もしもワ・ダ・アンジェラ・アキ子から手紙で「拝啓 この手紙 読んでいるあなたは どこで何をされてる方なの?」と問われたら、「おまかせします。」と返信するのが最も無難かと思っていた。 そんなんええねんけど。「十五の僕には誰にも話せない悩みの種がある」、というのは、バイクの窃盗や無免許運転の件か。違う。地図がないから行先がわからぬまま走るしかなかったことだろう。だから、「あと2年待て、十七になれば地図は手に入る」と返してあげた方がいいかもしれない。 あるいは、満月の十五夜に狼化することが悩みの種だとしたら? 頭が狼で身体が人、これを狼人と呼ぶ。「みにくい鳥人の子」という話がある。幼少期、ほかの鳥人…