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アラサー独身女が顔を出さずにTinderで50人に会った話 https://noriko-uwotani.hatenablog.com/

「知り合いに見つかるのが恥ずかしい、かといって課金するのも嫌」という理由で顔を出さずにTinderをやってみたところ、数々のハイスペやイケメンや天才その他魑魅魍魎に出くわしたお話です。

海苔子
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2022/01/20

1件〜100件

  • 夜間大学に通うサブカルクソ男

    黒髪マッシュ、30歳、職業は建築設計。 出身大学は私と同じで、名前は彰人(仮)といった。 プロフィール文は空っぽだったが、同じ大学の黒髪マッシュを全員右スワイプしていた私は、ご多分に漏れず彼とマッチした。 <もしかして、大学で演劇やってました?> 彰人からそんなメッセージがきて、ドキッとした。 聞くと、同じ演劇サークル出身だという。 顔を出さず偽名でTinderを使っている私の正体に彼は気づいてはいなかったが、私もまた、彼に見覚えがなかった。 しかし、年齢的には同じ時期にいたはずだ。 え、誰?? 私は彼のプロフィールのスクショを撮り、心の中で謝罪しながら女子グループLINEに投下した。 彰人の…

  • 結婚をあきらめた航海士

    国立大卒、航海士、33歳、名前は俊介(仮)。 <休暇中で陸にいます。仕事柄、出会いがありません。> 短いプロフィール文にはそうあり、海or陸の2軸というカエルのような人生観に興味を惹かれてマッチした。 今回の休暇は3ヶ月。 実に10ヶ月ぶりの帰国だという。 会う前のチャットで、俊介はこう書いていた。 <恋愛と結婚は正直あきらめてる。こっちは良くても、陸にはいくらでも出会いがあるから難しいんだ。君は?> キミ、というキザな呼び方に「村上春樹かよ」と返信しそうになるのを堪え、私たちは「よければお友達に」という前提で会うことになった。 ポパイのような大男が現れると思っていたが、実物の俊介は、意外と小…

  • 電機メーカーのイケメンデザイナー

    顔も出さずエロ要素もない私は、おそらく自分から会いたいとアプローチしたところで成功率が低い。 なので基本的には誘われるのを待つようにしているのだが、極たまに、自分から誘わざるを得ないような人に出会う。 そんな稀有なひとり、某大手電機メーカーでプロダクトデザイナーを務める男。 名前は鈴木(仮)、30歳。 「プロダクトデザイナー/メーカー」の肩書きだけで、私は鈴木に興味を惹かれていた。 なぜなら、数万人の社員を抱える巨大メーカーでさえ、デザイナーの採用は年に数人。その超狭き門を突破した精鋭だからだ。 話してみてぇ!と思った私は、自分から変なメッセージを送った。 <芸術家はずっと尖ってなきゃ駄目?>…

  • タワマンのしゃくれ会計士

    早稲田卒、29歳、会計士、身長182センチ。 名前はFuku(仮)。 タワマンと思しき自宅から見える東京タワーの遠景と、タワマンと思しき洗面台の鏡を利用した自撮り。 顔の下半分はスマホで隠しているが、滲み出る雰囲気が私のタイプだった。 だがしかし残念なことに、初手からメッセージが終わっている。 <海苔子ちゃん、会おうよ~~~> 通常であればブロック案件だが、私は彼の顔の下半分を見てみたいという好奇心に駆られた。 おまけにFukuは、場所も時間もこちらの都合に合わせてくれるという。 <XXX(喫茶店)ならいいよ> そうして喫茶店と時間を指定し、平日の夕方にお茶をすることになった。 スーツで現れた…

  • ベトナム駐在中の象使い

    慶応卒、31歳、ベトナム在住、職業は象使い。 もちろんこの職業は冗談で、象使いの資格はタイやラオスで1~2日あれば誰でも取得できる、観光客向けのコンテンツだ。 何を隠そう、私も持っている。 大学時代にラオスを旅した私は、自動車免許より先に象に乗る資格を手にしてしまったのだった。 象の前で日に焼けた笑顔を見せる彼の写真を見て、私はラオスのエレファントキャンプを思い出して懐かしい気持ちになった。 しかし、彼は現在エネルギー系の会社に勤めており、ベトナムに駐在しているという。 会えないなら意味がない。 何度かメッセージをやり取りして、1ヶ月ほど放置していたある日。 久々にメッセージがきた。 <来月1…

  • 【番外編】バチェラーデートを使ってみた話

    「美人なら、バチェラーしよ」 数年前、Facebookに流れてきた広告を見て、時代錯誤なコピーに唖然とした。 「バチェラーデート」とは、”ハイスペ男子と美女が集まる審査制AIマッチングアプリ” らしい。 入会できるのは美女だけと謳われているものの、アプリ自体は完全なブラインド。 つまり、審査用の写真提出は必要だが、それらが公開されることはない。 アプリのUIはクソだが、仕組みはなかなか面白い。 自分の空いてる日時さえ入れればAIが勝手にマッチングしてくれて、前日の朝に相手情報と待ち合わせのカフェの場所が送られてくるのだ。 そしてデートが終わると、相手の容姿や振る舞い、マナーなどを採点して「レポ…

