てす
てす
ルイスは考えるように視線を上に向けて、やがて困ったように苦笑した。 『んー……』
一ヶ月ぶりだと、心臓への刺激が強い。まぁ、ホログラムだけれど。
ベッド横にある、私のコレクションボックスを手にする。そこの引き出しに指先をあてて認証すると、なかに入っているマル秘ノートを取り出した。
ベッド横にある、私のコレクションボックスを手にする。そこの引き出しに指先をあてて認証すると、なかに入っているマル秘ノートを取り出した。
目の前のテーブルにおかれている、平べったい小さな青い箱を見つめる。海のなかに光る貝を閉じこめた感じで、キラキラと細かく光る優美なデザインだ。 箱の大きさは指先くらい。すごく小さいその箱をぱかっとひらけば、オーロラ色に ...
しばらくすると、ルイスの仲間たちが集まってくる。 どうやら街は無事らしい。大きなケガをした人もいないようだ。 赤い目をして暴れていた動物たちは、とつぜん憑きものがとれたみたいに元にもどって、森の奥に帰って行ったらしい ...
海水から顔を出したところで、お兄さまもついてきていることに気づき、じろっとお兄さまを睨む。 「お兄さまはこないでください」「却下」「……ルイスたちには、海の使族だってヒミツにしているんですもの。お兄さまのせいでもしもバ ...
水の壁の隙間から、お兄さまと大ダコの様子をうかがう。 お兄さまは善戦していた。海流を操り、大ダコを渦のなかに閉じこめ、槍と水の刃で切り刻む。 「だ、大丈夫みたい」「どこがですか。あの腕を見てください」 ベオに言われる ...
「……やぁ、リィル。どういうことだ?」 笑顔を浮かべているが私にはわかる。 とてつもなく、怒っている! 返答次第では雷が落ちる! 「あんなに泣いていたから、てっきり大人しくしていると思ったんだが……。どこへ?」 圧が ...
甲板に取り残され、おろおろと動き回る。 私も降りようとしてみたけれど、透明なシールドに阻まれた。そうだった。船体には見えない壁があるんだった。しかも、私じゃ開閉できない。 「……なにしてるんですか。いいんですか、こんな ...
呼吸が止まった。 ルイスの言葉を反芻しては、頭のなかで祝福のベルが鳴り響く。 私はめいっぱい目をひらいて、ルイスを凝視した。 嫌われていなかった? それどころか、いっしょに来てもいいと、そう言ってくれている。 ...
な、なに、なにが起きたの?! この大きな美しい獣は、さっきの小さかったあの子? 呆然と目の前の光景を見て、白銀の大きな子のおなかから、血がしたたり落ちているのに気づいた。 傷口、塞がってないのに。 「ぷ、プリティちゃ ...
記憶を頼りに走って、途中案内板に頼って、なんとか第三広場までやってくる。 この先の道を行けば、森だ。 ルイスたちの飛空船までの道のりを覚えているか微妙だけれど、高台だったから、登り坂を選べばなんとかなるはず。 草や ...
家に帰った私は、すぐさま部屋に引きこもった。 お兄さまもさすがに哀れに思ったのか、なにも言わずにそっとしておいてくれた。 明かりもつけず、ひとり枕を涙で濡らして、ルイスの困惑顔を思い出す。 絶対絶対、「闇オークショ ...
今日一会場がざわめいた。 私もびっくり仰天。 言葉もなく、横のお兄さまを見た。お兄さまはひょいと肩をすくめる。「そんなわけないだろう」と言っているようだ。 そ、そうよね。海の使族にウロコはないもの。でも、まさか、地上 ...
二度目のアクアバース! と思っていたのに、なぜか私は怪しい店のなかにいた。 左右に幕のある大きな舞台と、肘かけつき客席があって、店内はうす暗い。 横の列が七、縦がその倍くらいの客席数。といっても、実際にいるのは二、三 ...
