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  • 何となく

    自分が浮いてるなぁ、と感じる時がある。 でも、みんなこの世に浮いているわけで…

  • (3)人

    ホギャア、と生まれた。 うるさいと思ったら、ぼくの泣く声だった。 いっぱいいたはずの仲間たちはどうしたんだろう。 暗い水の中から、光の射す方へ、ぼくは浮かんで行った。 眼から、何か流れてきて、頬をつたった。 ああ、この水の中に、ぼくはいた

  • 無名氏の一生(1)虫

    アリジゴクという生き物、あれは、後ろ向きにしか歩けない虫だそうですね。 砂の上で円形に後ずさりしながら、口で小石などを、つかんでは放り投げ、つかんでは放り投げして、クレーター状の穴をつくっていく。 そして、穴の最底辺に、じっと動かずにいて

  • 完璧主義者の恋愛事情

    私は、こんな話を聞いた──「彼女は、恋愛の達人なんだよ。完璧だった。狙った獲物は逃さない。 成就しない恋をしたことがなかった。 それにしても、完璧を求める人間って、どうしてこうも業が深いのかね」 ── 最初の相手は、19の時で、早熟だった

  • 女と男

    「私は、夫を、ほんとうに愛することができませんでした」 泣きながら、女は言った。「そして、愛人も、ほんとうに愛することはできませんでした。 産んだ、わが子さえ、ほんとうに愛していたのかどうか、わからない」 女は、むせび泣いた。「私は、誰も、

  • 夢と希望の美容室

    年齢は分からない。20代後半のような気もするし、40手前のような気もする。 見た目は、可愛い。茶髪で、ふっくらした髪型と、ちょうどいい体形。 愛嬌があって、性格も良さげだが、したたかそうな眼つきが光る時もある。 彼女が、ほぼ私の担当のよう

  • あるイメージ(2)

    あとは、知らない。 その無のあと、── 気がついたら、「私」という「個」がいた。まわりには、「他」という個々もいた。 無から、星が数多あまた生まれ、宇宙と呼ばれるもの… それを知る・・者らが生まれた。 その間のことは、知る術もない。 もし

  • はねつるべ

    「荘子」に、こんな話があった。 はねつるべという、「最も単純かつ普遍的な人力による揚水機」(コトバンクによる)を使い、水を汲んでいた人間に、通りがかった者が「それより、便利なものがありますよ。それだと、時間もかかるし、大変でしょう」と話しか

  • https://tsuru-kame.blog/life-22/

    この頃、ある時間になると、家の前の桜並木の一角にカラスが何羽か集まって、アー、アー、と会議が行われている。 何やら、ほんとに話し合っているようなのだ。 東大寺のほうへ行くと、あれは東大寺だったと思うが、その大きな三角屋根にカラスの大群が集

  • (愛じゃないよ)

    オレ、恋してるなぁ、と思った。 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」(フルトヴェングラーの。YouTubeで観れます)でドンナ・エルヴィーラ役をしている女の人に。 まず声が好きになって(低音が、癒しのようだった)、よくよく見たら、その容姿も好きにな

  • 想像から

    そう、昨日、何となく話したのだ。「いることが、当然だと思うのは、こわいことだよね」と。「いなくなったら、と考えると…」と。 彼女も、パートから帰って来る時、「もし(ぼくが)いなくなっていたらどうしよう」 と、考える時がある、と。 こういう

  • 自然治癒力

    思ったより回復が早い。 こないだの月曜辺りから、右ヒジが曲がらなくなって、動かそうとすると激痛が。 腰の次は、腕に来たのだ。 仰向けに寝ても、横になっても痛く、眠るのも難儀した。 箸も持てず、よし持ったとしても、口までご飯が届かない。 三

  • 前向きに(1)

    「こうなったのには原因がある」とは、よく考えたものだ。 工場の仕事でも、家の中の仕事でも、ミスをした後、なぜミスをしたのか、その原因をよく考えた。 おしゃべりしていた時、注意力が散漫になって体の支点が偏り、心と体がバラバラになって、あのとき