  • 小説家になりたい千葉雄大

    旧帝大卒、32歳、国家公務員。 千葉雄大に似た目のくりっとした犬顔で、私のタイプではなかったものの、珍しくスーパーライクを受け取ったのでマッチングした。 「編集者さんなんですか?俺、小説家志望なんです。話相手になってください!」 あら、珍しい。 だがしかし、私はウェブ周りと雑誌しか担当したことがなく、文芸誌や書籍は専門外である。 そう理った上で、それでも話がしたいと千葉が言うので、平日の夜にお茶をすることになった。 現れた彼は仕事終わりのためか疲れを見せていて、さながら三徹した千葉雄大だった。 「お時間取ってくれてありがとうございます!」 公務員らしく地味なスーツ姿で、低姿勢を貫く千葉。 私は…

  • いきなり美術展のキングヌー井口

    有名美大卒、IT企業勤務、33歳、身長180センチ。 King Gnu井口理を彷彿とさせる、銀縁の眼鏡をかけたオシャレな男とマッチした。 <バツイチ子なし。理由は話せます> プロフィールにそう書いていた井口は、顔を出していない私をいきなり美術展に誘ってきた。 <これ、よければ一緒に行きませんか?> 続くURLをクリックすると、奇跡的に私の家の近くで開催されている。 面白そうだったので快諾し、合わせて行くことになるであろう喫茶店の候補を2つ送った。 すると、井口からこう返ってきた。 <美術展の前と後で、両方行きましょう> いや待て。 美術展と喫茶店2件というフルコース、相手次第ではキツい。 そう…

  • 黒ずくめのエンジニア

    東大卒、IT企業のエンジニア、28歳。 グレーのジャケットを羽織り、オシャレなカフェでラテ的なものを飲む顔の濃い男は、年下にも関わらず最初から私にタメ口でテキストを送ってきた。 しかし、ハーフ顔の彼の雰囲気がそうさせるのか、全く不快ではない。 なんならすぐに仲良くなれそうだ。 そう思い、新宿の喫茶店で会うことになった。 黒Tシャツに黒デニム、黒スニーカーという、黒ずくめの組織もびっくりのコーディネートで現れた彼は身長が低く、写真で見る以上に顔が濃かった。 小島よしおを煮詰めて水分を飛ばしたら、こんな感じになりそう。 はい、オッパッピー。 そんな第一印象を経て向かい合って座ると、彼のTシャツの腹…

  • ホームレス男子

    プロフィール欄に、ポーランドを一人旅した時のエピソードを書き連ねる男がいた。 <驚愕のラストに、あなたはきっと涙する。> 安い映画のような宣伝文句で締められたそのエピソードの「ラスト」が気になった私は、つい右にスワイプしてしまった。 彼の名前は慎吾(仮)。 ジャニーズジュニアの最終選考で落とされてそうな、中世的な童顔の27歳だ。 <LINEで電話できますか?> マッチした途端、慎吾からメッセージが届く。 IDを教えると、すぐに着信があった。 私は通話ボタンを押し、挨拶や自己紹介をすべて省いて言った。 「ラスト聞かせて?」 慎吾は動揺することなく、落ち着いた声で言った。 「では、はじめから話しま…

  • 白金の理科大プログラマー

    東京理科大卒、プログラマー、33歳。 名前はマモル(仮)。 黒の短髪、特徴のない顔立ちと無印み溢れる服装で写真に写った彼は、アバターの初期設定と見紛うほどのプレーンな容姿をしていた。 私は思った。 こいつは磨けば光る、原石に違いねぇと。 変にファッションにこだわりがあるより、こういう方が扱いやすくて良いではないか。 メッセージのやり取りは終始堅苦しく、女性に慣れていないことが文章から見てとれたが、そもそも女慣れした男など理科大にはいない。(理科大の人すまん) それでもマモルは勇気を振り絞ったのであろう。 <喫茶店に行きませんか?僕は白金に住んでいるので、地下鉄で行けるところならどこでも大丈夫で…

  • 代官山の川谷絵音(後編)

    前編はこちら↓ noriko-uwotani.hatenablog.com 次の土曜日の夜、代官山で食事をした後、私は絵音の家に招かれた。 高級感あふれるエントランスを抜けてエレベーターに乗り込み、5階で降りる。 家のドアを開けると、広々とした空間にオシャレな家具がきちんと配置され、テーブルの隅にはセンスよくドライフラワーが飾ってあった。 インテリア雑誌から飛び出してきたような部屋だ。 というかここ、家賃いくらなんだろう。 「すごいとこに住んでるね」 私が素直な感想を口にすると、 「いやいや、事務所として計上してるから全然」 と絵音は謙遜した。 安心材料を与えたかったのだろう、絵音は頼んでもな…

  • 代官山の川谷絵音(前編)

    職業クリエイター、30歳、身長172センチ。 黒髪にインナーカラーで青を入れた、バンドマン風の男性が目に留まった。 奥二重の目と薄い唇がどことなく川谷絵音に似ていて、要は私のタイプだった。 <フリーランスで動画を作ってます。スケジュールは融通効くので、海苔子さんの都合の良い時にお茶でも> 絵音は顔の見えない私に、テキストでこう続けた。 <渋谷にあるXXXって喫茶店、海苔子さんに似合いそう> 漫画家といいモーニング息子といい、私はなぜかクリエイター気質の人に好かれる。 ミステリアスぶった私のプロフィールは、刺激を求めてやまない彼らに刺さりやすいのだろう。 そんな分析をしながら、私は指定された喫茶…

