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周回遅れ https://20210711.blog.fc2.com/

EXOのメンバー(脱退済みの方含む)のお名前を借りた妄想ファンフィクションです。

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2022/01/16

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  • 湯気_28

    ジョンインのお母さんは僕が尋ねるととても驚き、そして喜んで迎えてくれた。たった数日居なかっただけなのに、随分久しぶりのような気がする。態度から察するに、僕のことや僕の目的について、ジョンインからなにも聞かされていないのは明らかだった。ひと気が少なく、建物はどこもうっすらと寒さを感じさせる。ロビーに作られた書架スペースでなんとは無しに本をパラパラとめくっている。駐車場からタイヤが雪と氷を踏む音が聞こ...

  • ベッドから

    ベッドはベッドでも推し達の話ではなく、私が腰痛で起き上がれないってやつです。切なぁ三連休もバレンタインデーもヨロヨロで過ごしました…!スホさんお帰りなさい短編もタイミング外しちゃってあれれです。21年は数ヶ月伏せってしまったこともあり、無理をしないゆったりペースで生きるのがテーマの22年。こういうこともあるさ〜の精神でいきます。また読みにいらしてくださると嬉しいです。明日からまた仕事も推し活も腐れるの...

  • 湯気_27

    ここはミンソギヒョンのカフェ。さっきからセフンの掌で転がされてる俺は、落ち着こうと冷たい水をもらいに立った。「セフンに負けないで。あともっとなにか頼めって言っといて」「おい、久しぶりに帰ってきてるんだからそんなに意地悪するなって」ミンソギヒョンが恋人をたしなめる。「だってあいつ油断ならない。ずっと思ってた。俺のミンソガに馴れ馴れしすぎる」ヒョン達の惚気だか愚痴だかわからないやり取りを上の空で聞いて...

  • 湯気_26

    カフェラテを飲みながらジョンイナを呼び出す。せっかくこっちに帰ってきてるのに会わないなんて言わないでしょ。僕はいっぱい聞きたいことがあります。「ねえ、長居するなら端っこの席に移ってよ」「まだ空いてるのにここにいたらだめですか」「ジョンインが来たら移ってよ。二人共大きくて他のお客さんに圧じゃん」僕たちが居ると女性のお客さんは喜ぶと思うんだけど?僕とジョンイナ、それにあんたも含めて。このきれいな人は僕...

  • 湯気_25

    甲高く大きな声でなにやら悪態をついている男がいる。最初は遠くで。聞き間違いかもしれないと思いきや、その声はどんどんこちらへ近づいているのがわかった。『お客様っ! 他の方々にご迷惑になります、お止めください!』『なんで。ボクは一番いい部屋が欲しいって言ったのに通してくれないからでしょ!』放っておこう。僕だって別にここに泊まりたいわけでもないんだけどね。行きたいのはあの山の、ドンドンドンドンドン!『部...

  • 短編予定とか

    祝日のある週は嬉しいけど、そのぶん一日が凝縮されるので集中力が必要。しかも今月は短い…!ちょっと忙しくしつつ、スホさんお帰りなさいとバレンタインの短編を書いています。今夜は湯気25話をちゃんとアップ予定です。自分に言っている。 にほんブログ村...

  • 湯気_24

    まだ宿泊客は入れていない。明日からは予約もあって元通りに動き始める。数日ひと気が無かっただけで館内はなかなか暖まらない。またしばらく出来なくなるであろう、露天風呂の独り占めの真っ最中だ。大の字で仰向けに浮かぶ。今日は少し暖かくて、ぼたぼたとした大粒の雪が降っている。視点を遠くの雪の一粒に合わせると、あっという間に間近に落ちてくるから忙しない。雪は密度を増して、息苦しさを覚えるほどだ。そばに置いてあ...

  • 湯気_ここまでの登場人物と備忘録2月5日

    ジョンイン(序盤カイって書いちゃったから修正予定) ギョンス ミンソク 🦌 イーシン ジョンデ タオ セフン 🦋  ・セリフはあっても名前が出てこない人物は動物アイコン ・出てきそうでまだ出てきていない人物はアイコン ・セルカやテキストだけの人物はセフン  ・視点は数人に抑えたいけど🐼さん解除 ・今はドカイメインなので(カイド違う)あまり散...

