本屋さんで衝動買いの最新作。彼の著書は何冊も日本語で読んでいるから、読みやすいとはいえ、フランス語だと若干頭の筋トレ状態。でも期待を裏切らない面白さ。 私たち(人間)と他のもの(動物)、生きることの意味、そして無知・不知の倫理へ、という3部構成。人間と他の動物を隔てるものは何かと...
本屋さんで衝動買いの最新作。彼の著書は何冊も日本語で読んでいるから、読みやすいとはいえ、フランス語だと若干頭の筋トレ状態。でも期待を裏切らない面白さ。 私たち(人間)と他のもの(動物)、生きることの意味、そして無知・不知の倫理へ、という3部構成。人間と他の動物を隔てるものは何かと...
刺繍の本を探しに本屋さんに行った。 私が始めた刺繍は、いわゆる日本でフランス刺繍と呼ばれているもので、Traditionnelle(伝統刺繍)という名前。ところが、フランスではこの分野は point de croix, いわゆるクロス刺繍に押されている。大きな書店の手芸の棚で、刺...
刺繍を始めた。 手先が器用というわけでもないし、今まで裁縫の類はボタン付けくらいが関の山。針仕事はむしろ苦手な分野だというのが自己評価。五十の手習い、という言葉をナイーブに信じないとできないことだが、信じたわけだ。(実年齢は諺よりさらに上だけど) きっかけは母のミシンを受け継いだ...
近所にあった芦屋の食パン専門店が撤退してしまった。ちょっとお高めだったが、家族に好評だったし、私もたまに食パンを食べるならこれ、と決めて買っていたから、かなりがっかり。ネット注文もあるけれどもちろん送料がかかる。他の専門店の食パンもいろいろ試してみたけれど、なかなか及ばずでいった...
毎年恒例、家族でのスキー旅。 北海度で以前、夫がガラすきのゲレンデが気持ち良かったのか、スピード違反レベルで滑走して転倒、怪我をした教訓で、歳を考えて無理をしない、イメージに身体能力は追いつかない、「できる」と思う一歩手前でやめる、というのが半ばスキー場での”家訓”になっていたが...
2024年が明けた。 いつも通り、晴れ渡る日本のお正月。年末から例年通り、何日かに分けて作ったおせち料理を春慶の銘々重に詰めた。お重も屠蘇器もお節のレシピも、すべて母から受け継いだもの。”洋風おせち”のレシピをのぞいてみたこともあるけれど、お正月くらいは伝統的な料理を伝統的な器で...
友人と仙石原に一泊。車で宿に向かう途中、緑に囲まれた静かな場所で昼食をとりながら、怒涛のごとく過ぎたこの半月をようやく口にした。人間、「渦中」にいる時はそれを言葉にするのが難しい。物語は、ものごとの外側に出てこないと語れないのかもしれない。 正直なところ、自分の感情の起伏が感じら...
結婚記念日に、韓国の宮廷薬膳料理を食べに行った。 個人的に、韓国料理はサムギョプサルとかキンパ、ビビンパなど庶民の味しか知らず、宮廷料理は映画の世界だったから、やさしい味と彩りが、韓国料理の印象を良い意味で覆してくれた。 残念ながら私は見ていないのだけれど、テレビドラマの「チャン...
一人旅をすることが多い。仕事の出張はもちろんだが、プライベートでも、家族と日程が合わないとか、友人を誘えない遠方、という時もある。気兼ねせずに自由に動いたり休んだりできる一人旅自体は好きだけれど、旅先でちょっと寂しいなあ、と思うこともなくはない。いつの頃からか、そんな時に話しかけ...
夫の誕生日に温泉旅を贈った。夫婦二人で箱根に一泊、プレゼントとはいっても厳密に言えば半分は私が楽しんでいる。 温泉行はたいてい高齢の母と二人か、温泉好きの友人と、もしくは息子と夫の家族3人で来ることが多く、夫と二人という機会は実はそれほど多くなかった。5月の大型連休の時期、箱根湯...
毎年桜が咲くと、高齢の母を車に乗せて「お花見ドライブ」をする。三宅坂の最高裁前から国立劇場、イギリス大使館前、靖国通りから市ヶ谷、四谷を通って青山に戻る。そしてのんびり、芝生と桜が見えるカフェでお茶。 「今年もお花見ができたわ」という母の言葉を聞くと、普段からもう少し母のために...
