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  • 執着を手放すこと〜ブログ更新停止のお知らせ〜

    このブログを更新停止することにしました。理由は簡単なもので、このブログに対する執着を手放してこの先へ進むためです。こんな風に書くとカッコつけてるようですが、そもそもこのブログを始めるに至ったきっかけを書きます。 まずこのブログを始める2年前の2020年3月まで私は8年程ある特撮感想のサイトを経営していました。勘のいい方ならお気づきだと思うので詳細についてはここでは一々書きません、お察しください。で、そのサイトを私は1度更新停止にし、更に1ヶ月後に削除したわけですが、その意図は「手放し」です。2020年は私の中で様々な物を手放した年でした……それこそ長らく付き合いのあった親友も、そして親ですらも…

  • スーパー戦隊シリーズ46作目『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(2022)第12話感想

    ドン12話「つきはウソつき」 ドン12話「つきはウソつき」 脚本:井上敏樹/演出:山口恭平 <あらすじ>ウソつきアイドルVSウソがつけないモモタロウ!しかし!この祭りはウソではない!!ついに待ちに待ったドンブラザーズ大合体!!!ドンオニタイジンの初陣を見逃すな~!!! <感想>いや、幾ら何でもこんなアイドル像古すぎじゃね!? う、うーん、ドンオニタイジンの初陣がこんな中途半端なできでいいのかと思ってしまったのですが、いわゆる「嘘と真実」という桃井タロウの話とアイドルの持つ虚像との話がどうにも合わないというか……。あと、井上敏樹先生はもうちょっと最新の女性アイドルを勉強した方がいいと思いますよ、…

  • スーパー戦隊シリーズ16作目『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992)21・22話感想

    第21話「守護獣大あばれ」 第22話「合体!剛龍神」 第21話「守護獣大あばれ」 脚本:杉村升/演出:東條昭平 <あらすじ>ブライが謎の少女から渡された獣奏剣を奏でるとき、守護獣ドラゴンシーザーが出現した。大獣神なきジュウレンジャーは一体どう立ち向かうのか? <感想>「ここは、どこだ?!」「ここは、お兄ちゃんの新しいおうち、ここは時間が止まった世界。だから、ここに居るかぎりお兄ちゃんは歳を取らない。でも、一歩外へ出ればお兄ちゃんの命はあと30時間とちょっとしかないわ」 ブライ、まさかのタイムリミット付きだった! ……何でもっと早く知らせてくれなかったんでしょうか?まあ後の展開を知った今なら真意…

  • 十で神童、十五で才子、二十歳過ぎればただの人

    今日はちょっとプライベートな話題。久々にインスタグラムで大学時代の友人から電話がかかって来ることが多いのですが、例外なく「俺の貴重な時間を電話で遮るんじゃねえ」とシャットアウトして着拒してやりました。ここ最近学生時代の友人・知人から連絡が来ることが多いのですが、別にその人たちに今会いたいわけではなく邪魔でしかありませんから無視しています。なぜ今更になって、と思いますが共通していたのはその人たちが「十で神童、十五で才子、二十歳過ぎればただの人」を地で行く人たちになっていることです。学生時代に輝いていたあの懐かしい人たちも社会人になると意外に平々凡々の人生を送っているものなのだなあと思います。 も…

  • スーパー戦隊シリーズ30作目『轟轟戦隊ボウケンジャー』(2006)17・18話感想

    Task17「アシュの鏡」 Task18「生きていた男」 Task17「アシュの鏡」 脚本:會川昇/演出:中澤祥次郎 <あらすじ>無数の妖怪が封じ込められているといわれるプレシャス=百鬼鏡をめぐる、ボウケンジャーとダークシャドウの激闘!その戦いに突如乱入してきたのはガイ、ヒョウガという2体のアシュだった。さらに、錫杖の音とともに現われるひとりの青年…「アシュに関われば、お前たち死ぬぜ」と不穏な言葉を呟く青年の正体は? <感想>「持っていけ!それはもう餌にもならない」「あなたにとってはプレシャスもただの餌なのね」「当然だ。俺様はアシュ以外興味はない。そんなガラクタ、なんの価値がある?」「人類の宝…

  • 『ドラゴンボールZ 神と神』批評〜「風の時代」の到来を告げる作品〜

    出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B00D0Z2JR4 さて、来月にはいよいよ「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」が公開されるので、それまでに何とか「神と神」「復活の「F」」まではレビューしておこうと今改めて見直してます。今日はその中で「神と神」を久々に見直してみたわけですが、この作品は改めて最初に見た時と後に見直した時とで全く印象の異なる作品となりました。もちろんいい意味で。というのも、私がこの作品を初めて見たのは実はアニメ版「ドラゴンボール超」を見た後だったのですが、その当時はもうただただ怒りと批判しか来ませんでした。何故ならば「何で原作者自ら原作レイプじみ…

  • スーパー戦隊シリーズ39作目『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(2015)19・20話感想

    忍びの19「探せ!天空のオトモ忍」 忍びの20「ザ・超絶!ライオンハオー」 忍びの19「探せ!天空のオトモ忍」 脚本:下山健人/演出:加藤弘之 <あらすじ>天晴たちは祖父・好天にキンジを弟子にしてやってくれと頼み込む。だが頑固な祖父は許すはずもない。そんなとき、登場する上級妖怪ヌエ。様々な武器をもつヌエはニンニンジャー6人の行動の先を読むかのような攻撃を繰り出し、一番刀や忍シュリケンが破壊されてしまう。それを直せる当代一のカラクリ技師がいるとキンジが提案するのだが……。 <感想>「つまり爺ちゃんが手なずけろって言ってたやつか」「1つ聞かせろ小僧。俺を手なずけてどうする?」「決まってんだろ。ラス…

  • スーパー戦隊シリーズ46作目『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(2022)第11話感想

    ドン11話「イヌのかくらん」 ドン11話「イヌのかくらん」 脚本:井上敏樹/演出:山口恭平 <あらすじ>獣人が人間界に現れたビジョンを見たソノイは桃井陣の元へ。陣は獣人の出現はあり得ないと言いながらも、獣人の作る折り紙に気を付けろと助言する。飲食店で働いていた犬塚翼は刑事の狭山に見つかってしまう。翼は異空間に逃げるが、追いかけてきた狭山がひょう変して……。 <感想>もうこれ完全に「仮面ライダーアギト」じゃないですか展開が……ここに来て第三勢力まで出すとかなあ。 まあ何となく予想はしてましたけど、やっぱりタロウは脳人側の人間っぽいというか、そもそも指導者が同じだったというのは予想できた展開です。…

  • スーパー戦隊シリーズ16作目『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992)19・20話感想

    第19話「女戦士サソリ!」 第20話「大獣神最期の日」 第19話「女戦士サソリ!」 脚本:杉村升/演出:小笠原猛 <あらすじ>バンドーラの元に新幹部ラミイが現われた。恐竜の卵がバンドーラに渡ったとき、大獣神は倒れる。5人は卵を守って一体どう戦うのか? <感想>うーん、流石に色々と話を盛り過ぎて、何を見せたいのか全く伝わりません。 今回の話は新幹部のラミイ登場よりも兄弟の話の方がメインテーマとなっており、また予告で見せた大獣神がやられる場面もブライの脳内妄想という落ちでした。先週配信分はクオリティ自体はさて置いて、「ブライの登場を劇的に演出したい」ということだけは伝わりましたし、演出的にも相当に…

  • スーパー戦隊シリーズ30作目『轟轟戦隊ボウケンジャー』(2006)15・16話感想

    Task15「水の都」 Task16「水のクリスタル」 Task15「水の都」 脚本:小林靖子/演出:渡辺勝也 <あらすじ>世界のどこにもない文字で書かれた文書が見つかった。もしかしたら未知の文明の発見か?直ちに文書の確認に向かうボウケンジャー。しかし、そこにジャリュウ一族のナーガとラギが現れて…一方、3日も徹夜して倒れてしまった牧野先生。どうやら新たなゴーゴービークルを作っている様子だったが… <感想>今回と次回は小林靖子脚本による前後編ですが、なぜこのタイミングで「水」をモチーフにした作品と出会ってしまうのでしょうか? いやね、最近私「水」に多大なる興味を抱いていまして、飲み水や買う水は結…

  • スーパー戦隊シリーズ46作目『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(2022)第10話感想

    ドン10話「おにがみたにじ」 ドン10話「おにがみたにじ」 脚本:井上敏樹/演出:田﨑竜太 <あらすじ>漫画家の鬼頭はるか(志田こはく)は、新作も大人気で栄誉ある漫画賞を受賞。学校でも人気者で、彼氏とも順調、漫画家としての華やかな日々を送っていた。これまでに獲得したポイントにより、戦士を辞めて元の人生を取り戻したのだ。その頃、人気漫画家たちが行方不明になっていた。はるかは、サイン会にやってきた真利菜から電話番号を書いたメモを渡される。さらに、海賊鬼に襲われたはるかの前に、真利菜が現れ…。 <感想>「才能は奪うもんじゃない!自分の努力で磨き、育てるものよ!」 井上先生、流石に今の時代そのメッセー…

  • スーパー戦隊シリーズ39作目『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(2015)17・18話感想

    忍びの17「グッバイ、スターニンジャー!」 忍びの18「八雲が愛した妖怪」 忍びの17「グッバイ、スターニンジャー!」 脚本:下山健人/演出:加藤弘之 <あらすじ>すっかりみんなに溶け込んでいたスターニンジャーことキンジ・タキガワだが、ラストニンジャ好天からは「期限は一ヶ月、それまでに孫達と決着をつけること」と言われていた。期限が翌日と知った天晴たちは何とか力になりたい。そんなとき現れた妖怪はウミボウズ。幻を見せ人々を海の中へと誘うのだった。晦の作戦はバリアを張って妖怪を誕生させニンニンジャーたちには気づかれないよう、スターニンジャーだけおびき寄せる作戦のようだったが……。 <感想>いや弟子入…