  • ボカロP僧侶

    人々の煩悩が集まる場所、Tinder。 この場所に似つかわしくない人物を見かけ、私は思わず手を止めた。 <作曲してます。たまに僧侶も> そ…僧侶。 Tinderやってる僧侶。 薄暗がりの中、ウイスキーのグラス片手にカメラに向かって微笑む彼の黒髪にはパーマがかかっていて、一般的な僧侶のイメージとはほど遠い。 出身大学は青学、年は32歳。 その経歴に興味を惹かれた私は、蔵前の喫茶店で会うことにした。 僧侶は、柄物のシャツにハーフパンツというカジュアルな服装で現れた。 そのまま湘南でサーフボードを抱えていてもおかしくない、日に焼けた肌と目鼻立ちのはっきりした顔。 「海苔子さん?初めまして。何か頼みま…

  • 歌いたがりの総合商社マン

    慶応卒、総合商社勤務、32歳、名前は朝井(仮)。 BBQで撮影したと思しき写真の彼はよく日に焼けていたが、見た目から、文章から、総合商社マンらしからぬ真面目さが滲み出ていた。 私は以前の苦い経験↓ noriko-uwotani.hatenablog.com から「5大商社は切る」ポリシーを貫いていたが、なんだか彼は信用できそうな気がして、すぐにLINEを交換した。 漢字フルネームで登録された朝井のLINE名を見た瞬間、頭の中でドラムロールが鳴る。 Tinderあるある第7位 「LINEが漢字フルネームの人、信用しがち」 ランクイン、おめでとうございます。 そんなこんなで、家が近かった私たちは「…

  • キャバ嬢と同棲してた弁護士

    ICU卒、弁護士、30歳。 平安時代ならイケメンと持て囃されたであろう、短い黒髪と純和風の顔立ちをした彼の名はケンといった。 話を聞くと育ちはアメリカで、帰国してICUを出た後で再びアメリカに戻り、大学院に入り直したという。 「裕福な家庭で育ちました」感が文章から滲み出ていて、それでいてユーモアもあり、チャットのやり取りで私の期待値はかなり上がっていた。 待ち合わせは土曜昼12時、新宿の喫茶店。 現れたケンを見て、私は顎が外れそうになった。 ダ・マ・サ・レ・タ これがドライブデートなら、私はブレーキランプを5回点滅させてそう伝えたに違いない。 伸ばし放題の髪はボサボサで、写真ではかけていなかっ…

  • 某漫画家

    芸能人がマッチングアプリで結婚!というニュースも珍しくなくなってきた昨今。 私もTinderで、とある漫画家に出会った。 30代前半、身長182センチ、髭面。 職業欄には「artist」の文字と、独特なアート写真の数々。 そんな怪しげな男が、顔を出していない私に、課金しないと送れない「マッチ前メッセージ」を送りつけてきたのだ。 私は真っ先に尋ねた。 <画家?> <いえ、漫画を描いてますー> 出た、レアキャラ。 Tinder界にずぶずぶ浸っている私は、特殊な職業の人を見つけると、伝説のポケモンに遭遇した時のような気持ちになる。 漫画家と私は家が近く、聞きたいことが山ほどあったため、 <明日、XX…

  • 別居婚がしたい福士蒼汰(後編)

    前編はこちら↓ noriko-uwotani.hatenablog.com 金曜の夜、代々木のバルで待ち合わせた私たち。 そこそこ酒が入った頃「何フェチか」という話になり、福士君はさらりとこう言った。 「顔の変わったところにホクロがある人が好き。舐めたくなるんですよね」 通常の私ならドン引きして自宅に引き返したであろう発言だったが、福士君の顔を眺めていると「そんなところもあるんだな〜」としか思えず、怖かった。 顔を見ているだけで、許容範囲が海のように広がっていく。 たぶん私は、この人のやることなすこと全てを許してしまう。 今まで生きてきて、味わったことのない感情だった。 そして店を出た後、案の…

  • 別居婚がしたい福士蒼汰(前編)

    出版社の雑誌編集者、立教大学卒、28歳。 写真が古いのか大学生のような若すぎる印象が拭えず、プロフィールにもさして面白みはなかった。 しかし私は、同業者を見つけると勤務先が気になってしまう。 チャットでそこそこ盛り上がった私たちは「名刺交換しよ」と約束をして、喫茶店で会うことになった。 <先に着いて座ってます。入り口から見て左奥の席で、紺のアウター着てます> 約束の10分前にメッセージが届く。 定刻に着いた私は彼と思しき人を見つけると、向かいの席に座った。 「あ、どうも、初めまして」 彼がマスクを外した瞬間、私は思わず顔を二度見して脳内で叫んだ。 (なぁーーーー!!イケメンすぎるー!!!!!!…

    地域タグ:東京都

  • エロ天文学者

    かくして私はDineをやめ、Tinder界に舞い戻った。 顔を隠し、「なんかこの人面白そう」と軽率にマッチングしては、挨拶や自己紹介をすっ飛ばしてタメ口でチャットをする。 あぁ…楽しい。 個性豊かな人々とチャットをしているだけで、失恋の痛みが紛れた。 そんな中、ひときわユニークな男性が目に留まった。 京都大学卒、天文学者、29歳。 普通に生きていたらまず出会わないであろう「天文学者」という職業と、 <星を見に行きたい人いますか?> から始まり <彼女探しではありません> で終わる、怪しげなプロフィール文が気になった。 <出版とかメディア界隈の人とは話が合うんですよね> 天文学者がそう言うので、…

