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ゆりバァバの楽しきこと https://yuribaaba.fun/

初めまして。私には孫が2人いますので、正真正銘のバァバです。 でもまだまだ楽しいことが沢山あります。読む・書く・見る・聞く・食す・・・。そんないろいろなことを書いていこうと思います。

ゆりバァバ
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2022/01/10

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  • 30代のホテルマンと書家との友情物語「墨のゆらめき」(三浦しをん)

    真面目なホテルマンの続力は、お得意様が亡くなったお別れの会をするために、招待状を送ることになります。登録してある書家の中から送り主は、遠田書道教室の「字」を選びました。京王線下高井戸駅にある遠田書道教室という看板のある古い日本家屋を訪ねます

  • 小江戸と呼ばれる川越の街にある印刷所「活版印刷 三日月堂」(ほしおさなえ)

    川越観光案内所に勤める柚原さんは30代後半の女性です。英語も堪能で最近増えた外人客の対応も一人でこなしています。夕方になるとバイトの大学院生大西君他2人も誘って、4人で街をぐるりと6キロ走ります。すると、このところずっと閉まっていた元印刷所

  • 地球の在り方を心配する「センス・オブ・ワンダー」(レイチェル・カーソン 上遠恵子訳 川内倫子写真)

    *「沈黙の春」で自然破壊に警告を発した著者が、今ある自然を子供たちに残したいというメッセージを込めて、誌的に語る物語です。 ある台風の夜、レイチェルは1歳8カ月になったばかりの甥のロジャーを、毛布にくるんで海岸へ連れていきました。大きな波の

  • ぶどうを実らせ、ワインにするまで「月のぶどう」(寺地はるな)

    ワイン蔵造所の一番の働き手・母を亡くして、双子の弟である歩みは覚悟を迫られていました。姉の光実は母親を尊敬してこの醸造所を手助けしていましたが、歩みは逃げてばかりいました。今度ばかりは自分も助けていかねばなりません。 祖父は入院中、父は経理

  • 女優のように美しい女が巨万の富を蓄えた「悪女について」(有吉佐和子)

    *美しい資産家の女性が、7階の窓から飛び降りて亡くなりました。テレビや週刊誌は大賑わいです。彼女と接触のあった人々が語ります。 早川松夫:まだ少女のような鈴木君子さんと夜学のそろばん塾で一緒でした。熱心でおじさんたちの間では興味をそそる存在

  • 孤独で逞しい少女の物語「ザリガニの鳴くところ」(ディーリア・オーエンズ)

    湿地の林の奥の家で、カイアは育ちました。ところが兄弟も母も出ていってしまい、最後に父が出ていって、一人で暮らしていました。海辺の貝を取って町に売りに行き、暮らしに必要な品を整えました。 村の青年・チェイスとは仲良く、彼女のことを好きだと言っ

  • 元気いっぱいの少女の物語「成瀬は天下を取りにいく」(宮島未奈)

    「ありがとう西武大津店」:成瀬は子どものころから何でもできて、やりたいことをやり遂げる元気な子供です。中学2年になった今でもマイペースで生きています。この夏休みを西武に捧げる、と断言しました。8月31日に44年の歴史に幕を下ろす西武大津店の

  • 明るかった継母の四十九日を行う日『四十九日のレシピ』(伊吹有喜)

    百合子が5歳の時から33年間、温かく見守ってくれた継母の「乙美母さん」。71歳でこの世を去り、その49日の準備をしています。百合子は素直に甘えられず、そっけなくしていましたが、ほんとうは大好きでした。 乙美は料理が上手でしたが、父も褒めたこ

  • 次々人手に渡っていく壺の行くへは?『青い壺』(有吉佐和子)

    一話:厳しい父の元で修行を積んだ陶芸家の省造は、父亡き後も茶わんや壺を作って注文に応じています。父は厳しく、気に入らないものは、すぐに割ってしまいました。今回の窯出しでは注文の品のほかに、青い壺がなかなか良い色に出来あがりました。妻も褒めて

  • フェアーで活動的な『お嬢さん放浪記』(犬養道子)

    *1948年から58年の間にアメリカとヨーロッパに滞在しての見聞・行動録です。その心意気と行動力、そして文章のうまさに感動しました。 「アメリカ」:昭和23年秋、私は留学生としてマサチューセッツ州のボストンに、2年間の奨学金を貰って出発しま

  • 19世紀、アメリカ南部の奴隷制度の酷さ『ある奴隷少女に起こった出来事』(ハリエット・アン・ジェイコブス 堀越ゆき訳)

    アメリカ南部で生まれた黒人のリンダには、大工の父とお屋敷に勤める母と2歳下にウィリアムという弟がいました。15歳になった時には両親は亡くなっており、姉弟はドクター・フリントのお屋敷で奴隷として働いていました。主人も奥様もケチで冷たく、尊敬で

  • アメリカの高校生の語る『ライ麦畑でつかまえて』(サリンジャー 野崎孝訳)

