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2022/03/23

1件〜100件

  • お堀の忍び蛸

    高度な技術をもった名人のはずがどうしたことか わが身の特徴を知って木の根に重ねたのは見事だ 色目にも問題はない しかしバレバレなんだ 目がいけない 目が それにしてもはるか磯から こんな町中のお堀にまで 何をしようというのだ まさか 幕府の隠密なんてことはないだろうな

  • ゾウさん

    ♪♪♪ ゾ〜ウさん ゾ〜ウさん お鼻が切れたのね そうよ シカさんが齧ったのよ ♪♪♪ ちょいとふざけてみました 鈴鹿の山を登っている時 登山道脇のそれと目があってしまいました 目が「つれて行って欲しい」と訴えるようでしたが 頂上に急ぎました 帰りにはもう見当たりませんでした

  • 膨張月

    峠から少し足をのばした稜線上の小さな丘に腰をかけた 西側に広がる広大なスクリーンは 刻々と色を変化させながらゆっくりと幕を下ろしていった 立ち上がって後ろを振り向くと 煌々と冷たい白光を放つ月が昇っていた 月は見る見る膨張し やがて東の空一面を埋めつくしてしまった 僕は膨れ...

  • 水鏡

    天地逆転? いや、写真の向きはこれで合っている。 此処は、北アルプス鏡平にある鏡池 山と空は池に映ったもの 現実のものよりコントラストが良くクリアだ 粒子の細かい良質のポジフィルムのような池面である このルートは東となりの上高地に比してマイナーで登山者も少なめ 槍、穂高の連...

  • 半失

    これから歩く道 不安がよぎる すでに山の半分が無い 尾根道を渡っている間に こちら側も消されないかと 霧の正体は微小な水滴 水蒸気じゃないから巻かれると寒い 皮膚を通じた寒さは心を不安にする 身体は正直だ 心の正体は身体感覚じゃないかと思うぐらい しかし 僕はこの半消失の世...

  • 古代峠

    遊歩道から山道に入り、古代峠と名付けられた鞍部に出た。正面には両側から流れる山裾が一重の広い襟を合わせている。手前に近江南部の平野、そして霞がかかった琵琶湖の帯の背後には比叡山の屏風が立つ。眼前に広がる逆三角形の織物の真ん中を登りの新幹線が裁断するように通り過ぎていった。 ...

  • 焚火

    渓流の大きな岩を背にたき火をしながら夜を過ごしていた ふと背後に動きを感じたので振り返ると岩肌に照らされた自分の影が映っていた 何気なく影に右手を振ってみた。 影は同じように右手を振った 僕は焚火のほうに向きなおそうとしたとき 何かしら違和感を覚え岩肌のほうに向きを戻した ...

  • 実験室

    ここは私の実験室である 実験室は矮小であり、広大でもある 実験はある可能性を実証するために1年前から行っている 結果は10か月を待たずに得ることが出来た そして、今、実験の状況は私の想定を越えようとしている   実験はシンプルなものである。 私は、実験室内のある一点にエネル...

  • 刹那

    時間が始まって138億年 この地が出来て46億年 私が私を意識し世界を知覚できるのはどれくらいだろう 80年あればよしとしよう 138億分の80年 46億分の80年 秒針のひと目盛りもないこの儚い刹那 私の生のうちに生き物の新種は生まれるだろうか 島は幾つできるだろうか 陸...

  • 黄昏の巨人

    今日も眺めていた 西の空を 幾千年 いや幾万年 こうして眺めているのだろう 視線の先の白山は 今日も同じ座りで 白く輝いていた そこに何かこがれる者でもいるのだろうか 木曽谷から風が吹き上がる 伊那谷から風が這い上がる 合流する風にその音を聞きながら 激しく打ち付ける雨雪に...

  • 3年前の大雪山

       大雪の御鉢平を訪れるのはおよそ40年ぶりになる。大学生の時、友人と北海道をバイクでツーリングした時に立ち寄って以来である。9月の中旬なのに、大雪では赤すぎるほど赤い紅葉のすごみに驚き、そして山の大きさに驚いた。  2人の体力は余るほどあった。黒岳の登り下りにはロープウ...

  • 樽前山

    霧は湖面を流れ 山頂への斜面には日が差している 柔らかく丸い曲線の外輪山 それだけで遠足気分 山腹を斜めにひっかく直線 登山道の先端が 青い空に触れるところにたどり着く 目の前にはたった今突き出たかのような 黒いドーム 噴気が上がっている 時空を破り出た噴出物は かのモノリ...