空の刻十二の三十。 お昼を少し過ぎたころから、私のバースデーパーティーははじまった。 会場は、光るものが好きな私のために、とにかく煌びやかに飾りつけられていた。 各地から集めたオーロラ貝が輝き、海の光の砂を詰めたボ ...
私のバースデーパーティー当日。 朝から香りつきパールエキスを塗りこみ、マッサージで全身を揉みほぐされ、ゴシゴシと磨かれる。髪も肌もいつも以上に丁寧にお手入れされた。輝きがアップした気がした。 簡単にお化粧を施され、 ...
物心ついたころから不思議な感覚があった。 ふとしたときに、見覚えがあるような。 なんとなく、知っているような。 小骨が喉を突っついてくるような、小さな違和感。 お兄さまにいったら、一瞬真顔になって、「なんだろうね? ...
私はおそらく、転生している。 鏡に映った自分の顔をはじめて見たときに、「どこかで見た顔だな」と思った。 大きくぱっちりしたまつ毛たっぷりのピンク色の瞳が印象的で、髪も青みがかったピンク色をしていた。 肌は白く、鏡に ...
昨日無事、第30回電撃小説大賞作品を書き終え、滑り込み応募することができました!(本当に死ぬほどギリギリ笑) 作品はこちらです!(カクヨムに移動します) あやかし喰らい ただ、心残りが多々あり。というのも、あまりにも時間 ...
こんなことしてないで物語を作れと言われそうですが、最近のあれそれを。 とりあえず変わりなく、電撃大賞応募作を書いています! ただ、締め切りとモチベーションの兼ね合わせ的に、まだ書き終えてないけれどとりあえず載せ方がいいか ...
マーメイド革命の改稿作業開始!とでかでかとトップにありながら、一向に進んでいません。申し訳ありません。 何をしているのかというと、電撃大賞応募作を書いています。 もともと、私がラノベにハマったのが、母から渡されたフォーチ ...
AIを利用し始めてだいたい半年くらい経ったでしょうか?以前書いた記事にはイラストAIを触っている理由なども書いたと思うのですが、ブログ移転の際にぶっ飛んでしまったと思うので、再度ゆるゆるっと書いていこうかなと思います! ...
前回の続きです!
妖精姫が完結したときにプロットを最上位プランで~と言っていたのですが、あれこれしている間に遅くなってしまいました。笑 なんと、プロットで四万文字ありました!笑なので初期構想設定(大幅に変更された過去の遺物)と、内容わりと ...
現在やっていることなどを備忘録的に残していこうかなと思い、今日からメンバーの方向けにいろいろと書いていこうかなと思います。どうして限定なのかというと、たいしたことをしていないからです!笑 なので、何を見ても聞いても「また ...
長らく放置されていたマーメイド革命をちょこちょこ改稿しています。 更新されていたのが約一年前で、一年もこのお話をどうしようか悩んでいたのかとびっくりすると同時に、たったの一年でものすごく環境が変わったなぁと思っています。 ...
妖精姫と忘れられた恋、完結しました!お話ができてから完結するまでの葛藤
アルファポリスさんと自サイトさくらメモリーで掲載していたお話、妖精姫と忘れられた恋が2月23日に完結しました! このお話の構想自体はもうずっと前で、当時ネット小説の「テンプレじゃないと読まれない」という状況を知らなかった ...
その日、メルティアはジークと一緒に花畑へ来ていた。 目的はキノノタケの採取だ。 黄色くて、黒い点と、青い渦巻きがあるという非常に毒々しい見た目のキノコなのだが、適切な調合をすれば薬の材料になる。ただし、そのまま食べた ...
その日、メルティアはファルメリア王国の正装である、白いロングドレスに身を包んでいた。 薄い布で作られたスレンダードレス。装飾はそう多くないが、透明な透ける素材があしらわれていて、光に当たるとそれが七色に光る。 メルテ ...
