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はなちゃんのみそ汁 番外篇 https://hanamisosoup.com

妻は乳がんで他界。 残り少ない余命を覚悟して、幼い娘にみそ汁の作り方を教えました。あれから14年。 妻は家族に何を遺そうとしたのか。 その思いを娘に知ってほしくてブログを開設しました。 亡き妻と僕の“心の往復書簡”。

はなちゃんのパパです。音楽とお酒が好きです。毎年、妻の追悼コンサート「いのちのうた」を主催しています。最近、ウクレレを始めました。

hanamiso
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住所
福岡市
出身
宮若市
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2022/06/25

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  • のんびり、ゆっくり、マイペース

    娘のダンス、妻のダンス 娘は、いつもマイペース。 家ではのんびり。 語りもゆっくり。 食事は「まだ、食っとったんかい!」と言いたくなるほど遅い。 驚いたのは、アルバイト先の飲食店では、きびきび動いていること。 やればできるじゃん、と思った。 妻の千恵もそうだった。 何もかもがそっくりだ。 成長し、最近は容姿まで似てきた。 ひとつだけ、2人には違いがある。 誰に似たのか、娘はダンスがうまい。 「いのちのうた」のオープニングアクトで踊る娘(左)(2019年7月13日) 結婚前、千恵とbirdのコンサートに行った。 当然、オールスタンディング。 birdが「空の瞳」を歌い始めると、千恵がノリノリで踊…

  • 感謝の気持ちを絵に描く

    思いがけない贈り物 小学生の頃、水彩画を習っていた。 写真家の父の一眼レフもその頃から使っていた。 絵画や写真は、好きだったし、新聞社主催のコンクールでは何度も入賞。 自分には美術の才能があると信じ込んでいた。 高校を卒業したら、芸大に進学したかったが、両親から猛反対された。 そんな話を妻に話したことがある。 ゲラゲラ笑われた。 僕の友人には、絵の上手な人がいっぱいいる。 このブログでも何度か紹介した「門左衛門さん」。 何気ない家族の日常を描かせたら天才的な「がっちゃん」。 漫画家の魚戸おさむさん(あたりまえやん)。 絵は言葉にできない感情を表現できる。 感謝の気持ちを絵に描き、大切な人にプレ…

  • 深刻な話をユーモアで包み込む

    「それが故人の遺志だから」 深刻な話をユーモアで包み込む。 千恵の得意技だった。 映画「はなちゃんのみそ汁」は「泣ける闘病もの」ではなく「笑える『がん映画』」だ。 阿久根知昭監督は、製作発表の記者会見で「それが故人の遺志だから」と言った。 滝藤賢一さんら俳優陣も、故人の遺志を汲んでくれた。 映画のプロモーションで、滝藤賢一さんと「うまか〜!!」(2015年11月25日) さて、今回の千恵のブログは「乳房補正パッド」の話。 入浴、育児、リンパ浮腫などの後遺症。 乳房全摘した女性にとって、術後をどう暮らすかは切実な問題だ。 言葉を慎重に選ぶ必要がありそうだが、ブログはいつもと変わらず軽妙なタッチ。…

  • 旅は無計画でも、人生は計画的に

    鹿児島から宮崎、大分へ 枕崎市の鰹節工場を見学した翌日、ふと思い立って、宮崎と大分の友人に会いに行った。 JR指宿枕崎線。本土最南端の始発・終着駅「枕崎駅」(2022年8月24日) 南薩台地には茶畑が広がる(2022年8月25日) 指宿スカイラインを走り、宮崎市に向かった。 知覧展望台から眺める錦江湾(2022年8月25日) 会いたかった人。今年、ローマから帰国したシスター古木涼子さん。 2014年9月4日付、朝日新聞「ひと」 記事に「がんに伏した妻や母に聴かせ、安らかにみとった家族がいた」とある。 千恵との最後の別れでは、古木シスターが作詞作曲した「いのち」を病室で流し続けた。 乳児院、児童…