  • 「鳥人戦隊ジェットマン」「激走戦隊カーレンジャー」が異色作としてしか語られてこなかった理由

    gingablack.hatenablog.com 先日の記事の続きですが、「ギンガマン」はファンタジックな設定でありながら本質はとてもSF的なマインドに満ちた作品であることを述べました。まさに「80年代戦隊の概念を90年代戦隊の技法で再構築した作品」、つまり「チェンジマン」〜「メガレンジャー」までの歴史の集約なのです。そこでどうしても外せないのがその間にいわゆる「異色作」として評価されている「鳥人戦隊ジェットマン」「激走戦隊カーレンジャー」になります。この2作は歴代戦隊の中でもコアなファンが多く評判も高いのですが、一方で風評被害のような歪んだ評価を長年され続けてきた作品でもあるのです。 たと…

  • スーパー戦隊シリーズ16作目『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992)17・18話感想

    第17話「六人目の英雄(ヒーロー)!」 第18話「憎しみの兄弟剣」 第17話「六人目の英雄(ヒーロー)!」 脚本:杉村升/演出:東條昭平 <あらすじ>秘密の森に無敵の戦士が眠ると言う、その秘密を巡ってゲキたちとバーザが戦う。遂に甦った戦士はヤマト族プリンスを名乗り、ドラゴンレンジャー・ブライに変身した。 <感想>いやバーザとノーム、マジでクズじゃね!? ごめんなさい、ブライ兄さん以上にそっちの方が気になってしまってて、幾ら何でも小さい子供に向かって機関銃・手榴弾・フォークリフトはないでしょう(^^;特にフォークリフトは私も仕事柄使わせて頂いていますが、あれは安全上の問題があってきちんと免許を持…

  • 「ギンガマン」の「アース」がSF的に優れている理由

    本日の「ボウケンジャー」Task13の感想で「「ボウケンジャー」をSF作品として見たときに微妙なのはまさにここで、例えばレオン・ジョルダーナの画帳は350と別格に高いですが、これはあくまでも写本でしかありません。」と書きました。この文章を書いた時、かつて黒羽翔氏と戦隊シリーズの「力の源」について話をした時、「「ギンガマン」のアースはファンタジーでありながらSF的にも優れている」という意見を頂いたことが頭を過ぎったのです。特に「チェンジマン」について語った時、今から数年ほど前に「チェンジマン」の感想の話をしていた時にこのようなご意見をいただきましたので抜粋致します。 戦隊物は、よく戦隊のパワーの…

  • スーパー戦隊シリーズ30作目『轟轟戦隊ボウケンジャー』(2006)13・14話感想

    Task13「かぐや姫の宝」 Task14「甦る過去」 Task13「かぐや姫の宝」 脚本:大和屋暁/演出:坂本太郎 <あらすじ>竹取物語でかぐや姫が求婚者たちに探し出すようにいった5つの宝物のうち、なんと4つが怪盗セレネーに盗まれたことがわかった。しかも、怪盗セレネーはボウケンジャーに残るひとつの宝物をどちらが先に手に入れるか挑戦状を叩きつけた。勝負を受けたボウケンジャーだったが、リュウオーンも乱入してきて…。 <感想>前作「マジレンジャー」よりサブライターとして参戦していた大和屋暁氏が参戦。 内容的には「かぐや姫」をモチーフとした物語になっているわけですが、現行作品が「桃太郎」モチーフとい…

  • スーパー戦隊シリーズ39作目『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(2015)15・16話感想

    忍びの15「妖怪、ワタシ失敗しないので」 忍びの16「父ツムジはスーパー忍者!?」 忍びの15「妖怪、ワタシ失敗しないので」 脚本:下山健人/演出:竹本昇 <あらすじ>牙鬼家家老・晦は今度はオトモ忍をターゲットにした。誕生させたのは妖怪フタクチオンナ、「私……失敗しないので」と交渉には自信満々の様子。フタクチオンナはロデオマルに近づき契約を結んでしまう。そして暴走を始めてしまったロデオマルを止めるために、スターニンジャ―にも契約書をつきつけるのだった。助けるべく交渉に来たニンニンジャー頭脳コンビ・八雲&霞の策は……? <感想>やっと少しはまともな「駆け引き」を描いてくれたかと安心しました。 今…

  • 「考えるな、感じろ」は怠け者の言い訳ではない

    本日も楽しく「ニンニンジャー」酷評の記事を書こうと思っていたのですが、今日Twitterで久々に反応しがいのあるTweetを見つけました。本人の名誉の為に引用はしませんが、要約すると内容は「考えるな、感じろ」という、かの偉大なる武道家にして哲学者でもあったブルース・リーの名言です。「ごく一部の特撮オタクはやたらに設定や脚本・演出がどのようなロジックで成り立っているかに目を奪われてしまいがちだから、もっと素直に感じろ」と仰りたいのでしょう。まあよく居るんですよ、この手の「セリフの奥に込められた真意」を探ろうともせず、安易な自己正当化の理屈として用いてしまう人って。 しかもその人は「大人になっても…

  • 原作「ドラえもん」レビューその②〜繰り返される野比家の失敗〜

    「ドラえもん」という作品を見ていると、好みでないなりに色々考えさせられるのですが、その中でも大きく考えさせられたのが36巻に収録されている「のび太の息子が家出した」の話。あらすじは怠け者ののび太に父親ののび助が痺れを切らして説教してしまい、大目玉を食らったのび太が家出をしてしまうという、実はこれ自体はそんなに珍しいことではありません。のび太が息苦しい家庭環境に嫌気が差して家出する話はそれ以前にも何本か書かれていましたし、のび太の家出話では10年も無人島で暮らしていたあの話が一番印象に残っているからです。今回の話はのび太の家出そのものではなく「親の心子知らず」「子の心親知らず」がテーマですが、今…

  • スーパー戦隊シリーズ46作目『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(2022)第9話感想

    ドン9話「ぼろたろうとロボタロウ」 ドン9話「ぼろたろうとロボタロウ」 脚本:井上敏樹/演出:田﨑竜太 <あらすじ>「喫茶どんぶら」に配達にやってきた桃井タロウ(樋口幸平)は、よろよろとした足取りで倒れてしまう。そんな中、街に特命鬼が出現。ドンブラザーズが応戦するが、ドンモモタロウには気力がなく、簡単に吹っ飛ばされてしまう。さらに、特命鬼にはなぜか攻撃が通用しない。タロウの様子がただ事ではないと思った鬼頭はるか(志田こはく)と猿原真一(別府由来)は、桃井陣(和田聰宏)に話を聞くことに。タロウの病気を治すため、はるかたちはレシピを参考にあるものを作ることに。 <感想>オトモさん、オトモさん〜♪サ…

  • スーパー戦隊シリーズ16作目『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992)15・16話感想

    第15話「破れ!暗黒超剣」 第16話「クシャミ大作戦」 第15話「破れ!暗黒超剣」 脚本:杉村升/演出:坂本太郎 <あらすじ>魔界最強の剣・デュランドルを手にしたドーラナイトがゴウシに戦いを挑む。少年シゲルは、大ピンチの大獣神を救うことができるのか? <感想>伝説の武器、2クール目にしてあっさり弱体化(笑) ごめんなさい、ゴウシの過去とかシゲル少年をコックピットに乗せたこと云々とかが全て吹っ飛ぶ勢いで伝説の武器が役立たずと化してしまったことの方がだいぶ問題でした。とはいえ、「ギンガマン」も2クール目に入ると自在剣機刃が弱体化してましたし、まあこの辺りはしょうがないのかなあとも思うところではあり…

  • 原作「ドラえもん」レビューその①〜日本特有の社畜万歳精神〜

    大長編「ドラえもん」のレビューを書いた影響で原作の「ドラえもん」を現在読み直しているのですが、やっぱりポリコレやコンプライアンスなどの問題で時代錯誤な描写や価値観は多々あるなあと。もちろんそれは「ドラえもん」に限らず昔の作品ならば多かれ少なかれあるものなのですが、ことのび太の両親や先生が説教するような内容は今の時代に流石に通用しないだろうというものが多々あります。それは原作漫画を小さい頃に読んだ私ですら子供心に感じたのですから、完全に価値観も時代性も異なっている今の子どもたちでは尚更理解できないのではないでしょうか。その中の1つがこちらです。 のび太に社畜精神を植え付けるのび助 原作4巻の「し…

  • 大長編ドラえもん1作目『のび太の恐竜』(1980)

    出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B00005HVG5 昨日『ドラゴンボール超』の未来トランクス編のレビューを書いたときに大長編ドラえもんに言及した影響で、久々に大長編ドラえもんを見て唐突にレビューを書きたくなりました。丁度今YouTubeで『恐竜戦隊ジュウレンジャー』を配信していますし、恐竜モチーフは戦隊シリーズだとヒットするモチーフの1つというのもありますし、扱うなら丁度今かなと。思えば大長編ドラえもんでも恐竜モチーフは何度か用いらているものですし、古代の生き物として使えるので創作の題材として用いやすい普遍性のあるものなのかもしれません。さて、そんな本作ですが…

  • ドラゴンボール超レビュー〜未来トランクス編のバッドエンドに思うタイムトラベルSFの問題点〜

    アニメ版と漫画版の「ドラゴンボール超」を未来トランクス編まで再視聴完了しましたが、物議を醸したのはやはり全王様が出てきて未来世界を丸ごと消滅というバッドエンドです。当時から散々批判された展開でしたが、私も正直あのラストは納得行かなかったものの、それはあくまでトランクスたち登場人物の心情に寄り添って主観的に見た場合の話であることに気づきました。そもそもこの未来トランクス編の話が出てきたのは原作の人造人間編〜セルゲーム編という、編集側の都合がなければ生じなかった設定が生じてしまったからです。人造人間編〜セルゲームはその後のドラゴンボールを完全に蛇足にしてしまい、突っ込まなくていいところに首を突っ込…

  • ホームページ更新のお知らせ

    だいぶ溜まっていたので、とりあえず「ジュウレンジャー」「ボウケンジャー」「ニンニンジャー」の1クール感想をまとめてhtml化しました。 ジュウレンジャー1〜6話感想まとめ ジュウレンジャー7〜12話感想まとめ ボウケンジャー1〜6話感想まとめ ボウケンジャー7〜12話感想まとめ ニンニンジャー1〜6話感想まとめ ニンニンジャー7〜12話感想まとめ