数日後にやってくる誕生日を家族に祝ってもらった。こういう日は上げ膳据え膳で外食。何もしないでいい、というのが何よりのプレゼントだ。 前菜は卵のブルイヤード、主菜は舌平目の椎茸だしブイヨンソース。パリのレストランで椎茸のだし、というところがなんとなく最先端で良い感じ。 毎年やってく...
料理は好きだし、お菓子も作るけれど、今まであまり手出ししなかったパン作り。何度か挑戦したことはあるが、あまり満足できる出来にはならなかった。お菓子だって、パティスリーで買ってきた方がきれいでおいしいのは当たり前なんだけれど、手作りの満足感とか、好みの甘さ控えめ、ナッツ多め、のよう...
ずっと欲しかった本がやってきた。ちょっと早めのクリスマスプレゼント。 夫と本屋さんをぶらついている時に、これ欲しいけど高くてなかなか手が出ない、と何気なく言ったら、クリスマスプレゼントにしてあげようか、と。全くそういうつもりではなかったのだが、かなりうれしくて「ほんとに?」と速攻...
いつの頃からだろう、あっという間に1年が過ぎる、という風に思い始めたのは。 毎年12月に入る頃、クリスマスツリーを飾りながら夫が、「ついこの前片づけた気がするんだよね」と言う。そういう話をするようになったのは、子育てが終わった頃からかもしれない。 振り返れば、個人的に時間の経過を...
スイスの哲学者である著者が、ソクラテスと対話する形をとりながら、脳性麻痺で17年間親元を離れて施設で過ごし、進学し、今に至るまでの自らの過去を振り返る。問いかけ、掘り起こし、矛盾を突いて流れを整えていくソクラテスらしい対話を作っている。 施設の友人たちとの絆、出会った人々からの学...
もともとハロウィンという季節行事は、うちのカレンダーにはなかったけれど、「食べること」だけは恣意的に取り入れることになっていて、今年もかぼちゃのタルトを作った。 ソウルの悲惨な将棋倒しの事故を知った後で、混み合う渋谷の映像を見てかなり心配になったが、コロナ禍で長い間"外遊び”がで...
私の学び直しには、三つの動機がある。 一つはこのブログのタイトル通り、人生前半の反省を後半で挽回すべく、「もっと勉強しとけばよかった」と思うものを、今更だけどきちんとやり直したい、という気持ち。二つ目は、変わっていく社会の速度に、なんとか歩調を合わせておくために、新しいことも吸収...
児童文学を大人になって再読すると、読み手側ではなく、書き手側の視点で読むことができて面白い。 ミヒャエル・エンデの「モモ」。 時間に追われる生活をしながら、多くの人が一度は「これでたどり着く場所にどんな意味があるんだろう?」と思ったかもしれない。今はテレワークになって、自分で仕事...
海外赴任の家族を羽田に送った。 国際線のターミナルは、私が6月に出張した時より混んではいたが、各国便ともまだ便数は少ないし、駐車場も出発ターミナル直結の階に空きがある。 自分が送られたり迎えられたりすることもあれば、家族を送り迎えることもあるこの場所。何度同じことをやっても、やは...
久しぶりに湯河原の温泉に1泊した。 部屋に露天風呂がついていて、食事は夕食も朝も部屋食。お風呂の中ではキンドル、お湯から上がっている時は紙の本と、読みかけの本たちを心ゆくまでめくった。 「あとは切手を、一枚貼るだけ」(小川洋子、堀江敏幸著)は、別れた男女が過去を振り返りつつ交わし...
東京レガシーハーフマラソンを完走した。 コロナ禍でテレワークになり、外出を制限されて、運動不足解消と外の空気を吸ってストレスをためないようにと始めたジョギングだったが、続けてみたら、とりあえずマラソン大会に参加してみようか、という素人ランニング程度にまでたどり着いた。市民ランナー...