  • 妻、高校生になる。

    父親と間違われ 千恵は結婚前、携帯電話を持ってなかった。 一緒にdocomoショップに買いに行った。 「どの機種にしようか」と迷っていたところ、女性の店員さんが近づいてきて、こう言った。 「お父様が持ってらっしゃる機種と同じ機種がこれでございます」 「は?」 キョロキョロする僕の横で、千恵は大爆笑していた。 千恵24歳。僕が36歳。年の差12歳。 でも、年の差以上に、千恵が幼く見られたのだと思う。 大学院生の妻(推定23歳)。初めて出会った頃 大学生の娘(19歳)。左は書家の矢野きよ実さん(2022年4月1日) 治療できませんでした 〜ナベルビン3クール目〜(2007年8月24日) ナベルビン…

  • 花火大会とロシア人

    「お前が寂しかろうと思ってな」 2008年8月1日、自宅近くの大濠公園では恒例の花火大会が催された。 千恵が亡くなって3週間。まだ、現実を受け止めることができなかった頃だ。 僕たち親子は、バルコニーにデッキチェアを並べて、夜空に上がる花火を眺めていた。 千恵の遺影と5歳の娘。娘はまだ「死」の意味が分かってなかった。(2008年8月1日) しばらくすると、インターホンのチャイムが鳴った。 玄関には、友人で運送会社社長の松尾陽一が寿司桶とビールを持って立っていた。 外国の女性と同伴だった。 僕が「誰?」と聞くと、陽一は「お前が寂しかろうと思ってな」。 女性は、福岡で日本語を勉強中のロシア人だった。…

  • 鰹節大使、枕崎を訪ねる

    「金七商店」で工場見学 昨日(8/24)、鹿児島県枕崎市の鰹節生産現場を訪ねた。 娘は「枕崎鰹節大使」だが、工場見学は9年ぶり。 再訪の目的は、みそ汁講座などで、鰹節の現状と魅力をきちんと伝えるため。 「クラシック節」で知られる「金七商店」の瀨崎祐介さんに工場を案内してもらった。 瀨崎さん(中央)と娘(右)。左は同行してくれた娘の友人のりかちゃん(2022年8月24日) 煮塾(しゃじゅく)。生の鰹節を煮る工程(2022年8月24日) 9年前は工場を駆け回っていた娘。今回は聞く姿勢が違う(2022年8月24日) 鰹をさばく瀨崎さん(2022年8月24日) 鰹節工場では次のような工程で鰹節が作られ…

  • 里芋に秋の足音

    山形で「みそ汁教室」 コロナの前は年に一度、親子で山形県白鷹町を訪問した。 娘は、小学生たちにみそ汁の作り方を教えた。 子どもたちに豆腐の切り方を教える(2018年7月22日) はなちゃんのみそ汁教室。 かつお節を削る(2018年7月22日) 「みそ汁教室」の後は、地元のお母さんたちに、山形県の郷土料理「芋煮」の作り方を教えてもらった。 時期がまだ早かったので冷凍の里芋を使用(2018年7月22日) 手前が芋煮(2018年7月22日) 山形の郷土料理は美しい(2018年7月22日) みんな料理が大好き(2018年7月22日) 僕と娘が山形に通うようになったのは、千恵が亡くなった後。 白鷹町で「…

  • 金のうんこ

    佐伯の「しばっち」 2年前、長年勤めた佐伯市役所を早期退職し、「志縁や」という店を始めた男がいる。 志縁やでは、ソフトクリームやおはぎ、焼きそばなどを販売している。 オーガニックにこだわったソフトクリームの商品名は「運呼(うんこ)ソフト」。 注文すると「もよおすべ〜」と応えてくれる。 一口食べれば、幸せになる。 左が柴田真佑さん。手に持っているのは「金のうんこ」(2020年11月28日) 男の名は柴田真佑。 愛称は、しばっち。 自分で購入した大分県佐伯市の特産イリコをいつも持ち歩き、配って回る。 東日本大震災では、傾聴ボランティアで佐伯と東北を何度も行き来した。 「俺たち夫婦には子どもがおらん…

  • 発酵食と梅パワー全開の夏

    玄米、みそ汁、納豆、糠漬け、梅 千恵のブログを読み返し、毎日3食、梅を食べるようになった。 梅湯を飲んで、4キロ走る。 朝と昼の献立は、玄米、みそ汁、納豆、糠漬け、梅。 夜は、梅入りの麦焼酎お湯割りを飲みながら、好きな料理を適当につまむ。 発酵食と梅パワー全開の夏。 粗食だが、これだけで、じゅうぶん生きていけそうな気がする。 今朝は定番メニューに山芋と明太子を加えてみた(2022年8月22日) 以下、千恵の梅ブログ。 どんだけ梅が好きなん。 梅に語りかけているところが怖い(笑) 梅仕事 〜土用干し2日目〜 本日も晴天なり。 今週は治療がお休みの週なので、安心して、梅にココロも体も捧げることがで…