  • スーパー戦隊シリーズ30作目『轟轟戦隊ボウケンジャー』(2006)11・12話感想

    Task11「孤島の決戦」 Task12「ハーメルンの笛」 Task11「孤島の決戦」 脚本:會川昇/演出:竹本昇 <あらすじ>大邪竜ザルドとギラドの強力タッグ攻撃によってダイボウケンは完敗し、ダイボウケンは大邪竜2体の手によって連れ去られてしまった。一方、波右衛門の人形に隠されていた地図を見てから、様子がおかしかった暁は、ダイボウケンから脱出せず、ひとり、活動停止したコクピットの中に残るが……。 <感想>さて、「ボウケンジャー」1クール目の実質のクライマックスであるこの決戦編ですが、前回までを踏まえて1つの美しい形に集約されました。結論から申し上げるなら、やっぱりチーフはただ仲間を置き去りに…

  • スーパー戦隊シリーズ39作目『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(2015)13・14話感想

    忍びの13「燃えよ!ニンジャ運動会」 忍びの14「助けてサギにご用心!」 忍びの13「燃えよ!ニンジャ運動会」 脚本:下山健人/演出:金田治 <あらすじ>十六夜がよみがえらせた新たな幹部は牙鬼家家老・晦正影(つごもり・まさかげ)。いかなる計略にも遊び心を入れるのが「粋」という彼の信条によりもたらされる作戦とは?天晴たちは「忍者運動会」に参加することになり、燃えていた。彼ら以外にもいろんな流派の忍者が結集している。そんなころ、キンジはラストニンジャ好天より孫たちと仲良くし過ぎな点を指摘され……。 <感想>「1人しか継げぬラストニンジャを塾かなんかで学ぶことと混同するでない」 え?じゃあ今までのニ…

  • スーパー戦隊シリーズにおける「復讐」の系譜 ①「ゴレンジャー」〜「タイムレンジャー」まで

    昨日書いた「ドンブラザーズ」8話の感想が中々好評だったこともあったのと、最近実写版「金田一」を見直したこともあり、「復讐」について改めて向き合い考える時間が多くなっています。なぜかというと、そもそも「復讐」というものを単なる「物語を盛り上げる要素の一部」として安易に捉えすぎていると思ったからであり、私自身もどこかそういうところがありました。しかし、スーパー戦隊シリーズに限らずあらゆる創作の中で「復讐」は古今東西使われるテーマにしてモチーフの1つですし、「戦いの動機」という観点から考えても「復讐」はかなり大きな比重を占めています。今回はスーパー戦隊シリーズにおける「復讐」という要素について、改め…

  • スーパー戦隊シリーズ46作目『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(2022)第8話感想

    ドン8話「ろんげのとりこ」 ドン8話「ろんげのとりこ」 脚本:井上敏樹/演出:加藤弘之 <あらすじ>「喫茶どんぶら」では、ロン毛の客が、鬼頭はるか(志田こはく)をモデルに無断で絵を描いている。はるかは注意するが…!? 犬塚翼(柊太朗)は、男にからまれているソノニ(宮崎あみさ)を助ける。人間の恋愛という感情に興味を持つソノニは翼に愛の言葉を求めるが、翼には大切な女性がいるという。雉野つよし(鈴木浩文)は、街で愛する“夏美”の面影を追う翼の姿を見かけ、声をかける。妻・みほ(新田桃子)を愛するつよしは、翼の夏美への想いに共感。みほの手料理をふるまおうと、翼を自宅に誘う。 <感想>「あいつはミホちゃん…

  • スーパー戦隊シリーズ16作目『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992)13・14話感想

    第13話「射て!黄金の矢」 第14話「小さくなァれ!」 第13話「射て!黄金の矢」 脚本:荒川稔久/演出:東條昭平 <あらすじ>メイがバンドーラの毒リンゴに倒れ、ドーララドゥーンが子供たちから若さを奪ってゆく。ラドゥーンを倒せるのは、プテラアローだけ。メイは呪いを打ち破ることができるのか? <感想>「まだ、プリンセスの私が居ます!」「貴様、死んだ筈では?!」「リシヤ族の血をそう簡単に絶やさせはしないわ!ダイノ・バックラー!」 このやり取りにあまりにも闇が深い古代恐竜人類の血塗られた歴史的背景がそこはかとなく見えてしまい、当方大変困惑しております!思えば「ジュウレンジャー」ってOPカットからして…

  • 「仮面ライダー」は公的動機か私的動機か?

    出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/4835450051/ 昨日「ボウケンジャー」の感想で「仮面ライダー」に触れ、そこで「復讐」というテーマについて触れましたが、これには大きな理由はありました。というのも、スペースでフォロワーさんから「仮面ライダーは公的動機か私的動機か?」と聞かれたからであり、今まで敢えて避けていた話題に触れることになったからです。近いうちに初代「仮面ライダー」の批評は書きますが、まず結論からいうと、初代「仮面ライダー」は少なくとも「公的動機10で戦うヒーロー」だといえます。これに関してはテレビ版と漫画版の双方で共通しており、公私の度合いは違えど本…

  • スーパー戦隊シリーズ30作目『轟轟戦隊ボウケンジャー』(2006)9・10話感想

    Task9「折鶴の忍者」 Task10「消えたボウケンレッド」 Task9「折鶴の忍者」 脚本:會川昇/演出:中澤祥次郎 <あらすじ>江戸時代に国禁を犯して貿易を続けた冒険商人・唐物屋波右衛門が残した珍品のひとつ「波右衛門の人形」をサージェスは長年の交渉を経てついに譲り受けることになった。 ミスターボイスの指令で人形を受取りにいったボウケンジャーだが、そこにはすでにサージェスを名乗るひとりの女性が…。 <感想>今回からTask11までは三部作であり、実質的な基礎土台固めということで、かなりカロリーの高い回が続きます。やはりTask7でチーフのバックボーンをしっかり掘り下げたのが良かったのでしょ…

  • 庵野監督の安易な特撮作品への起用が意味するもの

    昨日、久々に私のスペースにいらっしゃった方と話したことなのですが、特撮ファン及び戦隊ファンとして見過ごせないのが「庵野秀明監督の安易な特撮作品への起用」です。「シン・ゴジラ」「シン・エヴァ」の大ヒットによって作家性が見直されつつあり、遅めの全盛期に突入している庵野監督ですが、個人的にはあまり喜ばしい傾向ではありません。なぜならば庵野監督は元々「オタク作家」であり、以前も述べましたが「愛國戦隊大日本」が自主制作のデビュー作であるというタイプの作家で、言ってしまえばキワモノなのです。そのような人を安易に本家本元が起用してしまうことが何を意味するのか、作り手ないし受け手ともにわかっていないのではない…

  • アカニンジャー/伊賀崎天晴に見るバカレッドのバカレッドたる所以

    ちょうど「ニンニンジャー」の1クールが今週で終わったので、現段階での天晴のステータスを試しに数値化してみます。 アカニンジャーの仮ステータス <パラメータ分析>戦闘力:5技巧:2知性:1精神力:1統率力:1人間力:1数値合計:11/30分析結果:D(弱い、他のメンバーと比べても劣っている) えーっと、私の解釈違いだったら申し訳ないのですが、数値化してみると天晴は歴代底辺クラスではないでしょうか。しかしそんな天晴ですが、どうやらネット上のファンからは「適材適所を理解して、自分に足りないところは他のメンバーに任せられる理想のリーダー」扱いされているのです。Twitterにしてもブログのニンニンジャ…

  • スーパー戦隊シリーズ39作目『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(2015)11・12話感想

    忍びの11「シノビマル、カムバーック!」 忍びの12「最強決戦!奇跡の合体」 忍びの11「シノビマル、カムバーック!」 脚本:下山健人/演出:中澤祥次郎 <あらすじ>スターニンジャー・キンジは道場に住み込み天晴たちの身の回りの世話を始めたが、刺客でもあるわけで皆もペースを乱される始末。一方、蛾眉は「赤いの」との再戦の舞台を整えるよう十六夜に命じた。それが出来れば牙鬼復活に専念するというのだ。誕生した妖怪はエンラエンラ、ガシャドクロも登場しアカとアオはオトモ忍を召喚する。だか、何故かシノビマルは急にUターンしてどこかに消えてしまう……シノビマルに何が? <感想>「嘘だ!嘘くさいフォローなんか聞き…

  • 作品における「数値化」は直接的な面白さに繋がるわけではない

    gingablack.hatenablog.com 先日の記事に関連して補足ですが、作品における「数値化」は決して直接的な面白さに繋がっている訳ではありません。今回はこのテーマで話をしますが、「キン肉マン」「ドラゴンボール」などのバトル漫画における戦闘力の数値化はそれ自体が面白かった訳ではありません。例えば両者の代表的な戦闘力の数値化の例としてバッファローマンのシーンとフリーザ様の戦闘力の数値化のシーンを挙げてみましょう。 1,000万ってどんな強さ? 53万ってどんな強さ? このように見てみると、ウォーズマンの1,000万パワーしかりフリーザ様の53万しかり、決して「数値そのもの」に面白さが…

  • スーパー戦隊シリーズ46作目『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(2022)第7話感想

    ドン7話「せんせいのむれ」 ドン7話「せんせいのむれ」 脚本:井上敏樹/演出:加藤弘之 <あらすじ>はるかの高校に、人生を学ぶ特別授業の先生として猿原真一と桃井タロウがやってくる。生徒から質問が出る中、タロウは挑んできた柔道部や将棋部と勝負をすることに。その頃、貼り紙のルールを守らない人を吸収してしまう地球鬼が出現。遭遇した犬塚翼が応戦するが、地球鬼は透明になり見えなくなってしまう。 <感想>こんなクソみたいなクオリティで「ファイブマン」をリスペクトしたつもりとか舐めとんのか!! いやもう今回は完全に悪い時の白倉・井上コンビが出てしまった回というか、これまで見てきた中で今のところ最低レベルの出…

  • スーパー戦隊シリーズ16作目『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992)11・12話感想

    第11話「ご主人さま!」 第12話「パパは吸血鬼!?」 第11話「ご主人さま!」 脚本:杉村升、荒木憲一/演出:渡辺勝也 <あらすじ>魔法のランプを手に入れた子供たちは、ランプの精・ジンに願いを叶えてもらって大喜び。だが、魔女バンドーラもジンを狙っていた。 <感想>おい、強制的に蓋をして封印って何の解決にもならんだろ! いくら古代の産物だからといって海に不法投棄はなあ……それが許されるのは80年代までであって90年代初頭でこのエピソードは流石に許されません。そんな今回のお話ですが、実は白倉プロデューサー補が杉村さんにガツンと怒鳴られたこよで有名な逸話があるそうですが、どっちが正しい以前にまず話…