  • 鹿とヒト

    先週、関東の方に行って家を留守中に、鹿さんが、家の庭に入って来たらしい。 いや、チャンと落とし物もあるから、確実に入っていた。 キンカンの葉を一番よく食べ、アジサイやらセンリョウも食べ、フルコースのディナー?を堪能され、無事に出て行かれた

  • 友人たち

    もう四月になる。早い、早い。 こないだ、年が明けたはずだったが…。 なんだか、僕のまわり、「病んでる」人が多い。30年来の友人は、ウツだったりソーウツだったりして、大丈夫だろうと思っていたひとさえ、ナントカカントカという精神的な何かである

  • 小旅行記(二)

    実家に着けば、義母の認知症が進んでいることに驚いた。数秒前に言ったことを、すぐ忘れてしまうのだ。 義父が、そのたびにイライラして、厳しい口調で注意する。お義母さん自身も、「わたし、頭がおかしくなっちゃったから。あわれだねえ」などと言って、

  • 小旅行記(一)

    3、4ヵ月ぶりに、つれあいの実家へ。新幹線、宇都宮線と乗り換え、約5時間。 乗っていれば目的地に着く。楽といえば楽だが、「公共の場」にいる以上、緊張のためか、やはり疲れるようだ。ひとりでいる時と全然違う。 まわりに人がいるということ──

  • 「女性は実体、男性は反省」

    彼がブログに書いている。 女/男と分けるのは、男女平等に反する、というコメントへの返信に、四苦八苦している様子。「何でも平等、水平化にするって、おかしいよ。 森ばかり見て、木を見ず、だ。古来、哲学でも女と男は違う、といわれてきた。すぐ差別

  • https://tsuru-kame.blog/novel-46/

    「日本人の愛は、受動的にできているそうだよ」彼が言う。「相手の中に自分への愛を見て、そこから相手を愛そうとするらしい。 脈ありの鉱山に、ツルハシかついで行くようなもんだ。 もちろん、その相手は、自分が気に入っている相手に限るだろうけれど…。

  • 小々旅行?(2)

    結局、昨日は4時間で3010円だった。HPから印刷した割引券を持って行ったので、思ったより安く済んでよかった。 帰りに、ココイチでカレーを食べて、スーパーでパイナップルなどを買って帰宅。 しかし三年ぶり、利用を始めたのは十二年前からだった

  • 小々旅行?

    今日は、駅前のそういうホテルに行って、サウナに入ってゆったりしよう、という魂胆。 休憩、六時間位で六~七千円位だったと思う。もちろん、一人でそういう所には行けないので(行ってもいいんだろうけど)、家人と行くことになる。 コロナ禍以後、行っ

  • 「誰が死んだのか?」

    「誰が死んだのか?」とは、池田晶子の墓標に刻まれている言葉だそうだ。 新潮文庫から「さよならソクラテス」等の著作あり。「14歳からの哲学」は、たしかベストセラーになっていたはず。 まったく、自分という存在は観念から成るもので、私は誰であるか

  • 暮らし

    ふたりは違っていた。ほんとうに違っていた。 ある冬、彼女が言った、「庭に、メジロがいたよ。ヒヨヒヨ鳴いて、可愛かった」 とっておきの笑顔だった。彼は、庭に出た。確かに鳥の鳴き声がした。 だが彼には、ヒヨヒヨでなく、ピチュピチュに聞こえた。

  • 小作人

    「さて、きみはそろそろ死ぬのだが、今、天国行か地獄行か、キップの発行に手間取っているところなのだよ」「あ、そうですか」「この世で、きみはずいぶん苦しんだ気になってるね。自分を苦しめることは、自分以外の者も苦しめることになる。とすると、きみは

  • 「愛してる」

    しばらく言ってない言葉。 こないだ言ったか。 冗談みたいにでしか言えなくなってしまったが。 たぶん、愛してるなんて 言ったことない人のほうが、誠実な気がする。 あまりに刹那的だし 情熱はモロいし 愛するなんて、そんなもんじゃない 本気で言