  • 「焦らず、ゆっくり、あきらめない」

    「つきさん」の遺言 「元気そうでよかった」 「もっと、落ち込んでいるかと思っていた」 15年前、僕は人前では、悲しみを隠していた。 だから、表面上は、そう見えたかもしれない。 だが、それを見抜いて、酒や食材を持って訪ねて来る仲間たちもいた。 千恵の月命日の11日に、毎月必ず、わが家を訪れる家族もそうだった。 田中朋子さんご夫婦と3人の子どもたち。 朋子さんは、千恵と同じ病気だった。 千恵が他界した数年後、彼女も家族を残して亡くなった。 幼い子どもたちには、料理と家事をしっかりと教え込んでいた。 千恵は朋子さんのことを「つきさん」と呼んだ。 お互いに、幼い子を育てながらの闘病生活。 困ったときは…

  • 朝の新習慣「梅湯」

    疲労回復、熱中症予防などに効果的 寝起きに白湯を飲んでいる。 健康的だが、味気ない。 飲みながら、ふと気づいた。 そうだ、梅を入れてみよう。 マグカップの中に梅を1個落とし、熱々のお湯を注ぐ。 箸で梅をつぶして、ゆっくり飲む。 実にうまい。 酸っぱさで目が覚める。 水分と塩分補給で熱中症予防。 腸内の善玉菌を増やして便秘改善。 血糖値の上昇を緩やかにする肥満防止。 体の隅々まで温まる冷え性の緩和。 レモンの5倍以上のクエン酸があり、疲労回復に効果的。 白湯をお代わりしても、しばらく、梅の味が楽しめる。 梅湯、絶対おすすめです。 *********************************…

  • 死が終わりとは思わない

    死ぬことは生きること 僕が死んだら、遺骨は、千恵が眠る糸島の墓に入れるよう娘に頼んでいる。 骨壷は、佐賀の陶芸家、川本太郎さんに作ってもらう。 残された家族に迷惑をかけないように、エンディングノートの準備もしよう。 しっかり、死と向き合ってみる。 そうすることで、逆に生きようとする力が出てくる。 「死ぬことは生きること」なのだ。 撮影:オオタヴィン(2016年12月) 千恵が「人がいつどうなるかなんて、誰にも分からない」と言っていた。 義父も親友の伸太郎も、仕事仲間も、突然、いなくなった。 死とは実にあっけないものだ。 死は不意にやってくる。 死はどこにでもある。 死から逃げることはできない。…

  • 恥ずかしいけど、懐かしい。温泉の思い出

    男湯で娘がとった行動 温泉で、娘と一緒に男湯に入ることがあった。 非日常の場所に踏み込んだ4歳児の心は読めない。 娘が男湯で突拍子もないことをやり始めるのだ。 「もう、勘弁してくれ」と言いたくなるような娘の行動。 あのときは困り果てたが、今は思い出すたびに噴き出しそうになる。 恥ずかしいけど、懐かしい。温泉の思い出。 ウサハナとはな(2007年8月18日) 千恵が亡くなる1年前。家族3人で大分県別府市に温泉旅行に行った。 ホテルにチェックインする前、サンリオのキャラクターパーク「ハーモニーランド」(大分県日出町)に立ち寄った。真夏の遊園地は厳しい暑さだったが、娘は大はしゃぎで走り回った。 僕た…

  • 「過去を悔やむな。未来を思い煩うな」

    義父から学んだ自然体 何があっても悲観せず、楽観せず、現実を冷静に受け止める。なかなか難しいことだが、日々、自然体でいることを心掛けようと思っている。手本としているのが、亡き妻千恵の父、松永和則(享年56)である。 18年前に亡くなった義父は、聖書の言葉が日常会話に出てくるほど敬虔なクリスチャンだった。がん再発のリスクを伴う出産を迷う千恵に「死ぬ気で産め」と助言するなど、多少のことでは動じない人だった。 2000年夏、千恵は乳がんと診断された。 医師から告知された直後、僕は彼女にどう声を掛けていいのか分からなかった。 だが、義父は違った。千恵の目をまっすぐに見つめて、こう言った。 「がんになっ…

