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騒音のない世界で本を読む https://brubebe.hatenadiary.com/entry/2021/11/17/162439

児童文学大好き。 願わくば、煩わしいことすべて放り投げ、 児童文学に浸っていたい人の読書日記です。

モンゴメリ、バーネット、オルコット、アリソン・アトリー、 アレックス・シアラー、ジョージ・マクドナルド、ダール、 高楼方子、梨木香歩、松谷みよ子、佐藤 さとる、香月日輪 、etc. 読みたい本が山盛りで無職になっても時間が足りない。 HSPでぼっちで本の世界に逃げるのが得意なおばさんの読書日記です。 もちろん、児童文学以外も読みます。

びねが
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2021/12/02

  • すべてに意味を求めてはいけない

    人生なんて無意味だ ヤンネ・テラー 著 意味のあるものなんてこの世には何もない。 ものはみな始まったとたん終わりに向かっている。 だから何をしても意味がない、無益だ。 自分の存在意義、人生の意味。 人生について世界についておぼろげに見えてきた思春期の子どもに湧き上がる疑問。 自分が今ここにいる意味はなんだろう? どうせ死ぬのになぜ生きなきゃいけない? 意味がないなら今やっているすべてのことが無駄なのか? 思春期をこじらせまくってそのまま大人になった私。 人生の意味は極力考えないようにしている。 だって、意味なんてないって知ってるから。 私の存在なんてあってもなくても変わらない。 今私が消えてし…

  • 傷を笑いにかえる

    秘密のノート ジョー・コットリル著 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 前回の「レモンの図書室」と同じ著者の本。 「レモンの~」がドストライクに好みだったので図書館で迷わず借りてきた。 「レモンの~」はヤングケアラーを題材にした物語で 社会問題になっていることは知っているが 私にはあまり身近なテーマではなかった。 が、主人公の心の動きが鬱になる前の私によく似ていて共感し涙した。 本作はルッキズムがテーマ。 11歳の少女ジェリー。 ものまねが得意でひょうきんな女の子。 太めの体型も自虐ネタにして笑いをとる。 そんなジェリーだからみんな遠慮せず彼女に言う。 セイ…

  • わたしは大丈夫という呪文

    レモンの図書室 ジョー・コットリル著 本が大好きなカリプソはいつも一人。 でも大丈夫、ひとりでも幸せだ。 ママが子供のころに読んでいた本に囲まれて幸せ。 自分の一番の友だちは自分、頼りになるのは自分の強い心だけ。 そうパパに教えられて生きてきた。 「他人はいらない」 「もしパパになにかあっても大丈夫だ、お前には人一倍強い心があるんだから」 パパはママが死んで悲しくて心が壊れてしまった。 その壊れた心はどこかに仕舞って鍵をかけた。 そして「パパは大丈夫だからカリプソも大丈夫だ」と言って カリプソの存在を忘れるようになった。 この物語は、近年社会問題になっているヤングケアラーを題材にした話だが 私…

  • 本を眺める楽しみ

    私の本棚 新潮社編 本が好きだ。 もちろん文章を読むのが好きなわけだが それ以上に本の存在そのものが大好きだ。 “モノ”としては紙の集合体にすぎないけど その中は文字や絵や写真を通して未知の世界が広がっている。 だからだろう、本の背表紙を眺めているとワクワクするのは。 当然、本屋も図書館も大好きだ。 そこには無数の夢と希望と可能性がある。 (私にしてはかなりポジティブなワードのラインナップ) 一生かかっても知り得ることのできない知識や事象、歴史、概念etc. そして人様の本棚を見るのもこれまたとっても楽しい。 「本棚は人を表す」と言われるように 本棚は、その人の趣味、思考、嗜好、価値観が可視化…