そんな日が続いたある日、ジークは街に出かけて花を買った。 メルティアの部屋の花の世話はしていたものの、月日が経つことで少しずつ枯れる花も出てきたのだ。 新たな新鮮な花を買って、メルティアの部屋に戻る。 そうして、メル ...
ジークは眠り続けるメルティアを抱えたままなんとか帝国領を抜け、ファルメリア王国へと帰還していた。 ジークの姿が見えると、城の兵たちは飛び上がって喜び、その日は花があちこちで一斉に咲き、花びらの吹雪が起きたと言う。 ...
無事に退却したジークは、メルティアを抱いたままひたすら馬を走らせ、森へと入る。 「誰も追って来てないみたいだ」 チーの言葉を聞いて、ジークは馬を止めた。大きな頑丈そうな木に手綱を巻き付け、いたわるように馬のおしりを軽 ...
生きているかのように、巨大な蔦がうねる。 皇帝を捕えた蔦はそのまま皇帝を外へと引っ張り出し、空中で手足を拘束して磔にした。 そこに、ピンクの瞳をしたメルティアがふよふよと浮かびながらやってくる。 その後ろには焦った ...
メルティアは息をのんで、自分の顎をつかんでいる皇帝を見つめた。 「わたしが来たら、何もしないはずじゃあ……」 皇帝はメルティアから手を放し、おかしそうに腹を抱えて笑った。 「はっはっは! そんなことを信じていたのか? ...
メルティアが帝都にたどり着く五日前、ファルメリア王国に一人の男が舞い戻っていた。 ガツガツガツと苛立ったように足音を鳴らし、無遠慮に王の部屋を開け放つ。 「ティアは!?」 中で泣き暮れていた王と王妃はビクリと肩を揺 ...
メルティアは裏側の国境でもある城門をくぐり、待っていた馬車のもとへと向かう。 「来たのは姫か」「は、はい。メルティア・P・ファルメリアです」「王族の証を見せろ」「あ、証……?」 メルティアは困った。 証と言われても身 ...
次の日、メルティアは朝早くから帝国に行く準備をしていた。 とはいっても、身一つで来いとのことなので、することはない。 お城のメイドたちに体も髪も綺麗にしてもらい、メルティアは残った時間で手紙を書く。 何が必要か考え ...
城に戻ってすぐ、メルティアはガラスハウスに直行した。 倉庫を大きく開け放って、奥からすり鉢やら天日干し用のザルやらキノコの粉末やらを引っ張り出す。 「メルティア様?」「ジーク、書くものない?」「お持ちしますので少々お ...
チーがしばらく姿を見せなくなって数日、メルティアはいつも通りの日常を送っていた。 告白をしたのが夢だったみたいだ。 何も変わらない。 たまに気まずくなることがあっても、ジークがすぐに話題を変えていつも通りの空気を作り ...
「う……ん……」 ゴロリと寝返りを打って、うすく目を開く。 見慣れた白い枕に布団。枕の上には自分の金色の髪の毛が散らばっている。 なんだか頭がぼんやりした。 何をしていたんだっただろうかと、気だるい体を動かしてメルテ ...
いつの間にか雨は土砂降りになり、地面にたたきつけるように雨粒が降り注ぐ。 メルティアの言葉を聞いたジークは、能面のような顔をしてメルティアを見下ろしていた。 「……なにをおっしゃっているんですか」「ほ、本当のことだも ...
「……メルティア様、また街に行かれるのですか?」「うんっ。ジークもはやく!」「今日は天気が優れなそうですが」「いいの。はやく!」 早々に土いじりを終えたメルティアは、「はやくはやく」とジークを急かす。 ジークは嫌そうに ...
メルティアはギョッとしてチーを見た。 チーは悪戯が成功したと言いたげに両手で口を押えてクスクス笑った。そうして、「見てみればいいだろ」と石碑を示す。 メルティアはおっかなびっくり石碑に近づいく。 石碑の前に立って、 ...
悶々とした思いを抱えたまま、メルティアはこれからどうするのかを考える。 とはいっても、なんとなく答えは出ていた。 ジークの中にメルティアはいない。 それがすべてなのだから。 いつものようにメルティアはザクザクと土 ...