  • 【番外編】Dineで知り合ったサイコパス弁護士

    結論、Dineは私に向いていなかった。 サシ飲みを前提としたDineでは、いいねのハードルが高い。 Tinderのように「なんか面白そう」程度でいいねを送るわけにもいかず、相手が2時間のサシ飲みに耐えうるかどうかを、細かいプロフィールを読んで判断することに疲れてしまった。 しかし前回の社長↓に救われた私は noriko-uwotani.hatenablog.com もう一人くらい会ってみるかという気持ちになり、最後に会った弁護士の話。 弁護士(独立済)、41歳、慶應卒、年収2000~3000万、バツイチ、身長180cm。 高学歴、高収入、高身長、おまけにオシャレで顔も良く、「いやこんな人バツつ…

  • 【番外編】Dineで知り合った性欲のない社長(36)

    星野と別れたことを友人に報告すると、 「Dine(ダイン)やってみたら?」 と言われ、私はTinderに舞い戻る前に挑戦してみることにした。 Dineとはその名の通り、食事デートを目的とするマッチングアプリである。 登録されているレストランの中から行きたいところを選んでおくと、男性側から自分に対する「いいね」と同時に店が指定されるシステムで、あとは両者でスケジュールを調整すれば、運営が店を予約してくれる。 基本的に事前のチャットはない。 つまり、プロフィールを見てお互い気に入ればいきなり2時間のサシ飲みがセッティングされるという、楽な一方でギャンブル要素の強いシステムだ。 これは、星野と別れた…

  • 広告代理店の星野源(31)後編

    前編はこちら↓ noriko-uwotani.hatenablog.com 私はそれまで、顔がタイプでない人と付き合ったことがなかった。 「この人じゃない」と心の奥底で叫びながら、LINEで新しい作品を見せられる度にずるずると惹かれていく、そんな日々が続いた。 星野と3回目に会った夜、彼の家に招かれたが、心を決めきれなかった私はムーディーな空気にならないよう家中の物にツッコミをかまし、終電で逃げるように退散した。 その日を境に、星野からの連絡は途絶えた。 無論、私のツッコミがスベったのではない。星野が恋愛関係に発展させることを諦めたのだ。しかし私は、次第に後悔の念に駆られるようになった。 逃げ…

  • 広告代理店の星野源(31)前編

    旧帝大卒、職業は大手広告代理店のクリエイティブ、趣味は創作全般。 名前は星野(仮)。 <創作って?> <曲作ったり、小説書いたり、絵を描いたり。ずっと何か作ってないと気が済まなくて> ほぅ…仕事も趣味もクリエイティブとは珍しい。 星野に興味を惹かれた私は、極めて仲の良い友人しか知らない、自分の過去を話してみる気になった。 <私も1回だけ、小説書いたことあるよ> <え、どんな話?> そうしてしばらく小説の話をした後、<よかったらお茶しませんか>と誘われた。 新宿の喫茶店で会った彼は、星野源のような顔と髪型と服装をしていた。 造形が星野源に似てるというよりは、自ら寄せにいった努力の跡が見えるコピー…

  • 美大のモーニング息子。(33)

    有名美大を卒業し、動画制作の会社を経営する男性とマッチした。 身長182センチ、オールブラックのファッションに身を包んだ彼は、大学卒業後ずっと一人で事業を続けており、会社員の経験がないという。 載せていた自室の写真はオシャレで、窓の外の風景が家賃の高さを物語っていた。 名前は熊田(仮)。 彼は独特の感性のためか、顔を出さない私に序盤から強い興味をもってくれていた。 返信はいつも長文。大きめの地震が起きるとすぐに<大丈夫ですか?>と連絡をくれる、マメな男でもあった。 何度かやり取りをした後、近々会いたいという打診があり、私は快く応じた。 <それじゃあ、平日に○○のモーニングでも行きませんか?> …

  • 瞑想好きの慶応ベンチャー(31)

    慶応卒、大手通信会社からIT系ベンチャー企業へ転職して間もない斉藤(仮)は、写真で見る限り顔面偏差値は低いものの、スタイルが良くオシャレだった。 趣味は漫画と瞑想。 瞑想。 彼はかつて、広島県は宮島で開催された瞑想合宿に10万円を払って参加し、以来、瞑想が習慣になっているという。 <瞑想を始めてから思考の解像度が上がって、モヤモヤしていることを言語化できるようになってスッキリしましたよ。おすすめです> スティーブ・ジョブズ的な意識の高さに恐れ慄きつつ、私はお決まりの質問を投げた。 <好きな本を教えて> <漫画でもいいですか?今◯◯で連載中のXXXXって作品があって…> 漫画を読まない私は斉藤の…