  • ルッキズム支配

    かわいい子ランキング ブリジット・ヤング著 衝撃的なタイトルとかわいい装丁で手に取らずにはいられなかった本。 今の時代、かわいい子ランキングなんてあっていいのか? 生徒たちに突然送られてきた8年生の女子のかわいい子ランキング。 1位から50位までのランキング。 みんなの予想を裏切って1位は、地味で本ばっかり読んでてぼーっとしているイヴ。 誰もが憧れる人気者のソフィーが2位。 自分の世界に満足してひっそり生きていたのに いきなり学校の中心人物になってとまどうイヴと 自分が1番じゃないこと、誰かの下になったことががまんできないソフィー。 そしてランキングに入ってもいない、ぽっちゃりタイプのイヴの親…

  • 言葉の怖さ

    パッとしない子 辻村深月著 小学校教師が国民的アイドルのかつての教え子に再会し、 先生と二人で話がしたいと言われ、気分良く応じたら 聞かされたのは自分が過去に言った彼と彼の弟を傷つけ言葉の数々。 あなたが放った言葉で如何に傷ついたか、 どれだけあなたを嫌ってるかを 面と向かって話されるというある意味復讐劇のようなストーリー。 言われた方はしっかり覚えているが 言った方は、言われてみればそんなことを言ったような気もする程度の記憶で しかも「私そんなひどいことした?」と納得がいかないどころか 傷つく人が繊細すぎるのだと思う。 深く考えずに言った言葉でいちいち傷つくのはやめてほしいと。 傷つく方が悪…

  • 人間も動物も結局見た目

    やさしいライオン やなせたかし著 やなせたかしと言えばアンパンマンを思い浮かべる人が多いだろうが 私は「やさしいライオン」と「チリンの鈴」、 この2冊の絵本を思い出す。 大好きで大事な2冊の絵本。と言っても手元にはない。 好きなら買って手元に置いておくべきなのだが ここ10年ほど物を捨てたい病に罹患中で 病が悪化すると発作的になんでもポイポイ捨てしまう。 そうやって今まで何度も買っては処分しを繰り返しているこの2冊。 どうしても読みたくなったので今回は図書館に行った。 あいにく「チリンの鈴」はなかったので 「やさしいライオン」だけ借りてきた。 いつも震えているからブルブルと名付けられたみなしご…

  • 殺人鬼ノーム

    庭のこびとノームから身を守る方法 チャック・サンプチーノ著 ふらっと立ち寄った図書館で目について借りた本。 赤い三角帽をかぶった小人のおじいさん、ノーム。 その存在は、知るともなく知っている。 映画アメリにも出てきたし、 どこの家の庭にもある、とまではいかないけど、 わりと見かけることが多い陶器でできた置物だ。 ディズニーの白雪姫に出てくる7人の小人を彷彿とさせる見た目から 善良な妖精の類かと思っていた。 しかしこの本のタイトルには「ノームから身を守る」とある。 なんか気になるではないか。 厚さ1センチほどで写真もたくさん載ってるから すぐに読み終わるだろうと思い、借りたのだが。 この本は一体…

  • 自然と感性

    みどりのゆび モーリス・ドリュオン著 この本を読んでまず思ったのが その世界観も登場人物の設定もまるで違うけど バーネットの秘密の花園と似ているなと。 秘密の花園は、イギリスに住むネグレストされた子どもの頑なだった心が 草花にふれることで癒やされ 子どもらしい明るさと素直さを取り戻し成長する物語。 みどりのゆびは、チトという少年のみどりのゆびの力で 街のここかしこに草花があふれ 犯罪も戦争もなくなるという、いわばファンタジー。 馬も喋るし。 2つの物語のどこを似ていると感じたのか。 それは自然の偉大さとSense of wonderの大切さを知れるところだ。 Sense of wonderを調…

  • お菓子のない人生なんて

    お菓子の大舞踏会 夢野久作 著 夢野久作といえば、ドグラマグラ。 私はドグラ・マグラしか読んだことがない。 ドグラ・マグラのチャカポコチャカポコ・・・が辛すぎて なんとか読破したものの、チャカポコしか覚えていない。 以来、夢野久作の本を手にとることはなかったが 「お菓子の大舞踏会」というタイトルに惹かれて読んでみた。 これが夢野久作の作品なのかと驚いた。 タイトルは可愛いけどきっと難読なのだろうと予想していたのに 反してタイトルそのままにお菓子が踊る童話である。 お菓子の食べすぎは体によくないと 子どもへの注意喚起を目的に作られたような童話だ。 お菓子が大好きな五郎くんがお菓子をたくさん食べた…

