【読書】『六月の雪』乃南アサ 著
文藝春秋(2018) 【あらすじ&ひとりごと】 ずいぶんと長い間、私の部屋の本棚に置かれていた『六月の雪』。 購入はしたものの、500頁を超える長編に手が伸びず後回しになっていましたが、ようやく読み終わりました。 読み始めると、とてもシンプルなストーリーで舞台となっている台湾、そしてそこに生きる台湾人の温かさに触れ、訪れたくなりました。 一方で日本と台湾との関係や、その歴史を理解することができて、戦後の台湾の悲劇には胸が詰まる思いでした。 声優への夢が破れ、祖母とふたりで暮らす主人公・杉山未来は、入院した祖母を元気づけるために、祖母が生まれたという台湾・台南を訪れる。 戦時中の祖母の人生をたど…
2022/09/27 18:13