  • 見せたくなかった胸の傷

    由布院温泉 千恵は大分県の由布院温泉が大好きだった。 恩師の別荘があったため、学生時代は友人たちと、よく旅行に出掛けたらしい。 25歳で乳がんの手術をしたこともあって、結婚後は温泉に行く機会が減った。 由布院にも、家族3人で行ったことがなかった。 千恵が他界した後、僕は「由布院玉の湯」を経営する溝口薫平さんの書籍「虫庭の宿」の編集に携わった。本が完成し、由布院で開かれた出版祝賀会に招待された。 薫平さんは、玉の湯を一部屋押さえてくれていた。 一人で温泉旅館に宿泊するのは人生で初めてだった。 由布院玉の湯(2009年9月7日) 由布院玉の湯(2007年9月7日) 由布院玉の湯(2007年9月7日…

  • 僕たちは家族だから

    どんなに小さな心配事でも 妻は体に異常を感じても、僕に報告しないことが多くなった。 心配させたくなかったのだろうが、 「しまった」と思ったときには手遅れになることだってある。 骨と肝臓に転移が見つかった時もそうだった。 「肝臓の辺りを手で触ったら、大きくなっているような気がしていた」 彼女が僕にそう伝えた時は、異常を感じて、すでに数週間が過ぎていた。 娘も、そんなところが妻に似ている。 病に限らず、どんなに小さな心配事でも共有できる関係でいたい。 僕たちは家族だから。 「いのちのうた」のTシャツ。背中側に「We Are Family」(2022年8月15日) *****************…

  • 亡き妻が遺してくれた居場所

    音楽を通して故人を偲ぶ 娘に歌う姿を見せておきたかったのだろう。 闘病中の千恵は歌うことを決意した。 2007年10月20日、「いのちのうた」。 今も年に一度、福岡市・親不孝通りのライブハウスで開催している音楽イベントだ。 2006年1月、骨肉腫で亡くなった13歳の少女の追悼コンサートとして、千恵が主催したのが始まりだった。 音楽を通して、故人を偲ぶ。 会場のみんなと互いの命を讃えあう。 ここは、千恵が遺してくれた僕たち親子の居場所でもあった。 イラストを描く娘(2007年10月3日) 4歳児の絵はすばらしい。 左がパパ。右がママ。真ん中で手を上げて喜んでいるのが娘。頭から出ている小さな芽は「…

  • 妻と娘を支えてくれた友人たち

    彼女の顔を思い浮かべ 昨日、高校時代の友人と遊びに出かけていた娘から、うれしいメッセージがLINEで届いた。 その友人が、僕のブログを毎日読んでくれているというのだ。 先日投稿した「そこにいるだけでいい」(8/3)を読み、「めっちゃ泣いた」そうだ。 hanamisosoup.com 彼女は、娘の親友ゆなちゃん。19歳。 中学生時代、「みそ汁」と呼ばれ、いじめに遭っていた娘。その経験がトラウマになって、周囲になかなか心を開くことができなかった高校入学直後、「友達になろうよ」って、最初に声をかけてくれた同級生だ。 彼女は今、動物の世話をする仕事を目指し、専門学校に通っている。 はな(左)とゆなちゃ…

  • 毛がなくても、おしゃれはできる

    天然素材のストールに着目 妻千恵が、ナベルビン(抗がん剤)を点滴で投与するようになって、脱毛はなくなった。 だが、毛髪は短いまま。 亡くなるまで、長く伸びることはなかった。 つらかっただろうと思うが、そのことを悔やんだり、不満を口に出すことはなかった。 夏の暑い時期、かつらは蒸れる。 そこで、千恵は夏用のストールに着目した。 リネンやオーガニックコットンなど天然素材のストールを頭に巻き、おしゃれを楽しんだ。 ストールがとても良く似合っていた(2007年夏ごろ) 千恵と暮らしていて困ったのは、夏でもエアコンを使わないことだった。 できるだけ、外の風が入るように工夫はしていたが、汗だくで仕事から戻…