政府の観光需要喚起策がスタート。同調圧力に弱い私でも大手を振って旅に出られるから、早速湯河原の温泉へ。 やっぱり上げ膳据え膳はうれしい。もちろん、料理人が作る季節の食事はおいしいけれど、何より、準備も後片付けもなく食べられる、というところがまずうれしい。 部屋に露天風呂がついてい...
女友達2人と、「朝会」と称して週一のおしゃべりを楽しんでいる。朝、仕事の前にウォーキングやジョギングをして、そのままカフェで朝食。 子育てを始めた頃から同じ集合住宅に住んでいて、子供たちの年齢も近く、仕事が遅くなる、買いものの時間がなかったといっては、子供のお迎えを頼んだり、夕食...
急に気温が下がって、そろそろおでんよねぇ、と考える人は多いようだ。家族でお鍋を囲める週末、という条件も重なったからか、いつもこの季節になると買いに行くおでん種屋さんに行ったら、開店から30分後だというのにもう売り切れていた。 「みなさん、開店前からかなり並んでらしたんですよ、すみ...
夫のお弁当の日。 オクラと人参を豚肉で巻いて小麦粉をはたき、焼いてみりんとお醤油をからめたもの。+筑前煮もどき。豚肉巻きは、息子のお弁当を作っていた頃に、彩りが良いので時折作っていたメニューの復活。 リチャード・ドーキンスの「神は妄想である」読了。 ダーウィニズムと創造論の対立を...
実家を出て独立して以来、ずっとマンション暮らしで、庭のある家に暮らしたことがない。今更一戸建てを買うほど裕福ではないからかなわぬ夢だが、もし庭があったなら、植えたいのは金木犀だ。 今朝、ベランダに出たら、この秋初めての金木犀が香った。夕方ランニングに出た時も、あちこちに金木犀の香...
旅先での朝ごはんは、大抵滞在宿のもの、という人が多いと思う。国内の温泉宿だと、焼き魚からお漬物まで品数が多く結構手の込んだ和食が並ぶし、地元の食材、郷土の料理、なんかも入っていて楽しめる。でも国外だと、個人的にはコンチネンタルかアメリカンか、という国に行くことが多いから、あまりバ...
昨日は朝から、市民ランナー歴の長い夫に付き合ってもらって、川沿い往復約19キロを走った。来月初出走のハーフマラソンの練習。初心者だし、タイムなんか気にしても仕方ないので、とにかくできるだけ楽に走れる、というか、辛くならないペースを維持して走った。 結果として、キロ約6分半前後。ま...
料理は昔から好きだったけれど、お菓子を作るようになったのは、子どもが生まれてから。ママ友たちがとてもおいしい素敵なお菓子を作るのを見て、息子のために私も作ってあげたい、という気になった。その最初が、型抜きクッキーだった。 ママ友にレシピをもらって焼いた、小麦粉、バター、卵、お砂糖...
かれこれ20年以上使っていたキッチンタイマーが、ついに壊れた。オレンジ色の砂時計型のデジタルタイマーで、土鍋炊飯やパスタを茹でる時など、ほぼ毎日のように使ってきたから、本当にお疲れさま、の寿命だったと思う。 で、作業を引き継いでくれる新しいものをあちこちで探し続けて数か月。どれも...
肉好きだった私が、最近野菜好きになっている。 牛のメタンガスとか工業型の畜産業による森林破壊とか、環境問題にも配慮できる、というのはもちろん「後付け」で、要は歳とともに、嗜好がさっぱり目になってきた、というのが正直なところ。健康への影響はもちろん考えているけれど、これも数十年前は...
週末が近づくと仕事がはかどる。 気持ちの問題だけれど、明日は土曜だと思うと作業の速度が上がるのかもしれない。面倒でデスク横に積んであった手続きの類も、サクサク済ませた。 ヨガに通っている友人2人が、ちょうど仕事が終わる頃にお茶しにくるというので、朝からさつまいものタルトを焼いた。...
毎日のルーティンの一つに、「手書き」がある。とにかく紙に文章を書く。 いろんなことをパソコンでやるようになったこの数十年で、手書きは明らかに減った。でも、ずっと書かないでいるとどんどん字が下手になる。書道をやっていたわけではないから、元々きれいな字ではなかったが、それでも何となく...