    高校生のホールデン・コーンフィールドは、成績不良で学校を退学になります。その挨拶に受け持ちの先生のところへ行き、夜は同室者と喧嘩します。学校を出てから汽車に乗り、街で遊び、家に着くまでの話が事細かく記されています。この少年の観察は細かく、相

  • 最後に涙が止まらない『朝が来る』(辻村深月)

    35歳同士の夫婦、栗原清和・佐都子は不妊症治療をしても子どもに恵まれません。テレビで見た「特別養子縁組」に引かれます。子どもを育てられない母親の赤ん坊を子供に恵まれない親が引き取る制度です。二人は養子を育てることを決心して、広島の「ベビーバ

  • 戦争のことが隅々まで分かる『西部戦線異状なし」(レマルク 秦豊吉訳)

    *20歳になったばかりの青年パウルが見たこと経験したことを語っているので、まっすぐに事実として伝わってきます。 彼には戦友がいます。前線に出ていない時は、カルタをしたり冗談を言い合ったりしています。関心の最たるものは食事です。白いバンと肉の

  • 輝さんワールドを楽しめる『灯台からの響き』(宮本 輝)

    *自称「輝さんファンクラブ・メンバー」の一人としては、久しぶりに宮本氏の世界を楽しめました。 物語は、亡くなった奥さんに送られてきた一枚の葉書を元に、日本にある主な灯台を巡る話ですが、住んでいる板橋商店街の詳しい様子、商うラーメン屋の店の内

  • 戦争と難民の今『こんぱるいろ、彼方』(椰月美智子)

    奈月は大学生です。友人と3人で夏休みにベトナム旅行をする予定です。その話を聞くと、母の真依子は迷い悩みましたが、一大決心をして奈月の前に戸籍謄本を置きます。そこには、母の出生地がベトナム国ニャーチャン市と書いてありました。 夢にも考えたこと

  • 理系作家のエッセイ5編『八月の銀の雪』(伊与原 新)

    ☆八月の銀の雪:就職活動中の堀川は、どこも落ちてイライラしています。いつも行くコンビニの店員、アジア系の女の子のもたつきにも腹を立てます。ある日、同じゼミだった清田に声をかけられて、調子のよい商売に誘われます。仮想通貨を預かって運用するのだ

  • 痛々しい戦後日本のある家族の話『さよならは祈り 二階の女とカスタードプリン』(渡辺淳子)

    *平成27年の話と昭和26年から41年までの話が交互に出てきます。その形でここに記すのは難しいので、初めと終わりだけ記します。 ・昭和26年10月、一家は進駐軍キャンプ大津A近くの長屋に住んでいました。父は日雇い労働者、母は足が悪く、子ども

  • 広々と伸びやかな『相模原公園』

    梅雨は明けたけれど日差しのない日、小田急線・相模大野駅からバスで20分ほどの相模原公園へ来ました。大木も茂る広々とした気持ちのよい公園です。目当てはアジサイ。ごく普通の薄紫のから真っ白くて丸いアナベルまで、たくさん咲いていました。ウィークデ

  • 本を読み、まっすぐ歩くきっかけをくれた老婦人との交流『サキの忘れ物』(津村記久子)

    *9つの短編小説から成る本です。その中から2つの作品を記します。 サキの忘れ物 千春は病院に併設している喫茶店で働く18歳の少女です。勉強はできず、夢中になれるものもなく、高校をやめました。そこへ、平日は毎日夜の8時に来て閉店の9時まで本を

  • 人々の揺れ動く心の内を描いた『彼女が天使でなくなる日』(寺地はるな)

    ・千尋は、星母島で育ててくれた政子さんのやっていた民宿を切り盛りしています。15歳までこの九州北部の人口300人の島で育ち、その後本土へ行って高校を出て、福岡県内の保育園で2年勤めていました。去年、大阪で料理人をしていた麦生を連れて帰ってき

  • 手紙を出すことで前に進める『水曜日の手紙』(森沢明夫)

    井村直美:高校の同級生の伊織とお茶をしながら、相手の境遇に嫉妬をします。羽振りのいい旦那さん、好きな天然石を使った手作りアクセサリーのお店を経営して、華やかな友人たちがいる。それに比べて自分の夫は、親から引き継いだつぶれそうな工場で体を壊し

  • 久しぶりの旅『四国を巡る5日間』

    *5月23日(火)から27日(土)まで、四国を巡る旅に出ていました。久しぶりの旅で、しかも初めての四国でした。毎日良いお天気に恵まれ、すべて新鮮で充実した楽しい日々を過ごしました。旅日記を記します。 グループ:添乗員⁽男)。夫婦、女友達2人

  • パリの町を走りまわるうちに温かい友情で結ばれる『パリタクシー』

    タクシー運転手のシャルルは、免許停止まであと2点。お金もなく、兄に借金を申し込むも、冷たく断られます。そんな時に迎えに行くように頼まれた家が、閉まっています。後ろから声をかけられて振り向くと、きちんとした身なりの高齢の女性が呼んでいます。彼