  • 硯岩

    この岩を見た時 すぐに硯石を連想した 小学生の頃、仲の良かった友達に誘われて習字を習った 自分で言うのはなんだが なかなか筋がよかった 確か最終は特待生だったと記憶する そんなことで硯石にも親しんだ 郷里特産の那智黒のも持っていた 連想はそう言う体験に基づいていたのかどうか...

  • 顎岩

    青空に顎を突き上げて 何を競い合っているのか 岩の付け根から見上げると そんな様子に見えた 岩間に切れ入った空が モニュメントのアクセントを作る 雨雪に洗われた花崗岩 一様に肌は滑らかで さながら抽象アート 角が取れた丸みと曲線が 登山者の気持ちを緩めてくれる

  • ササユリ

    もう時効もとうに過ぎたことなので書くのですが、鈴鹿の山中でササユリを盗掘したことがあります。鈴鹿のどの山だったかまでは覚えていない。 
ササユリは山の会のメンバーから綺麗で香りが良くそして希少な百合だと教えてもらったことで関心をもった花だった。 たまたま山中で開花後の一本の...

  • オオナルコユリ

    数日前、那須が原山で見事なオオナルコユリに出会った。 退屈な檜の植林帯の急登の後 鹿害防止の金網の戸を開け植生保護エリアに入る 雑木に道脇の野草 ホッとすると同時に草いきれに汗が滲み出した しかし、このオオナルコユリは保護エリア出口の外に咲いていた 登山道に覆いかぶさるよう...

  • 天山

                              天山からの三上山 琵琶湖方面 西に三上山、東に鏡山、その間にちょうど両親に守られるかのように天山はある。 散歩のついでによく登る里山の一つだ。 山頂に続く尾根に見晴らしの良い岩がある。その展望岩の上に立つと琵琶湖の南端から...

  • 見る、聞く、嗅ぐ、味わう これらは特殊感覚と言うらしい それぞれ、特定の感覚受容器で感じ取る感覚だから 原生林で聞き耳をたてるタブノキの大木を見つけた あれはまさに感覚受容器だと言って良いだろう これは進化なのか それともその名残だろうか いずれにしてもあの大きな器官は 空...

  • 原始の目

    原生林を歩いていると ふと何処からか見られている気配 周囲のタブノキの木々を見回すと その視線の元が目に止まった 僕の感覚には間違いはなかった 一本のタブノキが僕を見ていたのだ 見るという機能は レンズとフィルムだけでは成り立たない 取り入れた光を一旦電気信号に換え 再構築...

  • ギンリョウソウ

    恨めしや〜 私たちにないのは脚じゃない 色の素 そう、葉緑素 いらないから捨てちゃった でも、脚(根)はちゃんとありますよ 光は眩しいから嫌、日焼けもするし 美白にはとってもこだわっているの この白体、他では見られないでしょ 栄養? 栄養はパパ(菌)からもらっているから大丈...

  • 獣道

    なんとなく悲しく愛おしい そんな感情が湧く山焼き後の高原斜面 波打つ焼け肌に獣道が炙り出されている 鹿や狐や狸たち 此処を通る獣たちを想像する 白日に晒された道を前に 彼らは何を思うだろう 戸惑い、落胆、新芽への期待(ごちそう) いずれにしても 火傷を負った獣革のようなこの...

  • 曽爾高原

    これほど人の手が入ったことがあからさまな山も珍しい 尾根筋を境に片面が見事に剥ぎ取られている しかし、何故かヒリヒリするような痛々しさは感じない それどころか美しい のっぺりと若い緑が張り付いた人工自然の奇景が 非現実的でアートのようでもある 毎年春に焼かれることで斜面一面...

  • 次郎笈(ジロウギュウ)

    徳島の剣山は別名「太郎笈」と言う 尾根続きの隣の山は「次郎笈」と言う この次郎笈が前から気になっていた 奇名と笹が綺麗なたおやかな山容に惹かれて いつか登ってみたいと 先日、青天が間違いないとわかり急遽出掛けてみた 初めて明石大橋を渡り、初めて徳島に入る そして、国道、いや...