  • 存在を支えるもの

    「人生というものは、見る目さえあれば、こよなく豊かなものだ」 ── キルケゴールの「不安の概念」に、ふっと出てきた一文。 私事で恐縮、といっても私事しか書いていないのだが、先日、足腰が自分のものでなくなって、歩くのも難儀になった。 幸い、登

  • 「さいご」のことば

    「笑って死ねたら最高なんですけどね。それを目指して生きてるようなもんです」「ああ、行き着くところは、そこですかね、やっぱり。そのためには、日頃から笑っていないと、なかなか…。うちに来たお客さんでね、そのお母様が、亡くなる時に『ああ、楽しい人

  • https://tsuru-kame.blog/life-53/

    平和ボケって、何だろう、平和であるからボケてしまうのか、ボケているから平和なのか、と、あまり正面切ってしない逡巡をした時がある。 大江健三郎の「遅れてきた青年」(新潮文庫)と同様的な描写を、山川方夫の「煙突」という作品に見た。 彼らはほぼ

  • 桜、散る頃

    開戦、侵攻が始まって二週間目の頃だったと思う、 ヤフーのニュース動画で、一般市民が原発を守ろうとして立ちはだかっているのを見た。 市民の一人の、体格の良さそうな男性が、勇敢そうに「原発は渡さない。われわれが守る」というようなことを言ってい

  • 認められたい願望

    先日、家人が、パート先の職場で「高評価を押してほしい」と言われたとかいう話をしていた。 あまりチャンと聞いていなかったので(ひどい)、仔細は覚えていないが、職場の人が何かモノを作っていて、それをネットでも売っているとかしていて、だから「ポ

  • ボノ…

    アイルランドのロックバンド「U2」のボーカル、ボノが、あの戦時下の国の地下鉄でサプライス・ライブをしたというニュースを見た。 短い映像だったけれども、「あなたたちは自由のために戦っている。私は尊敬する。この国だけに限ったことじゃない。自由

  • 「愛してる」

    きわめて個人的なことである。 それでいて、他人を巻き添えにする、厄介な恋情。厄介? そんな災厄でもないはずなのだが… 淋しいから好きになる。 暇だから好きになる。 綺麗な人だから好きになる。 私の場合、三番目の理由から好きになった。 リサ

  • におい

    ケイは目の大きな、柔らかい栗色の、長い髪をした女の子だった。 まだ幼稚園に入るか入らないかの、記憶のかぎり私の感じた、最初の異性だった。 今もその香りを覚えている。それは香りというより、自然な体臭のようでもあった。何か神聖なような、しかし

  • 裁判所にて

    「ええ、殺しましたよ。殺しましたとも。だって、あの人、憎らしくて。 おかしな話じゃないですか。私、死にそうだったんです、あの人に心、奪われて。私が死ななければ、あの人を殺すしかなかった。 あの人が死ななければ、私が死ぬしかなかったのよ。どう

  • カラオケボックス

    女と男は、カラオケボックスに入った。 この二人、どちらかといえば、女のほうが、男に惚れているようだった。 それを感知していた男は、女の自分に対する好意が薄まらぬよう、デートのたびに努力していた。(なるべく、無駄口はたたくまい) 以前、女は

  • 立たせていたもの

    とある一軒家の、キッチンにある床下収納。 女は、それを大切にしていた。自分の全存在が収められる、格納庫のように。 結婚して3年目になるが、仕事一筋の夫は全くキッチンに立たず、家事はすっかり妻まかせだった。 彼は、「分業」こそムダのない、効

  • やさしい人

    彼は、薬剤師。これを飲めば必ず死ねる毒薬を持っている。私は彼に、「それ、ちょうだい」と言った。彼は、「いいよ」と言った、「生きるために、だいじに持っておくんだよ」って。