  • 下北沢の設計者(28)後編

    前編はこちら↓ noriko-uwotani.hatenablog.com 私たちは道玄坂のラブホテルでコーヒーを飲みながら、居酒屋の続きのようにどうでもいい話を続けた。 「俺、26歳まで童貞だったんですよ」 ヨウスケが突然打ち明ける。 「大学は理工だから男だらけで、職場も男だらけだから出会いがなくて。学部時代は軽音サークルに入ってたからそこには女の子がいたけど、唯一好きになった子には振り向いてもらえなかった」 その後、私たちはただ隣で眠った。 完全に心を許していた私は「いや本当に何もないんか~い」と内心思ったが、彼の歴史を鑑みてツッコミは封印することにした。 朝、ホテルを出ると、ヨウスケはこ…

  • 下北沢の設計者(28)前編

    下北沢在住、職業はデザイナー、趣味は音楽とアニメ。 髪型は黒髪マッシュで、好きなバンドはMy Hair is Bad。 経験上マイヘアが好きという男はメンヘラ率が高いが、近年稀に見るゴリゴリのサブカル男に新鮮味を覚えた私は、誘われるがままに渋谷の喫茶店へ出向いた。 「どうも、ヨウスケ(仮)です」 長身で痩せたヨウスケは黒のスキニーに個性的な柄のシャツを合わせ、ギターケースを持っていないことがむしろ不自然に思えるほどサブカル臭に満ちていた。 「何のデザインしてるの?」 喫茶店でコーヒーを頼み、さっそく質問を始める。 「○○(某大手メーカー)で、家電とかの設計してます」 専門卒のアパレルデザイナー…

  • ノーリアクションキモ男(33)

    外資系コンサル会社に勤める男、名前はフミヤ(仮)。 出身大学は私と同じで、プロフィールには好きな酒の銘柄や、コーヒー、ファッションといったキーワードが並んでいる。 デニムと白Tのあえてラフな服装でプロが撮った写真は、まるでスタートアップ企業の創業メンバーのようだ。 メッセージ上のフミヤとは軽い恋愛ネタを挟めるくらいノリが合い、家が近かった私たちは、すぐに近所の海鮮居酒屋で会うことが決まった。 当日。 早めに着いた私は、フミヤへの期待を抑えきれずソワソワしながら待った。 「海苔子ちゃん?」 声をかけられて振り向く。 そこには、写真から爽やかさを完璧に削ぎ落としたキモめの男性がいた。 思ってたんと…

  • 競馬場で働く瑛太(30)

    青空の下で白馬に跨る、スラッとした男性の写真が目に留まった。 出身は北海道。瑛太に似た賢そうな顔立ちをしている。 犬や猫を利用して好感度を上げようとする輩は掃いて捨てるほどいるが、なぜ馬…? なんだか気になりマッチングすると、理由を教えてくれた。 <写真は実家の馬です。子供の頃は騎手を目指してたんですけど、身長が伸びちゃったので諦めて、今は競馬場で働いています!ちなみに、ギャンブルはやりません笑> 彼の身長は175㎝だが、騎手の平均身長は160㎝程度だという。 身長が伸びて絶望する少年が、この世界にいたなんて。 知らない価値観で生きる彼に興味を惹かれ、会ってみることにした。 新宿の焼肉屋に現れ…

  • 【番外編】女ラーメン雑誌編集者(32)

    近所に気の合う女友達ができたらいいな、という淡い期待をもって、Tinderで真剣に女性を探してみたことがあった。 驚いたのは、<同性の友達を探しています>と書いている女性の多さ。 もっと驚いたのは、男性と比較した時のマッチのしなさ。 もっともっと驚いたのは、プロフィールがつまらない女性の多さだった。 ディズニーが好き、おいしいものが好き、楽しいことが好き。 これら全て「地震が嫌い」などと一緒で、何も言ってないに等しい。 結果、私が興味をもてた女性はほんの数人しかおらず、その中でも会うに至ったのはただ一人だった。 互いの家の距離は3キロ、名前はサヤカ(仮)。 <夜、今からファミレスで一緒に作業し…

  • 乗っ取られたインスタグラマー(29)

    一眼レフを首からぶら下げた、アイドルと見紛うほどのイケメンが目に留まった。 職業はクリエイター、名前は光一(仮)。 自身が撮影したのであろう、加工しまくった絶景写真が並んでいる。 <いろんな業界の話が聞きたいです!> そう書くことで恋愛目的じゃないよ感を滲ませていた彼は、編集者という私の肩書きに興味をもったようで、積極的にメッセージを送ってきた。 クリエイターって結局なんやねん、と思っていた私もまた、彼に質問をした。 <フリーランスのカメラマンってこと?> <色々やってますが、メインはそうですね。僕、インスタのフォロワーが7万人いるので、そこ経由で仕事がくるんです!> アカウントを教えてくれた…

  • Tinderやってる村上春樹(26)

    文章だけで恋に落ちそうになったことが一度だけあった。京都大学を出て税理士をしている若い彼、名はハルキ(仮)とする。 Tinderに載せていた顔写真に髭を書き足してあり、シャイな子なのだろうと予想した。 好きな本を尋ねると、彼は村上春樹のエッセイを挙げた。 <よもや髭を書き足すハルキストがいるなど> 私が送ると、すぐに返信が来た。 <「ハルキストではないよ」僕は言った。「たまたま好きな本を書いたのが村上春樹だったってだけなんだ」> 文体模写!!!!! 私はこの返信に痺れた。 ハルキのプロフィールを何かいじろうと決めて写真をよく見ると、大学の卒業式で撮影したであろう一枚があった。 「○○大学卒業式…