  • 湯気_23

    「やあやあ、ようこそお越しくださいました」目だけで挨拶を返すとタオはソファに腰を沈めた。「こちらは寒いでしょう。急なお越しで驚いたな」「彼女はどうしてますか」「元気で活躍していますよ、評判も素晴らしい」「そっか」それは良かった。何年も会っていない、彼女の笑顔を思い浮かべた。『おやおや、この生意気な若造もこんなかわいい顔ができるのか』院長は胸の中でひっそりつぶやく。「あの兄妹は揃って本当に優秀です」...

  • 気づくのが遅くて今頃お礼

    昨夜は週末の仕事疲れで、湯気22話を書いて投稿し終わったらブログ画面を確認してそのまま寝落ちしました。今日ゆっくり起きてなんとなく画面を見ていたら、拍手をいただいていることに気がついたんです。一度も拍手のメニューを開いたことがなかったんです。拍手をいただける日がくるなんて、私にはずっと先だと思っていたし。あっても通知がくると思い込んでいて、全然忘れていました…!詳細を確認したら投稿を始めて間もないこ...

  • 湯気_22

    結局またイーシンの部屋に送ってもらった。聞きたいことがたくさんあった。きっとイーシンも吐き出したいのではないかと思った。タオは車を降りてはこなかった。イライラと下唇をいじりながらそっぽを向いたままだった。秘書になにかつぶやいて、車は去っていった。「なにから話したい?」手を洗い、コーヒーを落とす。イーシンはコートも脱がず、ソファに浅く座ってだらしなく肘掛けに半身をもたげている。「話したくなかった」「...

  • 湯気_21

    「いやだったの?」そんなことは、ない。いや、ある?「開けてくれないの?」それはまだ無理、だって死ぬほど恥ずかしい。「気持ちよくなかった?」すごく良かったって!わかってんだろ!!聞くな!……って。声に出して言えるかって!熱いシャワーを出し、バスタブの中で膝を抱えてうずくまった。ギョンスの声から耳をふさいだ。「僕もシャワーしたいから」すぐ近くで声がした。驚いて顔を上げると、真横にギョンスが立っている。と...

  • 湯気_20

    秘書兼運転手付きでの渡航とは、俺の想像の範疇を越えている。タオの秘書が運転するRVで山を登っていた。こちらに来てから手配をしたらしい、ドイツ製の大型車だった。隣に座るイーシンは手で唇を触りながら窓の外を見ている。反対の手はずっと俺の手を握っていた。この先にはジョンインの家の旅館があるだけだ。そこからは山を越えるまでなにもない。タオはなにを考えているのか、余裕の笑みでやはりこちらも窓の外や空を眺めてい...

  • 小休止(お正月ですし

    推したちの国々はお正月ですね。 いいお休みが取れていますように。 インプットもしなくてはしぼんでしまいそうで、好きな書き手さんの作品を読んでいました。 途中で更新が止まってしまっているサイトさんも多くて、 好きな作品の続きを妄想したり、登場人物の彼らに恋い焦がれたりしています。  そんなわけで今日はお休み。  にほんブログ村...

  • 湯気_19

    キスが気持ちよくて夢中になった。昂ぶると体を起こしてヒョンの上になる。なったはずが、気がつくとまた俺が組み敷かれている。もうキスだけで踏みとどまることは無理だとお互いにわかっている。喉の奥から声が漏れた。ヒョンの頬が少しだけ高くなった。ヒョンだって絶対に興奮しているくせに、声は出さない。でも腰に当たるものがかたく、熱を持っているのが証拠だ。何度目か、また背中をシーツに押し付けられたとき、諦めて両手...

  • 湯気_18

    暗闇に目が慣れてきた。ジョンインと目を合わせていた。ゆっくりと、その視線が僕の口元に移っていく。息を止めていたようだ。音を立てずに、でも大きく息を吸おうとした。そこに、ジョンインの唇が落ちてきた。僕の呼吸はまた塞がれてしまった。ジョンインの瞼を見ていた。上手に息ができなくて、胸だけがやけに上下していた。それに気がついて、ジョンインが顔を離した。床に肘をついたままの右手を僕の胸に当てる。息は整った。...