  • クズ夫の妻たるもの

    ヴィヨンの妻 太宰治 著 私はとくに太宰のファンというわけではないので 太宰といって思い浮かぶのは、 「人間失格」「走れメロス」「斜陽」くらいである。 3作品とも確かに本を読んだのだが、内容を覚えていない。 どういう話だったっけ? 「斜陽」は 読後に ”好きだなこれ” と思った記憶はあるのだが ストーリーが全然思い出せない。 私は多分、太宰の世界がよくわからない。 だけど「ヴィヨンの妻」、タイトルの“ヴィヨン”に惹かれた。 ヴィヨンとはなんぞや、 ちょっと童話っぽいとワクワク読んでみれば まったくの見当違い、クズ夫とその妻の話だった。 そして初見ではなく、 過去にもやっぱり“ヴィヨン“に惹かれ…

  • 人形の存在

    りかさん 梨木香歩 著 ―ひな祭りのプレゼントにリカちゃん人形をリクエストしたら おばあちゃんから送られてきたのは市松人形のりかさんだった― 確かにどちらも人形であるし、 同じ名前だから間違ってはないけれど 期待していたプレゼントとはずいぶん違う。 箱を開けた時のようこの消沈は、推して知るべしだ。 だけどこのりかさん、そこらの人形とは格が違う。 ようこも後に言う。 「りかさんは、世界中のどのリカちゃん人形よりいちばんいいりかさん」 物言わぬ人形と表現されるが このりかさんは喋る。 厳密に言うと“喋る”わけではないけど、 ようことおばあちゃんとりかさんはとっても仲良しだ。 そして、この物語に登場…

  • バカ最強説

    イワンの馬鹿 トルストイ著 この物語を読んでますますバカ最強説を唱えたくなってしまった。 何も考えない、考えられない人、 世の理になんの疑問を持たず、 目に見えているものが全てと信じて疑わない人、 ことの複雑さを理解できない人、 そんなバカの方が賢い人より幸せなのではないかと常々考えていたのだが その考えを後押しするような物語だった。 イワンの兄弟のシモンは、軍人で力と権力を欲し タラスは、商人で金欲が強い。 対してイワンは、それらに何の価値も感じていない。 だから貰えるはずの父親の財産分与も気前よく兄たちに譲ってしまう。 無欲なのか無知なのか。 無欲も無知も現状を受け入れている点は同じだが …

  • 悪くない魔女

    ラプンツェル グリム童話 塔に幽閉された髪の長いお姫様が王子様に助けられるお話だと (ディズニー版は知らない)と思っていたが そんなわかりやすい勧善懲悪な物語ではなかった。 そもそも、ラプンツェルはお姫様ではなく一般庶民だ。 つい童話に出てくる女の子は、 皆お姫様だと思ってしまうのはどうしてだろう。 それに魔女と言えば、悪者と相場が決まっているが この物語にでてくる魔女を悪者とするのはちょっと可哀想だ。 たしかに物語上は、悪者として位置づけられているのだが 魔女のしたことは、我が子を大事に思う母親の 行き過ぎた行動にしか思えないからだ。 それよりも長い間子どもができなくて、 やっとできた娘を青…

  • ただ、淋しくて悲しい

    赤いろうそくと人魚 小川未明 アンデルセンの人魚姫は悲恋の物語だが 王子とその花嫁の幸せな結婚という明るい要素と 恋は叶わなかったけれど 自己犠牲を尽くした人魚姫が永遠の魂を得るという救いがあるから ハッピーエンドとも言えなくもない。 だがこの小川未明の人魚の物語は、どうだ。 最初から最後までどんよりと重くて淋しくて全く救いがない。 冷たく暗い気の滅入りそうな北の海で暮らすよりも この世界の中で一番やさしいものだと聞く 人間の元で暮らした方が幸せになれるだろうと 陸に娘を産み落とした人魚。 神様から授けられた子どもだからと 人魚の赤ん坊を大事に育てる、ろうそく屋の老夫婦。 だけど大金を目の前に…