  • 初対面ではなかった男(30)

    私と同じ大学を出て、IT企業に勤める青野(仮)という男とマッチングした。 メッセージで聞くと、学年はおろか学部・学科・専攻まで全て同じだという。 そこまで絞ると100人程度のはずだが、私は青野に見覚えがなかった。 <XXXXとか○○○とか友達?> 青野が、私が今も付き合いのある友人の名前を挙げる。 一気に盛り上がった私たちは、すぐ飲みに行く約束をした。 待ち合わせ場所に着くと、青野はすぐ私に気づいて言った。 「あー、見覚えある!図書館の前とかによくいなかった?」 「いたかも。私も青野君、何かの授業で見たことあるような気がする」 え、こんなやついたっけ?? 私は古い記憶を辿りながら、簡単な嘘を吐…

  • ヤリモクのインテリアデザイナー(28)後編

    前編はこちら↓ noriko-uwotani.hatenablog.com 仕事終わりでやってきた翔平は、写真通りのイケメンだった。 連れて行かれた店は雑居ビルの5階に入る居酒屋。 通された個室は恐ろしく狭く、壁が漆黒で照明が暗い。 あたかもヤリモクが口説くために設計されたかのような内装に、 「この個室のインテリアについて、どうお考え?」 という、捻りのない質問が喉元まで出かかった。 お酒を頼み、乾杯して間も無く、翔平はこう言った。 「海苔子さんって髪が綺麗ですね。触っていいですか」 私の返事を待たずして伸びてきた手を、「は…はは…」と不気味な笑みを浮かべながらそっと払う。 翔平はクスッと笑い…

  • ヤリモクのインテリアデザイナー(28)前編

    水原希子がTinderのアンバサダーを務めた時、「おいおーい!」と思ったのは私だけではないはずだ。 彼女のインスタを見た中高生が「Tinderって健全なお友達作りアプリなんだ!」と勘違いをし、後々痛い目に遭わないか私はとても心配している。 そのくらい、Tinderにはヤリモクが多い。 私は後ろ姿の写真しか載せていなかったため、ヤリモクのターゲットになることはあまりなかった。 彼らもどうせ時間とお金をかけるなら、自分好みの女性を選びたいのだろう。 そんな私に熱心なアプローチをしてきた、ただ一人の例外の話。 有名美大を出ているインテリアデザイナー、名前は翔平(仮)といった。 180センチの高身長と…

  • 文末 ♪ 野郎(30)

    私がTinderで数え切れない人たちとメッセージを交換し、得た気づきのひとつが “文は人なり” というものだ。 自分に向けられた文章を読めば、大体の人となりはわかる。 経験上「♪」を多用する男にロクな奴はおらず、私は ♪ が見えるや否やマッチを解除すると決めていた。 メッセージのやり取りで盛り上がり、合う約束をした男がいた。 機械メーカーへの就職を機に上京してきた根っからの関西人で、名前はユウト(仮)といった。 <これ、俺のLINEです。よかったら追加してください!> 私は極力、会ってから連絡先を交換するようにしていたが、ユウトは何だか安全そうな予感がしたので、会う前にLINEに移行した。 キ…

  • 詐称だらけの映像クリエイター(31)

    <東京藝大卒、31歳、経営者。CMや映画を作ったりしてます。> 正岡子規を彷彿とさせる横顔モノクロ写真。 決してイケメンではないが、銀縁メガネと髭で醸し出した業界人っぽい雰囲気。 そして何より東京藝大…! 私がどこよりも憧れる大学だ。 <自営だから時間は融通が効く>という正岡に、明日コーヒーを飲みに行かないかと誘うと、二つ返事で行きますと返ってきた。 待ち合わせは14時に蔵前のカフェにした。 ところが約束の5分前、正岡から連絡が。 <すみません。仕事トラブっちゃって30分遅れます。初回だから絶対遅刻したくなかったのに、本当にすみません。> <ぶらぶらしてるから平気だよ。ごゆっくり> 30分は正…

  • ワン・ダイレクションを名乗る寡黙な男(35)

    「1D」という奇妙な名前が目に付いた。 意志の強さを感じさせる大きな目と、タンクトップにニット帽という季節感不明のコーディネートで筋トレをする写真。 イギリス育ちの帰国子女で、職業は貿易関係という。 <何で1Dなの?> <ワン・ダイレクションが好きなんです> 懐かしいなおい。 たった3年で人生は変わる、という1Dが出演していたドコモのCMに、「いや1日で変わるだろ」とツッコミを入れていた中学生の自分を思い出す。 稀に見る "Tinder婚活ガチ勢(自称)" である1Dからお茶に誘われ、私は興味本位で会ってみることにした。 待ち合わせは表参道のカフェ。 季節は6月で、真夏のように暑い日だった。 …

  • ネガティブ公務員(28)

    黒髪マッシュに丸メガネ、サブカル好き、職業は公務員。 自宅で撮った感満載のセルフィーは全然イケてなくて、文章も暗い。 だけどよく見ると整った顔をしていて、“綺麗な陰キャ”というギャップが気になり、平日の夜に神保町の喫茶店で待ち合わせることになった。 スーツで現れた彼は、背が低いところも含め神木隆之介に似ていた。 「神木君に似てるね」 私が言うと、彼は1ミリも嬉しくなさそうな声で「よく言われます」と言ったきり、黙り込んでしまった。 出た、スーパーシャイボーイ。 続けていろんな話題を振ってみるも、神木は最低限の受け答えをするだけで、依然、声には一切の感情がない。 中身がアレクサなのかも知れない。 …