  • おにぎりいろいろ

    レシピ本の妄想膨らむ 娘が小学生の頃、「何が食べたい?」と聞くと、いつも返事は「おにぎり」と返ってきた。 おかげで、パパは冷蔵庫の残り物で幾種ものアレンジおにぎりを作れるようになった。 ボリューム満点。娘作「肉巻きおにぎり」(2015年2月27日) 娘も、自分で工夫しながら、いろいろなおにぎりを作った。 種類は無限だ。 子ども向けのおにぎりのレシピ本なんてどうだろう。妄想が膨らむ。 出版社からのオファーがあれば、頑張ります! タイトル案は「おにぎりいろいろ」。写真撮影はパパ。腕はイマイチだが、現在所有する機材は一級品。 運動会では、紫蘇おにぎりをリクエスト(2012年9月30日) 亡き妻千恵が…

  • 指輪を忘れた結婚式

    リハーサルに遅刻 2001年8月5日、僕たちは、カトリック古賀教会で結婚式を挙げた。 式当日は、トラブル続きだった。 午前中、僕はテレビのアビスパ福岡の特別番組にかじりついていて、結婚式のリハーサルに遅れてしまった。その上、自分の指にはめる結婚指輪を洗面所に置き忘れていた。普段は温厚な千恵が珍しく怒った。 「もう、何しよったとね。これ使わんね」 そう言って千恵が差し出したのは、1年前の彼女の誕生日に、僕がプレゼントした銀の手作り指輪だった。 披露宴会場は、1999年に千恵と再会して食事をした福岡県福津市の「エンゾ」。 アビスパ福岡の三浦泰年選手と久永辰徳選手が司会を務めてくれた。 僕の高校の同…

  • 「拒否した」と指摘される「標準治療」について

    テレビドラマはフィクションです 千恵が「がんの標準治療を拒否した」と指摘されることが多々ある。 他にも「あの家族は、現代医療を否定している」という飛躍したコメントや、娘が整形手術をしている、との書き込みを見かける。 いずれも匿名。僕たち家族が、その人たちから取材をされたわけでもなければ、その人たちがどこかで裏付けをとった話でもない。 愛する娘や妻の話(事実ではない話)に及ぶと、僕も心がざわつく。 相手の土俵には乗りたくないが、それを信じたり、誤解する人も少なからずいるかもしれないので、この場を借りて事実をお伝えしたい。 *************************************…

  • 妻の執念、娘の“財産”

    継続は力なり どんなに些細なことであっても、 継続したこと、行動したことが結果につながると達成感がある。 お金では買えない価値がある。 もし、それが誰かに喜んでもらえたり、世の中のためになるなら、これほどの幸せはない。 気持ちいい。楽しい。 そんな暮らしを積み重ねることが、豊かな人生といえるのではないのか。 悲しみや息苦しさの克服にもつながるのではないか。 そう信じて、生き続けたい。 これまでも、これからも。 娘は、アルバイト先の寿司店「すし宗」(福岡市中央区六本松)の大将に、時々、和食の作り方を教わっている。8月6日夜、仕事の合間に自分で作った卵焼きを持ち帰ってきた。 娘が作った卵焼き(20…

  • 「私、絶対負けんばい」

    神様がくれた宝物 「麹菌は、高温多湿の日本だからこそ存在する、神様がくれた宝物。だから、地元の麹菌でつくった発酵食品を食べることこそが、最も日本人の体に合っとる」 種麹屋「椛島商店』(福岡県みやま市)の故・椛島千枝子さんの言葉だ。 僕たちは、2004年から毎年夏、椛島さん家族の指導で、自家製みそを仕込んでいる。 完成した自家製みそをポリ袋に小分けし、常温で置いていると爆発する。 防腐剤入り、アルコールで発酵を止めた市販のみそと違って、生きた麹菌が詰まった「命ある」みそ、だからだ。 人間の体内で消化を助け、食物をエネルギーに変える働きを支える酵素の塊でもある。 初めて参加した「みそづくり講習会」…

  • 21回目の結婚記念日

    心地よい二日酔い 昨夜は、福岡市のビルの屋上で暑気払い。 妻の追悼コンサート「いのちのうた」で、お世話になっている音楽仲間たちに誘われた。 僕なんかが「仲間」と言っては、厚かましいかもしれない。 知る人ぞ知るロック界のレジェンドたちである。 飲み会に誘われたということは、きっと「仲間」に入れてもらえたのだ。 そう思うことにしよう。 右から、ゆりちゃん、福嶋会長、渡辺圭一さん、梶浦雅弘さん(2022年8月5日) 指定された店は、娘がアルバイトをしている天神大丸屋上のビアガーデン。 日が沈むと、ビルの屋上は涼しい(2022年8月5日) ビアガーデンの料理は「八仙閣」の中華(2022年8月5日) 娘…