  • ふたつの舟

    夜の海だった。星がちらちら、自身の光に眩しそうに瞬きしていた。 まんまるお月さんが、じっとこっちを見ている。 その月の前を、長い尻尾の雲が2、3、魔法使いの乗った箒のように横に伸びていた。 男は、岸辺を離れて小舟を漕ぎ出した。死にたかった

  • ありときりぎりす

    いつのまにか、冬が来た。 つい、こないだ、春だ春だと浮かれ、その次は、夏だ夏だと大はしゃぎして、少し、涼しくなったなぁと思ったら、もう雪化粧。 一年は、早い。それは、虫も人間も、鳥も獣も同じこと。 時の流れの前には、ひとしく無力であるとい

  • 客観的には些細事、主観的には悩み事

    いまだに、メールが来る。勘弁してほしいと思う。何回も来たが、無視を続けた。それでも、来る。 忘れた頃に来るから、意表を突かれて、まだ来るか、と敵意すら感じてしまう。美容室をひとり経営している、喜寿を過ぎたご婦人からである。 立派なご老人で

  • 虫の息

    鳴いている。 他に、やるべきことがない。 私はこの季節に、ただ鳴くだけ。 春と冬も知らない。 この季節が、私のぜんぶで。 ヒトの一生も、こんなものではないのか。 過去や未来があったとして それが何だというのかな。 私は鳴くことしかできない

  • 冬の朝の腰痛について

    朝、布団から出るのに一苦労。亀の体勢から、柱に向かって這う。 柱をつかみ、右足、左足を踏ん張って立ち上がる。ここで失敗したら悲惨な結末になるだろう。 しかし、立たなければならない。そして立ち続けられるのかどうか、立ってみないと分からない。

  • (もののみかた)

    生活をするにあたって、 信念は、思い込み。 幻想は、生きること。 一貫性のなさは、柔軟さ。

  • 人と話す

    基本的には引きこもりがちなので、あまり人と話すことがない。 家にいるサボテンも、花を咲かせようとすることに一生懸命な様子で、あまり話しかけては迷惑かなと思う(いや、そんなことはない。「すごいねえ、今年もいっぱい咲くんだねえ」などと話しかけ

  • 寝床の中で

    明日モンテーニュのことを書こう、と考えながら、布団の中で、ふと思った。 ソクラテスは、何も難しいことは言っていない。ただ正しく生きること、善く生きること、それを目的としただけである。 自分自身の魂に気をかけず、お金や名誉のことばかりに気を

  • 男女関係

    一つ屋根の下に暮らしていれば、ただ仲の良いだけでは済まされない時がある。〈私にも欠点があります。貴方にも欠点があります。補い合って、仲良く生きたいと思います〉 太宰がそう言ったところで、何かをきっかけに仲良く行かない時がある。 今回の気ま

  • 気と石と

    生きているのがイヤになって、死にたいなあと思う時、まわりにいる人が疫病に罹り、ばたばた死んで行く情況のなかで、「死にたい」を貫徹して死ねる人は、そうそういないだろう。 そんな想像をしてみる。 そのなかでは、死が、身近に感じられ、まるで生き

  • コロナ第一波の頃

    ここ奈良は、外国人観光客がめっきり少なくなったものだった。 たまに見掛けると、ちょっと驚くようになってしまったし、心なしか、外国人さんもあまり観光を楽しめていない感じがした。 鹿は、変わらず多かった。この変な人間の疫病が、鹿に感染しないよ

  • 善/悪、「集団」と「個」

    いつから自分に善悪の基準ができあがったのか? いつから、その判断を周囲に下すようになったのか。 自己の内にあるうちは、それはおとなしい。 まるでそんなもの、無いかのようだ。 それが外の対象に向かう時、初めて姿を現す。 善悪には対象が必要だ

  • 苦い思い出

    ぼくには直感を信じる傾向があって、自己正当化の罠にも気をつけているが、大抵は外さない。 初対面で、ああ、この人はこういう人だナ、と分かる。全く理にかなわない、理不尽な直感によって、それは分かる(気がするのでなく、「分かる」と言っていいと思

