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鏑木カヅキの作家人生 https://kabu-kazu.hatenablog.com/

ライトノベル作家であり漫画原作者である鏑木カヅキが、出版業界や小説家、小説執筆、漫画原作などに関して語ります。 小説家志望や漫画原作者志望、出版業界に興味がある人に是非とも見て欲しいブログです!

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2022/06/27

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  • 【第34話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第34話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    コボルトの生息場所は森の中が多いようだ。 開けた場所に、小規模の集落を築き、そこで数十体単位で住んでいるとか。 僕達はイストリアから西にある森に向かった。 イストリア周辺は平原が広がっているけど、少し離れるといくつも森が茂っている。 魔物の多くは平原よりも、森や洞窟、山岳地帯など、人が寄り付きにくい場所に住んでいる。 人間と魔物は水と油、必然的にそういうことになったのだろうか。 森へ向かう道すがら、父さんから注意事項やコボルトに関しての話を聞くことになった。 ちなみに徒歩だ。 馬で行くと、魔物に襲われてしまい、食われたりするので、近い場合は徒歩が基本らしい。 「まずはコボルトについてだ。 おま…

  • 【第33話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第33話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    店を出て、僕達は通りを進む。 人が多い中を歩く機会はあまりないため、新鮮だ。 基本的に家にいるか、イストリアに行っても、馬車に乗っていることが多いし。 行き交う人達は、商人か傭兵か住民か。 老若男女。色んな人がいる。 亜人とかはいないけど。 ケモナーじゃないし、構わないけど、いたらいたでちょっと感動しそうでもある。 それはそれとして。 僕とマリー、グラストさんは並んで通りを進んだ。 「まずギルドに行く。そこで魔物討伐の依頼を受ける方がいいからな」「ギルド?」「ああ、ギルドには色々あるが、今から行くのは冒険者ギルドだな。 個人あるいは組織、国からの依頼を仲介している場所って感じだ。 魔物討伐、捕…

  • 【第32話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第32話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    合成魔法に関して、簡単な経緯と結果、それと各魔法の名称は以下の通りだ。 ◆合成魔法の組み合わせ ・魔力+魔力=相乗魔力 …【魔力量と魔力濃度の向上】即時発動 ・(魔力+魔力)×フレア=ツインフレア …【相乗魔力を費やしたフレア。フレアの上位版】即時発動 ・フレア×放出魔力=ボムフレア …【フレアに魔力を接触させたフレア威力は高いが、瞬間的】数秒後発動 ・(魔力+魔力)×フレア×再度の放出魔力=ダブルボムフレア …【再度の放出魔力によってフレアを爆発させる。威力は高い】六秒後発動 ・(魔力+魔力)×ボルト=ラインボルト …【相乗魔力を費やしたボルト。ボルトの上位版】即時発動 ・ボルト×放出魔力=…

  •  【8/9発売】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-第2巻【コミカライズ】

    【8/9発売】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-第2巻【コミカライズ】

    マンガドア、マグコミで連載中の『マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-』コミカライズ版の第2巻が【8/9に発売となります!】 マジック・メイカー -異世界魔法の作り方- 1巻 (BLADE) マジック・メイカー -異世界魔法の作り方- 2 (BLADEコミックス) 西岡先生による美麗で素敵な表紙が目印!マリーの凛々しい姿が印象的な絵になっています。是非とも手に入れてください。 一巻も幻想的で素晴らしいカバーイラストになっています!魔法創作のハラハラとした展開や魔法を使った戦闘や創作、そして家族の愛や主人公の成長が見れて、とても面白い内容となっています。 せっかくなので簡単な経緯を話そうと思…

  • 【第31話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第31話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    約一ヶ月が経過した。 八歳になった。 僕は自室で魔力の操作鍛錬をしている最中だ。 右手から魔力を放出し、同時に左手から魔力を放出する。 「ふぅ……何とかできてきたな」 右手の魔力はサッカーボール程度。こっちは魔力が60。 左手の魔力は野球のボール程度。こっちは魔力が20から30程度。姉さんの放出魔力と同じくらい。 ほぼ同時に魔力は放出できた。 「ふふっ、これで合成魔法の実験を更に進めることができるぞ。うふふ、うへへっ」 嬉しさのあまり口角が上がる。 おっと、いけないいけない。 まだ喜ぶには早い。 これから色々と試さないといけないんだから。 さて、じゃあ外に出て、実験をしようかな。 そう思った時…