  • 同化

    擬態などと言っているようじゃ まだまだだ 俺を見な こんなことは そうそう出来るものじゃない 全くうまくいった ええっ 食べ物はどうしてるだって? 栄養はすべて木からもらっているから 心配ご無用 もうネズミを探して飛び回らずに済むんだ 合理的だろ 後悔はないかって? あるは...

  • ピノ木オ

    笑っていいのか 痛々しく感じるべきなのか 受難の修復だろうか 病気や変異の一種? いずれにしても アニメのキャラクターばりのこの大木 存在を消すかのように控え目に他木の後ろに立っていた 僕は通りからしばらくそれを眺めていたんだが 過ぎゆく人の視線はそれに向けられることはなか...

  • 山本山

    上から読んでも下から読んでも「やまもとやま」 海苔のコマーシャルではない 近江湖北にある里山の名称だ 古戦場で知られる賤ヶ岳から 琵琶湖に沿って伸びる細い尾根の南端にある 端正な形で湖北を象徴する山だ その山頂下にある寺の前に この石仏がある 左はお地蔵さん 右はおじさん ...

  • 竜ヶ岳

    鈴鹿一笹が綺麗な山だ 遠足尾根から眺める草原の如き山容は アフリカのサバンナの如し 笹原に立つ低木たちはシロヤシオ 清楚な白い花が気持ち良い この花もこの山も 青空にとてもよく似合っていた

  • 赤神山

    晴れ渡る空 陽光は山肌の若緑を照らす 風は斜面を駆け上がり 鳶たちは舞う のどかな里で 御神体は上機嫌だ

  • 女体山

    仙人と言われた画家の熊谷守一の絵に 山容が女体になった絵がある 景色を見ていると女性の体に見えてくるらしい 丸く穏やかな曲線の山だったのだろう 「女体山」という名の山は結構各地にある 山名の由来は山容にあるようだ 何とも生々しい命名なんだな、と思った 日光の「男体山」という...

  • ビオトープ

    この人工の池には白い小ぶりな蓮の花が咲く 砥草がいかにも湿地を演出し雰囲気を作っている 蓮の葉と密集した砥草に トンボたちは羽根を休める場所に事欠かない ある時砥草に小さな赤トンボがとまっていた あれがハッチョウトンボと言うのだろうか 蓮にはチョウトンボ 緑の縦線に目が慣れ...

  • ケンケン山

    片足ケンケンでも登れる山 雉がたくさんいる山 と、言う訳ではありません 琵琶湖にある沖島にある山の名 標高200メートルほどの低山ながら 切り開かれた見晴広場からの眺望はなかなかのもの 広大な湖面を見下ろし 正面の比良連山は泳いで渡れると思うほど近い 山地の北端 リトル比良...

  • 花崗岩の松

    俺A) これが生きるっちゅうことやな 俺B) う、...んっ? 急に何言い出すねん 俺A)あれ見たら感じたんや 俺B) どう言うふうに? 俺A)言葉ではうまいこと言われへん 俺B) ほお、感じたねえ。ところでお前いくつになった? 俺A)忘れた 俺B) 自分の歳忘れたってか?...

  • イカ

    近江の奥里 佐目(さめ)から高室山に登る ツヅラ坂ですぐ前を歩く同行者が言った 「イカが刺さってる!」 それは、まさにイカであった ※佐目集落には明智光秀の出身地とする口伝と文献が残るらしい。

  • ロープワーク

    エイトノット ブーリンノット ボーラインノット インクノット リーフノット スリップノット ひと結び ふた結び 巻き結び ねじ結び もやい結び 叶結び さて これは誰がした何結び?

  • 水虫退治

    「だれだ こんなところで足干ししてるのは!」 「ああ、あれは「金勝(こんぜ)の太郎」だよ」 「だれだ そいつは?」 「水虫退治してるに間に石になった間抜けな野郎さ」

  • 新緑に溺れる鯨

    ブナの尾根筋を抜け急勾配を登り切ると 南中の光を浴びる平原に出た 視界正面にはクジラが出ている 大雪の冬を堪えぬいた 若芽の柔らかい緑が目に優しい平原に 次元を超えてやってきたかのような突出である 郷里の半島にある小さな水族館に クジラの骨が展示されていた 広い部屋いっぱい...