  • 湯気_17

    ピンポンピンポンピンポンピンポン ピンポンピンポン───何事だ。イーシン、怪しいところで借金でもした?インターフォンが連打される音で目が覚めた。しつこい。隣で寝ていたイーシンを乗り越え、寝起きのもつれる足でモニタを見に行った。どうやら相手はカメラに近づきすぎているようだ。鼻から下しか見えない、背が高いと思われる男が映っていた。無視をしようか?だが今までのこの鳴らし方ではそうそう諦めるようには思えない。...

  • 湯気_脳内は自由、マタギ設定とか髪型とか

    おはようございます。 土日のうちどちらかはなにも予定を入れない日にして、ひたすらぼーっとするのが好きです。 でも今週はTOEICがあったり美容院がやっと取れたり、あれこれ予定で部屋に引きこもることはできなさそう。 最初の設定では、カイは北国のマタギっていうものでした。 毛皮ジレ(こう呼べば少しは)は絶対でしょ、 髪型はどうしても後ろで結んでいてほしいからスパMのTiger Insideとか、Ko Ko Bop...

  • 湯気_16

    「温かいもの、飲もう。」またギョンスの部屋の扉の内側にたどり着けた。寒いから。冷えてしまったから、それだけ。飲むだけならおかしくないはず。「手、離しても逃げない?」ギョンスが俺の顔を覗き込みながら聞いた。返事に迷っていた。すぐに頷くのは簡単すぎて恥ずかしい。でもなんて返そうか。ギョンスはかすかに笑い、手首を掴んだまままたあのソファまで俺を引いていった。そこでやっと手を離すと、子供にするように俺をソ...

  • 湯気_15

    「僕ね────、君のうちを買いにきたんだ。」「それが僕の仕事だよ。」「へぇ、だから長く泊まってたわけ。」「うん、もっと居るはずだった。驚かないんだね。」「わかんない。なにに驚いていいか、わかんない。で、僕のうちっていうのは?」「君のお父さんがいる病院もそう。医療法人の理事長が僕の父。あそこの院長は僕の叔父。」誰でも名前くらいは知っている大きな医療法人じゃないか。「ヒョンはそこのなんなの?」「ヒョンって...

  • 湯気_14

    スマホを取り出し、ギョンスの連絡先を開く。『母さんを送ってからまた戻ってきます。』『それは悪いな、疲れているのに。』別に母さんは一人で帰れるし、俺がシャワーや着替えをしたいだけだ。このままの姿をギョンスに見られたくなかった。『そんなことないです。とにかくまた後で。』気を遣われてこの約束が延びたり、無くなったりしてしまうのだけは嫌だった。さっさと言いたいことを言い、スマホを閉じた。なにか言葉を重ねて...

  • スピンオフが好き

    本編(長編)はスピンオフのために存在する、くらいに思っています。他の書き手様の方々のスピンオフを読むのが大好きです。湯気がちょっとした一コマも長い描写になってしまって想定よりずいぶん長くなりそうです。この湯気のスピンオフ予定が何本もあるのに、いつ書けるのかー!スピンオフのプロット達が本編を書くための人参になるでしょうか。...

  • 湯気_13

    「遅かったね。」ジョンデが言った。黙って頷くだけで返す。探しにでも来る気だったのか、ジョンデは立ち上がりかけた身体をまた背もたれに預けた。「ジョンインが家族と来てる。」「え、そうなの?他んとこにしてくれよー。」「しーっ、お前声に気をつけて。」どれだけ声が通るのか、本人は今ひとつわかっていない。イーシン医師も合流する予定だったが、場所も時間も変えた方が良さそうだ。─── ジョンデside風呂上がり、イーシン...

  • 湯気_ここまでの登場人物と備忘録1月25日

    ジョンインギョンスミンソク🦌イーシンジョンデ🐼セフン・セリフはあっても名前が出てこない人物は動物アイコン・出てきそうで、まだ出てきていない人物は動物アイコン・セルカやテキストだけの人物はセフン・12人全員に設定を考えたけど全員の視点で書くと来年まで終わらなそう? なら視点持ちは数名で抑えるべき?...