  • 全員ルッキスト

    白雪姫 グリム童話 誰もが知ってる白雪姫の物語。 美しい白雪姫に嫉妬した継母が 彼女の殺害をたくらむが 何度か失敗し、 なんとか毒りんごを食べさせて、やっと殺害成功!悲願達成! かと思ったら、 実は死んでなくてりんごが喉に詰まっていただけだった。 と、ちょっとマヌケな魔女のおかけで死を免れた白雪姫が ふらっと現れた王子様と結婚するという ハッピーエンド(なのか?)物語。 ちゃんと白雪姫を読んだのは初めてかもしれない。 何故なら、こんなひどい物語だったのかとショックを受けているからだ。 この物語のテーマはズバリ、ルッキズム。 外見至上主義バンサイ!だ。 つい小人やお姫様とキラキラしたものに惑わさ…

  • 夢膨らむお菓子の家

    ヘンゼルとグレーテル グリム童話 パンの本を読んだからか パンと同じくらい魅惑的なお菓子のことが気になって ヘンゼルとグレーテルを思い出した。 ヘンゼルとグレーテルと言えばお菓子の家。 その甘くてメルヘンな様相から 可愛らしい童話を想像しがちだが そんなことはなく、なかなか残酷な物語だ。 自分の食べる物がなくなるからという理由で 森の奥深くにこどもを置き去りにする継母と実父。 こどものために食べ物を我慢する親の方が多い (そうであってほしい)と思うが グリムやアンデルセン、 多くの童話にでてくる親はそんなに優しくない。 我が子より我が身が何より大事な 実に本能に忠実な大人たちだ。 そんな親に捨…

  • パンのない人生なんて

    いつものパンがあなたを殺す Grain Brain デイビッド・パールマター/クリスティン・ロバーグ 著 白澤卓二 訳 三笠書房 私はパンが大好きだ。 ケーキも好きだがどちらか選べと言われたら 迷わずパンを選ぶ。 スコーンとパンのどちらかを選べと言われたら・・・ 無理、選べない。 スコーンは、パン?菓子?どっち? ま、ケーキもパンもスコーンも 小麦を使った食品であることに違いはない。 小麦に含まれるグルテンというタンパク質が 体によくないと言われ、 グルテンフリーが流行り始めたのは いつからだったか、 グルテンフリーは定着した感がある。 グルテンフリーや 糖質制限ダイエットが流行る前は、 大好…

  • ガーデニングの癒し

    秘密の花園 フランシス・ホジソン・バーネット著 説明するまでもない有名文学作品で 私がバーネットの作品の中で一番好きな物語だ。 主人公のメアリとコリン、 二人とも全然いい子じゃなくて 可愛げもないところが好きなのだが とんでもなくわがままでいつも不機嫌で、 思い通りにならないとキレる扱いに困るこどもで。 でもそれは親にネグレストされて 愛情に飢えてるからなのだと知ると いたたまれない気持ちになる。 メアリの両親もコリンの父親も自己中な人間だ。 特にコリンの父親には、怒りが湧いてくる。 妻を亡くした悲しみから抜け出せず、 愛と保護を必要とする我が子を放置して旅三昧。 自分の悲しみにどっぷり10年…

  • 貯金生活

    れんげ荘 群ようこ著 ハルキ文庫 有名広告代理店を45才で早期退職して 貯金だけで生活すると決めたキョウコ。 家賃3万円のボロアパートに引っ越し、 月10万円で慎ましく心穏やかに暮らす。 現在無職の私は、 主人公キョウコの貯金生活に親しみを覚える。 もちろん、自分で決断して無職になったキョウコと 思いがけず無職になった私とでは 心構えが全然違うのだが 会社という組織に馴染めなかった 独身無職のおばさん一人暮らしの心情に 共感するところも多い。 私は、会社の人間関係で病んだので 人間がうじゃうじゃいる組織に戻りたくないが 今は、傷病手当金でなんとか生活してるけど キョウコのように8桁の貯金がある…