  • そうね、そうね、と同感できる『できない相談』(森絵都)

    *40編の中から5編、選びました。 「コンビニの母」:和也の勤め先のビルの一階に、コンビニがあります。目まぐるしくスタッフが入れ替わります。そんなある日、コンビニに入ると雰囲気が違います。前方のレジからドラえもんばりのドラ声が響いてきます。

  • さまざまな事情の人々のくつろぐ場所『院内カフェ』(中島たい子)

    総合病院の一階ロビー横にあるカフェ。そこで、まだ売れていない作家の30代の相田亮子は、アルバイトしています。同僚の20代の村上君が、コーヒーを作る専門です。様々なお客様が来ますが、常連もいます。 うるめいわし:目がイワシの目のよう。いつも決

  • 働く30代女性の大家さんとのご近所付き合い『待ち遠しい』(柴崎友香)

    *この著者は、住んでいる家のことや周りの雰囲気を描くのが上手ですね。その上この本は、大家さんとその親族との付き合いやそれぞれの人となりがよく描かれています。 北川春子は29歳で実家を出てから、一人暮らしをして10年目です。やっと気に入った家

  • 人気作家のこれまでと日常生活エッセイ『図書室で暮らしたい』(辻村深月)

    *私も図書室で暮らしたいほど本が好きでしたが、私の子ども時代からの愛読書はほとんど外国の作家の作品でした。辻村さんの愛読書は、ほとんど日本の作家の作品です。だからサイン会にも行けたのだなーと思いました。 辻村深月さんは、1980年に山梨県で

  • 事実と真実はちがう『流浪の月』(凪良ゆう)

    *人気作家・凪良ゆうさんの3年前の本屋大賞受賞作です。映画にもなったので、ご存じの方が多いでしょうが、私は初めて読んで、とても胸を打たれました。 両親との幸せな子供時代を過ごした更紗は、父親を癌でなくし、間もなく母にも出ていかれてしまい、伯

  • 自分らしく生きることを押される『六十歳からの人生』(曽野綾子)

    いつも本音ではっきりモノを言ってくれるこの作家が、91歳になられてどんなアドバイスをくださるかな、と思って読みました。()内は、私の現状です。 *身辺整理をする。体力のあるうちに捨てたり片づけたりする。(まだ捨てられない物が多いです) *老

  • 画学生たちの青春『ピカソになれない私たち』(一色さゆり)

    東京・上野にある国立美術大学の森本ゼミ。4人の学生が「自画像」という課題の絵を描き、教授の評を受けています。森本教授は、ハラスメントで訴えられそうな、厳しく相手をやっつける言葉を投げます。 猪上詩乃:両親ともこの大学を出た画家です。彼女は子

  • 幸せにはさまざまなタイプがある『瞳のなかの幸福』(小手鞠るい)

    妃斗美は35歳で独り者。小さな雑誌社の副編集長です。仕事は面白くてやりがいがあります。けれど…休暇で実家に帰ると、母は「貯金をしておきなさいよ。・・・いい人はいないの?」と言い、弟は「40、50になっても女が独身でいるなんて、化け物だ」と言

  • サスペンスタッチの凄まじい話『雪の鉄樹』(遠田潤子)

    *私はサスペンス小説は、ほとんど読みません。怖い話が嫌いな臆病者ということもありますが、人が殺められるのが嫌なのです。この小説は、植木職人が主人公というところに引かれて読み始めましたら・・・まさにサスペンスです。どうしようと思う間もなく、読

  • 黒沢明監督『生きる』のイギリス版『生きる Living』

    *これは日系イギリス人の作家、カズオ・イシグロが熱意をもって脚本を書いた作品です。黒沢の映画で唯一印象に残っているシーンは主役の志村喬がブランコに揺られながら♪命短かし恋せよ乙女♪を歌うところです。それほど昔の映画を戦後のロンドンを舞台に、

  • 小学5年生の、出発点だった夏休み『しずかな日々』(椰月美智子)

    枝田光輝は、働く母と2人暮らしの小学5年生です。家事はまあまあ手伝えますが、勉強はダメ、運動もダメで、友達もいません。ところが5年生になったクラスで押野に初めて声をかけられて、友達になりました。押野は明るくてお調子者の人気者で、光輝とは真反

  • 博士の人生と植物愛が判る『草木とともに 牧野富太郎自伝』(牧野富太郎)

    *4月からNHKの朝のドラマで牧野富太郎博士の物語が始まります。主演を神木龍之介が演じるので、とても楽しみです。大袈裟に言うと、私は牧野先生の孫弟子ではないかと思います。50代の10年間、月一回の植物観察歩きで指導してくださった先生が、牧野