  • 「生きていれば、前に進める」

    あるプロボクサーとの出会い 元プロボクサー坂本博之さんをご存知だろうか。 福岡県川崎町生まれ。 太い骨格から放たれるパワーのあるパンチで「平成のKOキング」と呼ばれた。 坂本博之さん(2006年10月19日) 物心ついたころには両親が離婚。 預けられた親類宅では食事することを許されず、川でザリガニなどを食べて飢えをしのいだ。 小学2年のとき、福岡市の児童養護施設「和白青松園」に入園、初めて三食の食事と寝る場所を与えられた。 高校卒業後、東京都内のボクシングジムに入門。過去4度、世界タイトルマッチに挑戦し、いずれも敗れたが、元WBA世界ライト級王者・畑山隆則さんとの試合ではボクシング史上に残る名…

  • 講演はロックだ!

    掛け合いが心地よい 一昨日(8/2)は、鹿児島市で講演会。 暑かった。 主催のグリーンコープかごしま生協(福祉委員会)のスタッフも熱かった。 「若いころ、深夜残業が多く、食生活もめちゃくちゃで体を壊した。2008年に妻千恵をがんで亡くし、14年間、父子家庭。家事と仕事の両立に疲れ果て、体調不良もあって、2年前に新聞社を早期退社。毎朝4キロ走り、体調はすこぶる良くなったけど、想定外のコロナで収入が激減。そこで、本を執筆したり、ドキュメンタリー映画を製作するなど、好きな仕事を続けながら、支出の少ない暮らしを実践。苦しいときこそ、ご飯とみそ汁。それは、亡き妻が遺してくれた人生哲学だった」 ざっくりと…

  • そこにいるだけでいい

    何に不満があるんだ 大切な人がそこにいる。 生きている。 そこにいるだけでいい。 何に不満があるんだ。 それだけで十分じゃないか。 そんなことを気づかせてくれた妻のブログ。 15年前、職場でこっそり読んで、涙が止まらなかったことを思い出した。 千恵は口には出さなかったが、このブログには、「信ちゃんがつらいのも、ちゃんとわかっとるからね」という僕へのメッセージも含まれているような気がする。 そこにいるだけで良いということ(2007年7月31日) がんの患者さんや、そのご家族から相談を受ける機会が多くなった。 なぜだかは、わからない。 けれど、それが私に与えられた役割だとしたら? がんになった後、…

  • 24時間テレビとトイレの神様

    アイドルと歌う娘 武道の聖地、日本武道館。 剣道をやり始めた小学4年の頃から、ずっと憧れていた。 いつかはここで試合をしたい、と。 小学6年の娘は、そこがどこなのかよく分からないまま、 ジャニーズのアイドルと一緒に歌った。 うさぎおいしかのやま〜♪ 24時間テレビで「ふるさと」を歌う娘(2014年8月31日)※YouTubeをスマホで撮影 24時間テレビで「ハナミズキ」を歌う一青窈さん(2012年8月25日)※SNSのスクリーンショット 千恵は映像で一青窈さんと共演。 あんたたちツイとるね〜。 沖縄県宮古島のハンバーガーショップで(2020年12月13日) 顔にマヨがツイとる。 大切に保管して…

  • 人生「7割」ぐらいが、ちょうどいい

    「心の持ちよう」もバランス重視 2007年11月、新潟大学の安保徹先生(1947年10月9日ー2016年12月6日 ※専門は免疫学 )と対談し、副交感神経優位の状態が人の体温を上昇させ、免疫アップにつながることを学んだ。 「副交感神経」は、心地良いときや笑っているとき、ストレスを感じないときに働く。 ただ、ここで意識しなければならないのは「優位」の意味。 緊張やストレスを感じるときに働く「交感神経」を完全に休ませてしまってはいけない、ということ。こちらを極端に休ませると、副交感神経が働いていても免疫力が落ちる。 「頑張りすぎず、ダラけすぎず」。この「さじ加減」が身を守る。 つまり、食べ物の栄養…

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