  • 糖質制限中バックパッカー(29)

    旧帝大卒、IT企業勤務、元バックパッカー。 おそらく南米のものであろう、カラフルな民族衣装を纏いアルパカと微笑む髭面の男・ヒデ(仮)に誘われた。 <週末にランチでも行きませんか?> 海外に縁のある人生を送ってきた私は、バックパッカーの類が決して嫌いではない。 だがしかし、旅人には2種類いる。 ひとつは、ただ純粋に旅を愛するスナフキンタイプ。 もうひとつは、Wi-Fiを探し回って阿呆みたいにストーリーを更新し、「宿は安ければ安いほど俺かっけー!」と信じてやまない武勇伝創作タイプだ。 ※どっちかな?と思った時は、家の本棚を覗いてみよう。 『死ぬこと以外かすり傷』があれば後者です。 お察しの通り、私…

  • 山崎賢人似の力士(31)

    くっきりした二重と通った鼻筋、少し厚めの唇がバランス良く並んだ顔のアップが目に止まった。 印刷会社に勤める彼の名は隼人(仮)。 メッセージのやり取りをしていると、編集者という私の職業に興味をもった隼人がURLを送りつけてきた。 <昔、文章を書いていた時期があるんだ。よかったら読んでみてくれない?> 開いて見ると、面白そうで面白くない、少し面白い雑記が並んでいた。 ざっと目を通してプロフィール欄に飛んでみる。 すると、そこに書かれていた一文に、私は一瞬で心を奪われてしまった。 <山崎賢人似の力士といわれたことがあります> み、見てみたい…!!!!! 好奇心を抑えきれず、コーヒーを飲もうと自ら誘う…

  • 訳あり総合商社マン(31)後編

    前編はこちら↓ noriko-uwotani.hatenablog.com そんなこんなで私は友人(以下A)と飲みに行くことになった。 Aと私は大学時代から何度もサシ飲みをし、何の躊躇いもなく互いの恋愛について報告し合える仲ではあったが、Tinderをやっていることを打ち明けるのは少々勇気が必要だった。 「崎山XX君って知ってる?」 仕事の話もそこそこに、私はAに尋ねた。 「え、崎山!同期だよ。いちばん仲良いくらいの。何で海苔子が知ってんの?」 「実は先週、Tinderで知り合ってさ。すごく素敵な人だったんだけど、正直ちょっと怪しいかもと思ってて。それでFacebookで検索したら、Aと写った…

  • 訳あり総合商社マン(31)前編

    <社会人7年目。ブラジル駐在から帰ってきたら、周りが結婚してて焦ってます> 現地でサッカー観戦をした時に撮ったと思われる、ユニフォームを着て爽やかに微笑む塩顔。 あ、タイプだ。かっこいい。 そんな極めてシンプルな理由でマッチングすると、早い段階で飲みに誘われた。 旧帝大卒、総合商社勤務、身長178センチ、塩顔イケメン。 間違いなくモテるであろう崎山(仮)の積極性に、若干の警戒心を抱きながら待ち合わせ場所へ向かった。 ほんの少しでも怪しいと感じたとき、私は自分で店を指定するようにしていて、この時も某韓国料理屋を希望すると、崎山が予約を入れてくれていた。 また、<ライブの予定があるから20時には出…

  • 香ばしいインド人(28)

    その昔、マッチングアプリがまだあまり日本で普及していなかった頃、輸入物のTinderは「外国人に出会える」アプリとして有名だった。 日本人ユーザーが激増した今は「外国人にも出会える」程度になったものの、依然として日本在住の外国人をよく見かける。 私は英語の練習をしたかったこともあり、面白そうな外国人はLIKEしていた。 そうして出会った、インド人プログラマーの話。 フランクな外国人は日本人に比べ、顔を出していないことを良しとしない(というか「恥ずかしい」という感情が理解できないらしい)傾向があり、積極的にメッセージが送られて来るのは珍しいことだった。 日本に来てまだ3ヶ月というガンジー(仮)は…

  • 麻布十番のクズ弁護士(30)

    港区在住、身長180センチ、職業は弁護士。 ライトアップされた東京タワーの遠景と<写真は自宅から撮ったものです>の文字。 名前は阿部(仮)。 経験上「港区在住」を強調する人間にロクな奴はおらず、普段の私であればスルーする案件だった。 それでも会うことに決めたのは、そんなクズオーラを放つ阿部と私の生い立ちにやたら共通点が多く、かなりの読書家であることがメッセージのやり取りで発覚したからだ。 平日の夜、銀座の中華料理屋で待ち合わせた私たち。 スーツで現れた阿部は、茹でてふやかした斎藤工のようなルックスをしており、妙に色気があった。会話のノリも合い、話せば話すほど「もしや運命では!?」と思ってしまう…

  • ニューヨーク在住バンカー(35)

