アパレル業界のキーエンス／高級ジーンズを変えた絣(かすり)メーカ カイハラ

カイハラは、①一つ一つの製品は比較的狭いが、その代わり多種類の市場を狙って②受託生産でなくソリューション営業で③高価だが高付加価値の④世界初のプロダクトを開発し、⑤途中の流通をぶっ飛ばして直接販売する、というキーエンスとそっくりの事業開発戦略をとっている興味深い企業です。

地銀による新規事業開発のチャレンジ みんなの銀行はどれだけイケてるか？

地銀の元気がなくなったとうわさされて久しいですが、久しぶりにやる気の感じられるサービスが出てきました。リーンスタートアップメソッドを使用して事業をスケールさせようとする「みんなの銀行」を分析します。

Amazon.com 伝説はどこから生まれたのか？

イントロダクション Is Amazon a “perfect company”? No. Is Jeff Bezos a “perfect man”? No. Anderson, Steve. The Bezos Letters: 14 P

派生型新規事業開発の鉄則：NTT東日本はいかなるドローンを開発すべきか？

ントロダクション NTTグループの会社の社長の一人が、どの会社の社長の発言か失念してしまったのですが、 既存事業で収益の高いものがあると、どうしてもそれに頼り切って なかなか新しい事業の柱を造りに行く気になれない と発言されていたという記事

究極の顧客開発ZARA

イントロダクション（読み飛ばして差し支えないです） オミクロン株登場前に、ビジネスモデルの取材がてら、あるアパレルショップにいってびっくりしました。 普段全くテレビを見ない私でも知っているジャニーズの方がモデルのポスターが貼ってあったのです

強力な事業コアを誇るバルミューダの新規事業：「バルミューダフォン」のこれからを占う

すでにサチッているとされてきた事業領域に次々と斬新な製品を出して、ベストセラーを数多く世に出してきたバルミューダの業績が前期も好調です。バルミューダのビジネスモデルは、同社の誇る、圧倒的な製品開発能力、特に Aesthetic Ability※ による究極の単発売り切りです。このビジネスモデルは従来、十二分に機能してきたのですが、ここに来て同社がバルミューダフォンを上梓したため、ほころびが見えてきました。

新規事業開発の常識：無償のPoCはダメ、絶対

イントロダクション（読み飛ばして差し支えないです） いつものように余談から。管理人は、 サービスイン という言葉の正確な意味を、寡聞にして知らないんですね。 なぜなら、 Service in という英語は存在しないから です。 海外の人たち

ピンチこそチャンス／事業再生のメカニズム

成功した事業再生にはパターンがあるあります。①会社が苦境に陥る→②自社にしかない強みを全力で棚卸しする→③強みに基づいて集中すべき事業領域を絞る→④絞った領域に限られた経営資源を集中し、強み＝尖ったところをさらに徹底的に磨き上げる→⑤尖ったところを駆使して、③の領域で成功を得る

ベンチマークするに足る、DXの大成功事例を内緒でお伝えします

DXという概念が誕生するはるか以前に、最強のDX事業で大成功し、Fortune誌上で5年連続最もイノベーティブな企業とたたえられたある事業会社を紹介します。そのストーリーから見えてくるのは、本当に大事なのは、時代に乗り遅れないためにDXを進めることではなく、デジタルを活用しようがしまいが、顧客価値を最大化することだということです。

一発で画期的な事業アイデアを得ようとするな

イントロダクション 管理人の大好きなサッカー漫画 DAYS の主人公柄本つくしは、 足も遅いし不器用な、およそサッカーの天賦の才とは無縁の凡人として描かれています。 彼の唯一の武器は、部活を始めたときから、朝も昼も夜も 徹底的な走り込んで身

事業家のお墨付きなんかもらいに行くな

スケールする事業アイデアなんて誰も見極められない Yコンビネーターの ここにおいて、いわゆる スジのいいアイデア なんぞ、およそスケールしないという話をしました。 それどころか、極端に成功した事業に限って、アイデア誕生時はくそみそに言われた