  • お花見もできた『お墓参り』

    ★すがも平和霊苑:4年前に逝った妹が眠っています。妹はシングルで個性がはっきりしていましたので、友人が多くはありませんでしたが、毎年、ごく親しかったお友達3人が一緒にお参りしてくれます。 桜は5分咲きで、古木の貫録を醸していました。染井吉野

  • 風変わりな司書が選んでくれる本『お探し物は図書室まで』(青山美智子)

    一章「朋香」:21歳の朋香の職場は、総合スーパーの中の婦人服売り場です。田舎を脱出したくて東京の短大に入り、就職の時に30社くらい落ちて、最後に決まったのがこの会社です。けれど、お客のクレームには上手に対応できず、なんとなく勤めているだけで

  • 今の看護師が80年前の戦時下に行ったら・・・『晴れたらいいね』(藤岡陽子)

    紗穂は24歳の看護師です。受け持ちである雪野サエの様子を診にきました。95歳、脳梗塞を起こしてもう3年も意識不明です。ところがその夜、サエの意識が戻り紗穂の腕を握ります。そのとたんに大地震が起こりました。病室が逆さになった気がして、強い吸引

  • 60歳後半から70代半ばになった著者からのメッセージ『質問 老いることはいやですか?』(落合恵子)

    お正月過ぎに、青山通りから入ったところにあった「クレヨンハウス」の前を通ったら、「吉祥寺に引っ越しました」という看板が掛かっていて、がっかりしました。以前は道路から下がったところにオーガニックレストラン、2階から上は絵本の専門店がありました

  • 富士山と河津桜と菜の花と…『松田山にお花見』

    磨いたような青空の日、花好きな友人と小田急線・新松田へやってきました。駅の陸橋からど~んと富士山が見えて、歓声を上げます。ところが駅前は人の行列。平日を狙ったのに、同じ考えの人々がこんなにたくさん!JR松田駅前からバスが出ているというのに、

  • ヨーロッパに着いた少年たち『風神雷神~下』(原田マハ)

    少年たちが涙を流す出来事が、ゴアで起こりました。日本を出る時から父のような存在だったバリアーノがインドの管区長になられて、ゴアに留まることになりました。一緒にローマに行けないことを、心から残念に思って泣きました。宗達には「そなたも使節の一員

  • 朗らかな天才少年・俵屋宗達の物語『風神雷神』(上)(原田マハ)

    俵屋宗達は、京都の扇屋の息子です。幼いころから絵を描くのが好きで、父を手伝って扇の絵を描いていました。彼が描いた絵の扇はよく売れました。数えで12歳になった時、織田信長から安土城へお召がありました。殿の前で絵を描いてほしいというお達しでした

  • 文章が巧みな「ブラックボックス』(砂川文次)

    *第166回芥川賞を受賞した、文芸春秋に載っている作品を読んでの感想です。出だしから彼のいる状況がスーッと入ってくる文章でした。 佐久間亮介はメッセンジャーバッグを背負って、雨の中、自転車を走らせています。ベンツに邪魔され、トラックに雨水を

  • 似た経験をしている人には共感できる『自転しながら公転する』(山本文緒)

    都(みやこ)は高校を出て、東京で好きなブランドのショップに勤めていました。けれど母の具合が悪いから、と父から連絡があって牛久大仏の見える茨城県の実家に戻ります。母は重い更年期障害で、起き上がれない日もあります。都が病院へ付き添うようになりま

  • 久しぶりの江ノ島散策

    10年ぶりぐらいに、友人と江ノ島へ行きました。久しぶりの小田急線・江ノ島駅は、デザインはそのままに新しく輝いていました。橋の中ほどから右手の海の向こうを見ると、富士山は裾だけ見せて雲に隠れています。「残念ねー」と言い合いました。思ったよりも

  • 愛らしく賢い『ある小さなスズメの記録』(クレア・キップス 梨木果歩訳)

    1940年7月1日、一人暮らしの寡婦Kは、ロンドン郊外の自宅の玄関前で瀕死の小鳥を見つけました。温かいフランネルで包んで台所の炉辺に座り、くちばしが開くようになってから、マッチの軸で温かいミルクを小さな喉に一滴ずつ垂らし、小さな鉢の内外を毛

  • 文化人類学者の友人を訪れた作家の記録『女二人のニューギニア』(有吉佐和子)

    友人の文化人類学者・畑中幸子さんの「あんたも来てみない?ほんまにええところや」の誘いに乗って、1968年3月インドネシアを訪れた後に、ニューギニアにやってきた作家・有吉佐和子のありのままの記録です。 小さなセスナ機でオクサプミンに着いてから

  • 日常的な話にみえるけれど・・・『春の庭』(柴崎友香)

    東京・世田谷線の駅から徒歩15分の所に築31年の「ビューパレスサエキⅢ」はあります。1階と2階に4部屋ずつあり、どの部屋にも12支の名前がついています。太郎は亥室です。30歳、離婚して今は独身です。アパートの誰とも付き合いはありませんが、最

  • しばしば笑ってしまう『花桃実桃』(中島京子)