  • 「エポックメイキング」とは「受け手に気づきを与える作品」である

    Twitterでフォロワーさんから非常に面白い指摘を頂き、ここ1週間くらいモヤモヤしていたものの正体がやっとわかりました。それは「エポックメイキング」とは決して「新しい試みを行う」ことを意味しないということです。むしろ逆で、「受け手に気づきを与える作品」が「エポックメイキング」の真の意味ではないでしょうか。 私はなんだかんだ賛否両論ありつつ「ドラゴンボール」が大好きなのですが、高く評価しているポイントに「気の可視化」「戦闘力の数値化」が挙げられます。しかし、実は両方とも「ドラゴンボール」が初めてというわけではなく、それ以前の作品から実験的な要素として盛り込まれていたものです。例えば「気の可視化…

  • 公的動機と私的動機についての補足と再考

    gingablack.hatenablog.com 昨日、スペースでフォロワーさんから「地球戦隊ファイブマン」がどうして公的動機で戦う戦隊なのか?ということについて聞かれたので、ちょっと立ち止まって解説をば。いわゆる「戦い」をテーマにした作品ではいかにして「戦う動機」を考えるかが重要なのですが、大まかに分けると「公的動機」と「私的動機」の二種類に大別されます。「人類は今何をしなければならないか?」という観点に立って、マクロな視点から戦いの動機や戦略・戦術が割り出されていくのが公的動機です。それに対して「自分は今何をしたいのか?」という観点に立って、ミクロな視点から戦いの動機・戦略・戦術が形成さ…

  • スーパー戦隊シリーズ30作目『轟轟戦隊ボウケンジャー』(2006)7・8話感想

    Task7「火竜(サラマンダー)のウロコ」 Task8「アトランティスの秘宝」 Task7「火竜(サラマンダー)のウロコ」 脚本:會川昇/演出:諸田敏 <あらすじ>リュウオーンの命令で互いに戦わせられ、最後に生き残ったジャリュウは、新たな力を得、邪悪竜・ドライケンに変化し、その能力をボウケンジャーに見せつけ、悠々と去っていく。 残されたボウケンジャー、暁の脳裏には最近読んだ小説の一節が浮かぶ。暁は手掛かりを求めて、小説家・香川慈門のもとにむかうのだが… <感想>「私はずうっと英雄を書いてきた。どんな厳しい自然とも、困難な状況とも戦う英雄……だが、見渡してみたまえ、英雄なんか居ない。困難にくじけ…

  • スーパー戦隊シリーズ39作目『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(2015)9・10話感想

    忍びの9「忍術VS魔法、大バトル!」 忍びの10「ヒーハー!金色のスターニンジャー」 忍びの9「忍術VS魔法、大バトル!」 脚本:下山健人/演出:加藤弘之 <あらすじ>八雲の母、加藤春風が来日した。世界的ファッションデザイナーで、日本のショーに参加するためだった。道場では、皆でネコマタの行動を分析していた。過去でも、道場でも「終わりの手裏剣」といったものを探していたようだ。父、旋風は、昔、家で見た事がある……と、話していて、テレビのニュースに目が止まる。なんとまさにその手裏剣がファッションショーのドレスのアクセサリーとして、春風が使用していた。5人による「 終わりの手裏剣奪還作戦」が始まる――…

  • スーパー戦隊シリーズ46作目『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(2022)第6話感想

    ドン6話「キジみっかてんか」 ドン6話「キジみっかてんか」 脚本:井上敏樹/演出:渡辺勝也 <あらすじ>愛する妻・みほ(新田桃子)が優秀な美容師として表彰されることに。ところが、雉野つよし(鈴木浩文)は、仕事でパーティーには参加できないとウソをつく。何をやってもダメな自分と一緒だと、みほが恥をかくと考えたのだ。みほにふさわしい男になりたいと切望するつよしに、介人(駒木根葵汰)は「ポイントを使えば出来る男になれる」と告げる。全てが上手くいき自信がついたつよしは、桃井タロウ(樋口幸平)を会社にスカウトしようとするが…。 <感想>うん、今回の話はすごく面白かったです。というか、やっと「ドンブラザーズ…

  • ドラゴンボールレビュー番外編⑥〜「身勝手の極意」と「我儘の極意」の違いに見る悟空とベジータの対比〜

    現在「神と神」「復活の「F」」と来てアニメ版「超」を再視聴、んで現在とよたろう先生の漫画版「超」を読んでいます。何かと「あんなのは作品ではない」「公式が同人」などと揶揄されがちな「超」ですが、以前も書いたように「GT」よりはマシなんじゃねえかなあ(苦笑)私は正直「GT」の方がよっぽどオリジナリティがなくて続編としての個性が薄いと思っているので、まだ「超」の方が挑戦的で好きではあります。全否定の人もいるようですが私は「超」に関しては良いところもあり悪いところもあると見ているので、決して全否定派ではありません。 さて、そんな「超」ですが、昨年の夏くらいからファンの間で議論・考察の的になっているのが…

  • スーパー戦隊シリーズ16作目『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992)9・10話感想

    第9話「走れタマゴ王子」 第10話「猿はもうイヤ!」 第9話「走れタマゴ王子」 脚本:杉村升/演出:小笠原猛 <あらすじ>大昔に滅んだはずの恐竜の卵がある?アペロ族のユーロ王子の知らせで、ダロス島へと急ぐジュウレンジャー。だが、魔女バンドーラもその卵を狙っていた。 <感想>今回と次回は恐竜の卵前後編、「ジュウレンジャー」序盤の決戦編にして、終盤に向けた壮大な伏線にもなっています。 モチーフとなっているのは聖書の「失楽園」であり、キリスト教の背景を知った上で見ないと、今回の話の流れというか背景にあるものは理解できないのではないでしょうか。禁断の果実を誤って食べてしまい、神々から猿にされてしまって…

  • ドラゴンボールレビュー番外編⑤〜なぜブルマはヤムチャではなくベジータを選んだのか?〜

    「ボウケンジャー」感想を書き終え、現在『ドラゴンボールZ 神と神』を再視聴中なのですが、この作品はいわゆる「ベジータ×ブルマ」が大きく押し出されています。よく話題にされる「楽しいビンゴ」しかり「俺のブルマ」しかり、魔人ブウ編で定着した「愛妻家・子煩悩」な面が押し出され、初期の残虐さはすっかりどこへ?という感じのベジータ。ここで改めてふと思ったのですが、「なぜブルマはヤムチャではなくベジータを選んだのであろうか?」という疑問であり、これは未だにファンの間で物議を醸しています。海外では「Those three years」と称されている謎のベジータとブルマの馴れ初めですが、鳥山先生自身も考えてはい…

  • スーパー戦隊シリーズ30作目『轟轟戦隊ボウケンジャー』(2006)5・6話感想

    Task5「帝国の真珠」 Task6「呪いの霧」 Task5「帝国の真珠」 脚本:會川昇/演出:竹本昇 <あらすじ>幻の超巨大戦車「ビオパンツァー」の設計図が隠された宝石=帝国の真珠が日本に持ち込まれた。そして、その背後にはネガティブ「ダークシャドウ」が・・・ボウケンジャーは帝国の真珠がダークシャドウの手に渡らぬよう、取引場所に向かう。激突するボウケンジャーと、風のシズカ&タクミガミ! <感想>「悪い奴ってよくそういう手を使うんだよね。先生が言ってた。それに、お礼が欲しくてやってんじゃないよ!」 小学生のクソガキに論破されてしまう深き冒険者、すっかり舐められてしまっていますね〜。というか今回の…

  • 『DRAGON BALL外伝 転生したらヤムチャだった件』感想〜ヤムチャが冷遇されてしまった理由〜

    出典元https://www.amazon.co.jp/dp/B075SW9P62 本日は「ボウケンジャー」感想を書こうかと思っていたのですが、その前にまず「ヤムチャ転生」という漫画を改めて読んだのでその感想をば。「ドラゴンボール」は世界中で大人気故にファンの層も様々故にたくさんの同人が作られますが、公式に認められた同人は今のところ2人しかいません。1人が現在漫画版『ドラゴンボール超』を描いているとよたろう先生、ファンの間で有名な「ドラゴンボールAF」という同人誌を手がけていた方です。そしてもう1人が本作を執筆したドラゴン画廊・リーであり、この人は本作の他に「ドラゴンボール菜〜スーパーベジータ…

  • スーパー戦隊シリーズ46作目『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(2022)第5話感想

    ドン5話「たてこもったイヌ」 ドン5話「たてこもったイヌ」 脚本:井上敏樹/演出:渡辺勝也 <あらすじ>無実の罪で警察に追われる犬塚翼は、休業中のシロクマ宅配便店舗の前で居合わせた鬼頭はるかに「運命の一目惚れ」だと声をかける。翼は、はるかを人質にして逃げようと考えたのだが…一方、漫画新作のため“燃えるような恋”を体験したいはるかは、ノリノリでこの出会いを受け入れることに。そこに、桃井タロウに会うため雉野つよしがやってくる。つよしは翼の顔に見覚えがあって…。 <感想>犬塚普通に犯罪者じゃね? うーん、今回の話は改めてなぜドンブラザーズが作品全体として私の心に刺さり切らないのかを教えてもらった気が…

  • スーパー戦隊シリーズ39作目『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(2015)7・8話感想

    忍びの7「春のニンジャ祭り!」 忍びの8「時をかけるネコマタ!」 忍びの7「春のニンジャ祭り!」 脚本:下山健人/演出:竹本昇 <あらすじ>強敵、蛾眉に歯が立たなかった八雲たち。なお一層、修業に身が入る。一方、忍術が使えない無力さを実感した父、旋風(つむじ)は、さらに強くなれるよう、皆の先生を連れてきたという。その先生とは……カクレンジャーにハリケンジャー!?そんな中、生まれる最強妖怪ネコマタ。何やら、先輩方とも因縁がありそうで…? <感想>「人に隠れて悪を斬る、それが忍者だ」「人も知らず、世も知らず、影となりて悪を討つ、それが忍者だ」「忍びなれども忍ばない?そんなこと言ってるようじゃ、到底本…

