンドンに暮らしていた頃、朝起きて空が晴れているだけで、なんだかワクワクしたものでした。 予定のない日には、「今日は、どこへ行こうかな?」と考えながら、テラスでコーヒーとクロワッサンをお供にのんびりスタート。 そんな日の行き先として、私がよく足を運んでいたお気に入りの場所があります。 その場所は、ロンドン中心部から電車でわずか30分ほど。 地下鉄と徒歩を乗り継いで気軽に行けるのに、まるで別世界のような静けさと美しさが広がっています。 その名も Osterley Park(オスタリー・パーク)。 広々とした庭園と、ネオクラシカル様式(イギリスでは「ジョージアン様式」とも呼ばれます)の優雅な邸宅が…
イギリスの森に咲く、青紫の絨毯 —— ブルーベルと春の思い出
イギリスに住んでいた頃、毎年この季節になると、ブルーベルを見に森へ出かけるのが小さな楽しみでした。 ブルーベルは、半日陰のしっとりとした森に群生する、薄紫色の釣鐘状の花です。 まるで森の床一面に、ふわりと青紫の絨毯が広がったかのような光景—— 木漏れ日が落とす影の濃淡と相まって、その風景はため息が出るほど幻想的です。 私は当時、地元のハイキングクラブに“ゆるく”参加していて、時々、森や丘へ歩きに出かけていました。 これは、ロンドン郊外——テムズ川の近くの森へ行った時に撮った写真です。 木漏れ日をくぐりながら、森の奥へと進んでいくと…… ほら、見えてきました。 紫の花が一面に咲き誇る、春の魔法の…
日々に区切りを──マヤ暦から学ぶ“見直し”と“手放し”のタイミング
前にも少し書きましたが、私はマヤ暦を日々の参考にしています。 atelier-lotus.hatenablog.com といっても、占いやスピリチュアルなものが大好き!というわけではなくて、「いま自分がどんな時間にいるのか」「どんなことに意識を向けるといいのか」を知るための、ひとつの“目安”のようなものとして活用しています。 さて、そんなマヤ暦の上では、今日から新しい期間が始まりました。 マヤ暦では、1年を260日のサイクルでとらえます。 これを大きく4つに分けて、それぞれ「起・承・転・結」の流れになぞらえることができます。 その中で、今日から始まるのは「承」の期間。ちょうど52日間続きます。…
新橋ランチ|三島由紀夫も通った老舗「末げん」の親子丼と唐揚げ
今日は、新橋にある老舗の鳥料理店「末げん」でランチをいただきました。 こちらは明治42年創業という、歴史あるお店です。 文豪・三島由紀夫が足繁く通っていたことでも知られ、亡くなる前日にもここで食事をしていたのだそうです。 そして、女将さんから「またいらしてくださいね」と声をかけられたとき、「あの世から来ます」と答えた、という逸話も残されています。 今では珍しく、玄関で靴を脱いで店内に上がるスタイル。 その所作からも、長い歴史の重みと、おもてなしの心が感じられます。 この日は、名物の親子丼をいただきました。 こちらの親子丼は少し変わっていて、とろとろとした口当たり。 シャモ、地養鶏、合鴨をブレン…
昨晩、久しぶりに友人から連絡がありました。 「ニュージーランドの労働ビザをオンラインで申請するんだけど、分からないところがあって…」と。 申請は英語。大事なことだから、できるだけ間違えたくない。そんな気持ちが伝わってきました。 画面を共有しながら一緒に進めたものの、必要書類が一つ足りず、その日は申請までたどり着けませんでした。 彼女は、某高級ホテルで働くセラピスト。ずっと前から「いつか海外で働きたい」と語っていて、その夢に向かって、着実に歩みを続けてきた人です。 長期休暇を取っては海外に学びに行き、専門のディプロマを取得して…。その努力を、私は見てきました。 英語が苦手で「お客様にもっと丁寧に…
上海に出張していた同僚から、こんなお土産をいただきました。 鮮やかな黄色の箱に、瀟洒なアールデコ調の建物が描かれたレーズンバターサンド。 この建物は、1926年に建てられた「旧フランスクラブ」。現在は「オークラ ガーデンホテル上海」として生まれ変わっているのだそうです。 実は私、上海にはまだ一度も行ったことがないのですが、同僚曰く「治安も良くて楽しい街で、とってもおすすめ!」とのこと。 そう聞くと、ふっと心が動きます。 香港には何度も足を運んでいて、エネルギッシュな雰囲気が大好きなのですが、そういえば上海の方が、距離的にはずっと近いんですよね。 私は今、香港ディズニーランドの年間パスポートを持…