  • 火星の墓場

    朝の斜光を浴びたカレンフェルトは さながら異星の墓場 野晒しの骨骨の中に 頭骨が晒されている 岩は雨雪に磨かれ 墓砂と化す 墓石と骨はもはや 遺跡の遺物である 鳥のような河童のような 南の山波の遠くを見つめる あの頭骨はどんな生き物だったのだろう

  • 国見オオナマズ

    ナマズと言えば びわ湖オオナマズ びわ湖固有種で我が国最大のナマズ 今は希少魚である 国見岳 三国山などとともに 各地の国境の山に冠される名 近江と伊勢、尾張を望むこの国見岳の頂 こんな所にナマズが潜んでいた それはオオナマズのように岩床から 伊勢湾を眺めていた

  • 積み石の瞑想

    突き出した岩のテラスの上で瞑想をしている人を見たことがある 背筋を伸ばした胡座で無動だった なんとなく場にあった行為のように感じたものだ 坐禅の経験は多少ある しかし、無の境地やら 何かに目覚めるかのような経験はない それが環境のせいだったとしたら このテラスなど申し分のな...

  • 比叡山

    黄色の帯の向こうに遠望するは比叡山 黄色は春の色 カラシナの黄が河川敷を埋め尽くすこの時期 土手をのんびり歩くのは気持ちが良い 比叡山は京滋にまたがる山 山容は琵琶湖越しに見る均整のとれた三角錐に軍配が上がる それは住宅団地にある我が家からも遠望できるものの やはり広い空と...

  • 木曽駒ヶ岳

    雪のあるうちにと他力(ロープウェイ)を使って木曽駒ヶ岳へ 千畳敷はたっぷりと雪が残るが 斜面にはいくつもの生々しい落石があちこちに ヘルメットデビュー正解なり 稜線に出ると雪が無い アレレ やはり白山や立山とは雪量が違う アイゼンをしまい青空と無風の山頂へ 御嶽、乗鞍が朝の...

  • 地蔵岩

    やっぱりな! 誰かが クレーンで乗せたんだ 証拠を押さえたぞ!!

  • トチの大木

    若葉を透過する光 柔らかく なんとも心地がよい 下から仰ぎ見るトチの葉は 手の平を目一杯広げた子どもの手のようだ 樹木の葉は 空気中から取り込んだ一成分と 太陽の光だけで 栄養を作り出す 緑葉の成分は工場だ そしてその正体は かつてのバクテリア 細胞内共生とは どちらが主導...

  • 奥大日岳

    一の越の手前はガチガチでツルツル アイゼンの歯も負けそうなアイスバーンに 恐る恐るピッケルを突き刺し そろりと登った 陽は春だが空気は真冬 キリッと冷えている 室堂平と奥大日岳 曲線と陰影がなす絶妙なアート 余分な色もなし こういう景色を見ると 雪山の美の極致を感じる 今日...

  • キース・ヘリング

    比良のヤケ山の下り 谷筋で気にかかった岩 どこかで見たように思うのだが 思い出せないでいた 先日ふらっと入った画廊で はたと思い出した キースヘリングの「Dog」だ ああ、スッキリした

  • フォロン

    花崗岩の山道の風化は 登山者が歩くことで その速度を上げ ハーフパイプ状にえぐられていた 人の背丈も流れた底の真砂に キャラメルのような四角い石が ぽつんと一つ転がっていた 石には顔があった 限りなく簡略化された顔 口、耳もなく 感情も抑えられている なのに、妙に親しみを感...

  • 半纏(はんてん)の親子

    見慣れぬ形と柔らかさに惹かれて シャッターを押しました 陽光に手の平をめいっぱい広げ 嬉しさと楽しさが溢れています チューリップを思わせる百合の木の葉 半纏に似る故、半纏木ともいうらしい そう言えば半纏の親子にも見えてきます 朝の散歩でこんな親子に出会うと 一日を元気に過ご...

  • ポンポン山

    滅多に山頂の表示など写すことはないが今回は例外 かねてから登ってみたいと思いながら 40年近く脚を向けることのなかった山 先日ようやく登ってみた この愉快な山名の由来は 山頂付近を歩くと地面がポンポンと鳴ることによる 京都での学生時代 西京の大原野の山中にバイクを走らせ 辿...

  • マクロとミクロ

    高原の春は遅い 下界はもう蒸し始めているが 此処は春が始まったばかり 残雪の乗鞍岳を眺めながら 広大な高原を歩くと気分が良い 高原から仰ぎ見る乗鞍岳は 雪をまとい 足元にはタバコの葉を思わせる水芭蕉が 大きく葉を広げている 世界は遠く広く大きく視なければならない 世界は近く...