  • 【第30話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第30話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    青い顔をしたグラストさんが目の前にいる。 ここは僕の家の居間。 いつも通り、僕達家族は全員集合している。 テーブルにつき四人全員でグラストさんの様子を見て、心配そうにしている。 僕も同じだ。 あの日、発雷石と雷光灯を発明してから、数日。 連絡がなかったのだけど、今日になって、グラストさんが訪ねてきたのだ。 結果を聞こうとした僕達だったけど、グラストさんの表情を見て、どう聞いたものかと悩んでいた。 とりあえず家に招いて、話を聞こうという態勢を整えた。 というのが今の状況だ。 一体どうしたのか。 まさかまったく売れずに困ってしまったのだろうか。 それならば僕の責任だ。 誰も僕を責めないかもしれない…

  • 【小説ラノベ】専門学校に行く意味はない? なぜプロは行くなと言うのか【他分野】

    【小説ラノベ】専門学校に行く意味はない? なぜプロは行くなと言うのか【他分野】

    様々な業界のプロの方が、こういう話をしているところを見たことがありませんか? 「自分は独学でやったし、周りもみんなそう」や「専門学校で学ぶことは全部一人で学べる。行くのは金の無駄」や「専門学校なんてやる気のない人が行く場所。プロはみんな勝手にやって、勝手にプロになる」や「学校に行くような奴はプロになれない。自分でやれない奴はプロになれない」など。 プロの作家に限らず、こういう話には枚挙に暇がありません。特に【個人で行えるジャンルのプロにこの傾向は強い】と思います。小説家、漫画家、プロゲーマーなど。プロ全員ではありませんが【独力でのし上がった人が活躍している業界程、トップ層が専門学校を不必要に感…

  • 【第29話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第29話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    さて、しばらくは連絡が来ないだろうことを見越して、今できることをしておこう。 研究は頓挫しつつあるけど、気になっていることが一つあった。 僕は幾つかの道具を持って中庭に向かった。 「あら? シオン、今日は何をするの?」 剣の素振りをしていた姉さんがうっすらを汗を掻いていた。 爽やかな情景だ。 僕には程遠い情景でもある。 姉さんは汗を拭いつつ、僕の下へ来ると、手元に視線を移した。 「コップと蝋燭? 何に使うの?」「まあ、見ててよ」 僕は中庭にある平らな岩の上に二本の蝋燭を置いた。 火はフレアではなく普通に焚火から頂いている。 風はあまりないので火は揺らめくだけで消えはしない。 僕は一本の蝋燭の上…

  • 【第28話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第28話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    父さんと母さんが帰ってきてさらに数十分後。 「できたぜ!」 雷鉱石の精錬が終わった。 グラストさんは額から流れる汗を拭う。 テーブルの上には二つのインゴットがある。 砂と粘土でできた鋳型に入れて冷やしたものを、先ほど取り出したばかりだ。 見た目は……少し違っている。 ただの火で精錬した場合、青かったが、今度は赤い。 明らかに何らかの変化は生じている。 期待と不安を胸に、僕はグラストさんを見た。 グラストさんは頷くと、マイカの布を手にして、二つの金属を近づける。 と。 バチッ、という鋭い音が生まれ、部屋が一瞬だけ照らされた。 「うおっ!?」 グラストさんは驚き、のけ反ったが、金属は落とさない。 …

  • 【第27話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第27話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    「うわぁ……」 僕は思わず声を漏らしてしまった。 それも仕方ないと自分で思う。 かなり広い倉庫は、雷鉱石で占められており、ビカビカと断続的に眩く光っていたからだ。 数十センチの間隔を空けて並べられている雷鉱石は圧巻だった。 積み重ねることも、何かに接触させることもできないためか、床に理路整然と並んでいる。 見た目は綺麗と言えなくもないが、電流が何かに触れて、火が着けば家事になることは間違いない。 危険と隣り合わせの状況だった。 僕は頬を引きつらせて、後ろを振り返った。 父さんは頭を抱えて、姉さんは僕の腕にくっついたまま、ぼーっと雷鉱石を見ている。 母さんは困ったようにしていて、グラストさんは引…