パッチョコーネのお弁当と、ローストビーフに寄せる小さなこだわり
会社によって違うと思うのですが、私の仕事には年に数回、大きなイベントの企画・運営があります。 もともと、私は以前に海外旅行の添乗員をしていたことがあって、そのせいか「人と関わる仕事が得意そう」と思われるようで、イベントでは裏方のまとめ役やお世話係を任されることが多いんです。 ときどき「これって秘書の仕事なのかな?」と思うようなこともありますが(笑)、なんだかんだ楽しくやっています。 そして今日も、そんなイベントがありました。無事に終わって、ほっとひと息ついたところです。 今回、イベント当日に手伝ってくれた裏方チームのために、仕出し弁当を用意しました。 実は私、料理やお弁当の手配が大好きでして……
私が住んでいる港区のマンションには、住人だけが入ることのできる小さなガーデンがあります。 ここに住む前、内覧に来たときのこと。 不動産屋さんが案内してくれたのですが、「まあ、今日見たらもう来ることはないと思いますけど、こんな場所もあるんですよ」と、まるでおまけのような口ぶりで紹介されたその場所。 でも、私はそのガーデンに一目惚れしてしまったのです。 内覧に訪れたのは10月。 花が終わったバラの枝がきちんと剪定されていて、その切り方がとても丁寧で、セオリーにきちんと沿っているのが伝わってきました。 「ここはきっと、ちゃんとお世話されているガーデンだ」 そう感じた瞬間、私は「このマンションに住みた…
実は、GW前の2週間ほど、ちょっとしんどい日々が続いていました。 仕事が立て込んでいたこともあり、胃腸の調子がずっと悪くて…。あまりの痛みに病院へ行ったところ、「ストレス性の胃腸炎でしょう」とのことで、自律神経に効くお薬を処方されました。 なるべく薬は飲みたくない性分なのですが、だからといって体調を理由に仕事を投げ出すこともできず…。薬に頼りつつ、なんとか乗り切ったというのが正直なところです。 終わったあとは達成感と、それに見合う大きな疲労感がどっと押し寄せましたが、GW中は心ゆくまで好きなことをして過ごしたので、GW明けは元気を取り戻しました! さて、少し唐突かもしれませんが、「マヤ暦」って…
Trade Deal の陰で思うこと――対話のある暮らしが恋しい
イギリスとアメリカが、Trade Deal(貿易協定)で合意に至りました。 トランプ大統領が関税を発表して以来、BBCではほぼ毎日のようにこの話題が取り上げられていました。 イギリスからアメリカへの輸出品である車や鉄鋼には、当初25%の関税が課される予定でしたが、今回の合意では「車10万台までは10%」「一部の鉄やアルミニウムは無関税」となったそうです。 ロールス・ロイスやランド・ローバーといった高級車メーカーをはじめ、多くのイギリスの自動車産業にとっては安堵の材料となったことでしょう。なぜなら、この関税により多くの雇用が失われる懸念があったからです。 BBCでは「歴史的な合意」として歓迎ムー…
藤の花が咲く季節になりましたね。 イギリスに住んでいた頃、私は毎週末、近所の歴史的建造物でボランティアをしていました。 場所は、北ロンドンにある17世紀に建てられた邸宅。 入場券の販売や屋敷内のガイドを担当していたのですが、その館は、ハープシコード(古い鍵盤楽器)のコレクションと、美しい庭園でも知られていました。 イギリスでは、ボランティアは特別なことではなく、暮らしに自然に根付いていて、人々が自分の得意なことや関心のあることで社会と関わる文化があります。 私は朝から午後1時までのシフトで活動していたので、仕事が終わると、庭園をゆっくり散策したり、ベンチに腰かけて水のせせらぎに耳を傾けたりして…