  • ギア5「ニカ」とは何か?〜モンキー・D・ルフィという男の物語の到達点〜

    ギア5 最近ジャンプ漫画をはじめとするバトル漫画の1つの要素「覚醒」についてあれこれ考える機会が増えましたが、そんな今話題沸騰中なのが「ONE PIECE」のルフィのギア5です。詳細はまだ明かされていませんが、個人的には孫悟空の超サイヤ人、ナルトの(六道)仙人、そして越前リョーマの天衣無縫の極みへの覚醒に並ぶ名シーンとなるのではないかと思います。単なるパワーアップではなく、最初から紡がれてきたモンキー・D・ルフィという1人の男の物語がこの覚醒には詰まっていて、カイドウ戦とのクライマックスでこれを持ってきたのがまた熱いですね。散々考察されているように、「ニカ」の由来はおそらく「ニカッと笑う」でい…

  • スーパー戦隊シリーズ16作目『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992)7・8話感想

    第7話「みえる、みえる」 第8話「恐怖! 瞬間喰い」 第7話「みえる、みえる」 脚本:杉村升・荒木憲一/演出:東條昭平 <あらすじ>姿の見えないモンスター、ドーラゴブリンが子供たちの心を次々と食べていく。一体どうすれば、ジュウレンジャーは見えない敵と戦うことができるのか? <感想>杉村升と荒木憲一のコンビでお送りする回ですが、今思うのはジュウレンジャーって「王道に見せかけた変化球」なのだなということです。こないだのクイズ形式もそうなのですけど、「ジュウレンジャー」って一見伝説の武器を持った戦闘種族同士の戦いに見せかけて、意外と知略というか能力バトルのような側面も見受けられます。今回でいえば、ゴ…

  • 『ドラゴンボール超 ブロリー』批評〜DB版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』〜

    出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B07P5LFNXX 『鬼滅の刃』のレビューを書いた後、Twitterで変な輩にフォロリクで絡まれたのでキックしてやりました。言っておきますけどね、私は『鬼滅の刃』、めちゃくちゃ好きです!でも、批判的な意見が出るのは「もっと上」を望んでいて、なおかつまだ評価が完全に固まりきっていないからです。ここから本格的なレビューをしていこうと思うわけなので、暫定的な評価として現段階ではあくまでC(佳作)だよということをお伝えさせていただきました。しかし、こういう民度の悪いファンがいると本当に「鬼滅」にとっても、真っ当なファンにとっても迷惑なの…

  • 『鬼滅の刃』レビュー〜ヒットの理由は理解できるが、個人的に今ひとつ刺さらなかった作品〜

    今大ヒットしている作品の1つが『鬼滅の刃』なのですが、もっとブームが沈静化した後に批評を書こうと思っていました。しかし、最近戦隊熱と同時にジャンプ漫画熱も自分の中で再び湧き始めていて、「ドラゴンボール」を熱心に再読しているのもその流れです。そういうわけで今回は『鬼滅の刃』の漫画・アニメの批評を書きましたが、最初に書いておくとそんなにいい評価ではありません。つまらないというわけではないし、ヒットする理由も何となく理解できますが、私好みの作風や方向性ではない、というのが正直な感想でしょうか。 いい点と悪い点をそれぞれ述べ、最後になぜ私が本作に熱中することができなかったかについて述べていきます。ファ…

  • スーパー戦隊シリーズ30作目『轟轟戦隊ボウケンジャー』(2006)3・4話感想

    Task3「覇者の剣」 Task4「失われたビークル」 Task3「覇者の剣」 脚本:會川昇/演出:中澤祥次郎 <あらすじ>諸葛亮孔明が残したという三本の武器、「三國覇剣」というプレシャスの情報を掴んだ蒼太は、さくらと真墨と共に確認に向かう。しかし、既にダークシャドウが一本を手に入れており、ダークシャドウ・風のシズカに、まんまと二本目を奪われてしまう。残る一本は、三国史マニアのIT社長・山谷が持っているが・・・ <感想>「あなたは、企業や国の秘密を奪う時、他人のことなど考えましたか?」「考えなかった。獲物を手に入れる時のスリル、ドキドキ、その為ならなんでもやった」「おんなじですねえ。私もこの巻…

  • ドラゴンボール(Z)レビュー番外編④〜孫親子とベジータ親子に見られる3つの世代間の差〜

    昨日スペースで「世代別の特徴」といった話をしていたのですが、こんな話題を出すようになった時点で自分はもう確実に若くはない、と悟った証拠です。フォロワーさんから「僕は世代別で差別されるのは大嫌い」と言われたのですが、これは私も若い頃持っていた感覚でした。しかし、実はこれ自体もまた深層心理として「僕たちの世代のことも認めて受け入れて欲しい」という承認欲求の裏返しのようにも見えるのです。人間、若い時分には飢え渇いていて「個」も確立されていないから、他社に認めて欲しくて反発したり背伸びしたりします。 それがなくなって落ち着く・安定することを「大人になる」というのでしょうが、最近この手の「世代間の差」と…

  • スーパー戦隊シリーズ46作目『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(2022)第4話感想

    ドン4話「おにぎりのおに」感想 ドン4話「おにぎりのおに」感想 脚本:井上敏樹/演出:中澤祥次郎 <あらすじ>ようやく桃井タロウ(樋口幸平)を見つけた鬼頭はるか(志田こはく)は、何を考えているのか聞くためにタロウが働くシロクマ宅急便を訪れるが…。一方、コンサル会社で短期の仕事をすることになったタロウは、雉野つよし(鈴木浩文)とコンビを組んで赤字続きのおにぎり専門店を繁盛させる仕事を請け負う。オーナーシェフ・水野の握ったおにぎりはまずますだが、店のスタッフにやる気がない。タロウはスタッフの特訓をすることに。水野は100点のおにぎりを求めるあまり…。 <感想>コンサル業ってそんな甘い仕事じゃないか…

  • 「ゲインロス効果」と魔人ブウ編のベジータ

    Twitterでも引用リツイートしたのですが、違法バタピーさんという方の「令和になってドラゴンボールを初めて読む人のリアクションまとめ」を拝見しました。 togetter.com 色々言いたいことはあるのですが、とりあえず感想や考察などを見ていて思ったのは「なるほど、今の若い人たちにはドラゴンボールってこう見えているのか」ということです。「インターネットは何も大事なことを教えてくれない」などの下りから、おそらく世代的にはZ世代、すなわち「デジタルネイティブ世代」の感想なのだろうなと思われます(間違っていたら申し訳ありません)。特にそれを強く感じたのは魔人ブウ編であり、先日紹介したあでのい氏しか…

  • スーパー戦隊シリーズ39作目『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(2015)5・6話感想

    忍びの5「宇宙忍者UFOマル!」 忍びの6「デングの神隠し」 忍びの5「宇宙忍者UFOマル!」 脚本:下山健人/演出:渡辺勝也 <あらすじ>妖怪が出現!駆けつけた先にいたのは、妖怪ウンガイキョウ。ユーモラスな顔をした妖怪は、子供たちに風船を配っているだけで、特に悪いことはしていない。どうしたものか…。そこへ遅れて駆けつける霞。大学の講義中で遅れたという。忍者との両立に苦労しているのでは、と心配した八雲は……。 <感想>今までと比べると一応「お話」にはなっていますが、この作品SFにしたいのかファンタジーにしたいのか、益々わからなくなってしまいました。 とりあえず今回わかったことは一見理論派のよう…

  • スーパー戦隊シリーズ16作目『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992)5・6話感想

    第5話「怖~いナゾナゾ」 第6話「立て!!大獣神」 第5話「怖~いナゾナゾ」 脚本:杉村升/演出:坂本太郎 <あらすじ>ドーラスフィンクスのウルトラナゾナゾ大会で、ナゾナゾに答えられない子供たちが次々と木の中に閉じ込められてしまう。そして、ゴウシたちまでも! <感想>見所は知恵の戦士よりも知恵の戦士をしているヤマト族プリンス・ゲキ!(笑) ゴウシさん、あなた知略でゲキで勝てなかったら一生ただの芋くさいおっさんでしかありませんぜ! そんなことをついつい叫びたくなった今回の話ですが、大獣神前後編ということもあってか、これまでの東條監督・小笠原監督とはまた違った路線を坂本太郎監督が持ち込んでいます。…

  • ホームページ更新のお知らせ

    長らく間が開いてましたが、「ジェットマン」の3クール目感想と4クール目感想、後半戦の総括、レッドホーク/天堂竜のデータをまとめてアップしました。 ジェットマン31〜36話感想まとめ ジェットマン37〜42話感想まとめ ジェットマン43〜48話感想まとめ ジェットマン49〜最終話感想まとめ ジェットマン後半2クール感想総括 戦隊レッド列伝

  • スーパー戦隊シリーズ46作目『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(2022)第3話感想

    ドン3話「あかりどろぼう」 脚本:井上敏樹/演出:中澤祥次郎 <あらすじ>猿原真一は、気まぐれに俳句を詠んでマイペースに過ごす“風流人”。ある日、スマホを拾ったことからサルブラザーに変身するが、日々形を変える雲のように運命を受け入れていた。鬼頭はるかの家に宅配便を届けた桃井タロウは、はるかのおばで刑事のゆり子に誤認逮捕されてしまう。最近、宅配業者を装って照明ばかりを盗む泥棒が出没しているのだという。 <感想>ドンモモタロウ=桃井タロウ、やっぱり脳人側の存在なのではないか? 前回冗談半分で唱えた説が早くも濃厚になって来た今回ですが、中澤監督の方がやはり2010年代以降の戦隊シリーズの制作に対応し…

  • ドラゴンボール(Z)レビュー番外編③〜超サイヤ人と限界効用逓減の法則〜

    本日は「ドンブラザーズ」の感想を投稿しようと思ったのですが、その前にまず「ドラゴンボール」の考察について……ドラゴンボールで必ず議論の的になるのが「戦闘力=強さのインフレ」です。現在「Vジャンプ」で連載中の「ドラゴンボール超」でも強さ議論が度々行われているのですが、はっきり言って無謀であると言わざるを得ません。 前回の記事でなぜ「ドラゴンボール」はフリーザ編までで終わりにするべきであったのかを限界効用逓減の法則を元に、ストーリーとキャラクターの関係性を絡めて述べました。今回はこの点に関して細かく突っ込んだ考察として「超サイヤ人」と限界効用逓減の法則の関係性について具体的に書いていきます。 (1…