ネトフリで観るのは主に映画だ。ドラマを見始めると何回も見ないと話が終わらないし、ものによっては何シーズンもそれが続くのが困りもの。昔のテレビのように、週に1回、次回は翌週を待たねばならないならともかく、見ようと思えば”一気見”が何時間でもできるとなると、自制がきかなくなって疲れる...
夫は約10日間の出張中。コロナ禍で動けなかった約2年の憂さ晴らしをするように、私も夫も、出張仕事にはいそいそと手を上げて出かけている。 考えてみれば、動けなかった2年間より、今の方が感染者数ははるかに多い。それでもワクチン接種ができて、出入国の検疫も緩和されている。6月に私が出張...
たまにはいつもと違う雰囲気で、と夫が「チャミスル」を買ってきた。そのうち夕食に韓国風のものを作ってね、と暗に言っている。 だいたい、今夜は何食べたい?と聞くと、夫の答えは「ワインが飲みたいなあ」とか、「週末にちょっといい日本酒買ってあるよ」という類のもの。質問にダイレクトに答えて...
エリザベス女王のニュースで朝が始まった。 ゴルバチョフや稲盛さんの訃報を受けて、20世紀のモザイクがひとかけらずつ消灯していっているような、と、先月末の ここ に書いたけれど、その波はまだ続いているようだ。 1926年生まれの女王。年表を見るとその年、日本では若槻内閣ができ、川端...
パヴェ(Pavé)という名前のチーズはいろいろあるけれど、これはなかなか珍しい。 一つ約800g。ティムット・ペッパーというネパールの香辛料が入っているのだけれど、これがなんとグレープフルーツのような香り。スライスしたチーズを口に入れると、柑橘の香りが広がる。 作り手のおススメの...
今朝はワンプレートの朝ごはん。近所のランニングコースを6キロ朝ラン。ウォーキングしている女友だちと3人で、週一の定例朝会。帰宅して仕事。 24時間、1,440分、86,400秒。 地球の自転で決まる1日の長さは、厳密に言えば必ずしも24時間ではないから、「うるう秒」の調整というの...
今日は夫がお弁当を持って出勤する日。 豚カツ、厚揚げの生姜味噌炒め、マカロニサラダと出し巻き。前日が日曜だと、常備菜作りの余裕もあって楽だ。 イタリア語の教科書に、Le banche del Tempo,「時間銀行」の話が掲載されていた。"ore al posto di dena...
10月に、人生初のハーフマラソンに参加する。昨日は、市民マラソンに何回も参加している夫が付き合ってくれて、とりあえず川沿いを18キロ。多少曇っていたし、真夏に比べれば気温も下がっていたけれど、やっぱりバテた。 近所のランニングコースを規則的に走り始めたのは、コロナ禍が始まってから...
佐藤賢一氏の 「テンプル騎士団」読了。 12世紀、十字軍の頃から聖地巡礼者の保護を担った修道士たち。その後の騎士団の栄枯盛衰も面白いけれど、キリスト教の西方、イスラム教の東方という世界の捉え方、一国の王より上に立つローマ教皇との関係、まだ宗教が人々の生活のすみずみまで支配していた...
実家に置いてあるアルバムを久しぶりに開いたら、だいぶ劣化していて驚いた。 一番古い、私が赤ちゃんの頃のものは、写真の四隅にフォトコーナーをはめ、スクラップブックに貼るタイプ。それが幼稚園の頃から、粘着タイプの台紙に保護フィルムをかけるタイプに変わっている。前者は写真がそのまま空気...
今から数十年前、仕事を始めた年だった 私が知るたった三つのロシア語、ズドラーストヴィチェ(こんにちは)、ダースヴィダーニャ(さようなら)、スパシーバ(ありがとう)に加えて、ゴルバチョフが掲げたペレストロイカという4語目が加わった。 ソ連解体、冷戦終結、そしてベルリンの壁崩壊へと進...
20~30代の頃は、本当によく食べた。今でも食べること、料理することは好きだけれど、エンゲル係数は確実に下がっている。歳とともに、食べる量が少しずつ減ってきているからだ。 こうやって食べる量が減り、食費も減っていくと、年金生活でも案外なんとかなるのかも、と思ったり。 お昼も、ごま...
