才が効いて世渡り上手だと、人はつい自分の才に溺れ、他者を侮る傾向に陥ることがあるようだ。常に誠意で人と接していない場合は、他人を侮らないと自我が揺らいでしまうのかも知れない。テレビの情報バラエティ番組に招かれるコメンテーターなどに、時折りそのような人を見かけることがある。最近では静岡県知事が度々他者を侮る舌禍を繰り返し、月内に退任することになった。人を侮れば、それが最終的に自分に還って来ることは必至、その当たり前のことが忘られている。自分を偽って世を渡っている人は、老化によって脳の大脳新皮質の機能が衰えてくると、その機能に依って巧みに隠し通して来た本当の自分の実相が露呈してくるようだ。ある日突然、それが露わになり、周りの人々は驚く。家族は本人の人格が変わったかと狼狽する。実状は、当人が意識して隠し続けてい...本性の顕在化