  • 職業について(持って行かれるということについて)

    波の荒い人生を送ってきました。良いことがあれば、天にも昇るほどの精神状態が数時間(ときに数日)続く。 悪いことがあれば、この世の終わりのような心地を数時間(やはり、ときに数日)引きずる。 昇天中は、下界に突き落とされるまでそこに滞り、下界

  • (20)楽しかったけど、キツかった

    結局、3つの職場、特養で働いて── トータルで1年、働いた。短い。 介護なら、そのスキルを覚えれば、自分がトシを取っても働けるだろう、と思っていた。が、結局その技術を覚える前に、中途半端に辞めてしまった。 人間関係のせいにもできる。余裕の

  • (19)介護ジプシー

    どうして、我が出てしまうのだろう。 どうして人の意見、自分と異なる人の意見を聞き入れられないのだろう、どうして自分は正しいと思ってしまうのだろう。 こんなことを書くのも自己正当化だし、一方的なものだ。相手には、相手の考えがあったはず。それ

  • 認知症のこと

    結局、採用された。 のちに、「ほんとにありがとうございます、落ちると思っていました」と面接官だった人に言ったら、「人がいないもんで…」と言われた。正直な人だなぁと思った。 今回の職場は、自分にとって最も「合わない」と痛感した場所だった。特

  • 面接

    面接というもので、いい思いをしたことがない。いや、あるにはあったが、それよりイヤな思いをした方が強く、いい思いを押し退けてしまった。 この「いい・悪い」を感受した心の活動を知ったことは、経験としていいことだったと思う。 面接する側にはなれ

  • 銭湯にて

    〈他者との間にしか、自己は生じない〉 書くという私的な作業も、現場で働く公的な作業も、これに基づいている。 そこには、どのように生きているか、そのように生きてきたか、そんな「人生への態度」が自ずと明るみに出る。出てしまう。何を見てどう感じ、

  • 冬の朝に

    何か、いたたまれなくなって、早朝に街を歩いた。 24時間営業のマクドナルド。ホットコーヒーとソーセージマフィンのセット。200円! 美味しかったし、200円は素晴らしい安さだ。 この店はやたら広く客席数も多く、二階の中央にはピアノが置いて

  • 心と金銭

    お金というと、心と対比されて、いささか弱い立場にあるように思われる。お金より、心が大事などと言われる。 というのも、お金をいっぱい使いたい、貯蓄したいとする人が一般的であって、お金自体に罪はなく、心は不定形なものでどうにでも捏造が可能だか

  • (9)「もう辞めてやる」という働き方

    「みんながこうしているのに、きみだけそうしないのはオカシイやろ」 正社員として勤めた唯一の職場・スーパーマーケットで、店長から言われた言葉。「休憩中も、みんなとコミュニケーションをとるように。みんな、そうしとるんやから」 現職場で、上司がの

  • 苦楽

    同じだと思った。苦しみも、楽しみも。 職場でイヤなことがあれば、家に帰ってもそのことが忘れられない。そしてイイことがあっても、そのことによって心は軽く浮わつき続けるのだった。 仕事に、1日の10時間近くを費やしていれば、家の中でも仕事のこ

  • 完璧を求めないということ

    私には完璧を求める癖がある。それによって、不安が増大するし心配にも事欠かない。 たとえば今日は便の量が少ない、通勤途中に催したらどうしよう、勤務中に便意に襲われたらどうしよう、という具合に不安になる。 そして仕事のこと──オムツ交換を私は

  • 先輩と

    結局のところ(今のところ)、些細なことで一喜一憂するな、と自分に命じるのはムリなようである。 ムリはいけない。ただ、そういう、「こういう自分になりたい」とする目線が自分の中にあるかないかで微妙に違ってくる。 その視線があるだけで、心理にも

  • 鹿さん

    東大寺へ。家から歩いて、20分くらい。 修学旅行生らしき集団や、遠足の子ども達、中高年のツアーのような団体が、ちらほらと見えた。 しかし、なんといっても鹿である。木陰で反芻しながら、ゆったり寛くつろいでいる鹿たちを見ると、どうしてもニヤけ