    花村茜は43歳独身の勤め人です。父が亡くなって、郊外のぼろアパートを相続することになります。築20年、9戸のうち4戸も空き家です。見に行った日は桜の花びらが散っていて、花桃、レンギョウ、ドウダンツツジが花盛り。しかも花壇に花を植えていた老女

  • 新年、明けましておめでとうございます。

    東京と多摩川を越えた隣の県、神奈川県は素晴らしい青空のお天気の元旦です。庭の梅がもう蕾をつけていて、磨いたような青空に映えています。 今年はどんな年になるでしょうか?去年も書いたように、嵐の時には身を丸めてやり過ごし、晴れた日には大手を挙げ

  • 今年が終わるご挨拶

    今年から始めたこのブログ、娘の技術的なサポートに支えられて、無事に一年続けられました。思いがけずたくさんの本が読めてご紹介できました。私自身も楽しかったです。少しはお役に立てたでしょうか? 読んでくださった方々、ありがとうございました。また

  • 教会のクリスマス

    25日(日)は、人数を減らすため午前と午後に分かれての礼拝です。私は午後でした。クリスマスツリーとクランツが飾られたいつもよりも華やかな礼拝堂です。 クリスマスの讃美歌、牧師のお説教、そして聖餐式はプラスチックの袋に封印された小さなパンとや

  • 我が家のクリスマス♪

    クリスマス・イブの夕闇が落ちるころ、庭のスノーマンと枝飾りの電気を点けます。 すっかり日が落ちたころ、娘の一家が賑やかにやってきました。上の男の子は小学4年生、下の女の子は小学1年生です。さっそく私の手料理で夕食です。子供たちの好きなトリの

  • クリスマスにまつわるお話『わが心のクリスマス』(パール・バック 磯村愛子訳)

    *クリスマスにまつわる14編のエッセイから3編を選びます。 「遠い昔のクリスマス」:遠い昔、中国北部の古い町で初めて夫と二人だけのクリスマスを迎えようとしていました。夜中の12時ごろ玄関で小さなノックの音がしました。こんな時間にだれだろう、

  • 聖書の話から10の物語『ベツレヘムの星』(アガサ・クリスティー 中村能三訳)

    *心の動きを描くのが上手なクリスティー女史の物語から、3編選びました。 「いたずらロバ」:いたずらするのが大好きな小さなロバがいました。背中に何かを乗せられると振り落としたり、人を追いかけて噛みついたりします。飼い主は始末に困って売り、次々

  • 仲良しの従姉との温かな日々『クリスマスの思い出』(トルーマン・カポーティ 村上春樹訳)

    広々とした田舎家に親戚と住む僕と従姉は、7歳と60歳過ぎだけれど仲良しです。11月の終わりに近い日の朝、彼女は「フルーツケーキの季節が来たよ!」と叫びます。二人は僕の赤ん坊の時のうばぐるまを引いて、果樹園へ行きます。風で落とされたピーカンを

  • 江戸時代の日本からローマへ行って帰って殉教した男『殉教者』(加賀乙彦)

    *今はアドベント(待降節)です。クリスマスを祝う日曜日から4週間前の日曜日より、クランツの4本のローソクに1本ずつ火が灯ります。11日には2本、18日には3本、25日の当日には4本のローソクが輝きます。その季節にふさわしいイエス・キリストに

  • 14編の短編集『杜子春』(芥川龍之介)

    それぞれ印象深い短編ですが、長くなるので特に私の心に留まった話を記します。 「秋」:信子は女子大生の時から才媛でした。大学生の従兄の俊吉とは仲が良くて、文学の話をしたり妹も一緒に音楽会や展 覧会に出かけました。周りがこの2人は結婚するもの

  • 漂泊の歌詠み『西行』特別展(五島美術館)

    紅葉が始まった11月の下旬に、上野毛の五島美術館へ出かけました。駅から7分ほど、由緒正しい雰囲気でした。 私が西行に引き付けられたのは、学生時代に習った和歌です。「願わくは花のしたにて春しなむ その如月の望月のころ」。桜の花が大好きだった私

  • 映画はさらに素晴らしかった『日の名残り』(カズオ・イシグロ/土屋政雄訳)

    この映画を見た時、執事を演じたアンソニー・ホプキンスにすっかり参りました。まさにイギリスの執事のイメージにぴったりでした。その印象のみ残っていたので、原作を読んだときに改めてイギリス上流階級の執事という役割に感じ入りました。 ダーリントン家

  • 温かくて清々しい『夏美のホタル』(森沢明夫)

    プロのカメラマンを目指す22歳の慎吾と幼稚園教諭の23歳の夏美は仲良く付き合っています。ある休日、夏美のホンダのバイクの後ろに乗って、房総半島の森の奥へ走っています。突き当りに木造の雑貨屋がありました。二人はトイレを借ります。そこには84歳

  • 高校生コンビが格好よい『本と鍵の季節』(米澤穂信)