  • 異界乗鞍南斜面

    おい、見てみろよ 坊主が踊ってるぞ! ええっ 坊主だって? ああ 白い坊主がご機嫌だろ! 出来上がってる 完全に 白いのは怪獣の方だろ! 怪獣? なるほどね 坊主が怪獣に腰を抜かしてるのかあ 坊主! 坊主!って? ああ、真ん中の白いやつね!

  • 蓼科山の刻字

    「大正五年」といえば むかしのむかし そのまたむかし 「五月十日」の山頂は晴れていただろうか 「登山隊」は何人だったのだろう その年齢と性別は? 黄色いキスリングは背負ったのだろうか 「蟹窪」とはいったいなんなのだ 足元の岩に発見した刻字は 僕の頭に遠い過去を浮かび上がらせ...

  • 津田山の大岩

    湖岸の里山を登ること1時間 湖側にせり出した岩のテラスに出る 青く穏やかな大湖のさざなみの向こうに 比良連山の屏風が立ち並ぶ ここは湖周の絶景ポイントの一つ 天候の保証と缶ビールの一本もあれば長居必定 右斜め足元には 輪状に広げる美形木の向こうに沖島が浮かぶ 淡水湖にある日...

  • 時空の窓

    昨夜の風の置き土産 ラムネのようなトンネルは 何処に繋がるのか 中に入れば 昨日や明日に行けるだろうか それとも もう一つの世界の自分に会えるのだろうか 出口までどれぐらいかかるのだろう? 色は? 形は? 稚拙な妄想は単純な妄信で閉じた あちらも美界であらねばならぬ、と こ...

  • うらじろ

    近江の里 桜が散った後の富士の麓 そこは地球外生命の大集合地となる ひしめき合ったそれたちは 生き生きと生を喜び合ってにぎやかだ かわいくて愛らしいその生命たちは 友好的な性格で地球人には害を及ぼさない 春がすすみ その陽気に暑さも感じるようになるころ 彼らは一斉に翼を広げ...

  • サルトリイバラ

    平草原 「へいそうげん」 いい響きだ 郷里の半島にあり田辺湾を望む 文字通りの見晴らしの良い山 「山」を知ってしまった今では 丘と言っていいほどの山 春になると 母はこの丘の麓に子供たちを連れて行った サルトリイバラの葉や山菜を採るために 葉は餅を包む材料 柏の葉の代用であ...

  • 巨大ミイラ

    下界は春 初夏の陽気も漂う時期 立山では 朝日を浴びて巨大なミイラ像が現れる 竜王の頭は天を仰ぎ 浄土に向けて身体が横たわる 地獄がある大きなすり鉢状の台地を取り囲む山々は 巨仏の風葬地であった

  • しぼ

    春になると雪渓の雪が溶け 表面を流れる 斜面を流れた雪解け水は 雪面を穿ち溝を作る こうしてつくられたいく筋もの模様を「しぼ」と言う こうなるともう滑走は困難だ えっちらおっちら 雪面を照り返す紫外線に灼かれながら 登ってきた努力は報われない しかし、考え方を変えてみる ち...

  • ゼブラ山

    加賀の白山は 残雪期の無謀な初登山以来好きになった山 もうかれこれ40年が経つ 本峰はもとより 副兵の別山がよい 端正な三角 どっしりとした座り構え 長く蛇行する尾根 眺めて惚れ惚れする気品がある なかでも残雪期のものがよい 初めて見た時に名付けた「ゼブラ山」 体側の縞模様...

  • 薄化粧

    皐月に名残の粉雪で 常念坊が薄化粧 塗ったばかりの白粉は 朝日に照って純白で ああ、見事な仕上がりなり

  • ゲンコツ

    地表を突き破るゲンコツ 気力みなぎる力強さだ 何に怒るのか 何を訴えるのか 何を決意したか この山頂の平原で 意味はわからぬが 青空の下の大きな拳が へばった僕を力付けてくれた

  • インディアン平原

    湖国をちょいと越境 越境先は敦賀の岩籠山 イワゴモリヤマと読む 越境と言っても敦賀は 明治の一時期は滋賀県だったとか 山頂直下にある笹原と奇岩の小さな台地を インディアン平原と言う 名付けの理由は 秋春2度登ってみても解らぬじまい 奇岩の上に立つと敦賀の街と湾が近い なるほ...