  • 歩調

    ゆっくり、歩くようになった。 今まで、何を急いで歩いていたのか、と。 人生みたいなものではなく(それもあったが)、実際に道を歩くときの話。 一歩、二歩と、足が交互に動く。これを、ただ見つめる。 前方から人が来た場合、気配でわかるし、視界に

  • (4)介護職員の人間関係

    「介護の仕事は人間関係がキツい、と聞きます。頑張って…」という言葉を友人から頂いた。認知症の方々との関係ではなく、そこで働く従業員どうしの関係である。 確かにそれは思い知っている。実際、「自分は仕事がデキる」と自覚し、周囲からもそのように見

  • (3)派遣社員として

    先日の夜、実は大泣きした。家に帰って、布団の中で。 認知症、なぜそうなってしまうのか。自分が自分であることも、まわりのこともよく分からなくなっている人達のことを、痛切に感じたからだった。 彼らが、何をしたというのか。なぜそうならなければな

  • (2)職場にて

    世界のリーディング企業たる某自動車工場でも、こういうことがあった ── 多数の人が「こうして作業して下さい」と言っているのに、そのやり方で作業をせず、いわば自分勝手に作業をする、という人の存在、そこから起こる様々な事象が。 エンジンの組み

  • (1)長く仕事を続けるには

    まあいいや、とにかく書こう。 以前勤めた施設では、「一生懸命仕事をすることが、自分の仕事なんだ」と信じて、仕事をしていた。結果、「よく頑張っていますね」とまわりから一定の評価をされ、その評価を落とさぬよう、保持しようとしたことが、苦しい結

  • 愛とプライド

    「自尊心とは何ですか?」 ── 多くの人が、他者と比べて、自分を優位と思い、それをプライドに繋げています。しかしそれは、真のものではない。 天秤で計って成り立つ自尊心ほど、脆く、惰弱なものはありません。 真の自尊心とは、誰かとの比較の上に立

  • 希望と絶望、恋愛と創作について

    「さて、そろそろ終わろうか」「では、まとめようか。 ── 真実・ホントウのことなんて、わかりゃしない。 仮定の話だ、ぜんぶ。 昔々の人間、人間に限らず、さまざまな生命は1つだったとしよう。 1つだったものがバラバラになって個我が生まれたとし

  • 創作について (b)

    「ソクラテスの『無知の知』は有名だけれど、あれは『無知である自分を知っている』という意味ではないのだ。『自分はほんとうのことを知らないことを知っている』という意味なんだ。 これは含蓄のある言葉だよ。『ほんとうのこと』を知らないことは、無知で

  • 創作について (a)

    「しかしこのサロンも、ブログでやっているわけだ。 この作者は一体何を考えて、こんなことをしているのだろう?」「まったくだ。 作家になれるとでも思っているのだろうか。 それとも、ランキングの上位にいって、自己満足に浸りたいんだろうか。 よし本

  • https://tsuru-kame.blog/live-17/

    「心、か…」「うん、心だ。 この心は、記憶のかたまりでもある。 人間が今知っていること、『知識』なんか、ちっぽけなものだよ。 昨日話した有史以前の『一体』だった頃の記憶さえ、この心はおぼえている。 ヘビやトカゲが好きな人間がいるだろう? 彼

  • 恋愛について #2

    「好きになる/嫌いになるがあるね? それこそ、自分の内から出てくるものではないか?」「ほう。うん、好き、嫌い、あるよ」「でもきみはこう言うんだろう、『ポテチや花や犬が好き、それもポテチや花や犬という外の対象があって、初めて好きと言えるのだ』

  • 恋愛について #1

    「やあ、来たよ」「うん。今日のテーマは恋愛だ。 前話の、絶望と希望が自分の外にあり、自分はただそれに捉われているだけ、という心の動きが、恋愛の場合はどうなるのか。考えてみたいと思う。『恋愛の最初の期間こそ、この上もなく美しいものである。その