    図書委員になってから親しくなった2人の高校二年生の男子が格好いいです。松倉詩門は勉強もスポーツも出来、スタイルも顔も良く、物事を斜めに見るタイプ。堀川次郎はまじめで優しいです。この2人が謎解きに関わっていく六つの物語です。 1、一年先輩の浦

  • 母の愛の力はすごい『タカラモノ』(和田裕美)

    ほのみが小学校2年生の秋、家族は池を埋め立てた新興住宅地に引っ越してきました。その一か月後、小学校の運動会があり、6年生の姉はリレーで一番に、ほのみは周回遅れでビリでした。でもママは「あそこであきらめないで最後まで走って偉かった」とほめてく

  • 紅葉は美しいけれど・・・

    私の町は道路ごとに樹木の並木があります。今は紅葉がきれいです。イチョウ、ハナミズキ、ユリノキ、ケヤキ・・・ 中でもダントツに美しいのは、アメリカ楓の紅葉です。 我が家にはハナミズキが3本あるので、花も紅葉も楽しみます。ところが・・・今は落ち

  • 文哉の旅立ち・完結編『海が見える家 旅立ち』(はらだみずき)

    3月にアップした『海が見える家 続続編』は、文哉が管理する別荘地が台風で被害に遭い、彼は野菜も自分で作ってほとんど自給自足の生活をし始めたところで終わりました。今回は4冊目。台風から一年後、文哉の旅立ち・完結編です。 文哉は相変わらず海釣り

  • 2人の気持ちがズレた時にどうする?『傲慢と善良』(辻村深月)

    架は30代後半まで、女性との付き合いはたくさんあったのに、結婚しようとは真剣に考えませんでした。気が付いたら周りはみんな結婚しているか独身を貫くという友人たち。100%気に入っていた女性とは、相手が26歳だったことから急がずに、ただ付き合っ

  • 夫婦・親子も相性?『雲を紡ぐ』(伊吹有喜)

    美緒は高校2年生です。1年の時に受けたいじめのため、学校へ行っていません。自分の部屋のベッドで赤い温かいショールにくるまっています。母はそんな娘を心配するあまり、説明を求めたりお説教をしたりします。美緒は自分の気持ちをうまく言葉で言えません

  • 32歳の2人のゴールインまで『やめるときも、すこやかなるときも』(窪美澄)

    家具職人をしている須藤壱晴と会社員の本橋桜子は、友人の結婚式の二次会で出会いました。二人とも酔っぱらって洋服を着たまま壱晴の部屋で何事もなく寝ましたが、そのいきさつはさっぱり覚えていません。 二度目の出会いは、壱晴の個展のカタログを作るため

  • 真反対のナルチスとゴルトムントの友情『知と愛』(ヘルマン・ヘッセ 高橋健二訳)

    この本は、大学に入学してすぐ、50代半ば、そして老女になった現在の3回読んでいます。どの時も感動したヘッセの作品の中で一番好きな長編小説です。 少年ゴルトムントは父の意向でマリアブロンの修道院に入れられます。ダニエル院長は年配者で、尊敬され

  • 読書好きはワクワクする『本を守ろうとする猫の話』(夏川草介)

    夏木林太郎は高校生、今は不登校中です。幼いころに両親が離婚したため、祖父と暮らしていました。ところが祖父が亡くなり、初めて会った叔母が引き取りに来て、居心地のよい古書店もたたむことになりそうです。 祖父が丁寧に本を扱っていた古書店には、人気

  • 悲劇的状況を喜劇的に表わした「川っペり ムコリッタ」(萩上直子監督)

    富山県の日本海に面した漁港。イカがたくさん獲れます。山田(松山ケンイチ)はそこの塩辛工場で働き始めます。 工場長(緒方直人)の口利きで、川べりの古い木造長屋を紹介されます。 ある日、隣の住人・島田(ムロツヨシ)が風呂を貸してほしいと、無理や

  • 17歳の少女のひと夏の出来事『悲しみよ こんにちは』(F.サガン 翻訳者:朝吹登美子)

    この小説を読んだのは女子大生の時でした。真面目な私にはピンとこない話で、心に残らずすっかり忘れていました。 今回改めて読んで、18歳でこの物語でデビューしたサガンの才能に改めて感服しました。 セシルは17歳で、父とその愛人のエルザと一緒に地

  • 懐かしい味『禅寺丸柿』

    今年は禅寺丸柿を手に入れられました。この柿は町中の八百屋さんでしか売っていないので、すぐに売り切れてしまいます。 小ぶりな実は、果肉に霜降りが入って種がたくさんあります。甘味は少なくてさっぱりしています。懐かしい味です。 私の実家は東京都世

  • 何でも好転させるおばぁちゃん『ひかりの魔女』(山本甲士)

    85歳のおばぁちゃんが光一の家族と一緒に住むことになります。長男と暮らしていたのですが、彼が亡くなって一人になってしまったのです。もともとこの家はおばぁちゃんの家で、25年前まではここに住んで書道教室を開いていました。 やってきたおばぁちゃ