事業再生のカギ：偽りの指標に騙されるな

ビジネスプランには、一見影響力を持つように見えて実際にはさほど意味のない数値「バニティ・マトリックス(虚栄の指標)」がしばしば含まれています。この数値は、顧客や投資家、稟議承認者のみならず、自分たち自身をも騙すため事業の成長を大きく阻害してしまいます。この記事では、そんな偽りの指標／バニティ・マトリクスに振り回されないためのメソッドをご紹介します。

http://startupscaleup.jp/2022/02/05/871/

イントロダクション 先年の人間ドックで、 家族性の高脂質症 疑いと診断されました。 「悪玉」と呼ばれるLDLの数値が非常に高く、コレステロールを下げる治療をしてください、というわけです。 結論言ってしまいまいますと、コレステロール下げる治療

新規事業のビジネスプランを承認するのは誰だ？

GEにコンサルタントとしてオンサイトしたエリック・リース氏は、景気のいい売上計画載った新型ディーゼルエンジンのビジネスプランを見せられて、慄然とし、二つの質問をします。Q1. この事業プランが実現可能だと信じている方？→チーム全員が、ちょっといらっとしながら、挙手 Q2. マジな話、この製品が2028年に数十億ドルの売り上げを達成すると、本気で信じている方？→誰も挙手をせず……なぜこのような、馬鹿馬鹿しい事態に至るのでしょうか？

事業開発／事業再生の大鉄則：SI受託開発だけは絶対に避けろ

セキュリティの問題で大失敗に終わった 7payの事業、再委託先の中には、間違いなく、システム開発の売上を立てられた業者が存在しました。なぜなら、一次受けのSIerはともかく、その下請け／孫請けの再委託先は、注文書が発行されていれば支払いを受けられるからです。とてつもなく異常な話ですよね？なぜ異常なのか、もしその理由がすぐにピンとこないようであれば、あなたの事業開発にまつわる感覚は、相当に鈍麻しています。

事業開発の鉄則：顧客セグメントを分析するのでなく、顧客のジョブを分析せよ

ある大手戦略コンサル出身者が「顧客はいくらでも細かくセグメンテーションできる」とのたまっていて、吹いてしまいました。第一に、従来のマーケティング理論では全くセグメンテーションがきかない顧客群は、存在します。第二に、顧客をどんなに細かくセグメンテーションしようが、イノベーションは生まれないと、クリステンセン教授は喝破しています。

事業開発の基本：こんな顧客インタビューは絶対やってはいけません

顧客インタビューで絶対に防がないといけないのは、顧客の本音と建前を乖離させることです。本音と建前を乖離させてしまったにもかかわらず、それを感知できずに、「このインタビューはいい線まで行けたのではないか」と錯覚をしてしまったら、「顧客インタビューの件数は増えても意味のあるフィードバックが一向に積みあがらない→結果、御社の事業はうまくいかない」という、本当に恐ろしい結果をもたらします。

事業開発を成功させる顧客インタビュー：その唯一の大原則とは？

「顧客インタビューのコツは、顧客に弟子入りするつもりで、その教えを乞うことだ」とかいわれても、具体的にどうしたらいいのか、困らないでしょうか？顧客インタビューだけは、公私にわたり1000件以上こなしてきた事業開発者の私が、顧客インタビューに必要なマインドセットを語ります。

事業開発に必須：必ず「潜在ニーズ」を見つけ出す顧客インタビュー

以前、新規事業開発のビジネスモデルの構築のコンサルティングを職業として実践しているある有名な方が、「顧客インタビューをしても新規事業のアイデアなど出てこない、顧客は自分のニーズを知らないから」とドヤ顔で言っているのを聞いて、吹いたことがあります。顧客インタビューをしても新規事業のアイデアが出てこないのは、顧客がニーズを知らないからではなく、あなたの顧客インタビューのスキルが「ナシよりのナシ」だからです

新規事業開発に 3C は必要ない

新規事業開発を専門とする私は、コンサルファームに入って40代後半になり初めて3C/4P/5 Forces を学びました。そのことを、私はこれっぽっちも後悔しなかったし、学んでこなくて心底よかったなと思いました。その理由を解説します。