  • 【第26話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第26話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    自室。いつも通りの風景だけど、だからこそ落ち着く空間だ。 僕はベッドに座りながら、じっと床を眺めていた。 現状、魔法の研究は頓挫している。 完全な行き止まりではなく、何か掴めそうで掴めないという感じだ。 魔力には無限の可能性があるように思える。 けれど僕は無知で、発想力も乏しい。 もっと色々とやりようがあるような気もするけれど、今の状態は数日続いている。 世の発明家は、きっとこんな懊悩を何度もしていたのだろう。 彼等は努力をし、才能ある人間で、僕のような一般人とは違う。 僕は才能がないのだから、才能ある人間より苦悩して当然だ。 むしろこれまでとんとん拍子すぎた。 あまりに事が上手く進みすぎてい…

  • 【第25話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第25話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    朝。中庭。雷鉱石前。 断続的に電流を走らせている鉱石の前に、僕は立っている。 僕の横には姉さんが同じように佇んでいる。 今日は父さんがいない。 今までは父さんがいない時は実験はするな、と言われていたんだけど。 姉さんがいる状態で、簡単な実験ならばしていいと言われた。 それと常に近くには水を汲んだバケツなりを用意しておけとも。 実験イコール水が必要みたいな図式が父さんの中でできてしまったらしい。 「あ、あのね、姉さん」「んーーー? なあに?」 僕はどうしたものかと考えながら隣を一瞥した。 近い。 腕を組み、僕から離れようとしない。 頬をすりすりと腕にこすり付けてくる。 猫みたいで可愛いが、姉と弟…

  • 【第24話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第24話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    目を覚ますと、身体が怠かった。 ここ最近、魔法の研究ばかりしているためか、寝覚めが悪い。 ちょっと根を詰めすぎかもしれない。 色々とわかってきたこともあるし、少しずつ進んでいるから、止められないんだよね。 面白いゲームの止め時がわからないみたいな。 とにかく、少しは自重した方がいいかもしれないな。 まあ今日もするけど。 僕はベッドから降りて、一階のリビングに向かった。 まだ朝だけど早朝じゃない。 多分七時くらいかな。 居間には母さんだけがいた。 食卓にはいくつかの料理が並んでいたけれど、二つだけ。 僕と母さんの分らしい。 「おはよう、母さん。父さんと姉さんは?」「あら、おはよう、シオンちゃん。…

  • 【第23話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第23話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    雷鉱石を入手して一ヶ月が経過していた。 最近はかなり気温が下がり、乾燥している。 雪が降る日もあるくらいに、完全な冬季に突入したみたい。 さて、この一ヶ月の出来事を説明しようと思う。 まず、毎年のことだけど、冬場は基本的に食料の保管と燃料の確保が重要になる。 日本のように、どこにでも生活用品や食料がある環境ではないからだ。 僕や姉さんもすでに労働力として数えられているため、村に手伝いに行ったり、買い出しに同行したりする日が増えた。 ということで、魔法の研究に割く時間はあまりとれなかった。 それでも時間をできるだけ確保して、多少は魔法を研究することはできた。 雷鉱石を手に入れた当日の研究結果を改…

  • 【第22話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第22話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    イストリアから少し離れた場所に採掘場はあった。 採掘員達が鉱石を運搬しているが、それ以外にも普通に道を通る人がいた。 鉱山だけど、別地域に行くために通る道でもあるらしい。 そのため、旅人や商人の姿も散見した。 採掘場には二区画存在し、一つは採掘員しか入れない独占区域で、もう一方は許可さえ取れば一般人でも入れる採掘区域らしい。 多少のお金を払って入れば後は自由に採掘が可能だ。 ただ一般開放されているだけあって、大抵は安い鉱物だけだし、採掘するにはそれなりの道具や労力が必要にある。 そのため大抵は赤字らしい。 僕達は雷鉱石が目的で、雷鉱石は岩盤内ではなく、普通に露出している。 通りに面して存在して…