一週間はあっという間だ。 テレワークをやっていると、どうしても家事を間に挟んでしまう。出勤していればやむを得ず後回しにしていたことが気になり始め、立ち上がったついでに掃除、お天気がいいから洗濯…と。 食材を買いに行き、食事の支度をし、夕食を食べて片づけるともう1日が終わる。寝る前...
ひよこ豆の味を初めて知ったのは、30年くらい前、家族がイランに住んでいる時だった。長めの休みをとってテヘランに滞在中、日々の食材を買いに街中のバザールに行くと、いわゆるエピスリーの麻袋にうず高く積まれているひよこ豆がとても魅力的だった。 一番簡単なレシピ、とイランの女性に教えても...
パリのパンテオン。ドームの天井からピアノ線で吊り下がる鉄球を見たのは何年前だったか。 理系に強いわけではないから、なるほど、この振り子が地球の自転と逆方向にだんだん回っていくのね、と説明板の解説通りに理解はしたが、見ていてその回転が分かるわけでもないし、どうしてそれで自転が分かる...
コロナ前から半ばテレワークだったけれど、会議や出張前の打ち合わせなど、足を運んで対面でやっていたことも全部オンラインになったこの2年半は、本当に数えるほどしか出勤していない。このまま、コロナ前の状態には戻らないんじゃないかと思われる昨今。 家族も時々テレワークするようになって、お...
朝ごはんは、準備の時間がタイトだからどうしてもパン食が多くなる。でも夫には和食の受けがいい。朝いろいろ作るのは大変だから、夕べのうちにしらたきのたらこ和え、牛蒡としめじとピーマンの炒め煮を作り、チャービル入りの出し巻き玉子を作った。今朝はそれをちょっとずつ出して、枝豆ごはんと。 ...
家族の誕生日に、ハンドメイドのコニャックグラスを贈った。蒸留酒はアルコール度数が高いから私自身はたまにしか飲まないが、家の男衆は醸造酒も蒸留酒もイケる口。ワイングラスはある程度揃っているし、ロックグラスもある。アイラ島の蒸留所でもらってきた試飲グラスが気に入っていて、少量のコニャ...
雨上がりのランニング約7キロ。朝からの土砂降りが少しずつ小雨になって、セミが鳴き始めたタイミングで仕事を中断して走りに出たら、公園のランニングコースはまだ無人。走っているうちに小雨も上がったが、前半は大きな公園独り占め。 市民ランナーの夫には40代の頃から「一緒に走ろうよ」と誘わ...
このスタート地点にちょっとワクワクしている。 バブル世代と呼ばれて、ある意味とても恵まれた数十年を過ごしてきたけれど、反面個人的に学びは足りなかったし、反省しなきゃいけないことも山ほどある。でも後悔はしたくない。後悔しないためには、反省を生かさなきゃならない。人生後半にどっぷり両...
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本屋さんで衝動買いの最新作。彼の著書は何冊も日本語で読んでいるから、読みやすいとはいえ、フランス語だと若干頭の筋トレ状態。でも期待を裏切らない面白さ。 私たち(人間)と他のもの(動物)、生きることの意味、そして無知・不知の倫理へ、という3部構成。人間と他の動物を隔てるものは何かと...
刺繍の本を探しに本屋さんに行った。 私が始めた刺繍は、いわゆる日本でフランス刺繍と呼ばれているもので、Traditionnelle(伝統刺繍)という名前。ところが、フランスではこの分野は point de croix, いわゆるクロス刺繍に押されている。大きな書店の手芸の棚で、刺...
刺繍を始めた。 手先が器用というわけでもないし、今まで裁縫の類はボタン付けくらいが関の山。針仕事はむしろ苦手な分野だというのが自己評価。五十の手習い、という言葉をナイーブに信じないとできないことだが、信じたわけだ。(実年齢は諺よりさらに上だけど) きっかけは母のミシンを受け継いだ...
近所にあった芦屋の食パン専門店が撤退してしまった。ちょっとお高めだったが、家族に好評だったし、私もたまに食パンを食べるならこれ、と決めて買っていたから、かなりがっかり。ネット注文もあるけれどもちろん送料がかかる。他の専門店の食パンもいろいろ試してみたけれど、なかなか及ばずでいった...