  • 湯気_12

    ── ジョンインside「ヌナ、いつまで居られそう?」「今日は一旦戻ろうかと思って。子供のことも心配だし。」病院は連れて来れず、甥と姪は義兄の両親のところに預けられていた。父の容態も落ち着いていた。はやく日常を取り戻さないと。急なことで家を空けてしまった。ただ、家族が顔を揃えることはなかなかない。今後のことを今日話し合って起きたいと思った。「セフナんちで飯食わない?座敷取ってもらってそこで落ち着いて話も...

  • 芸名と本名と

    作品の中で登場してる人物名、芸名と本名と混在させちゃいました。ジョンインって書いてたつもりだったのに…!キム・カイ呼びとかマンネでつか???...

  • 湯気_11

    ─────ジョンデside冷気を感じて目が覚めた。起きて待っているつもりで床に座り、ソファを背もたれにしていたはずだ。一人でベッドに潜り込むのはためらわれた。そこで眠ったこともある。自ら上がったことは、まだない。寝不足と床暖房のせいで眠ってしまったようだ。薄くまぶたを開けると、イーシンがいた。手が届くほどすぐそばにしゃがみ、俺の顔を見ていた。彼のコートは外気の冷たさをそのまま纏わりつかせていた。「これじゃ...

  • 湯気_10

    ギョンスside昼間感じ始めた頭痛が治まらず、薬を飲んでも強くなる一方だった。少し動くだけで目の奥が割れるように痛む。食事もほとんど残して下げてもらった。カフェインを摂ると楽になるかもしれない。カイに連れられて行ったあのカフェを思い出した。とても美味しかった。もう外の立て看板は仕舞われており、駐車場にも客のものらしき車は見当たらなかった。だが、窓から人の気配が感じてとれる。迷惑だとは思ったが、やはりコ...

  • 【修正再投稿】構想備忘録_ベッキョン手タレ編

    ※先日投稿した記事が間違ってマガブロになっていました。一般記事で出し直します。わ る い男 だろう、のMVを見ていてふと。おっそろしく手がキレイじゃないですか、ベッキョンさん。そっか、手タレやってもらおうって。所属事務所のマネージャーはスホさん。で、同じ事務所に居るモデルだろ?って思わせておいてハンド、ネイルケアの担当やってるのがまさかのオセフン。ファッション、美容業界の12人でいこ。ミンソクとルハンは...

  • ごあいさつと注意書き【固定】

    EXOのメンバー(脱退済みの方含む)のお名前を借りた妄想ファンフィクションです。二次創作やFF、BLを自作するのは初めて。毎日素敵な小説サイトさんを巡っていて、好きな作品を何度も何度も読んでいいました。そのうちとうとう読者でいるだけでは飽き足らず、自分でも書いてみたくなりました。EXO沼に落ちたのがごくごく最近、コロナ禍の真っ最中です。ギョンスの100日の郎君様が入り口でした。BL要素もあります(かも)のでご不...

  • 湯気_9

    ギョンスside「叔父さん、僕がもうすぐご希望を叶えて差し上げます。だからあと数日、時間をいただけませんか。ご主人がだめなら息子と母親でいいでしょう。ちゃんと仕事はしていましたよ。」「ふむ、そうか。あと三日、どうだ。」「承知しました。」「兄さんのことも安心させたいだろう。私もお前の手柄は嬉しい。いい報告を待ってる。」はやくここを出たい、僕の荷物も返して。「はい。ですからそれまではなにも──。」叔父の秘書...

  • 構想備忘録_ベッキョン手タレ

    デビュー8年目のEXOに出会って今頃ハマった遅咲きな二次創作、BLサイトです。

  • 湯気_8

    ────ギョンスside応接、それも一番奥の重厚な扉の奥に通された。有無を言わさず、だ。院長の秘書と思われる女性が、綺麗なカップに淹れられたコーヒーを持って入ってきた。昨日の夕食からなにも口にしていない。「叔父はすぐに来ますか?僕、なにか食べてこようかと思うんですが。」「必ずこちらでお待ちいただくよう、院長から指示を受けておりまして。なにかお持ちしましょうか?」「ではすぐ来ると思っていてよさそうですね、お...

