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躁鬱の会社員です。お散歩と旅行と読書、思考の記録など。

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千野
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2022/01/28

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  • 光で動いてくれる腕時計

    個人的に、食事、宿泊、それから航空券や電車の切符などの交通費……つまり性質として体験に直結するものに対しては、買い物という言葉をあまり積極的に使わない。それゆえ人生を通して「一番高い買い物」を思い浮かべるとするなら、文字通りの物品から選ぶことになり、一度に使った金額、を基準にして考えれば「腕時計」が適切な答えになる。

  • 台東区池之端「岩田邸」の洋館特別公開 - 改修工事前の様子と例の透明なドアノブ|大正期の文化住宅・東京都

    大正期に建造された洋館付きの日本家屋は、時に文化住宅と呼ばれる。近代の文明開化期において、「文化」という言葉が最新だとか、あるいは先進的だとかいう意味も兼ねて使われていた頃の影響で。東京は台東区上野、池之端の三段坂に面する岩田邸は、和館部分が明治末、洋館部分は大正9年の竣工と推定される個人宅。曲がり角に面した下見板張りの白い洋館外壁がまず目を引き、そこから1歩下がった灌木の奥に和館の方の玄関がある。正面から眺めてみると、それぞれ独立した建物のようにも見えるから興味深かった。また後述するが、内部を歩くとふたつの棟は驚くほど自然に繋がっている。風の通り道を作るように……複雑だけれど、必ずどこかがどこかに接続している空間。

  • 洋菓子店 えの木てい - 西洋館2階の個室でアフタヌーンティー|横浜・山手の丘

    えの木ていは近代の西洋館を利用した洋菓子店で、予約すれば2階の個室を貸し切りにでき、何にも気兼ねすることのない空間でアフタヌーンティーが楽しめる稀有な場所。ふつうに西洋館の一角でティータイムを、というのももちろん良いが、部屋自体を貸し切るとなるとまた別のときめきが湧き上がってくる。部屋の利用料金も、食事代を別にすると2時間で2200円、しかも同時に6人まで収容可能という手頃さだから恐れ入る。

  • 愛なんて見たことも聞いたこともない、という顔をしていたい、のだが

    人や物、その他を好きになることは、程度はともかくその対象に対して膝を折ること。他の誰かがどこでどう定義していようと、私の世界の内ではそれが敗北であるのだと、はっきり認められている。でも、いとも自然に捧げてしまう。心を砕くなり、燃やすなりして供物を捧げようとしてしまう。生まれた時から——むしろ、生まれる前から——適切なやり方を知っていたみたいに、感情は、外から与えたのではない姿を形作る。とても抗えない、驚くほどの強さをもって。

  • お姫様ごっこ

    私達はよく「お姫様ごっこ」をしていた。登場人物はお姫様、王子様、城の兵隊(複数人いてよい)、そしておばあさん。それぞれに割り当てられる役はじゃんけんで決められる。だいたい勝った人間から順にお姫様、王子様、兵隊……と決まっていき、最後に残った者がおばあさん、を担当することになっていた。一応、簡易的なシナリオのようなものがある。遊具の上層、塔の2階で暮らしていたお姫様を、おばあさんが下の層(厳密には地上なのだが、私達は地下と呼んでいた)に無理やり連れて行って閉じ込める。すると王子様が助けに来ようとするので、兵隊がその邪魔をする。兵隊ならば一介のおばあさんなんかよりも王族の命令に従いそうなものだが、まあ、城は残念ながら乗っ取られてしまったのだろう。謀反か簒奪か、はたまた別の種類の陰謀か。もとよりこのごっこ遊びにそこまで細かな設定があったとは思えない。暇つぶしとして、けれど飽きもせず、みな結構頻繁にやっていた。

  • 夏目漱石の楽しい邸宅見学《カーライル博物館》日本の近代文学

    夏目漱石が自らの留学体験をもとに著した、ほとんど随筆に近い短編小説。そのうちのひとつに「倫敦塔」があり、それと様々な点で対になるような位置づけの作品が、この「カーライル博物館」だった。わずかなページ数に彼独自の視点と文章表現の良さが凝縮されていて、さらに邸宅見学を好む読者としても、まるでお手本みたいだと感心する一編。ことあるごとに参考にしている。