ゴールデンウィーク明けの出社初日。 同僚の秘書さんから、こんな嬉しい差し入れをいただきました。 フォションのクッキーです! 彼女は先週いっぱいお休みを取っていて、その間のお仕事を私が少し引き受けたのですが、そのお礼とのこと。 「そんな、気を遣わなくていいのに」と言いながらも、甘いものに目がない私は、いただいたお菓子を前に「どのカップでコーヒーを淹れようかしら?」なんて、つい顔がほころんでしまいました。 私は昔からウェッジウッドの食器が好きで、普段の食卓にもテーブルウェアシリーズを使っています。 カップ&ソーサーも、リータイプのものをいくつか揃えていて、今日はどの柄にしようかと選ぶ時間もまた、楽…
今回は、前回の続きです。 お洒落なフレンチレストランだと、なかなか料理をシェアするのは気が引けますが、ここは気取らない「ガンゲット」。せっかくなので、気になるものをいろいろ注文して、二人で分けながらいただくことにしました。 まずは、前菜。 フランス語の先生が「ぜひ食べてみて」とすすめてくれた、生のマッシュルームです。 ぷっくりとしたマッシュルームが数個と、発酵バターが添えられた、驚くほどシンプルなひと皿。 お店のマダムに食べ方を教わり、マッシュルームを4つにカットして、たっぷりのバターとお塩、好みで胡椒をかけていただきました。 口に入れると、コリコリとした歯ごたえの後に、ほんのりとした甘みが広…
パリの下町に迷い込んだような夕べ ── 田原町「ガンゲット・ラ・シェーブル」
先週の金曜日、ゴールデンウィーク直前のこと。 フランス語の先生が「都内で一番美味しいと思う」と太鼓判を押していたレストランへ行ってきました。 お店の名前は 「ガンゲット・ラ・シェーブル」。場所は浅草の近く、田原町。 住宅地の中にひっそりと佇むそのお店は、一昔前のパリの下町にあるような、どこか懐かしい雰囲気のレストランでした。 到着したのは金曜日のディナータイム。 にもかかわらず、店内には私たち2人だけ。食事中も他にお客さんは来ず、なんとも静かなひとときでした。 ちょっとくたびれた内装に、鳥や豚の古い置物たち。最近の東京に多い、いわゆる“おしゃれ系”フレンチとは一線を画す空間です。 でも、それこ…
私の職場は、とても働きやすく恵まれた環境です。 ただ、あえてひとつだけ不満を挙げるとすれば、好きなタイミングで長期休暇が取りにくいことでしょうか。 もっとも、これは職場環境というよりも、秘書という職業柄によるものです。 自由に長期休暇を取ってしまうと、上司の仕事に支障をきたしてしまうため、たいていは上司の長期休暇に合わせて自分もお休みを取るようにしています。 そして、毎年この季節になると、私は少しだけ切ない気持ちになります。 というのも、この時期になると決まって「イギリスに帰りたいなあ…」と思うのです。 その理由は、5月中旬から6月初めにかけてが、イギリスでバラがもっとも美しく咲き誇る季節だか…
今日のランチは、ベトナム風サンドイッチ。 久しぶりに会った友人のリクエストで、家の近くのベトナム料理屋さんに行きました。 元気よく注文を取る、若い東南アジア系の店員さんを見ながら、「アジアの人たちって、本当にエネルギーにあふれているなぁ…」と、しみじみ思いました。 でも、私たちのテーブルで話されていたのは、その元気さとは裏腹の話題でした。 友人が、職場でハラスメントを受けているというのです。 「ハラスメント」と聞くと社会人特有の言い回しのようですが、内容を聞いてみると、まるで学生時代のいじめのようでした。 彼女には持病があり、服薬の副作用で体型が変わってしまったそうです。それに対して、「そんな…
パリからの贈り物。 久しぶりにラデュレのマカロンをいただいて、思わず、あの器のことを思い出しました。 イタリアのアッシジの街で出会った、小さな陶器工房のお皿。 今日は、そのふたつを合わせて、私だけのティータイムを楽しみました。 今朝、出勤すると—— 甘いものに目がない私のことをよく知っている同僚の重役秘書が、嬉しそうにデスクに近づいてきました。 その手には、ラデュレの箱が! パリから出張で日本に来ている方からのお土産で、ありがたくおすそ分けをいただいたのでした。 中には、ピンクとイエローのマカロン。 この鮮やかなコントラストを見て、ふとアッシジで買った陶器の色合いを思い出しました。 ちょっと色…
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