毎年恒例、家族でのスキー旅。 北海度で以前、夫がガラすきのゲレンデが気持ち良かったのか、スピード違反レベルで滑走して転倒、怪我をした教訓で、歳を考えて無理をしない、イメージに身体能力は追いつかない、「できる」と思う一歩手前でやめる、というのが半ばスキー場での”家訓”になっていたが...
2024年が明けた。 いつも通り、晴れ渡る日本のお正月。年末から例年通り、何日かに分けて作ったおせち料理を春慶の銘々重に詰めた。お重も屠蘇器もお節のレシピも、すべて母から受け継いだもの。”洋風おせち”のレシピをのぞいてみたこともあるけれど、お正月くらいは伝統的な料理を伝統的な器で...
友人と仙石原に一泊。車で宿に向かう途中、緑に囲まれた静かな場所で昼食をとりながら、怒涛のごとく過ぎたこの半月をようやく口にした。人間、「渦中」にいる時はそれを言葉にするのが難しい。物語は、ものごとの外側に出てこないと語れないのかもしれない。 正直なところ、自分の感情の起伏が感じら...
結婚記念日に、韓国の宮廷薬膳料理を食べに行った。 個人的に、韓国料理はサムギョプサルとかキンパ、ビビンパなど庶民の味しか知らず、宮廷料理は映画の世界だったから、やさしい味と彩りが、韓国料理の印象を良い意味で覆してくれた。 残念ながら私は見ていないのだけれど、テレビドラマの「チャン...
一人旅をすることが多い。仕事の出張はもちろんだが、プライベートでも、家族と日程が合わないとか、友人を誘えない遠方、という時もある。気兼ねせずに自由に動いたり休んだりできる一人旅自体は好きだけれど、旅先でちょっと寂しいなあ、と思うこともなくはない。いつの頃からか、そんな時に話しかけ...
夫の誕生日に温泉旅を贈った。夫婦二人で箱根に一泊、プレゼントとはいっても厳密に言えば半分は私が楽しんでいる。 温泉行はたいてい高齢の母と二人か、温泉好きの友人と、もしくは息子と夫の家族3人で来ることが多く、夫と二人という機会は実はそれほど多くなかった。5月の大型連休の時期、箱根湯...
毎年桜が咲くと、高齢の母を車に乗せて「お花見ドライブ」をする。三宅坂の最高裁前から国立劇場、イギリス大使館前、靖国通りから市ヶ谷、四谷を通って青山に戻る。そしてのんびり、芝生と桜が見えるカフェでお茶。 「今年もお花見ができたわ」という母の言葉を聞くと、普段からもう少し母のために...
数日後にやってくる誕生日を家族に祝ってもらった。こういう日は上げ膳据え膳で外食。何もしないでいい、というのが何よりのプレゼントだ。 前菜は卵のブルイヤード、主菜は舌平目の椎茸だしブイヨンソース。パリのレストランで椎茸のだし、というところがなんとなく最先端で良い感じ。 毎年やってく...
料理は好きだし、お菓子も作るけれど、今まであまり手出ししなかったパン作り。何度か挑戦したことはあるが、あまり満足できる出来にはならなかった。お菓子だって、パティスリーで買ってきた方がきれいでおいしいのは当たり前なんだけれど、手作りの満足感とか、好みの甘さ控えめ、ナッツ多め、のよう...
ずっと欲しかった本がやってきた。ちょっと早めのクリスマスプレゼント。 夫と本屋さんをぶらついている時に、これ欲しいけど高くてなかなか手が出ない、と何気なく言ったら、クリスマスプレゼントにしてあげようか、と。全くそういうつもりではなかったのだが、かなりうれしくて「ほんとに?」と速攻...
いつの頃からだろう、あっという間に1年が過ぎる、という風に思い始めたのは。 毎年12月に入る頃、クリスマスツリーを飾りながら夫が、「ついこの前片づけた気がするんだよね」と言う。そういう話をするようになったのは、子育てが終わった頃からかもしれない。 振り返れば、個人的に時間の経過を...