  • 国見の石門

    鍵穴の向こうにアカヤシオが映えていた 峠から登ってくる者たちを歓迎するかのように しかし 石門の鍵は何処にあるのでしょうか

  • 春リンドウ

    リンドウは好きな花 春に咲く小さな花が春山の楽しみのひとつ 鈴鹿の岩山で 登山道脇の草付きに咲いていた こんな色濃く瑞々しい花に出会うと このままガスっていてもいいか と、山頂直下の尾根で思った

  • 竜ヶ岳の修行僧

    かつて降雨を乞うて拝登された白竜の山 中腹にある重ね石のそばで もう数百年もひっそりと 僧が修行しているのをご存じだろうか その身体すでに樹木に覆われ山と一体となり 顔は石と化した そして今も ただただ目を閉じ ただただ無言に 修行を続けている

  • カマキリ

    カマキリに見えるのは 僕だけでしょうか 何か獲物を捉えています 獲物が雄でなければいいのに と思うのも 僕だけでしょうか

  • 先割れスプーン

    山頂から残雪の日本庭園を見下ろしながら 昼飯のカップ麺を食べる 携帯フォークでかき混ぜて ひと口すすった視線の先に 魔の手のような先割れスプーンがあった それはまさに木立の麺を掬い取ろうとしているところだった

  • ニッチ

    この言葉 生態的地位のことだと思っていた 建築用語では「くぼみ」 産業用語では「隙間」 の意味らしい ではこれもニッチだ 人はこれを活用する クラッククライミングなどと洒落た名をつけ このニッチには たくさんの手足がねじ込まれる 最高位の生態的地位を獲得したホモサピエンスは...

  • おしゃべり

    心地よい規則正しさなれど 定規でひいていない線がよい 正面で見るのもよいが 屈んで見上げるとまた違った顔が楽しめる しばし眺めていると ワイワイガヤガヤ 賑やかな話し声が聞こえてくる

  • セントラルドグマ

      ♩ ♩ ♩  ミミズだって  オケラだって  アメンボだって         ♩ ♩ ♩ すべての生命は共通の仕組みで成る 複製、転写、翻訳 この教義は一方的で絶対的である 分裂には複製が必要だ 設計図だけでは製造はできない 転写された鋳型が必要である 鋳型は「生」の素...

  • 焼木

    焼かれちまった この間の山焼きで でも もうちょっと頑張ってみるよ

  • 青白

    多くの人は 3つの波長に対応する視細胞で光を感知しているそうな 青、緑、赤 たった3つで世界の色をとらえている 青は空と水 緑は草木、森 赤は木の実に炎、そして顔色 進化の理由は理解できそうだ 黄、オレンジ、ピンク・・・etc それらは3つの混色で知覚する この景観は実にシ...

  • 4月のウサギ

    4月の鈴北岳 この時期、こんなに雪が残るのは何年ぶりだろう 硬い残雪を蹴り込みながら頂を目指した 頂上手前の斜面の林に ウサギが潜んでいた 冬毛のウサギの上に夏毛のも この2羽が見えるようなら 私と同じ 視覚的妄想能力ありです

  • 4月の羽ばたき

    やはり雪には青空が似合います この景観にあなたは何を見るでしょう 枯山水 エイのヒレ グースの飛翔 僕には羽ばたくツバメが見えます 白いツバメが

  • 陣形3態

    バイケイソウの芽生え これも春の鈴鹿の楽しみの一つ 2時間かかっても見に行きます 筍のようにニョッキリと生え出た 唐突感が好きなのです 可愛い陣形があちこちに競っています 1、横陣 2、雁行 3、方円

  • 離別の場面

    「ごめんね、元気でね、おばさんの言うことよく聞くんだよ!」 「どうしたの? かあさん、行っちゃうの?」 「そう、母さんはね、これから遠くに行かなくちゃダメなの」 「遠くへ? もう会えないの?」 「ううん、きっと帰ってくるからね。それまでいい子で待っていてね」 「おいっ、あま...

  • 福寿草(2)

    2011年3月11日 信じられないようなことが起こった 街が、畑が、港が、多くの命と営みが おまけに放射能だ この年、3月末から10日余り僕は福島県の田村市にいた 道端にはかわいいオオイヌノフグリが咲き 植物たちには変わらぬ春のようだった 阿武隈川ほとりの農道を歩いた 本作...

