円空

僧円空は、美濃国の国竹が鼻という所の人である。幼い時に出家しある寺にいたが、23歳で出奔し、富士山に籠もり、また加賀白山に籠もった。 ある夜、白山権現の示現があって美濃国池尻の弥勒…

橘逸勢

承和9年7月15日に嵯峨法王が崩御された。今上の御尊父でいらっしゃった。17日に平城天皇の御子で阿保親王と申し上げるお方が、嵯峨法王の大后の御許にお手紙を奉って申し上げなさったことに、 「皇太子の宮の帯刀健岑と申し上げる者が参上しまして、嵯峨法王は崩御されましたので、世の中が乱れることがありましょう、皇太子を東国にお連れ申し上げますと申しておりました」という旨をお告げ申し上げましたところ、藤原良房…

寺井玄渓

寺井玄渓は、その父が本多政利候に仕えた者である。その国を離れて浪人となった後、玄渓は京都で医者となった。 元禄13年、浅野長矩候にお仕えし、侍医として江戸に近侍した。翌年春、吉良氏に刃傷のことがあって主君が切腹を賜り、国召し上げになる日に、他の衆とともに赤穂に戻り、その後都に戻った。

スサノオ

「たくさんの神々を産んできたがついに念願の3神を生み出すことができたぞ」 イザナキは非常に喜ばれて聖なる首飾りの玉（ミクラタナという神だ）を揺らしながら、アマテラスに向かって、 「そなたは高天原を治めよ」 とお命じになった。 次に、ツクヨミに、 「そなたは夜の世界を治めよ」 とお命じなり、スサノオには 「そなたは海を治めよ」 とお命じなられたのだった。