スイスの哲学者である著者が、ソクラテスと対話する形をとりながら、脳性麻痺で17年間親元を離れて施設で過ごし、進学し、今に至るまでの自らの過去を振り返る。問いかけ、掘り起こし、矛盾を突いて流れを整えていくソクラテスらしい対話を作っている。 施設の友人たちとの絆、出会った人々からの学...
もともとハロウィンという季節行事は、うちのカレンダーにはなかったけれど、「食べること」だけは恣意的に取り入れることになっていて、今年もかぼちゃのタルトを作った。 ソウルの悲惨な将棋倒しの事故を知った後で、混み合う渋谷の映像を見てかなり心配になったが、コロナ禍で長い間"外遊び”がで...
私の学び直しには、三つの動機がある。 一つはこのブログのタイトル通り、人生前半の反省を後半で挽回すべく、「もっと勉強しとけばよかった」と思うものを、今更だけどきちんとやり直したい、という気持ち。二つ目は、変わっていく社会の速度に、なんとか歩調を合わせておくために、新しいことも吸収...
児童文学を大人になって再読すると、読み手側ではなく、書き手側の視点で読むことができて面白い。 ミヒャエル・エンデの「モモ」。 時間に追われる生活をしながら、多くの人が一度は「これでたどり着く場所にどんな意味があるんだろう?」と思ったかもしれない。今はテレワークになって、自分で仕事...
海外赴任の家族を羽田に送った。 国際線のターミナルは、私が6月に出張した時より混んではいたが、各国便ともまだ便数は少ないし、駐車場も出発ターミナル直結の階に空きがある。 自分が送られたり迎えられたりすることもあれば、家族を送り迎えることもあるこの場所。何度同じことをやっても、やは...
毎年桜が咲くと、高齢の母を車に乗せて「お花見ドライブ」をする。三宅坂の最高裁前から国立劇場、イギリス大使館前、靖国通りから市ヶ谷、四谷を通って青山に戻る。そしてのんびり、芝生と桜が見えるカフェでお茶。 「今年もお花見ができたわ」という母の言葉を聞くと、普段からもう少し母のために...
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ずっと欲しかった本がやってきた。ちょっと早めのクリスマスプレゼント。 夫と本屋さんをぶらついている時に、これ欲しいけど高くてなかなか手が出ない、と何気なく言ったら、クリスマスプレゼントにしてあげようか、と。全くそういうつもりではなかったのだが、かなりうれしくて「ほんとに?」と速攻...
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久しぶりに湯河原の温泉に1泊した。 部屋に露天風呂がついていて、食事は夕食も朝も部屋食。お風呂の中ではキンドル、お湯から上がっている時は紙の本と、読みかけの本たちを心ゆくまでめくった。 「あとは切手を、一枚貼るだけ」(小川洋子、堀江敏幸著)は、別れた男女が過去を振り返りつつ交わし...
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政府の観光需要喚起策がスタート。同調圧力に弱い私でも大手を振って旅に出られるから、早速湯河原の温泉へ。 やっぱり上げ膳据え膳はうれしい。もちろん、料理人が作る季節の食事はおいしいけれど、何より、準備も後片付けもなく食べられる、というところがまずうれしい。 部屋に露天風呂がついてい...
女友達2人と、「朝会」と称して週一のおしゃべりを楽しんでいる。朝、仕事の前にウォーキングやジョギングをして、そのままカフェで朝食。 子育てを始めた頃から同じ集合住宅に住んでいて、子供たちの年齢も近く、仕事が遅くなる、買いものの時間がなかったといっては、子供のお迎えを頼んだり、夕食...
急に気温が下がって、そろそろおでんよねぇ、と考える人は多いようだ。家族でお鍋を囲める週末、という条件も重なったからか、いつもこの季節になると買いに行くおでん種屋さんに行ったら、開店から30分後だというのにもう売り切れていた。 「みなさん、開店前からかなり並んでらしたんですよ、すみ...
夫のお弁当の日。 オクラと人参を豚肉で巻いて小麦粉をはたき、焼いてみりんとお醤油をからめたもの。+筑前煮もどき。豚肉巻きは、息子のお弁当を作っていた頃に、彩りが良いので時折作っていたメニューの復活。 リチャード・ドーキンスの「神は妄想である」読了。 ダーウィニズムと創造論の対立を...