結局、何も決められないまま数日が過ぎた。 メルティアはいつも通りジークと砂いじりをして、いつも通りの日々を送る。 こんなことではダメだとわかっているのに、なかなかジークに切り出せないでいた。 「メルティア様、肥料の材 ...
ハルデナに戻ると、街はお祭り騒ぎだった。 街の人のどんちゃん騒ぎの音で、メルティアが目を覚ましたほどだ。 「メルティア様! ファルメリア王家! 万歳!」「メルティア様!」 あちこちからメルティア様と呼ばれて、メルティ ...
メルティアはパチパチと目を瞬いた。 自分のことかと人差し指で顔のあたりを示す。 妖精は寝ぼけまなこのままメルティアをじぃっとよく見て、こてんと首を横に倒す。 「あ~。間違えちゃったぁ。メルティアさまぁ」「う、ううん。 ...
チーがメルティアたちの近くにやって来て、青い指先をくいっと動かす。 その瞬間、落下していたメルティアとジークの体が、重力に逆らうように浮き上がった。 「わっ、チーくん……! ありがとう!」 メルティアの言葉を聞いて ...
チーの言葉を聞いたメルティアは目を瞬いて小首をかしげた。 「どういうこと?」「そのまんまさ。この街はあの場所に近いから一番影響が強かったんだろ」「全然わかんないよ……」 眉を寄せるメルティアに、ジークが声をかける。 ...
目的地のハルデナまでに、メルティアたちは三回宿に泊まった。 その間にメルティアが期待していたようなロマンスが起こることもなく、何もないまま順調に過ぎていった。 考えてみれば、ジークはメルティアの前の部屋なのだから、今 ...
ジークが先に店に入り、その後にメルティア、兵たちと続く。 ウェイトレスらしき店員は、ジークが入った瞬間その服を見て固まった。 次にそっと目線を動かしてメルティアを見て、息を飲む。 「突然の来訪申し訳ありません。人数が ...
メルティアはなるべく火照った顔が見えないように、うつむきつつ振り返る。 目が合うと、ジークはハッと息を飲んで、素早くメルティアから手を離した。 「いえ。なんでもありません。……申し訳ありません、メルティア様」「う、う ...
あっという間に荷造りで一日が終わり、メルティアたちは城を旅立つことになる。 「じゃあ、行ってきます!」「気をつけていっておいで」「無理しないで、だめだったら帰ってくるのよ」 見送りに来ていた両親に手を振り、メルティア ...
父親である王に呼び出されたメルティアは、ジークと一緒に父の執務室にきていた。 「おやおやいらっしゃい。ジークもお座り」「お気遣いありがとうございます。ですがお気になさらず」 王というより、そのへんの気のいいおじさんと ...
「ただいま戻りました」「あらジーク! おかえりなさい」 珍しくジークが家に戻ると、すぐに奥から愛らしい栗色の髪の貴婦人がやってきた。 ふわふわした雰囲気がほんのわずかにメルティアに似ている。 貴婦人はジークの前に立つと ...
「しびれ……」「あ。わかってしまいます? でも変だな……全身の力が抜けると書いてあったのに。話せるんですか?」 メルティアの頭の中は混乱していた。 今までにも食べ物に何かを入れられていたことはあったが、全部未遂だった ...
次の日、エルダーと街へ買い出しに来ていたメルティアは、歩きながらさりげなくエルダーに聞いてみた。 好きな人を諦めるときとは、どんなときかと。 「さぁー。多くの場合はすでに恋人がいるとかですかね」「な、なるほど」 メ ...
「メルティア様……またその本をお持ちになっているのですか」 朝迎えに来たジークが、メルティアに鉢植えを渡しながら飽きれた顔をする。 派手な化粧と服に飽きたと思ったら、今度はボロボロの本に夢中になっているのだから、メル ...