  • スーパー戦隊シリーズ30作目『轟轟戦隊ボウケンジャー』(2006)1・2話感想

    Task1「魔神の心臓」 Task2「竜の略奪者」 Task1「魔神の心臓」 脚本:會川昇/演出:諸田敏 <あらすじ>5人の精鋭部隊・轟轟戦隊ボウケンジャーの今回のミッションは、海底神殿に隠された「ゴードムの心臓」と呼ばれる未知のエネルギーシステムの確保。ボウケンレッドは、ブラックとイエローに探索を命じる。海底神殿の中、仕掛けられた恐ろしいトラップを乗り越えて、二人はプレシャスを手にすることができるのか? <感想>普通に面白かった。 現在同時配信で見ている「ジュウレンジャー」「ニンニンジャー」「ドンブラザーズ」がいずれも掴みの段階がイマイチな中で、相対的評価としても単品での評価としてもなかなか…

  • スーパー戦隊シリーズ39作目『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(2015)3・4話感想

    忍びの3「強敵、蛾眉あらわる!」 忍びの4「でたゾウ!パオンマル!」 忍びの3「強敵、蛾眉あらわる!」 脚本:下山健人/演出:加藤弘之 <あらすじ>凪(キニンジャー)は参考書で忍術を勉強していた。これまでもそうやって様々な資格を取得してきたらしい。ガマガマ銃の関知で、出動するニンニンジャーたち。現れたのは妖怪カシャ!カシャリラカシャリラ 止めてみな!「傾向と対策はバッチリ!」と意気込んで向かうキニンジャーだったが・・・。やがて戦う彼らの前に、あきらかに雰囲気の違う敵が現れる。その名は、牙鬼家一番槍 蛾眉雷蔵(がびらいぞう)! <感想>え、えーっと……これは割とマジでどうすればいいんでしょうか?…

  • スーパー戦隊シリーズ16作目『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992)3・4話感想

    第3話「戦え絶望の大地」 第4話「甦れ伝説の武器」 第3話「戦え絶望の大地」 脚本:杉村升/演出:小笠原猛 <あらすじ>神秘の力を持つ伝説の武器を手に入れるため、絶望の大地へ向かった5人。しかし、そこにはバンドーラの罠が待ち受けていた。 <感想>「新しい武器が欲しい!それもバンドーラと互角に渡り合えるような武器が!」「ゲキはソード、僕はダガー、ダンはスピア、メイはアロー、ゴウシはアックス!」 冒頭から伝説の武器について議論する5人…ライトな作風ではありますが、さすがは伝説の戦士たちなだけあって、バンドーラ一味への殺意は高めです。思えばOPの各自の紹介からして、伝説の武器を構えて真剣な表情をして…

  • ドラゴンボール(Z)レビュー番外編②〜なぜ「ドラゴンボール」はフリーザ編までで終わらせておくべきだったのか?〜

    どうやら昨日、例のBIX氏が漫画版「ドラゴンボール超」について、遂に意見開陳をしており、それがファンの間で論争を生んでいるようです。見たい方はどうぞ、喋り方はかなり感情的ですが、言っている内容自体は至極真っ当で納得できる部分もたくさん有ります。 www.youtube.com ただ、私の中には「何を今更」というような内容ばかりで、何だったら「そんなの人造人間編からそうだったじゃん」という思いがあるのです。そう、今回取り上げるのは敢えて今まで取り上げなかった「ドラゴンボールはどこまでで終わるべきだったか?」という話になります。これに関してはもう作品の良し悪しではなく個人の好き嫌いの領域であり、人…

  • ドラゴンボール(Z)レビュー番外編〜ジャンプ漫画界のベジータ=冨樫義博先生と「幽☆遊☆白書」〜

    出典元:https://www.amazon.co.jp/幽・遊・白書-1-ジャンプコミックス-冨樫-義博/dp/4088712730 さて、個人的な「ドラゴンボール(Z)」のレビューは前回までで終わりましたが、ここから個人的な与太話も含めた番外編を書こうかなと思います。まずは前回までの記事で鳥山明=孫悟空、ミスターサタン=小山高生とメタ的に見れると書きましたが、なぜこんなことを書いたかというとそもそも鳥山先生自身がそういう作家だからです。「Dr.スランプ」の悪役として登場するマシリトが典型的ですが、鳥山先生は自分の身近な人物を劇中の登場人物のモデルにすることがよくあると公言しています。例えば…

  • ドラゴンボール(Z)レビュー④〜魔人ブウは「アンチ孫悟空」にして「ドラゴンボール」の「悪」そのもの〜

    gingablack.hatenablog.com gingablack.hatenablog.com gingablack.hatenablog.com 「ドラゴンボール(Z)」のレビューも今回の魔人ブウ編を持って最後となりますが、人造人間編以降完全な蛇足でしかなくなった「ドラゴンボール」を鳥山先生はどのように総括したのでしょうか?結論からいえば、魔人ブウは「アンチ孫悟空」にして、もっと拡大解釈するならば「ドラゴンボール」という作品の「悪」そのものである、というのが私の見立てです。とても雑な見立てかもしれませんが、そのように解釈していくとあのダラダラと続く冗長な展開にもそれ相応の整合性が取れ…

  • ドラゴンボール(Z)レビュー③〜人造人間編〜セルゲームで見られた「作家主義」と「商業主義」のズレ〜

    gingablack.hatenablog.com gingablack.hatenablog.com 私は、というかリアルタイムで「ドラゴンボール(Z)」を見ていた世代のほとんどは人造人間編以降の展開を基本的に歓迎しておらず、「蛇足」としか見ていません。少なくともフリーザ軍が地球へ復讐にやって来て、それを未来世界からやって来たトランクスという青年が倒すという展開をやってからのDBは確実に破綻を来たしていました。鳥山先生自身も本来はナメック星編(フリーザ編)までで終わる予定だったと公言していましたし、当時編集長をやっていたマシリト(鳥嶋編集長)もそのことは述懐しています。ここから「ドラゴンボー…

  • ドラゴンボール(Z)レビュー②〜孫悟空はなぜベジータが「大嫌い」なのか?〜

    gingablack.hatenablog.com 前回の亀仙人の教えの記事で、孫悟空が今現在ある「超」まで含めてあのような性格になった理由を述べました。それを受けて孫悟空の第2のターニングポイントになるのが「サイヤ人編〜ナメック星編(フリーザ編)」であり、悟空の強さの秘訣と出生のルーツが明かされます。同時に「ドラゴンボール」という作品が日本を超えて世界的な人気を支持するようになるのですが、その要因は間違いなくこのサイヤ人編〜ナメック星編(フリーザ編)でした。アニメ「ドラゴンボールZ」と題されるこの時代は私自身リアルタイムでその凄さを体感しており、特にベジータ戦とフリーザ戦は毎週お茶の間で噛り…

  • スーパー戦隊シリーズ39作目『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(2015)1・2話感想

    忍びの1「俺たちはニンジャだ!」 忍びの2「ラストニンジャになる!」 忍びの1「俺たちはニンジャだ!」 脚本:下山健人/演出:中澤祥次郎 <あらすじ>忍者の末裔である伊賀崎天晴(いがさき たかはる)は、4年ぶりに実家の忍術道場に帰ってきた。そこで出会う、足軽に似た奇妙な化物たち。天晴はアカニンジャーへと変化(へんげ)する!そこへ現れる妹、風花(ふうか)と、父の旋風(つむじ)。天晴のいとこ達も呼び寄せているという。一堂に会するいとこ達。イギリス帰りの八雲(やくも)、最年少の凪(なぎ)、大学生の霞(かすみ)。旋風は語る。444年前に倒した戦国最恐最悪の武将、牙鬼幻月(きばおにげんげつ)が、妖怪とな…

  • スーパー戦隊シリーズ46作目『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(2022)第2話感想

    ドン2話「おおもも、こもも」感想 脚本:井上敏樹/演出:田崎竜太 <あらすじ>ドンブラザーズになった事で不幸のどん底に突き落とされた はるかは、ドンモモタロウ・桃井タロウを探し出せれば幸福に戻れると信じて奔走。一方、街では“脳人”による人間消去が続発。はるかは 桃井タロウに会えるのか?他のお供たちも何やら様々な不幸を抱えいるようで先行きが危うい?破天荒なドンモモタロウとお供たちの物語はますます目が離せません! <感想>日曜朝からいきなり年齢の話はマジでやめてええええええ!(涙) 井上先生と白倉P、朝から何て生々しい話をぶち込んでるんですか? ごめんなさい、もう私もアラフォーの領域なので流石にち…

  • ドラゴンボール(無印)レビュー①健全と不健全の両極を行く亀仙流

    現在「ドラゴンボール」を改めて無印時代から読んでいますが、やっぱり悟空にとって最初のターニングポイントはやはり亀仙人との出会いです。この亀仙人との出会いは現在の「超」に至るまで孫悟空の思想の大元になるのですが、今見直すとこの教えってとても変に思えます。以下のコマです。 亀仙人の教え 当時は本当に無知で頭空っぽ(褒め言葉です)だった悟空が初めて人生で「思想」といえるものを育ての親・孫悟飯以外から教わった瞬間です。しかし、この亀仙人のセリフはよくよく考えると変なものであり、実はそう簡単に真似してはいけない健全かつ不健全な教えだといえます。なぜそう感じるのかというと、特に次の部分が私の中でどうしても…

  • 「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」は鳥山明なりのヒーロー論

    出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B09NLTQC7W 最近東映特撮をはじめ、自分の中のアニメ・漫画熱が息を吹き返しはじめたのですが、その1つに実は今年の4月22日に公開される「ドラゴンボール超」の新作映画があります。賛否両論あるかと思いますが、予告などから察するにここ数年鳥山明自らの手で「ドラゴンボール」連載当時にやり切れなかったことをもう1度果たそうという意思が窺えるのです。それは正に富野監督が「Zガンダム」の新訳劇場版を直々に制作したり、庵野監督が自ら「エヴァ」を新訳するようなのと似たよう流れだと思っています。「復活のF」で旧来ファンから呆れられつつも、その…