  • 小休止(脱線)

    自分としたことが7日間もちゃんと書けて投稿出来ててびっくり…! カイ視点が一段落して次の規定ルート決めてたのにどうしてもシウルウに脱線しちゃう、この本・能・が。 ということで今夜はお休みしてゆっくりお風呂に入って寝る〜...

  • 湯気_7

    「僕こそ、先生を待ってました。」暗い廊下の先、休憩所のコーヒーベンダーが煌々と周囲を照らしている。ひとまず今日の危機は乗り切ったのだ。唐突に猛烈な空腹を感じた。そういえばギョンスをこっそり目で追うことにかまけていた。浮足立って、結局食べ損ねたのだ。「少しだけつまむものがあるよ。僕の部屋に行かない?」カイの腹が鳴る音を聞いて、チャン・イーシンが優しく言った。黙ってうなずくと、ベンダーマシンの前に立っ...

  • 湯気_6

    それは父の入院する病院の番号だった。また雪の降りが激しくなってきた。病院へ向かう車、雪で重い音をたてるワイパーと周囲から凍りつくフロントウィンドウ。カイには慣れた道だが、これから直面する事実と、悪天候に立ち往生の心配とでイライラを抑えられない。停止するたびに爪を噛み、走っては忙しなく指はハンドルを叩く。数時間前、この道を登ってきたときは笑みをこらえながら助手席の男と楽しい時間を過ごしていた。補修工...

  • 湯気_5

    そこにはカイのよく知る人物が立っていた。キム・ジョンデ父が世話になっている病院の病棟看護師だ。オフ時間なのだろう、私服姿を初めて見る。カウンターに席を決めたようだ。それよりも目の前のギョンスの様子が気になった。キム・ジョンデを見て、一瞬で表情を強張らせたように感じたのだ。知り合いだったりするのだろうか。カイの気のせいかもしれない。もうギョンスは穏やかな表情に戻っている。コーヒーカップを両手で持ち、...

  • 湯気_4

    「僕、車に乗せて欲しいんです。」「どこに行きたかったんですか?」「あなたが今日行ったところとか。」ふざけているのだろうか。シートベルトに伸ばしていた片手を止め、カイは少し不機嫌になりド・ギョンスに視線をやる。「ああ、ごめんなさい、そんなつもりじゃなかった。もう何日もこちらに泊まって出かけていないから、とにかく少しだけ離れてみたくなって。」確かにこんな人里離れた静かな温泉宿に閉じこもっているなんて、...

  • 湯気_3

    担当の医師は私服だった。回診にはまだ早い。白衣以外でいるこの医師を見たのは初めてだ。普段とは違い、少し親しみやすく感じるのは気のせいだろうか。「お父さん、寝てらしたかぁ。」のんびりとした口調で医師が言う。「そうなんです。なにかご用でしたか?」治療の話ではなさそうだ。それはこの時間、医師の服装、そして看護師も連れず一人でこの部屋を訪ねてきたことからも明らかだろう。ただ、他にどんな用事があるというのか...

  • カイドセンイル週間なのに

    二人の誕生日記念で書き始めたカイドのはずが、ギョンスはいまだ湯気の向こうだし、全然話は展開しないし。当日夜、仕事が終わってからぎりぎり一話ずつ書きすすめるという綱渡り。でも今日はカイの誕生日。おめでとうございます。カイのダンスを見ていると惹き込まれて時間がどんどん溶けていきます。(今日の分、書き終わるまで動画はガマン...

  • 湯気_2

    その男性客と言葉を交わすのは初めてだった。今月始めに彼が湯治に訪れて以来、母親が毎日のようにその客のことを口にしていた。 「カイと同じ位の歳なのに落ち着いていて礼儀正しいの、都会の子は違うねえ」 「肩を悪くしたらしいよ、よくなるといいね」 「長く居てほしいけどなにをしている子なのかねえ」 「母さん毎日話ができて楽しい」おいおい勘弁してやれよ。相手は湯治客だよ、静かに休んでいたいだろ...

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