  • 【第21話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第21話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    冬場になり、空気は乾燥しつつある。 かなり冷え込んでいて、服装も冬服に変わっている。 寒いのは嫌いじゃない。何となく幻想的な気がして、心が洗われる気がするからだ。 さて、フレアの研究を保留にしているが、次にする研究は決まっている。 電気だ。 火の次に電気を選んだのは理由がある。 魔法の属性的に火水風土雷闇聖などがあるが、土水は現象ではなく物質だし、闇聖はよくわからない。 残りは火風雷で、火に魔力が反応したことを見ると現象に対して、反応すると考えていいと思う。 風は大気と変わりはしないし、そこら中に吹いているし、すでに魔力が触れていることもある。 一応、土や水にも魔力を与えたけど変化がなかった。…

  • 【第20話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第20話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    それから一週間。事件から一ヶ月以上が経過した。 完全に傷が治った母さんが、家事を始めるようになった。 そして、居間に集まり話し合いを始めた。 魔法のことや、ゴブリンのことを母さんにはまだ話していなかった。 傷に障るし、今は静養させようと思ってのことだった。 経過はよく、傷跡もほとんど残っていないらしい。 以前と変わりなく元気な様子だった。 「それで、どんな話なのかしら?」「実は――」 柔らかく笑う母さんを前にして、僕達は話し始めた。 父さんに話したように経緯を説明した。 まったく同じような内容。 僕達が話し終えると、母さんは言った。 「あらあらそうなの。よくわからないけれど、シオンちゃんの好き…

  • 【第19話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第19話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    実験は始まった。 かなり無茶な実験だった。 渋る父さんを説得し、実験に付き合ってもらうことにした。 というか僕とマリーでするのは許可されなかったからだ。 それは僕としてもありがたい。 やはり父さんがいる方が心置きなく実験ができるからだ。 「本当にやるんだな、シオン」 頬を引きつらせながらも、父さんは僕の隣に佇んでいた。 僕は上半身裸だ。 そうしないと危険だからね。 「もちろんだよ、父さん。こうなったらとことん付き合ってよね!」「くっ! 我が息子のキラキラした顔を見ては、断れん。 いいだろう。どこまでも付き合ってやる! さあ、来い!」 遠くの方で姉さんが素振りをしている。 今日はこちらに加わる気…

  • 【第18話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第18話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    「――やはりまったく見えないな」 ここは居間。 話し合いを終えた後の話だ。 父さんの目の前に、僕は魔力を集めた手を見せている。 ちなみに姉さんには経過を報告しているので、驚きはない。 「かなり光ってるから、これで見えないなら、どうやっても見えないかも」「ふむ。マリーは見えるんだな?」「ええ、見えるわ。右手に光が集まってる状態。 でも、シオンと見え方は違うかもしれないけれど。 ねえ、集魔状態の時の魔力に触ってみてもいい?」 僕は逡巡した。 ゴブリンを倒したのはこの魔力だ。 もしもマリーが触って、同じようなことになったら、大変だ。 しかし帯魔状態では温かい程度の熱しか考えないのならば、魔力放出量を…

  • 【第17話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    【第17話】マジック・メイカー -異世界魔法の作り方-

    翌日。 父さん達の寝室で母さんが寝ている。 その横にお医者さんが椅子に座りながら、母さんの診察をしている。 医者と言っても、この世界のレベルでは薬学療法が主らしく、医学の知識は乏しいようだ。 ちなみに母さんはもう意識を取り戻している。 顔色はあまりよくないが、話せるくらいには回復している。 「うんむ。問題ない。かなり深い傷だったみたいだがね、綺麗に縫われている。 他の処置は完璧なようだ。誰か医学に精通している人間がいたのかね?」 僕は答えに窮して、無言を通した。 あの現場にいたのは僕とマリー、母さんとローズ、それとリアだけだ。 母さんは気絶していたし、ローズとリアはここにはいない。 知っている…

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