「わ、わたしが泣いていたから?」 メルティアは思わず自分を指さした。 「心ない噂に心を痛めて、毎日泣いていらしたでしょう」「そ、そんなに泣いてないよ」 実際メルティアは毎日泣いた記憶はない。 仲が良かったはずの人がい ...
エルダーがメルティアの騎士になってから数日が過ぎたある日。 いつものようにメルティアたちはガラスハウスで花がらを選別していた。 最近、よく花が枯れるのだ。 それも前触れもなく、目を離した隙に枯れていたりする。 長く ...
メルティアの新たな騎士、エルダーは気のいい男だった。 メルティアと少し似た金の柔らかな髪に、陽だまりのような笑顔が似合う男。 そして、ファルメリア王国の国民らしく、花を愛していた。 名目上『騎士』になっているだけで ...
珍しくジークが息を飲んで、そのままの姿勢で固まった。 しばらく待っても動かない。 メルティアは内心驚きつつも、おそるおそる呼びかけた。 「じ、ジーク?」 ようやく言葉を咀嚼したのか、ジークは動き出す。 眉間のシワを ...
街で栄養剤の材料を買ったメルティアは、寄り道もせずまっすぐ城に戻った。 そして、静かなガラスハウスの中でゴリゴリと木の実をすり鉢ですり潰しながら、今日の出来事を考える。 ジークに声をかける綺麗な人。 その人と寄り添 ...
疑問を抱きつつも、メルティアのジークの好み大作戦は続いていた。 だんだんとジークも慣れてきたのか、メルティアが派手な服を着ている日は無言で羽織を着せてくるようになった。 メルティアもない胸を見せるのは恥ずかしかった ...
メルティアの一日は、基本的に花の世話で終わる。 ファルメリア王国の王族には、代々受け継がれる役目があるからだ。 国中を花で満たすこと。 城の庭園を絶やさないこと。 この二つだ。 そしてメルティアには普通とは違う ...
「失礼します」 メルティアの了承を得たジークが部屋の中に入ってくる。 いつもの黒い騎士服に黒のブーツ。メルティアの騎士であるジークだ。 そして、ふと顔をあげたジークが、部屋の中にいるメルティアを見てわずかに眉を動かし ...
城へと戻ったメルティアは、さっそくディルからお化粧の方法を教わる。 メルティアよりも圧倒的に手先が器用でセンスのいいディルに、「すごいすごい!」と何度も歓声を送った。 「ティア一人でできる?」「大丈夫! ディルにぃ丁寧 ...
「これは?」「それティアに似合うのだろう? 賢そうな美人って言ったらこっちじゃないか?」「でもそれ、ティアに似合うはずないし」「……それは、まぁ」 ブティックでワンピースやらドレスやら片手に言い合いをしているディルとベ ...
メルティアの心に刃が刺さる。 見えない血が噴き出たような気がした。 誰が見たって気づく、メルティアとは真逆のきれいな人。 何年もジークと一緒にいて、それでも好きになってもらえなかった答えのような気がした。 単純に ...
不機嫌そうに眉間に皺を刻んだディルは、パッとベイリーを見た。 「どういうこと?」「え!? 知らない知らない!」 言葉の剣先を喉に突きつけられたベイリーを見て、メルティアは慌てて「あのね!」と声を張る。 「あ、あのね、 ...
「ベイ! 久しぶり! ディルにぃの相手大変でしょ?」「ちょっとティア。どういう意味?」「大変も大変。ちょーー大変」「ちょっとベイ」「あっちに行きたい、こっちに行きたい。あれが欲しいこれを手に入れてこい、って、もう馬車馬の ...
「メルティア様、蜂蜜の採取も終わりましたよ」 メルティアが花の手入れをしているとジークが戻ってきた。 「ありがとう!」「いえ。今回はどうします? メルティア様の蜂蜜も切れかけていたかと」「そうだっけ? じゃあそれはわた ...