  • おしゃれしたい気持ちは罪なのか

    赤いくつ 作者:アンデルセンハンス・クリスチャン Amazon この有名な物語は、宗教色が濃くて クリスチャンではない私にはちょっと受け入れ難い。 村の靴屋のおばさんが 赤い靴を少女にプレゼントしたのが 少女の母親の葬式の日とは、 ちょっと意地悪じゃないか。 だけど靴も買えないくらい貧乏な少女が 赤い靴を手にした時は、そりゃあ嬉しかったろうし 葬式といえどもそれしか靴がないのだから その靴を履いて当然だろう。 そして赤い靴を初めて履いた日に 裕福な婦人に引き取られて 貧乏から抜け出せたのだから 今の幸せはすべて赤い靴のおかげだと 思ってしまうのも仕方がない。 少女にとって赤い靴がラッキーアイテ…

  • 映画化したくなる物語

    みんなワッフルにのせて 作者:ポリー ホーヴァート Hakusuisha/Tsai Fong Books Amazon 私がポリー・ホーヴァートを知った最初の本。 (ホヴァート?ホヴァス?発音がわからない) 「ブルーベリーソースの季節」も 「サリーおばさんとの一週間」も好きだけど イチオシはこの本だ。 両親が海で行方不明になって一人ぼっちになった 11才の少女プリムローズと 彼女を取り巻く個性の強い人々を描いた物語。 各章末にレシピが載っているのも楽しい。 ポリー・ホーヴァートの作品を読んでいると いつも頭の中で映画化してしまう。 彼女の作品は、ミニシアター系映画の好きな人に 受けると思うのだ…

  • 女性の結婚と仕事

    続あしながおじさん(新潮文庫) 作者:ジーン・ウェブスター 新潮社 Amazon あしながおじさんの続編で原題は、DEAR ENEMY。 親愛なる敵様といったところだろうか。 敵様とは、孤児院院長のサリーが 手紙を送る仕事仲間の医師マクレイ先生のこと。 あしながおじさんの物語は、 ジュディが思いを寄せるジャービス坊っちゃんが あしながおじさんだとわかったところで終わっている。 続編は、ジュディの友人サリーが ジャービスとジュディ夫妻から ジョン・グリアー孤児院院長を指名されて 驚いている様子から始まる。 ジュディはジャービスと結婚して 幸せに超リッチに暮らしている様子が 私が想像していたジュデ…

  • こんな風に生きれたら

    Heaven?〔新装版〕 コミック 全6巻 完結セット 作者:佐々木 倫子 Amazon フレンチレストラン Loin d’ici(ロワン ディシ)=この世の果て Loin d’iciとは、 直訳すると “ここから遠い場所”。 繁華街からも駅からも利益からも遠い、 そして何よりも現実から遠いレストラン。 このレストランを“この世の果て化”してるのは、 超マイペース自己中わがままオーナー黒須仮名子。 美味しいフレンチと酒を思う存分 自分が楽しむために開業したのだから、 そもそも客に対するサービスの概念がない。 顧客満足 < 自己満足 サービス業に携わる人間として レストラン経営者として 誰が見て…

  • 自分が自分でいられること

    窓ぎわのトットちゃん 新組版 (講談社文庫) 作者:黒柳徹子 講談社 Amazon この本をはじめて読んだのは 小学校5年生の時。 この頃の私にとって黒柳徹子は、 “TVに出てるちょっと変わったおばさん” という認識だったから このおばさんのこどもの頃の話は 面白そうだと思ってこの本を買った。 小学校を退学になったトットちゃん。 トイレの汲み取りの穴に飛び込んだトットちゃん。 どのエピソードも面白くて、 いわさきちひろの絵も可愛くて すぐにこの本が大好きになった。 トットちゃんが通うトモエ学園にも憧れた。 教室は電車で、席が決まってなくて 自分の好きな学科を優先して学ぶ。 お昼は、講堂に集まっ…