  • 昭和の大女優と若者の情愛『ミス・サンシャイン』(吉田修一)

    岡田一心は大学院生です。ゼミの教授からアルバイトを紹介されます。「力のある男の学生を」と頼まれて、ちょうどバイト先が無くなったところの一心は引き受けます。 相手は昭和の大女優・和楽京子。本名石田鈴。現在は80代。尋ねた先は北の丸公園に近い立

  • ランチだけでも気が晴れた日

    久しぶりに文化村のミュージアムに出かけましたら、なんと!?展示は土曜日からでした(^^) お昼はいつものように、デユマゴのランチ。庭のパラソルの下に座りました。ニワトコの木は葉の先が紅葉を始めています。花々も季節で変わっていて、ルドベキアが

  • 若者たちを支えて育てる『三十光年の星たち』(宮本輝)

    京都の路地の小さな貸家の並ぶその一軒に住む坪木仁志は30歳。子供の時から父に疎まれていました。まじめな兄は医師になり、弟は公務員になります。仁志は私立大学では勉強せずに落語ばかり聞いていて、卒業してからも一つの仕事が長続きせず、120万円の

  • 青春時代と冒険の私小説『そらをみてますないてます』(椎名誠)

    冒険家で遊びが得意な大人、という印象の作家の青春時代の物語と冒険旅行の物語が交互に語られています。真似はできないので、青春時代を先にまとめて書きます。 19歳の彼は、レストランの地下で夜中に食器洗いをするアルバイトをしています。朝の3時半に

  • サーカスの凄さと少年の成長物語『サーカスの夜に』(小川糸)

    少年は両親が離婚して、グランマに育ててもらいました。粗末なアパートの1階がタバコ屋で、その屋根裏部屋で暮らしました。彼は13歳ですが、外見は10歳ぐらいで、子供の時の大病のために大きくなれないと言われました。 ある日、目にしたレインボーサー

  • ウィルス蔓延の現在の先取り『バベル』(福田和代)

    表題に引かれて買って、読み始めて驚きました。コロナウィルス蔓延の現在の先取りのような、現在よりもっと怖い話でした。 如月優希は駆駆け出しの小説家、蕎麦屋と喫茶店のアルバイトをしながら暮らしています。ある日、一緒に暮らす美大生の渉がウィルス性

  • 15歳の少年の愛した女性は文盲の戦争犯罪人『朗読者』(ベルンハルト・シュリンク 松永美穂訳)

    体調の悪かった15歳の僕は、バーンホフ通りで吐いてしまいました。その時にてきぱきと対処して家まで送ってくれた女性がいました。それがハンナ・シュミッツとの出会いです。 彼女はアパートの4階に住んでいて、市電の車掌をしている30代の女性でした。

  • 人付き合いの大切さに気付かされる『傑作はまだ』(瀬尾まいこ)

    加賀野正吉は大学4年の時に書いた小説で新人賞をもらい、それ以来作家として50歳まで暮らしています。 1人にしてはかなり広い家の一室にこもり、毎日パソコンに向かって文章を綴っています。人と接するのは編集者との打ち合わせのときのみで、近所付き合

  • 雑草の中から生えてくる清楚な花『タイワンリリー』

    梅雨が明ける頃から雑草や灌木の中から細い茎を伸ばして、夏になると真っ白い清楚な花を咲かせます。 台湾から来たという「タイワンリリー」または「タカサゴユリ」といいます。テッポウユリの一種です。 我が家も今年は5箇所に生えています。球根なの

  • 国立西洋美術館ができるまで『美しき愚かものたちのタブロー』(原田マハ)

    東京・上野駅を出てすぐにある国立西洋美術館。横長長方形のすっきりした建物はル・コルビジュエの設計です。門を入ると前の庭で、ロダンの「地獄門」「カレーの市民」「考える人」が迎えてくれます。美術館に入れば、常設展では松方コレクションが展示されて

  • 呼んでいる声がきこえますか?『52ヘルツのクジラたち』(町田そのこ)

    大分県の海に面する丘の上の一軒家に越してきた三島キナコ。その町で虐待されているらしい少年と出会います。 キナコ自身が母と義父から虐待され、子ども時代から辛い苦しい状態で過ごしました。高校時代からの仲良しの晴美とその職場の友人アンさんが支えて

  • 仲間からのアドバイスが効く『大事なことほど小声でささやく』(森沢明夫)

    6編の短編から成る物語です。すべてに関わるのは「ゴンママ」と呼ばれる優しくて愉快な大男・権田です。 1.本田宗一 45歳のサラリーマン。高校生になった一人娘のことで悩んでいます。シェフになりたくてフランスに留学を希望しています。しかし父親

  • ドリトル先生とスタビンズ君の冒険物語『ドリトル先生ガラパゴスを救う』(福岡伸一)