メルティアが問いかけると、ジークはわずかに目を瞠った。 しばらく沈黙して、何かを探すようにメルティアの周りに視線を走らせる。 「妖精たちから聞かれたのですか?」「チーくんから」「……そうですか。まぁ、はい。考えています ...
広大な薔薇園を抜けて、奥まった場所にある花のアーチをくぐる。 視界が開けると、メルティアの管理している大きなガラスハウスが現れた。 警備もなく、人里離れたの楽園のように穏やかな空気が流れている。 この場所に来るのはメ ...
メルティアが問いかけると、ジークはわずかに目を瞠った。 しばらく沈黙して、何かを探すようにメルティアの周りに視線を走らせる。 「妖精たちから聞かれたのですか?」「チーくんから」「……そうですか。まぁ、はい。考えています ...
さてさて、今年も早くも年の瀬ですね。 みなさまのおかげで今年も無事にサーバー更新が完了いたしました。 また一年、どうぞよろしくお願いいたします! とはいえ、今年一年何をしたかというと、ほぼ何もしていないような気もしますが ...
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てす
ルイスは考えるように視線を上に向けて、やがて困ったように苦笑した。 『んー……』
一ヶ月ぶりだと、心臓への刺激が強い。まぁ、ホログラムだけれど。
ベッド横にある、私のコレクションボックスを手にする。そこの引き出しに指先をあてて認証すると、なかに入っているマル秘ノートを取り出した。
ベッド横にある、私のコレクションボックスを手にする。そこの引き出しに指先をあてて認証すると、なかに入っているマル秘ノートを取り出した。
目の前のテーブルにおかれている、平べったい小さな青い箱を見つめる。海のなかに光る貝を閉じこめた感じで、キラキラと細かく光る優美なデザインだ。 箱の大きさは指先くらい。すごく小さいその箱をぱかっとひらけば、オーロラ色に ...
しばらくすると、ルイスの仲間たちが集まってくる。 どうやら街は無事らしい。大きなケガをした人もいないようだ。 赤い目をして暴れていた動物たちは、とつぜん憑きものがとれたみたいに元にもどって、森の奥に帰って行ったらしい ...
海水から顔を出したところで、お兄さまもついてきていることに気づき、じろっとお兄さまを睨む。 「お兄さまはこないでください」「却下」「……ルイスたちには、海の使族だってヒミツにしているんですもの。お兄さまのせいでもしもバ ...
水の壁の隙間から、お兄さまと大ダコの様子をうかがう。 お兄さまは善戦していた。海流を操り、大ダコを渦のなかに閉じこめ、槍と水の刃で切り刻む。 「だ、大丈夫みたい」「どこがですか。あの腕を見てください」 ベオに言われる ...
「……やぁ、リィル。どういうことだ?」 笑顔を浮かべているが私にはわかる。 とてつもなく、怒っている! 返答次第では雷が落ちる! 「あんなに泣いていたから、てっきり大人しくしていると思ったんだが……。どこへ?」 圧が ...
甲板に取り残され、おろおろと動き回る。 私も降りようとしてみたけれど、透明なシールドに阻まれた。そうだった。船体には見えない壁があるんだった。しかも、私じゃ開閉できない。 「……なにしてるんですか。いいんですか、こんな ...
呼吸が止まった。 ルイスの言葉を反芻しては、頭のなかで祝福のベルが鳴り響く。 私はめいっぱい目をひらいて、ルイスを凝視した。 嫌われていなかった? それどころか、いっしょに来てもいいと、そう言ってくれている。 ...
な、なに、なにが起きたの?! この大きな美しい獣は、さっきの小さかったあの子? 呆然と目の前の光景を見て、白銀の大きな子のおなかから、血がしたたり落ちているのに気づいた。 傷口、塞がってないのに。 「ぷ、プリティちゃ ...
記憶を頼りに走って、途中案内板に頼って、なんとか第三広場までやってくる。 この先の道を行けば、森だ。 ルイスたちの飛空船までの道のりを覚えているか微妙だけれど、高台だったから、登り坂を選べばなんとかなるはず。 草や ...