  • スーパー戦隊シリーズ16作目『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992)1・2話感想

    第1話「誕生」 第2話「復活」 第1話「誕生」 脚本:杉村升/演出:東條昭平 <あらすじ>惑星ネメシスに封印されていた魔女バンドーラたちが復活した。バーザは地球を救うため、伝説の英雄・ジュウレンジャーを復活させようとする。 <感想>前作『鳥人戦隊ジェットマン』から作風がガラリと変わり、タッチが随分90年代らしくなった「ジュウレンジャー」、OPから非常に凝った映像です。OPの戦士紹介の映像が赤→黒→青→黄→桃と従来のものに戻しつつ、前作までのSF要素を一切廃して徹底した「ファンタジー」へと振り切ることで大きくガワを変えたか。恐竜人類という設定なのに、いわゆる「ディノサウロイド」なビジュアルじゃな…

  • スーパー戦隊シリーズにおける「画面の情報量」について考察してみた

    昨日書いた「ドンブラザーズ」に関して、肯定するにしろ否定するにしろ、視聴者が根底に感じていたのは「何が何だかわけがわからない」という感想です。これは誰しもが感じていたであろうことで、私自身も正直何度見直しても全くわけがわからないまま困惑のみがある状態なのですが、その原因がどこにあるかを考えてみました。結論からいえば、スタッフ・キャスト共に今のニチアサが持つ「画面の情報量」に対応できていないからではないか?ということです。以前に書いた「スーパー戦隊シリーズと限界効用逓減の法則」の記事とも深く関連しているので、未見の方はこちらの記事を先に読んでから本記事をご覧ください。 gingablack.ha…

  • スーパー戦隊シリーズ46作目『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(2022)第1話感想

    ドン1話「あばたろう」感想 脚本:井上敏樹/演出:田崎竜太 <あらすじ>「ことし、ことし あるところに 4人のお供と1人のアバタロウがいた」令和版 桃太郎見参!風流人のサル、会社員のキジ、逃亡者の犬、女子高生の鬼、この4人を率いるドンモモタロウ。個性的な5人の暴太郎は謎の組織“脳人”から人々を守る為戦うことに!でも肝心のドンモモタロウが行方知れずだって!冒頭から展開が予測不能な桃太郎ヒーロー物語を見逃すな! <感想>さて、YouTubeで「ジェットマン」配信が終わったと思ったらちょうど同じ井上先生の「ドンブラザーズ」が開始だなんて、なんて奇妙な「縁」なのだろう? そんなことを思いながら見たこの…

  • 戦隊レッド列伝 レッドホーク/天堂竜(『鳥人戦隊ジェットマン』)

    戦隊レッド列伝、第四弾は『鳥人戦隊ジェットマン』(1991)に登場するレッドホーク/天堂竜です。各パラメータは戦闘力、技巧、知性、精神力、統率力、そして人間力の合計6つを元に5点満点で判断します。このパラメータは決してシリーズを跨ぐものではなく、作品内での描写に基づく相対的なものとご理解ください。その上でランクをS、A、B、C、Dの5段階判定し、総合的なキャラクター考を最後に述べる形式です。 S(超強い、一騎打ちで幹部クラスを倒せる猛者)A(かなり強い、他のメンバーよりも一歩抜きん出ている)B(強い、他のメンバーより少し上程度)C(普通、他のメンバーと大体同じくらい)D(弱い、他のメンバーと比…

  • スーパー戦隊シリーズ15作目『鳥人戦隊ジェットマン』(1991)後半2クール感想総括

    「ジェットマン」後半戦が終了したので、熱が冷めないうちにまとめておきます。 (1)後半2クール分析表 (2)後半戦総括コメント (1)後半2クール分析表 評価基準=S(傑作)、A(名作)、B(良作)、C(佳作)、D(凡作)、E(不作)、F(駄作) 話数 サブタイトル 脚本 演出 評価 25 笑う影人間 荒木憲一 蓑輪雅夫 B(良作) 26 僕は原始人 荒川稔久 蓑輪雅夫 D(凡作) 27 魔界大脱出 荒木憲一 東條昭平 S(傑作) 28 元祖次元獣 荒川稔久 東條昭平 D(凡作) 29 最後の戦い 渡辺麻実、八渡直樹 東條昭平 C(佳作) 30 三魔神起つ 井上敏樹 蓑輪雅夫 B(良作) 31…

  • スーパー戦隊シリーズ15作目『鳥人戦隊ジェットマン』(1991)最終話感想

    最終話「はばたけ!鳥人よ」 脚本:井上敏樹/演出:雨宮慶太 <あらすじ>ラディゲはラゲムとなってついにその正体をあらわした。ラゲム対ジェットイカロスの戦いが火蓋を切る。小田切長官も加勢しての総攻撃に、ラゲムは魔城バイロックと合体して完全無欠となり、地球の最期を懸けた戦いが始まった。そして、戦いを終えたジェットマンの未来とは? <感想>さあ、いよいよ来ました。戦隊史に残る伝説の最終回、個人的には「ギンガマン」の「明日の伝説」と並ぶくらいに大好きです。前回で見事に「真のジェットマン」となった5人に対し、究極体ラゲムへと進化を遂げたラディゲ。パワーバランスとしても秀逸で、 「見たか、これが俺の真の姿…

  • 『機動武闘伝Gガンダム』考察その2〜本編に登場する様々なパワーアップ・特殊能力の種類〜

    「Gガンダム」といえば有名なのはなんといっても「パワーアップ」にあり、「ドラゴンボール」のような「可視化された気」を身に纏う「変身(覚醒)」という概念を定着させました。しかし、最初の考察記事でも書いたように、本作における変身(覚醒)の概念は決して本作独自のものではなく、「勇者ライディーン」から富野監督が念能力という形で導入してきたものです。それを大衆向けに一般化して定着させたのが「ドラゴンボール」の界王拳や超サイヤ人、ガンダムシリーズでいえば本作の怒りのスーパーモードや明鏡止水がそれだといえます。そこで今回の記事ではそうした「Gガンダム」におけるパワーアップや特殊能力と呼べるものを紹介・考察し…

  • 『機動武闘伝Gガンダム』考察〜シャイニングガンダムとゴッドガンダムについて〜

    『機界戦隊ゼンカイジャー』の批評を投稿しようと思ったのですが、なかなかうまく言語化できず、現在考案中なのでもう少し先になるかと思います。さて、今回のテーマはちょっといつもと趣旨を変えて、アニメ作品の考察をやってみますが、その第1弾は『機動武闘伝Gガンダム』についてです。「Gガンダム」はガンダムシリーズの中における異色作と見る向きが強いですが、奥底は多分に富野ガンダムをはじめとした宇宙世紀ガンダムの残滓があります。しかし一方で表面的な今川演出の奇抜さだったり、あるいは「ガンダムファイト」という他のシリーズでも類を見ない設定ばかりが取り沙汰され、まともな考察が進まないままです。 昔に比べて「ガンダ…

  • スーパー戦隊シリーズ26作目『忍風戦隊ハリケンジャー 10 YEARS AFTER』(2013)感想

    脚本:宮下隼一/演出:渡辺勝也 <あらすじ>「10年前の戦いは間違いだった!!」世界各地で謎の連続爆破事件が発生した。被害は何れも宇宙統一忍者流の支部。事件の真相を追うハリケンブルーとハリケンイエローがたどり着いた犯人は、なんとハリケンレッド=椎名鷹介だった! 「何故だ! どうしてなんだ!?」と問う2人に、彼は語る、10年前の戦いは間違いだった・・・、と。 その言葉は真実なのか? 10年の歳月が彼を変えてしまったのか? 新たな「決意」と「戦い」を迫られる―。 <感想>東映特撮YouTubeで配信されたのでチェックしましたが…うーん、ぶっちゃけ「だから何?」しか浮かびませんでした。一言で言って退…

  • 今後の更新予定忘備録

    とりあえず今後の更新予定を忘れないようにメモ書きとして残しておきます。 オリジナル戦隊『覇界戦隊オメガレンジャー』の企画完成 スーパー戦隊シリーズ第3作目『バトルフィーバーJ』感想(東映特撮YouTube) スーパー戦隊シリーズ第16作目『恐竜戦隊ジュウレンジャー』感想(東映特撮YouTube) スーパー戦隊シリーズ第30作目『轟轟戦隊ボウケンジャー』感想(東映特撮YouTube) スーパー戦隊シリーズ第39作目『手裏剣戦隊ニンニンジャー』感想(東映特撮YouTube) スーパー戦隊シリーズ第46作目『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』感想(ニチアサ・余裕があれば) とりあえず順調に行けば、東映特撮の…

  • オリジナル戦隊草案「覇界戦隊オメガレンジャー」・改良版

    以前書いた「オメガレンジャー」という記事の改良版です。企画意図や変身後、敵組織の軍団設定などを更に盛り込んでいます。前回の記事はこちら。 gingablack.hatenablog.com オメガレンジャーロゴ 企画意図 あらすじ 戦隊メンバー変身前 向日天命(むかひてんめい)/オメガレッド 住吉三水(すみよしさんみ)/オメガブルー 諏訪武己(すわたけき)/オメガグリーン 石長咲夜(いわながさくや)/オメガイエロー 日高神子(ひだかかみこ)/オメガピンク 変身後の設定 覇界戦隊オメガレンジャー オメガ絹衣(シルク) 天叢雲剣(あまのむらくも) 天沼矛(あめのぬぼこ) 神立弓(かみたつゆみ) 円…

  • スーパー戦隊シリーズ15作目『鳥人戦隊ジェットマン』(1991)49・50話感想

    第49話「マリア・・・その愛と死」 第50話「それぞれの死闘」 第49話「マリア・・・その愛と死」 脚本:井上敏樹/演出:蓑輪雅夫 <あらすじ>獣人に変貌していく竜、そして醜く変貌を遂げるマリア。マリアを人間に戻したいと凱たちに頼むグレイの心。竜は血を吸いたい欲求に耐え、リエとの思い出によって人間へと戻り、マリアの元へ向かう。悪の女王マリアからリエに戻った彼女を待ち受けていた運命とは……。 <感想>マリア=葵リエの物語後半戦ですが、いやあこの回は今見直しても凄まじい、論理と感情、ヒーローと人間、ヴィランと人間のバランスがとてもよくできています。42話もそうだったんですが、わずかでもさじ加減を間…