  • 金銭にシビアなクマ

    くまのパディントン (世界傑作童話シリーズ) 作者:マイケル・ボンド 株式会社 福音館書店 Amazon Yahooニュースで イギリスのエリザベス女王と お茶をするパディントンの映像を見た。 エリザベス女王の在位70年を祝う 祝賀コンサートの冒頭で流れた映像らしい。 バッキンガム宮殿で女王とお茶するクマ。 なんてイギリスらしいんだろう。 と微笑ましく思ったが 一目でそのクマがパディントンだと 日本人の私でもわかるくらい有名だけど どんなお話だっけ? 映画は見た。 子供向けだろうと侮っていたら 面白くて、1、2共にお気に入りの映画になった。 原作は、読んだことがないから 早速買って読んだ。 暗…

  • 自分だけの世界がほしい

    だれも知らない小さな国―コロボックル物語 1 (講談社青い鳥文庫 18-1) 作者:佐藤 さとる 講談社 Amazon 小人の物語の定番、セオリーと言えば 小人の敵と味方の攻防を描いた物語だろう。 小人の味方となるのは、たいてい子供で 敵は大人、小人で金儲けしようとする人や 小人の世界を壊そうとする人。 この物語もそんなセオリーどおりと言える。 子供のころに出会ったコロボックルの存在を信じて 大人になったせいたかさんが コロボックルを守ろうとする物語。 だけどそれは物語の外枠にすぎない。 この物語が教えてくれるのは 自分の心の中にある世界、 誰にも邪魔されない 自分だけの世界を持っていることが…

  • 面倒くさいの根底にあるもの

    生きるのが面倒くさい人 回避性パーソナリティ障害 (朝日新書) 作者:岡田 尊司 朝日新聞出版 Amazon <回避性パーソナリティ障害> ー自分に自信が無くて人から批判されたり 恥をかくのが怖くて社会や人を避けてしまう。 愛されたいが冷たい仕打ちが怖くて相手に近寄れないー 人と会うのが面倒くさい。 喋るのが面倒くさい。 考えるのが面倒くさい。 生きるって超絶面倒くさい。 人と親密な関係になれない。 他人の批判や拒否に敏感。 いつも皆に嫌われてると思う私。 自己肯定感自体がない私。 そんな私は愛着スタイル回避型だから =回避性パーソナリティ障害だろうと 思っていたが両者は、別物だった。 両方が…

  • 神さま次第

    ミシェルのゆううつな一日 作者:マルティナ・ヴィルトナー 岩波書店 Amazon ミシェルは、14才の女の子。 背が低くて、自分の名前が嫌い。 ママとパパは別居中で 学校でリディアにいじめられている。 なんかうまくいかなくて、 やることなすことすべて失敗の日。 負のループにハマってしまった日。 朝、寝坊した。 先生の足を踏んでしまった。 フランス語の授業でミス。 ママのお金でジャグリングボールを買った。 リディアのリュックを盗んで逃走。 他人の車を開けて中を物色。 財布からメモを盗んで逃走。 靴の代金を支払わずに逃走。 つかなくてもいい嘘をついた。 失敗が失敗を呼んで、失敗に焦って逃げる。 次…

  • 老いと孤独

    ジオジオのかんむり 作者:岸田 衿子 株式会社 福音館書店 Amazon ジオジオは、王様のライオン。 誰もが恐れる強い王様。 ピカピカ光る冠を見ただけで皆、隠れてしまう。 強者の孤独。 強者の王様も年をとる。 老いを感じた時、さらなる孤独が襲ってくる。 私は強者ではないから、 強者、上に立つ者の孤独はわからないが 容易に想像することは出来る。 反対に弱者は、どうだろう。 弱者は、数が多くていつも群れてるから孤独じゃない? そんなことはない。 弱者だって孤独だ。 上司からのパワハラで病んで無職になった私は、 上司が強者ってことだから弱者だ。 人と関わるのが怖いから 社会復帰もままならない。 未…

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