  • 福寿草

    雪解けの時期になると この花を見に2時間もかけて山を登る 鈴鹿北部の山では カレンフェルトのあちこちで クリアな黄色光を反射している 一輪であっても 数輪であっても その存在感は大きい それに惹かれて今年も登った 今日も地味な地面で黄色の反射が眩しかった

  • 金勝(こんぜ)の守衛

    古代の遺跡 古生物の化石 珍獣 巨人の手 新種のナメクジ 抽象アート ブースカの冠 威嚇 悲哀 藻掻き 卑屈 頓馬 思い付きの羅列です

  • 丸石と築山

    細かい粒子の土をサラ粉というらしい 水分を加えて固め球体に磨く 真砂も固めると花崗岩に戻るのだろか いや、これは磨いて球にしたのだろう サラ粉を造った時の副産物かも知れない 子供の好みそうな工作だ 子供は球体や曲線が好きなのだ 年月をかけて誰かが磨いた石の向こうにも 心地よ...

  • 山の色気

    凛と冷えた林間を抜け トーミの頭に上がると 彼女は薄化粧で待っていた 柔らかい曲線と流れる縞模様 見惚れる山だ 浅間山 美の裏には色気がある

  • 岩窓

    大窓、小窓 著名な山の岩窓には名前がつくが これにはない しかし、この窓枠の向こうには それら窓に負けぬとびきりの色が広がる 額縁効果によって映える空は しばし見つめることで 遠近が逆になる ルソンの壺の如く 違う絵になるのが面白い

  • ウルトラQ

    子供の頃、番組の始まりに背筋がゾクッとしていた 怪奇・科学番組のオープニング映像 もちろん画面は白黒映像 2つの渦の動きと効果音がマッチし 相反する恐怖と期待が渦のように合わさる ガラモンやカネゴンはユーモラスである 怪奇で不思議な物語に ミスマッチながら愛嬌たっぷりなキャ...

  • 顔紋様

    サルがいる ナマケモノがいる フクロウにカラス それにETも 薄暗い木陰で出会った倒木に 思わず後ずさり 頭の中に浮かんだ「怨念」は 1つ1つ像を結び そして生き物になる 群化の法則というものがある 目の前の世界にそれはない 時をおいても 集まる渦にまとまる世界は生じない ...

  • コーティング

    これは単なる霧氷ではない タテガミはない 特殊な技術で 昨夜のうちに仕込んでおいたのだ 地面の笹はそのままに 立木だけコーティングするのは 私の専売特許 ただ、舐めたって甘くはない うまい具合に空も濃くなってくれたから 化粧が映える 何の目的でと聞かれても困るんだが 遊んで...

  • 鼻岩

    嗅覚は古くからの感覚である 視覚や聴覚よりも先輩だ 嗅球の受容体は神経そのもので 信号は中継を経ずに脳部位に伝わる 好意、愛情、攻撃、忌避 記憶と情動は刺激され 感情と行動を起こさせる マグマの噴出はこの地に渓谷を作った 1000万年以上も前のこと ひたすら水と木々と苔の匂...

  • つられ笑い

    滝をもっと上から見てやろうと 対面の急な斜面を這い上がった 斜面上部で振り返った時 思わず笑みがこぼれてしまった 人間にはミラーニューロンシステムというものが備わっているらしい 他人の表情や動作を見ると 自分の脳の中でも同じことをするように 神経が働いているのだそうだ 思わ...

  • ラムネ菓子

    花崗岩の一枚岩を流れ落ちる滝の右岸を高巻き 真砂が埋める平地を流れる川端に立つ 先ほどから耳に入る口笛のような風音が 大きく聞こえるようになった 開けた滝の上で流れ吹く風の中 意識を集中させ 強弱に波打つ音の方向に視線を向けた時 小さな緑の円孔が視界に入った 音源だろうか ...

  • 十三仏

    大岩の根元には十三もの仏が 祀られる 岩の背後は山界 僕はそこから仏界に降りてきた 仏の集合地から続く長い石段 木漏れ日の演出の中 苔むした石仏が並ぶ異界を抜けると 竹林が風に洗われ コン、コーンと音の空洞が降ってくる ああ、人間界はもうすぐだ

  • テーブルマウンテンの木

    もちろんギニア高地ではありません ほんの身近にある森の中で見つけた切り株 朽ちた切り株と繁茂する苔 木漏れ日による陰影は 小さな世界を深く広げます どうですか? 麓の苔は熱帯林に 切り株は岩山に 見えてきませんか 新種の生き物も潜んでいそうでしょう 妄想を楽しむ対象は なん...