家に帰った私は、すぐさま部屋に引きこもった。 お兄さまもさすがに哀れに思ったのか、なにも言わずにそっとしておいてくれた。 明かりもつけず、ひとり枕を涙で濡らして、ルイスの困惑顔を思い出す。 絶対絶対、「闇オークショ ...
今日一会場がざわめいた。 私もびっくり仰天。 言葉もなく、横のお兄さまを見た。お兄さまはひょいと肩をすくめる。「そんなわけないだろう」と言っているようだ。 そ、そうよね。海の使族にウロコはないもの。でも、まさか、地上 ...
二度目のアクアバース! と思っていたのに、なぜか私は怪しい店のなかにいた。 左右に幕のある大きな舞台と、肘かけつき客席があって、店内はうす暗い。 横の列が七、縦がその倍くらいの客席数。といっても、実際にいるのは二、三 ...
空の刻十二の三十。 お昼を少し過ぎたころから、私のバースデーパーティーははじまった。 会場は、光るものが好きな私のために、とにかく煌びやかに飾りつけられていた。 各地から集めたオーロラ貝が輝き、海の光の砂を詰めたボ ...
私のバースデーパーティー当日。 朝から香りつきパールエキスを塗りこみ、マッサージで全身を揉みほぐされ、ゴシゴシと磨かれる。髪も肌もいつも以上に丁寧にお手入れされた。輝きがアップした気がした。 簡単にお化粧を施され、 ...
物心ついたころから不思議な感覚があった。 ふとしたときに、見覚えがあるような。 なんとなく、知っているような。 小骨が喉を突っついてくるような、小さな違和感。 お兄さまにいったら、一瞬真顔になって、「なんだろうね? ...
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やって来ました、二度目のアクアバース! アクアバースは、ヒトデをパキッと半分に折った形の島にある。 ゆるやかな斜面に建てられた、白亜の街並み。青い屋根がまぶしい! 海の使族がよく訪れるから、この街はすみのすみまで掃除 ...
この投稿はパスワードで保護されているため抜粋文はありません。
『朝のニュースをお伝えします。まずは幸せなニュースです。なんと、モデルマリアの熱愛発覚! お相手は、榊院(さかきいん)グループの御曹司……』 テレビから流れる声が、無機質に耳を通り過ぎていった。 カップを片手に持ったま ...
『朝のニュースをお伝えします。まずは幸せなニュースです。なんと、モデルマリアの熱愛発覚! お相手は、榊院(さかきいん)グループの御曹司……』 テレビから流れる声が、無機質に耳を通り過ぎていった。 カップを片手に持ったま ...
『朝のニュースをお伝えします。まずは幸せなニュースです。なんと、モデルマリアの熱愛発覚! お相手は、榊院(さかきいん)グループの御曹司……』 テレビから流れる声が、無機質に耳を通り過ぎていった。 カップを片手に持ったま ...
「あっ! メルティア様よ!」 自分を呼ぶ声が聞こえて、メルティアは振り返る。大きな花壇を挟んだ向かい側には、きゃっきゃっと話に花を咲かせる貴婦人が三人いた。 「きゃっ、こっち見たわよ。今日もお可愛らしいわねぇ〜」「あ〜 ...
「あっ! メルティア様よ!」 自分を呼ぶ声が聞こえて、メルティアは振り返る。大きな花壇を挟んだ向かい側には、きゃっきゃっと話に花を咲かせる貴婦人が三人いた。 「きゃっ、こっち見たわよ。今日もお可愛らしいわねぇ〜」「あ〜 ...
「あっ! メルティア様よ!」 自分を呼ぶ声が聞こえて、メルティアは振り返る。大きな花壇を挟んだ向かい側には、きゃっきゃっと話に花を咲かせる貴婦人が三人いた。 「きゃっ、こっち見たわよ。今日もお可愛らしいわねぇ〜」「あ〜 ...