私は電化製品が大好きだ。 それは小さい頃からずっと。 クーラーやビデオデッキ、ファミコンが我が家に来た日の感動は、今でも鮮明に覚えている。 少しずつ増えて行く機械達によって、生活が豊かになって行く実感をひしひしと感じさせてくれた。 そんな折。 あれは、私が小学校低学年の頃だったろうか。 また何か新しい家電がウチにやってきたのだ。 母親曰く、 —ジューサーよ。 ふうん。 私はすぐに理解できなかった。 まるでUFOの様な風体のそれは、キッチンワゴンの上の炊飯器の横に鎮座した。 この新しいマシンは、私にどんな夢を見させてくれるのか。 ワクワクが止まらなかった。 そして次の日。 母親がせわしく色々な野…