  • フレンチブルドッグ

    そんな顔で睨むなって ちょっとしたトラブルがあって 下りてくるのが遅れたんだ そもそも、おまえが一緒に登るのを 嫌がったからじゃないか それにしても雪も払わず よくじっと待っていたね さあ、機嫌を直して 一緒に帰ろう

  • 孤岩

       吹きっさらしの高原で    可愛らしい石を見つけた    なんとなく生き物を    そして人間を感じる    そんな寂しい石が    ポツンところがっていた

  • 虚像

    あれは 今  ほんとうに あそこにあるのだろうか 影のようなあれと 暗闇を照らすあれは 同じもの? 感じることは出来ようか いやできまい あれが引く力を あれはいつも同じ面 信じられるだろうか? 出来すぎた同期 27・32日 誰かが貼り付けたのだ  天球に 裏面に潜む 狂気...

  • 幸運の珍変木

    霊峰山頂から尾根筋を少し下ると 雪面から案内板が生えていた 「ブナの珍変木」 「唐変木」はもはや死語だが こんなところで新語が生まれていた いかにも行為をそそる凍れたアーチ 風雪の仕業であるらしい くぐれば幸せを呼ぶと言う すでに何人もが実行したようだ 当然ながら僕も四つ這...

  • 山のサンゴ

    「ねえ、じいじ  ここにはニモやドリーはいなかったの?」 「ここにはいないよ、水の中じゃないんだ これは高い山の上にあるお花畑なんだ 息も凍るくらい寒い冬になると 畑の葉っぱたちはサンゴになっちゃうんだ」 「へえ~ 山にもサンゴができるんだ! ねえ、今度見に連れてって」 「...

  • 浅間山

    早朝の陽光に生と死が並んでいる 「死」の訪れは 六万五千年も前の白亜の頃 三億五千年の繁栄は凍て 時の流れを示準する 「生」の誕生は 十三万年を遡る中新世 やさしくたおやかなドームは 幾多の生を奪った過去をもつ 遥かな尺度で眺めれば いずれも瞬時の出来事 死と生が静かで穏や...

  • 空目

    表皮の細胞は窪みの構造を作り 脳は頭蓋の外に出先を作る 2つの動きが結びついた結果が目だ Pax6にコードされた巧妙な進化 レンズを通った光子は網膜の視細胞が捕え 波長は電気信号に変換される 軸索を経て送られた信号は 脳の視覚野で画像として組み立て直される 「見え」の知覚と...

  • 黄金の瞬間

    荘厳な光源が頭を出す直前 世界は黄金になる 決して特別ではないありふれた朝 その時 ある者は目覚め ねぐらを出る準備をするだろう ある者は狩りを止め ねぐらに帰るだろう そして、我々は 黄金の空に手を合わし 涙する 1400万年もの太古から 欠かさず合掌し続ける かの岩礁と共に

  • 僕は中学生の時 冬の寒い校舎の外で1時間も立たされたことがある 始業時間に教室に戻っていなかったというだけで 3人か4人一列に並んでいたな そう、ちょうどこんな具合に バカを抜かすな 校舎の外とここを一緒にするんじゃない それに、俺たちは一晩以上だ 見てみろこの身体がその証...

  • 地球の色

    こんな日に山に登れる幸せを噛みしめる マイナス15度、凛とした空気の中 遠くから乾いた破裂音 極寒に幹が耐えられなかったのだろう 残酷な現象だが 林間を抜ける音は耳と皮膚に心地よい 樹上を見上げてみる 木は見上げる姿が良いと言うが 納得いく生命性と美がある 出来過ぎをも感じ...

  • 立ち行

    強風と正面きって対するには 肩幅より少し広く踏ん張り 腰を落としやや前傾姿勢を保つ これが重要な構えだ なに? ピッケルは持たないのかって この姿を見てもそんな物が必要だと思うのか お前も一度道具に頼らず 己が身だけで受け止めてみると良い 尾根を越える風を 樹木の繁茂が少な...

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