  • 喫茶まりも - 新丸子駅にあるレトロ喫茶店|神奈川県・川崎市

    新丸子駅東口から徒歩1分、友達と雑談するのに利用した喫茶店。建物は大きな窓の外側に鯉の泳ぐ細い池があって、交差点に面した角の部分には煙草販売コーナーもある。少し古い感じの趣がそれらしくて癒し。お約束のようなかわいい食品サンプルの棚の横、扉から入店する。天井に実った果実を思わせるガラスの照明と、光の広がり方が魅力的。ゆったりとした臙脂色のソファはおさまりが良く座りやすかった。

  • 【宿泊記録】憧憬を抱いて横手館 本館西棟客室「あららぎ」へ - 大正浪漫の趣ある木造旅館|群馬・伊香保温泉

    今回は運良く、以前から入ってみたいと渇望していた客室、本館西棟の「あららぎ」に滞在することができた。横手館内でも最も格調高いとされている美しい部屋。値段は他の西棟の客室と特に変わらないため、偶然にも割り当てられたら、建物好きとしては実に嬉しい。回廊、広縁、副室を除いても10畳とゆったりしていて、2名くらいで泊まるのにはちょうどいい。古い木造建築の窓など元からあるものはそのまま、内側に新しい引き戸が重なるようにして防寒仕様になっていた。

  • 現実に不思議なことが起こるから

    他に陸の影などひとつも見えない沖で、摩訶不思議な島を見た。航海の最中、驚くほど大きな魚に飲み込まれて、けれども帰還できた。日頃から正直にそう語っているのに、誰にも信じてもらえない旅人の気持ちで歩いているような気がする。もちろん信じてくれと特段願っているわけでもないが、これは空想ではなくて現実の過去の話なのだと、受け入れてもらえた方が過ごしやすくはある。だって全部本当なのだもの。不可思議なこと、夢物語のようなことというのは現実に(それも以外に高い頻度で)起きる。妙な土地で思いもかけない人間に出会う。ただ生きて、ごく普通に過ごしているだけで、なぜか……。

  • 島薗家住宅 - 瀟洒な千駄木の個人邸|東京都・文京区内の登録有形文化財

    宮本百合子、高村光太郎、森鴎外。他にも数々の文化人にゆかりある千駄木の土地には、戦前に建てられ、空襲被害や倒壊を免れて今でも建っている住宅が多くある。そのうち島薗家住宅は昭和7(1932)年に竣工した個人邸であり、先の5月1日はその一部、和館の部分が解体され無くなる前の最後の公開日となっていた。

  • 当選したはてなブログのステッカー、届きました

    週刊はてなブログのキャンペーンで「オリジナルステッカー」のプレゼント抽選があり、なんとなくポチっと応募しましたら当選したとのことで、先日自宅のポストに投函されておりました。ありがとうございます! 具体的な用途と言われても正直思いつくものがないのですが、とりあえず手帳とか、アイデアを書き出しているノートに貼って遊ぼうかな。シール系の製品ってどういうわけか魅力的で、何かに使うか使わないかを問わず、つい買ってしまう機会も多いです。100円ショップで売っているのとか……。

  • パインツリー(PINE TREE) - 熱海銀座の商店街にあるレトロ喫茶店|静岡県・熱海市

    純喫茶パインツリーは、JR東海道線の熱海駅を出てからしばらく歩いて、銀座町の商店街に着いたらアーケードの中程に見つけられる。ガラスケースに並んだ魅力的なサンプルと、お店の正面上部にある緑色のリボンが目印。入口左側にはレトロなおもちゃを販売しているショップ。何かひとつ欲しい。昭和34(1959)年の創業で、観光案内サイトを見ると「テレフォン喫茶(電話喫茶、テレフォンカフェともいう)として開業」とある。テレフォン喫茶は各席に電話と交換台が用意された喫茶店で、各家庭に電話が普及しておらず、また携帯電話も身近でなかった時代に利用されていたのだとか。呼称がネットカフェみたいな響き。

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