  • スーパー戦隊シリーズ15作目『鳥人戦隊ジェットマン』(1991)47・48話感想

    第47話「帝王トランザの栄光」 第48話「死を呼ぶくちづけ」 第47話「帝王トランザの栄光」 脚本:井上敏樹/演出:東條昭平 <あらすじ>「ジェットマン、貴様たちとのお遊び、なかなか楽しかった。」帝王トランザが戦いに終止符を打つべく、竜の目の前に現れる。雷太、アコ、香、凱を執拗に追いかけ、抵抗する間も与えず石板に変えていく。そのとき竜は人間化したラディゲに助けられる。そしてついにラディゲ、レッドホークとトランザとの対決の時が来た。 <感想>ここから最終回まで怒涛の終盤戦ですが、その景気付けに帝王トランザの末路が描かれますが、改めて感じたのはこれ自体がそもそも女帝ジューザ編の焼き直しであるという…

  • 『「Zガンダム」世代の憂鬱』を読んで、「Gガンダム」世代の思うこと

    Twitterでも呟き、スペースでも話したことなのですが、そう言えば「世代」に関して非常に鋭い記事を書いていた方がいることを思い出して、ある記事を読み直してみました、こちらです。 naminomanima2.blog78.fc2.com 波のまにまに☆さんという方がお書きになっている「波のまにまに☆のアニメ・特撮のゆる~いコラム」というブログであり、私は実は10年以上前からこのブログを拝見していました。年齢としてはおそらく70・80年代の特撮・漫画・アニメを原体験として過ごされてきた方であり、私にとっては憧憬や羨望にも近い感情を抱く方であります。なぜかというと、70・80年代の作品群を原体験と…

  • 戦隊シリーズにおける「バカレッド」の個人的見解

    さて、かねてよりいつか記事にしようと思っていたことですが、今回のトピックはスーパー戦隊シリーズにおける「バカレッド」について書きます。このブログやTwitterをご覧の方は薄々気付いていると思いますが、私は「バカレッド」と呼ばれる00年代戦隊(「ガオレンジャー」〜「ゴーオンジャー」)のレッドが基本嫌いです。ただ、それは肌感覚として「バカが伝染(うつ)る」から嫌いだったという意味合いが強く、改めて論理的に嫌いな理由を言語化したことは今までありませんでした。そのため、今回は改めて「バカレッド」について私なりに定義しつつ、嫌いである理由を言語化して行こうという記事なので、バカレッドが好きな方は閲覧注…

  • 私がYouTubeをやらない理由について語ってみた〜大衆化したビジネスに旨味なし〜

    先日、黒羽翔氏から「ヒュウガさんはYouTuberやらないんですか?」という質問をされ、他のフォロワーさんにも似たようなことを言われました。結論から言えば「しない」なのですが、改めてなぜYouTubeをやらないのかという理由について語っておきます。一部批判的というかネガティブコメントも目立つかと思いますが、あくまで個人的見解であってYouTuberの方々を批判するものではありません。私自身はYouTubeも、そしてYouTuberも楽しく拝見していますが、自身がその作り手側に回ろうと思わないのにはいくつかの理由があります。 (1)YouTubeで語りたいコンテンツがなく、後発者利益が見込めない…

  • ウルトラマンギンガ第1話感想「名状しがたいウルトラのような何か」

    第1話「星の降る町」 脚本:長谷川圭一/演出:アベユーイチ <あらすじ>7年ぶりに故郷の町に帰ってきた高校生・礼堂ヒカルは、言葉をしゃべる不思議な人形「ウルトラマンタロウ」と出会う。運命の導きのまま、ヒカルは新たなヒーロー・ウルトラマンギンガとなって邪悪に立ち向かう! <感想>フォロワーさんとTwitterのスペースでウルトラシリーズの話をしていたところ、是非「ウルトラマンギンガ」の1話感想が聞きたいとリクエストを頂きました。前評判はある程度聞いていたので覚悟して見たのですが……う、うーむ、予想を遥かに上回る、犬も食わない産廃レベルのクオリティに目眩がしたところです。特撮の第1話を見てここまで…

  • スーパー戦隊シリーズ15作目『鳥人戦隊ジェットマン』(1991)45・46話感想

    第45話「勝利のホットミルク」 第46話「トマト畑の大魔王」 第45話「勝利のホットミルク」 脚本:井上敏樹/演出:雨宮慶太 <あらすじ>香、雷太、アコがベロニカに捕らえられてしまった。何と3人はベロニカの生体エネルギーの供給源にされてしまったのだ。残された竜と凱は応急修理のグレートイカロスで3人を救出するため、再び戦いを挑む。凱と1杯のホットミルクを約束に、竜がトランザとラディゲの対立の隙を突いてベロニカ内に突入する! <感想>さて、魔人ロボ・ベロニカ後編…ジェットマン、かつてない大ビンチで残されたのは竜と凱のみ。 「凱、どんなに強い相手でも俺たちに出来るのは戦うことだけだ!修理を急ごう」 …

  • 90年代戦隊シリーズとは何であったのか?〜「正義」と「ヒーロー」の新しいあり方を試行錯誤した10年間〜

    つい最近、Twitterのスペースでフォロワーさんと「90年代戦隊とは?」ということについて熱い議論を交わしたのですが、お陰で私自身内心で思っていたことをしっかり言語化できました。スーパー戦隊シリーズについて最近書く文章に行き詰まりを感じていたのですが、内心を洗いざらいぶちまけたことによって、今後の戦隊シリーズ考察への手がかりが掴めそうです。まあ、そもこんな場末のブログを真剣に読んで考えてくれる人がどれだけいるかは怪しいものですし、実際そんなに期待してはいませんが、今回に関しては完全な自己満足でやっています。まず普通の人には理解できない、どころか「何言ってんのお前?」と言われるであろうことは大…

  • スーパー戦隊シリーズ打ち切りの危機に関する個人的な所感

    現在放送中の「機界戦隊ゼンカイジャー」があと3回終わりを迎え、次作「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」が3月6日より放送開始だ。主人公の五色田介人が続投となったわけだが、ここ数話の傾向や香村純子メインライターの戦隊のラストを鑑みるに、最終回まででまとまるかも危惧されている。白倉Pのことだから、かつての「ディケイド」最終回がそうだったように「続きは「ドンブラザーズ」で!」みたいな可能性もないわけではない。しかしそんなことは私にとっては取るに足らないことであり、あと3回でそんなに大した話ができるわけでもないから、「ゼンカイ」に多くは求めない。 そんなことよりも問題は、「スーパー戦隊シリーズは打ち切りになる…

  • スーパー戦隊シリーズ15作目『鳥人戦隊ジェットマン』(1991)43・44話感想

    第43話「長官の体に潜入せよ」 第44話「魔人ロボ!ベロニカ」 第43話「長官の体に潜入せよ」 脚本:井上敏樹/演出:蓑輪雅夫 <あらすじ>小田切長官の体内にバイオ次元獣ヒルドリルが侵入した。長官はバイラムに操られ、ジェットマンを苦しめる。長官の体の中にヒルドリルを発見した竜たちは、イカロスをミクロ化し長官の体内に潜入した。3分を過ぎるとジェットイカロスは元の大きさに戻る。時間が迫る中、ジェットイカロスはエネルギーを吸収され……。 <感想>今回の話は「ミクロの決死圏」を戦隊用に焼き直した…というよりはどっちかといえば「ドラえもん」の「たとえ胃の中水の中」の方がネタとしては近いかもしれません。内…

  • オリジナル戦隊草案「覇界戦隊オメガレンジャー」

    Twitterでフォロワーの方々と「オリジナル戦隊を企画してみよう」ということで、私なりにこの1週間ほど考えてみました。あくまでネタ企画なので、あまり真に受けないようお願いいたします。 オメガレンジャーロゴ あらすじ 戦隊メンバー 敵組織・総造新教アルファヘブンズ あらすじ かつて、日本を守り抜いた神々の魂が祀られている祠が日本全国各地にあったが、近現代化に伴いその魂は失われ消えていたかに思われた。しかし、その魂を継承する伝説の者たちは姿形を変えて現代に生きながらえており、小さい頃から「いつか来るべき戦いの時に備えよ」と教えを説かれ、それぞれに準備をしてきた。そして時は流れ成人となった向日天命…

  • ウルトラシリーズ第2作目『ウルトラマン』(1966)

    出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B001FZSSRG 導入文 (1)主人公はウルトラマンではなく怪獣たちと人類(科学特捜隊) (2)ウルトラマンはあくまでデウス・エクス・マキナ (3)名作扱いされているけど納得の行かない佐々木脚本&実相寺監督回 (4)「超越的な存在」を必要としなくなる世界の実現 (5)「ウルトラマン」の好きな回TOP5 (6)まとめ 導入文 さて、かねてより計画していたのですが、スーパー戦隊シリーズと70年代ロボットアニメの批評をある程度投稿したので、リハビリも兼ねて別のシリーズを批評してみましょう。今回取り扱うのはウルトラシリーズ2作目『ウル…

  • スーパー戦隊シリーズ15作目『鳥人戦隊ジェットマン』(1991)41・42話感想

    第41話「変身不能!基地壊滅」 第42話「命令!戦隊交代せよ」 第41話「変身不能!基地壊滅」 脚本:荒木憲一/演出:東條昭平 <あらすじ>変身できない5人の鳥人戦隊は総司令の前にジェットマンを解任され、基地を追い出される。そんな最中、隕石ベムが基地に侵入した。基地壊滅の危機の中、竜たちが帰って来た。ひとかけらの人間らしさもない総司令を見限り、ネオジェットマンがジェットマンにバードニックエネルギーを分け与える。ジェットマンの復活だ! <感想> 「あなたは私に対する個人的な感情で、彼等を追放するのですか?! もしそうなら、この私を、追放してください!」「君を追い出す?ははは、はは……とんでもない…

  • 少年ジャンプ漫画のチームカラー〜人気バトル漫画7本〜

    さて、スーパー戦隊シリーズ、ロボアニメと書いてきたので、ここでジャンプ漫画のチームカラーを1つずつ分類していきます。本格的に入る前に基礎的なルールを説明しますが、考えのベースにあるのはこちらです。 hccweb.bai.ne.jp hccweb.bai.ne.jp 以前紹介したえの氏という方がお作りになった「戦隊史学基礎」の「公的動機」と「私的動機」を大元の軸として用いています。その上で更にプラスαで「力と技」を用いますが、これは要するにビジネスの自己分析で使われる「Want」「Must」「Can」のベン図です。 Want・Can・Mustのベン図 「Want」は「自分がしたいこと」、「Mus…

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