  • 希望と絶望について

    「それにしても、希望がないね」「うん、ない。ないから、つくれるものだとも言えるが」「だとしたら、希望がないということは、希望があるということになるね」「希望は、叶ったら、なくなってしまう。叶うまでのものでしかない」「なくすために希望を持つと

  • 狐の嫁入り

    ねえ君、ぼくはちょっとした高台にいたんだ。というのも、坂を上ってしまったから。 そのまま真っ直ぐ歩くのは、やめたんだ。まだ、上り坂が見えたから。疲れていたし、うんざりしてさ。 で、右の小道を曲がったら、下り坂だった。左右は、家々が狭苦しく

  • 火と灰

    火が煙草に言う、「お前は、私なしでは使い物にならないな」 煙草が答えて、「君は、僕なしでは煙りになることもできないね」 燃え尽きた火が言う、「私は何のために燃えていたのだろう」 尽きた煙草も灰になった。 ふたりとも死んでしまったが、その後

  • 適性伴侶診断所

    あ、どうも。いらっしゃいませ。 まず、あなたご自身のことから、診断させて頂きます。 おや、あなたは、仕事ができますね。その場を盛り上げて、まわりを引きずり込む。まわりがムリして笑わないとイケナイ、そんな状況をつくる能力に長けています。 だ

  • 結婚生活②

    フリガナをつけないと、読めない名前をつけた。彼女が、字画やらの本を読んで、これが良いのだった。 いい名前だと思った。男の子だったら、翔という名にしようとしていた。私には何の想像力もなく、彼女に任せきりの名づけであった。 子どもを、可愛いと

  • 結婚生活①

    好きな異性と一緒に暮らせるのは、幸福なことだ。ほかには、何もいらない、と思えるのである。 1990年、私、24、彼女18の齢で、小田急線の登戸駅から徒歩10分ほどの、多摩川にほど近いマンションの部屋を借りた。 家賃、9万円。きれいな、2D

  • すべては間接

    自己の内に根本的にあるものは、間接にしか表現できない。 考えてみれば、「愛している」という言葉も、間接である。 その相手が、自分の根本的なところにあったとしても、その相手への思いは、とうてい直接には伝えられまい。「抱きしめる」という行為も

  • 考えられること

    「侵攻」を続ける国があり、それをされる国がある。こうなる前に、うまく・・・できなかったか、侵攻をされる国の為政者は、とおもう。その国の人が、危険に晒されることを、避けることはできなかったかとおもう。民を守ることが、国のあるじの仕事であるとす

  • 今という時

    ロシアとウクライナで、いささか乱暴な言い方になるけれど、無駄、無駄としか言いようがない戦争、人と人が殺し合うという、これほどバカげたことはないとしか言いようのない、こんなことが今、現に行われているということ。 戦争が始まってから、しばらく

  • 犯罪を思う

    いろんなニュース、あまりよくないニュースを目にする今日この頃。 なかなかに、つらいものがある。いやな気持ちになる。 母親を一人で在宅介護していた、息子である男性が、母親を受け持つ医師の、おそらく態度が気に食わなかったような理由で「立てこも

  • わたしと家人の関係

    結婚はしていないから、事実婚というのかもしれない。 何婚であれ、特にどうということもない。 ただわたしは、彼女が元気であってくれればありがたい。 わたしは助平な男なので、大変そうである。 たとえばバスに乗車し、「まもなく発車しますので、

  • ツァラトゥストラ的時事通信

    悪を裁くな! 東京大学の受験会場前で、受験生が刺傷される。犯人は17歳。 彼は、報道によれば、医者になれないのなら人を殺して、自分も死のうと思っていたらしい。 この事件に対して、人は立派・・な傍観者になる。同じ「人」が、「人」を刺傷したと

  • ある世界

    自分を大切にできない人間は、人も大切にできない── 自分の、何を大切にするか。衣服、居住、立場、すなわち見た目を大切にすることは、自分を大切にすることにならない── 大切にするのは、それらによって悲喜を感じる心情であって、これが自分の本体