    「現在地から○km以内」という設定で、距離が近い人を探せることが特徴の一つであるTinderだが、たまに地球の裏側の人と繋がることがある。 彼らは課金勢。 課金することで距離制限がなくなるため、例えば私が来週イギリス旅行をする予定があるとした時、日本にいながらイギリスの人を探して「来週行くから案内してよー!」といったやり取りができるのだ。 そうしてマッチングした、某メガバンクのニューヨーク支店に勤める男性がいた。 <来月帰国するので、その時に食事でも> 高学歴、高収入、顔も悪くない。 あら素敵、と思った私は快諾したが、そこからが少し大変だった。 <海苔子さんは仕事終わりには何をされてるんですか…

  • 化粧がやめられない若社長(26)

    興味本位で女性ユーザーも表示していたある日のこと。 ピンク系アイシャドウにゆるく巻いた茶髪、CanCam時代のエビちゃんを彷彿とさせる美女に思わず目が留まった。 職業はエンジニア。 美女エンジニア!かっこいい!と思いマッチングしたところ、メッセージで尋ねると身も心も男性の方だった。 “可愛すぎるジュノンボーイ”で有名になった井手上漠のようなジェンダーレスではない。 自身を完全に男性と認識していて、恋愛対象は女性。女装趣味もなく、化粧をしていることを除いてはいたって普通のエンジニアのようだ。 御徒町の喫茶店で待ち合わせた私たち。 <もう着いてます!> とアオイ(仮)からメッセージがきて、それらし…

  • 5億円を手にした東大ベンチャー創業者(31)

    Tinderには「経営者」を名乗る人物がゴロゴロいるが、タワマンや肉やシャンパンや高級車の写真を並べた彼らの多くは、人としてひどく薄っぺらい。最初は興味本位でメッセージをやりとりしていたが、あまりにもつまらないのでLIKEをしないようになった。 そんな中、唯一会った「経営者」がいた。彼は顔の見えない私に対して、有料の「メッセージ付きいいね」を使ってわざわざ好きな本について語ってきたのだった。 出身は東京大学。丁寧なメッセージの雰囲気からして、どう考えても真面目で、超優秀な変わり者。 これは興味深い。平日の昼間、私の在宅勤務の合間に喫茶店で会うことになった。 先に入ってコーヒーを飲んでいた彼は、…

  • 死ぬほど喋る小池徹平(29)

    50人会った中で一番のイケメンは?と問われれば真っ先に思い出す、正統派な顔立ちをした、限りなく小池徹平に近い男がいた。 平日の夜、上下adidasのジャージ(緑)で新宿に現れた徹平。 待ち合わせ場所にて「人違いです」と言って引き返すことを検討するレベルのファッションセンスだが、178センチの細身と小さく整った顔があるだけで 「ミュージカルの稽古帰りの若手俳優みたい★」 としか思わず、イケメンの威力を思い知る。 カフェで軽くご飯を食べながら、クリームソーダを飲んだ。 徹平は上智大学を出た後、歌舞伎町でホストを1年したもののNo.1にはなれず、その道を諦めようとしたタイミングでお笑いにハマり、現在…

  • 某芸人の座付き作家(39)

    Tinderをスワイプしていたら、某有名芸人と浜辺でBBQをしている男性の写真が目に飛び込んできた。 職業=構成作家、出身=大阪の文字。 お笑いが好きな私はすかさずLIKEを返し、メッセージで尋ねると、写真に映る某芸人の座付き作家をしているという。 私はその芸人のファンではないし苦手意識さえあったが、作家という職業に猛烈に興味を惹かれた。 年齢も30代前半までと設定していたけれど(※相手がLIKEをしてきた場合、設定外の人も表示されることがある)、これはあまりにも気になる…! 喫茶店を指定し、 <緑のカーディガン着てます> と自分の目印になる情報を送った。 少し遅れてやってきた彼は開口一番 「…

  • 恋愛小説しか読まない新聞記者(29)

    <同業者さんですね!嬉しいです!> 無邪気なテンションの高さを見せた、早稲田大学卒の真面目そうな新聞記者がいた。 つまらなくても30分で帰れるように、私は初めて会う人はなるべく喫茶店で会うようにしていたが、いろいろ仕事の話を聞いてみたかったこともあり、飲みに行くことにした。 私が指定した蕎麦屋に着くと、入り口前でそれらしき人が立ったまま文庫本を読んでいた。 蕎麦屋の前で文庫本を読む男…!!! その古風な姿に少し心が躍る。 「こんばんは」 気づいた彼が文庫本から顔を上げ、マスクを外す。 どことなく顔はメンタリストDaigo風だが、すらりとした長身でなかなかかっこいい。 カウンターに並んで座り、お…

  • このブログについて

    20代で結婚して子供を産む、という人生が当たり前に自分にもやってくると思っていた。どうやらそうではないらしい、と気づいたのは29歳の終わりのこと。在宅勤務という言葉が生活に溶け込んできて、一人暮らしの自由をこれでもかと謳歌し始めた季節のこと。私は、結婚したいのだろうか?人生に、結婚は必要なのだろうか?いまの生活は100%楽しい。それでも、ずっとこのままでいいと割り切ることは思いのほか難しく、考えて考えて、とりあえずはいろんな人に会ってみようと決めた。普通の人に興味がもてない私は、普通ではない人と繋がりたかった。Tinderは、ちょうどよかった。恋愛目的に特化した他のアプリにはいないタイプの、奇…

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ハンドル名
海苔子さん
ブログタイトル
アラサー独身女が顔を出さずにTinderで50人に会った話
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