畑――豆の花
あすから四月。旧暦を使う俳句の季語からいえば、明日から夏になる(厳密にいえば立夏から)。「豆の花」という季語は三月頃から咲く豌豆や空豆の花のこと。したがって、季節は「春」になる。畦道に豆の花咲く別れかな(星野椿)実がみのった「豌豆」や「蚕豆(そらまめ)」は「夏」の季語になる。蚕豆も豌豆も咲くや庭畠(正岡子規)蝶々が羽を広げているような形が豆の花の特徴。蝶形花(ちょうけいか)という。外側に大きな花びらがあり、真ん中に二つの花びら、その中にもう二つの花びらがある。そして、それに包まれて雄しべと雌しべがある。だから雄しべと雌しべは見えない。ならば、どうやって受粉するのか?真ん中の花びらに昆虫がとまると、重さで花びらが下がり、もう二つの花びらが出てくる。昆虫はその中にもぐりこみ受粉させる仕掛けになっている。豆の花...畑――豆の花
2023/03/31 14:15