  • また、つらつらと

    書き進めれば、(小旅行話の続き)某すかいらーくチェーン店にも行った。 日替わりランチ。税込み540円くらい、しかしハンバーグ、コロッケにサラダ、ライスにスープもついて、思わぬ美味さ、コスパの良さにびっくりした。 ふたりで1000円ほどで昼

  • 小旅行

    小旅行? このコロナ禍のご時世に? そう、行く。 この家から、歩いて30分ほどのところにある、「スーパーホテル・ロハス」に。 彼女が、予約をとってくれた。久しぶりの、旅行である! ケンカしても(滅多にしないが)、すぐ家に戻れる利点もある。

  • 気になった言葉から

    「個性を有する人間は、つねに繰り返して来るところの、彼に典型的な体験を持つ」(ニーチェ、「善悪の彼岸」箴言と間奏曲) 読んで、ぎくりとした。 わたしは、つねに繰り返して来るところの、わたしの体験を体験している、と思っていたからだ。すると、わ

  • 火星

    私は火星である。かつては水を持ち、都市を持ち、栄えた文明を持っていた。 かつては生命を持っていた。今も、「私」という宇宙に浮かぶ、生命体ではある。 地球が見える。かれは病んだ魂だ。かつての私のように、かれは病み、荒んでいる。 かれの住人ど

  • 生老病死

    ブッダの云った「四苦」、すなわち生、老、病、死。 この四苦を避けることはできない。 この身があるかぎり、超克することは不可能なのが四苦である。 超克できないこと。 この身がある以上、この身があるために、超えられぬもの。 自分で、自分を越え

  • 去年の夏の想い出

    ぼくの、最も年長の友達、90歳近いYさん。彼が紙ヒコーキを飛ばす、奈良公園内のK緑地。 電話で、「また来いや」と言われて、行った。 久しぶりに会った。元気そうでよかった。耳が遠いのは、本人がいちばん悔しいだろう。 でも、こちらが繰り返し話

  • まともなおかしさ

    大学にいた頃、フランス語の講師と親しくなって、長野の山のほうに遊んだことがある。 そこは精神障害者?だか、何らかの何かがあって、そういう人たちと一緒に味噌を作ったり畑仕事をする場所だった。その講師が、仲間と共同経営していたのだ。 いたって

  • 忘れない

    昔、見たことがある 懐かしい風景、道、空気、陽射し… 風。 そう、繰り返してるだけで 特に目新しくない でも、それはいつも新しい 太陽の光、その粒子も 月のあかりも、雨粒も 地上に届く すべてのものは新しい 一瞬一瞬、一粒一粒のつぶ・・の

  • 自己回帰

    きみは「生きて行けない」という。「みんなと同じになれない、みんなとうまくやれない」という。で、きみはこの世で自分が生きて行けないと思った。 人間としての何かが、欠落していると思った。つまり、人間失格の烙印を自分に押した。よし! 人間になど

  • まわる

    理念── 理念の奴隷になるな。頭を下にせよ! 個は全体、全体は個 ぐるぐる回る 衛星 土星の輪 ひとは、その他者と自己のあいだに、身を投げる。または置く。 そこに、何がある? 空間がある。その空間を行き来する、言葉、目線、仕草、空気があ

  • 他との関係は自己との関係

    花を見て、涙する。人の笑顔を見て、一緒に笑う。誰かに怒られてしょんぼりする。誰もいなくて淋しくなる── これらの感情は、その状況、その対象と自分との関係に端を発し、自己の内から外へこぼれ出す。 アスファルトの裂け目から咲く花を見た時、わた

  • ワカラナイ国の住人

    わからない。わたしには、わからない。 どうしてここに灰皿があるのか。何故に、障子の戸があるのか。なぜ床の間があり、コンセントがあり、座椅子があり、わたしはここに座っているのか。そしてわたしにとって最大の問題は、なぜわたしはわたしであるのか

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希望と絶望の間に
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