    朝日新聞に連載している時から楽しみにして読んでいた物語です。そして、これが本になって出たら、小学4年生の孫にプレゼントしようと思っていました。成長していく男の子には、うってつけの物語です。 主人公は医師でありナチュラリストのドリトル先生と弟

  • 音楽教室にスパイとして潜入『ラブカは静かに弓を持つ』(安壇美緒)

    全日本音楽著作権連盟に勤める25歳の橘樹は3歳から15歳までチェロを習ったことがあります。それが理由で、ミカサ音楽教室にスパイとしてレッスンに行かされます。 最大手のミカサ株式会社の音楽教室で使われる教材からも、著作料を取らねばならない、と

  • 涼しい風の吹き抜ける『箱根・湿生花園』

    気持ちよく晴れた日、植物好きの友人と箱根の湿生花園に行きました。 入ってすぐの池に青い珍しい花が咲いていました。ポンテチリアという初めて知る名前です。 緑の木立の中では、真っ白いササユリが迎えてくれました。私の携帯のアドレスにもしている好き

  • ザルツブルグでの日記エッセイ『オーストリア滞在記』(中谷美紀)

    中谷美紀さんは女優です。6年前にドイツ人のヴィオラ奏者と結婚して、1年の半分をザルツブルグの標高600mの場所にある自宅で過ごしています。この本はコロナでロックダウンの始まった年の5月1日から7月24日までのエッセイ風日記です。 6月の末の

  • 早くも夏のウチの庭の花々

    6月の末から一気に来た猛暑の日々(_ _;)我が家の庭も夏の花々が盛りになりました。 〇アガパンサス:初夏に咲き始める私の好きな花です。名前の由来は、ギリシア語のAgape(愛)とAnthos(花)で、地面から長い茎を伸ばし、てっぺんで細い

  • お仕事小説の先駆『閉店時間』(有吉佐和子)

    この作者は『複合汚染』でも『恍惚の人』でも数年先の人々の苦労を先取りするような小説を書かれていて感服していました。 これは同じ女子校を出た3人の女性が新宿の大手デパートに勤めた5年間の物語です。最近も人気のあるお仕事小説の先駆けともいえます

  • オードリー・ヘップバーンの人生と人間性を描いた映画『オードリー』

    高校生の時に観た「ローマの休日」の感動はいまだに忘れられません。気品があるのにお茶目でチャーミングな王女様。 その後も『麗しのサブリナ』など人気映画の主役を演じましたが、晩年にユニセフの親善大使として紛争地帯の子供たちを訪ねている写真には、

  • 浄瑠璃の世界を楽しく覗ける『仏果を得ず』(三浦しをん)

    この作者のファンで、作品のほとんどを読んでいるのに、この作品は敬遠していました。今までに一度しか見たことのない伝統芸能なんて畏れ多い、と思っていましたが・・・。 読み出したら面白くて、いっき読みでした。 主人公の健は、高校の時に見た文楽で眠

  • 紫陽花を見に王子へ

    日差しはないけれど、雨も降らない涼しい日、花好きの友人に誘われて、王子へ紫陽花を見に出かけました。 飛鳥山公園の下と線路際の金網の塀の間の細い道を歩きながら、丁度満開の紫陽花の花を愛でました。 私たちの好きなブルーの花は涼しげで、濃い

  • さまざまな人の再出発を描く『海の見える理髪店』(荻原浩)

    表題を含めて6編の短編集です。 「海の見える理髪店」 海辺の小さな町にある理髪店。年輩の店主が1人で切り盛りしている人気のお店です。予約を入れて行くと、シャンプーからマッサージまで付いた心地よい昔風の理髪店です。 特徴は、海を写す大きな鏡が

  • 帝国図書館の歴史と喜和子さんの生涯が絡む『夢見る帝国図書館』(中島京子)

    この小説では、帝国図書館の歴史と喜和子さんという個人の生涯の物語が交互に語られます。実は私はこのタイプの進み方が苦手で、どうしても一つの話の方を続けて読みたくなってしまいます。 ここでは帝国図書館の歴史を先に、喜和子さんの生涯を後でまとめて

  • 紫蘇の香とほんのりした甘さ『紫蘇ジュース』

    スーパーに赤紫蘇の葉が出始めました。早速買ってきて、紫蘇ジュースを作ります。この時期の恒例になった仕事です。 材料:赤紫蘇の葉(300g)、砂糖(400g)、檸檬(1.5個)又は(酢小3)、水1800cc 作り方: 赤紫蘇の葉を太い茎から外

  • 連句と和菓子とポップ『言葉の園のお菓子番』(ほしおさなえ)

    一葉は、大学を出て4年勤めた書店が閉店して、仕方なく、文京区根津にある実家に戻りました。亡くなった大好きな祖母の部屋には、本棚が1つ残っていました。 入院中にお見舞いに行った時に「私がここから戻れなかったら、本棚にあるノートを見てほしい」と

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